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分子標的薬とは ある特定の分子を標的とした治療薬 レセプター ( 受容体 ) シグナル伝達系転写因子など 作用点 ターゲットが明確 がん細胞に直接作用 副作用が限定的 バイオマーカー検査 高額 既存の抗がん剤 アルキル化剤プラチナ製剤ホルモン様物質 抗ホルモン剤代謝拮抗剤など

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(1)

分子標的薬と臨床検査

三菱化学メディエンス

検査開発部

脇田 淳

愛知県臨床検査技師会

病理細胞検査研究班研究会

(2)

分子標的薬とは

既存の抗がん剤

アルキル化剤

プラチナ製剤

ホルモン様物質・抗ホルモン剤

代謝拮抗剤

など

ある特定の

分子

標的

とした

治療薬

・ 作用点、ターゲットが明確

・ がん細胞に直接作用

・ 副作用が限定的

・ バイオマーカー検査

・ 高額

レセプター(受容体)

シグナル伝達系

転写因子

など

(3)

個別化医療とPGx

個別化医療 = オーダーメイド医療

= テーラーメイド医療

「 患者の生理的状態や疾患の状態などを考慮して、

患者個々に治療法を設定する医療 」

(日本薬学会 薬学用語解説より)

PGx(ファーマコゲノミクス):ゲノム薬理学

Pharmacology(薬理学)+Genomics(ゲノム学)

薬物応答と関連するDNA及びRNAの特性の変異に関する

研究

(厚生労働省 ゲノム薬理学における用語集)

対象とする患者群の遺伝情報、個人の違いから最適な治

療薬の開発を行う

(4)

増え続ける分子標的薬

商品名 一般名 対象疾患 グリベック イマチニブ 慢性骨髄性白血病 KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍 Ph+ 急性リンパ性白血病 リツキサン リツキシマブ CD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫 イレッサ ゲフィチニブ 手術不能又は再発非小細胞肺癌 ハーセプチン トラスツズマブ HER2過剰発現が確認された転移性乳癌 HER2過剰発現が確認された乳癌における術後化学療法 HER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌 レミケード インフリキシマブ 関節リウマチ ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎、乾癬、強直性脊椎 炎、クローン病、潰瘍性大腸炎 アービタックス セツキシマブ EGFR陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌 ネクサバール ソラフェニブ 根治切除不能又は転移性の腎細胞癌 切除不能な肝細胞癌

(5)

コンパニオン診断(CDx/CoDx)

CDx/CoDx:

Companion Diagnostics

薬を投与する前に、期待される効果や副作用の程度を予測するために

実施する臨床検査。遺伝子変異や遺伝子多型、タンパクの発現などが

検査対象となる。

アメリカ食品医薬品局(FDA)では、新規医薬品と同時にコンパニオン

診断法を開発、承認を受けることを推奨している。

(6)

グリベック(イマチニブ)

(7)
(8)

グリベックの標的分子は?

※フィラデルフィア染色体(Ph)陽性の慢性骨髄性白血病

または急性リンパ性白血病の場合

相互転座

(9)

9番と22番の染色体転座の結果...

フィラデルフィア染色体から

健常者には存在しない異常

なタンパク質が生成される。

Bcr-Ablタンパク

ATP

ATP(生体内のエネルギー源)を 使って細胞増殖の信号を発する

信号

Bcr-Ablタンパクが

何をするかというと

白血病細胞の無秩序な増殖

(10)

グリベックの作用

ATP

ATP(生体内のエネルギー源)を 使って細胞増殖の信号を発する

信号

Bcr-Ablタンパクが

何をするかというと

白血病細胞の無秩序な増殖

グリベックはATPと競合

して結合を阻害する!

ATP

ATP

信号

白血病細胞の無秩序な増殖

(11)

平成16年11月11日適用

・Major bcr-abl mRNA核酸増幅検査(区分D006-3) 1,200点

TMA法

により測定した場合に限り算定できる(Amp-CML)。

最初のヒト遺伝子検査項目の保険導入

1014 104 106 102 108 1010 1012 検出限界未満の白血病細胞 光顕FISH法SB法 FCM法 PCR法 寛解 再発 微小残存病変 (MRD) 光顕レベル (microscopic level) 分子レベル (molecular level) 検出不可レベル (molecularly undetectable level) 時間 体内総白血病細胞量 治療に伴う体内総白血病細胞数の推移と各MRD検査法の検出限界

(12)

Major bcr/abl mRNA核酸増幅検査(Amp-CML)

フィラデルフィア 染色体 染色体転座 9番 22番 この領域を 増幅して定量値 を報告する

(13)

Major bcr/abl mRNA核酸増幅検査(Amp-CML)

診療報酬の区分と点数

Major bcr/abl mRNAのコピー数の 定量値は、治療効果の確認や再発 の発見、移植時の前処理効果の確 認などにおいて、補助的情報となる。

(14)

平成18年4月1日適用

・悪性腫瘍遺伝子検査(区分D004 -13) 2,000点

(略)固形腫瘍の腫瘍細胞を検体とし、PCR法、SSCP法、RFLP法等を 用いて、悪性腫瘍の詳細な診断及び治療法の選択を目的として悪性 腫瘍患者本人に対して行った、肺癌におけるEGFR遺伝子検査又は K-ras遺伝子検査、膵癌におけるK-ras遺伝子検査、悪性骨軟部組織 腫瘍におけるEWS-Fli1遺伝子検査、TLS-CHOP遺伝子検査又は SYT-SSX遺伝子検査、消化管間葉系腫瘍におけるc-kit遺伝子検査、 家族性非ポリポージス大腸癌におけるマイクロサテライト不安定性検査 又は悪性黒色腫センチネルリンパ節生検に係る遺伝子検査について、 患者1人につき1回に限り算定する。悪性腫瘍遺伝子検査を算定するに 当たっては、その目的、結果及び選択した治療法を診療報酬明細書の 摘要欄に記載すること。

保険導入が進むヒト遺伝子検査

(15)

イレッサ(ゲフィチニブ)

非小細胞肺癌

EGFR検査

(16)

2001年以降「肺がん」による死亡率が第一位となる。 肺がんの中でも「非小細胞肺癌」は高い割合を占める。 EGFR高発現→→→→がん化促進 EGFRを標的とした 分子標的治療薬 (EGFRチロシンキナーゼ阻害薬)

非小細胞肺癌治療薬

「イレッサ」アストラゼネカ社

【一般名】Gefitinib(ゲフィチニブ) 【対象】手術不能又は再発非小細胞肺癌

【著効例】

【重篤な副作用】

・間質性肺炎

死亡例

肺癌の分子標的治療薬

(17)

正常細胞とがん細胞の違い

■ がん細胞では細胞膜上の受容体(レセプター

)が

過剰に発現していることがある

核 核

(18)

受容体から核へ信号が伝わる

細胞内シグナル伝達系

(19)

2013/7/5

RAS SOS GRB2 RAF MEK ERK 細胞増殖 PI3K AKT mTOR 細胞生存 R R K K EGFEGF EGF EGF EGFR:上皮成長因子受容体

癌化、無秩序な増殖

EGFRを介した細胞内シグナル伝達

(20)

2013/7/5

RAS SOS GRB2 RAF MEK ERK 細胞増殖 PI3K AKT mTOR 細胞生存 R R K K

増殖抑制、細胞死誘導

EGF イレッサ

遺伝子変異あり

イレッサがなぜ効くか

(21)

・ 2004年 権威ある雑誌に重要な論文が掲載された

非小細胞肺癌にはEGFR遺伝子に変異をもつものがある

EGFR遺伝子に変異のある肺癌にはゲフィチニブが著効する

(22)

EGFR変異 (+) 著効 EGFR変異 (-) 著効 愛知県がんセンター 29 24 83% 21 2 10% 東北大学 16 12 75% ※前向き試験 埼玉医科大学 10 9 90% ※前向き試験

EGFR遺伝子変異と

ゲフィチニブ奏効率

EGFR遺伝子変異と

患者背景

EGFR変異陽性例は奏効率が高い(約80%)

変異頻度( % ) 組織型 性別 喫煙歴 EGFR遺伝子変異と患者背景 腺 癌 女 性 軽 / 非 喫 煙 男 性 非 腺 癌 喫 煙 17 40 24 49 22 47 0 10 20 30 40 50 腺 癌 女 性 喫 煙 非腺癌 男 性 非 喫 煙

(23)

検査の位置付け

肺癌の分子標的薬の使用に先立って実施する検査

◇ EGFR遺伝子変異解析 ⇒ 遺伝子変異が検出されればEGFR-TKI

(イレッサ/タルセバ)の投与対象となる

関連する臨床検査・・・D004-2 悪性腫瘍組織検査

1. 悪性腫瘍遺伝子検査 : 肺癌における

EGFR遺伝子検査 実施料2,100点 2006年4月 新設、 2007年6月 疑義解釈回答 ・ 肺癌または大腸癌におけるEGFR遺伝子検査又はK-ras遺伝子検査(平成22年4月改訂) ・ 膵癌におけるK-ras遺伝子検査 ・ 悪性骨軟部組織腫瘍におけるEWS-Fli1遺伝子検査、TSL-CHOP遺伝子検査又はSYT-SSX遺伝子検査 ・ 消化管間葉系腫瘍におけるc-kit遺伝子検査 ・ 家族性非ポリポージス大腸癌におけるマイクロサテライト不安定性検査 悪性腫瘍遺伝子検査は、固形腫瘍の腫瘍細胞を検体とし、PCR法、SSCP法、 RFLP法等を用いて、悪性腫瘍の詳細な診断及び治療法の選択を目的として悪性 腫瘍患者本人に対して行った場合に限り、患者1人につき1回に限り算定する。

(24)

感受性遺伝子変異 投薬前に遺伝子検査を実施 変異あり 変異なし

【効果期待 小】

投薬

EGFR exon 20 耐性遺伝子変異

EGFR遺伝子検査のタイミング

耐性

<<

感受性

(保険算定条件)

⇒ 2012年算定条件改訂

EGFR exon 18,exon 19,exon 21

(25)

アービタックス(セツキシマブ)

ベクティビックス(パニツムマブ)

結腸・直腸癌

KRAS検査

(26)

2008年9月に発売開始された新規抗悪性腫瘍剤

効能又は効果 : EGFR陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌

2010年6月に発売開始された新規抗悪性腫瘍剤

効能・効果 : KRAS 遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌

(27)

モノクローナル抗体が分子標的治療薬に

がん細胞にはレセプターが

過剰に発現している

レセプターにリガンドが結合すると

過剰なシグナルが核に伝達される

※リガンドとはレセプターに結合する物質 例)EGFとEGFRの関係

(28)

モノクローナル抗体の作用

がん細胞のEGFRにEGFが

結合すると過剰なシグナル

が核に伝わる

核 抗EGFR モノクローナル抗体 EGF

抗EGFR抗体が先にレセプターに

結合するとEGFは結合できない

⇒ 核にシグナルが伝わらない

増殖抑制、細胞死誘導

(29)

EGFR陽性が投与対象 KRAS遺伝子検査で適応患者 を選択することを推奨

添付文書記載事項の違い

(効能、効果、注意事項)

アービタックス(セツキシマブ)

ベクティビックス(パニツムマブ)

KRAS 遺伝子野生型が投与対象 その他、検査の特記事項はなし

KRAS遺伝子検査の実施は必須と考えられる!

(30)

KRAS遺伝子検査の意義

新規承認された抗悪性腫瘍剤はいずれも

結腸・直腸癌細胞のEGFRを標的としている

野生型と変異型はどう違う?

(31)

KRAS遺伝子は細胞内に存在するRASタンパクの設計図

細胞内シグナル伝達系におけるRAS

RAS SOS GRB2 RAF MEK ERK 細胞増殖 PI3K AKT mTOR 細胞生存 R R K K EGF 遺伝子が正常ならば正常な RASタンパクができる

(32)

KRAS遺伝子に変異が生じると...

ブレーキが壊れた状態になる!

R R K K 変異型KRAS遺伝子からは 変異型RASタンパクが生成 無秩序な増殖 血管新生 転移 アポトーシス阻害 EGFRの関与なく 強力なシグナル が核に伝わる

抗悪性腫瘍剤の

効果は期待でき

ない

(33)

平成18年4月1日適用

・悪性腫瘍遺伝子検査(区分D004 -13) 2,000点

(略)固形腫瘍の腫瘍細胞を検体とし、PCR法、SSCP法、RFLP法等を 用いて、悪性腫瘍の詳細な診断及び治療法の選択を目的として悪性 腫瘍患者本人に対して行った、肺癌におけるEGFR遺伝子検査又は K-ras遺伝子検査、膵癌におけるK-ras遺伝子検査、悪性骨軟部組織 腫瘍におけるEWS-Fli1遺伝子検査、TLS-CHOP遺伝子検査又は SYT-SSX遺伝子検査、消化管間葉系腫瘍におけるc-kit遺伝子検査、 家族性非ポリポージス大腸癌におけるマイクロサテライト不安定性検査 又は悪性黒色腫センチネルリンパ節生検に係る遺伝子検査について、 患者1人につき1回に限り算定する。悪性腫瘍遺伝子検査を算定するに 当たっては、その目的、結果及び選択した治療法を診療報酬明細書の 摘要欄に記載すること。 ⇒ 平成22年4月 D004-2 新規;悪性腫瘍組織検査へ区分変更

大腸癌におけるK-ras遺伝子検査追加

保険導入が進むヒト遺伝子検査

(34)

ハーセプチン(トラスツズマブ)

乳癌・胃癌

HER2検査

(35)

乳癌・胃癌の分子標的薬

ハーセプチン(トラスツズマブ)

2001年4月承認

HER2過剰発現が確認された転移性乳癌

2008年2月追加適用

HER2過剰発現が確認された乳癌における術後補助化学療法

2011年3月効能追加

HER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌

HER2陽性乳癌に特異的に効果を示す世界初のヒト化

モノクローナル抗体薬

胃癌における初めての分子標的治療薬

(36)

2013/7/5

ハーセプチンの作用 : ADCC活性の惹起

ハーセプチン (抗体薬)

HER2

(37)

2013/7/5

ハーセプチンの作用 : ADCCの惹起

HER2

NK細胞 単球 単球

(38)

2013/7/5

ADCC:抗体依存性細胞傷害作用

(39)

HER2検査 : HER2過剰発現の診断検査

(HER2タンパクまたはHER2遺伝子)

(40)

治療薬

対象疾患

バイオマーカー検査

検査の意義

グリベック

(イマチニブ)

CML

GIST

ALL

Amp-CML

(染色体検査)

モニタリング

イレッサ

(ゲフィチニブ)

非小細胞肺癌 EGFR遺伝子検査

感受性の判定

耐性の確認

アービタックス

(セツキシマブ)

ベクティビックス

(パニツムマブ)

結腸・直腸癌

KRAS遺伝子検査

(EGFRタンパク)

感受性の判定

ハーセプチン

(トラスツズマブ)

乳癌・胃癌

HER2検査

感受性の判定

ここまでのまとめ

(41)

ザーコリ(クリゾチニブ)

非小細胞肺癌

ALK検査

(42)
(43)

EML4-ALK融合遺伝子の発見

 2007年自治医科大学の間野博行教授らが、肺腺がんの臨床検体から

新規の肺がん原因遺伝子を発見。

(44)

2番染色体の特定領域が逆位で再結合した遺伝子。

ALK遺伝子は細胞増殖の際に利用される酵素の遺伝子。

逆位再結合によりつくられた融合蛋白は恒常的に増殖シグナルを

核に伝達して細胞が増殖、癌化する。

本融合遺伝子は非小細胞性肺がん患者のおよそ4~7%程度に

認められるとされている。

融合遺伝子の発生

(45)

EML4-ALK融合遺伝子のパターン

(46)

EML4-ALK融合遺伝子陽性患者における

ALK阻害剤の治療効果

海外第Ⅰ相試験

標的病変の

(47)

EGFRチロシンキナーゼ阻害剤 イレッサ(ゲフィチニブ);アストラゼネカ タルセバ(エルロチニブ);中外製薬

肺がんの分子標的薬

(保険診療)

EGFR遺伝子変異陽性 EGFR遺伝子変異陰性 ALK融合遺伝子陽性 イレッサ または タルセバ ザーコリ ALK阻害剤 ザーコリ(クリゾチニブ);ファイザー

EGFR遺伝子変異解析

(48)

ALK遺伝子検査の手引き

2011年12月1日付

日本肺癌学会ホームページ

にて開示

(49)

手引きに示された診断アルゴリズム

「一つの検査が陽性であっても、2つ 以上の方法により融合遺伝子の存在 を確認することが望まれる。」

(50)

検査方法の違い、特徴

(51)

免疫染色結果の比較

当社採用5A4/iAEP の組み合わせ 検出法 → 抗体 →

(52)

ALK-IHC染色例(陽性)

IHC x1.25

H.E. x1.25

(53)
(54)

コントロールスライド

Negative Control x400

Positive Control x400

(55)

FISH法検出様式

Abbott社 Break apart rearrangement probeを採用

ALK遺伝子の切断領域両端を赤と緑の蛍光色素で標識。

正常な場合は赤と緑のシグナルが近接するため、黄色のシグナルが検出される。 転座が生じるとシグナルが分離し、赤と緑のシグナルが検出される。

(56)

脱パラ

組織FISH検体の処理

酵素処理

抗原賦活化(加熱)

コーティングスライド APS(アミノシラン) プラチナ PLL(ポリリジン) MAS

(57)

組織FISH検体の処理

プローブ滴下

封入

ハイブリ

(58)
(59)

陰性

陽性

ALK-FISH検出例

(60)
(61)

検査所見

キットの判定基準に準拠した 結果を表記

報告書見本(ALK-FISH)

写真付き

代表的な間期核の写真と シグナルを表記します

(62)

「ALK融合遺伝子標本作製は、ALK阻害剤の投与の適応を判断することを目的と して、FISH法により遺伝子増幅標本作製を行った場合に、当該薬剤の投与方針の 決定までの間に1回を限度として算定する。」

(63)

検体品質管理マニュアル推奨条件

遺伝子関連検査を

病原体遺伝子検査

体細胞遺伝子検査

遺伝学的検査

(生殖細胞系列遺伝子検査)

に大別し、それぞれ

検体保存と運搬

検体取扱い

検体採取

を詳細に解説したマニュアル

(64)

検体品質管理マニュアル推奨条件(抜粋)

ホルマリン固定パラフィン包埋組織ブロック 推奨固定液 10%中性緩衝ホルマリン(核酸断片化の進行が遅延する) 固定時間の目安 手術材料 : 室温で18~36時間 生検材料 : 室温で3~6時間程度 参考情報 10%ホルマリンは室温で1時間に1mm程度浸透するとの報告あり。 薄切後10日間までRNAの質的劣化は認められないとの報告あり。

(65)

検体品質管理マニュアル推奨条件(抜粋)

胸水、腹水、心嚢液、膵液、気管支肺胞洗浄液(BALF)、尿(沈渣)、喀痰 採取後の保管 冷蔵(2~8℃) 処理時間 遺伝子発現定量 : 検体採取後直ち(2時間以内)にRNAを抽出。 遺伝子変異解析 : 高分子DNAが必要な場合 ⇒ 24時間以内 必要としない場合 ⇒ 3日以内にDNA抽出 長期保管方法 胸水、腹水、心嚢液、膵液、気管支肺胞洗浄液(BALF) 遠心分離(760G、室温、10分間)後、沈渣をPBSにて洗浄する。 再度遠心分離し上清廃棄、沈渣のみを超低温(-70℃)で保存。 尿(沈渣) 遠心分離(6,000G、室温、2分間)後、上清廃棄、沈渣のみ超低温で保存。 喀痰 超低温(-70℃)で保存。

(66)

個別化医療の実現に向けた治療薬の開発が続く

分子標的薬が主流に

コンパニオン診断(CDx/CoDx)という概念が定着

治療薬と診断薬の同時承認

バイオマーカーを検査して治療方針を決定

検査手法は遺伝子・染色体・病理・細免検査

遺伝子はPCR法またはRT-PCR法

染色体はISH法(FISH・DISH・CISH)

病理は免疫染色

遺伝子検査を前提とした検体採取、保管が必要

病理検査室の役割はとても大きくなっています

最後に

参照

Outline

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