124 画名(生年月日)
本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件学位論文題目
論文審査委員
(1) フル カワ古川みどり(昭和3
博士(医学) 甲第210号平成4年4月17日
学位規則第4条第1項該当(医学研究科専攻,博土課程修了者)
Changes of plasma des・γ・carboxy prothrombin levels in patients witk hepatoce1監ular carcinoma in response to vitamin K (肝細胞癌患者における血漿異常プロトロンビンのvitamin K感受性) (主査)教授 小幡 裕 (副査)教授 羽生富士夫,高桑 雄一論文内h容の要旨
目的 Des・γ一carboxy prothrombin(DCP,またはProtein Induced by Vitamin K Absence or Antagonist-II, PIVKA-II)は血液凝固活性をもたない異常prothrom- binである.DCPはvitamin K欠乏時やvitamin K拮 抗物質投与時のみならず,肝細胞癌(hepatocelluar carcinoma, HCC)患者の血中にも高頻度に検出され る.HCCにおけるDCPの産生機序をみる目的の一環としでHCC患者における血中DCPのvitamin K感
受性を検討した. 方法 DCPは, DCPに対するモノクローナル抗体を用い たEIA法にて測定した.・(1)DCP陽性のvitamin K欠乏例とHCC例に
menaquinone・4(MK・4)を大量持続投与(50mg i,v.14 日間)しその半減期を比較した.DCP陽性HCC例に MK-4を少量(10mg)1回投与し, MK-4濃度, DCP値 の変化をみるとともに凝固活性の変化をみた.(2)DCP陽性HCC例の治療前後のDCP減少率を
半減期から観察した.(3)DCP陽性・陰性HCC例の血中vitamin K
(vitamin K1, MK・4~MK-10)濃度をHPLC法にて測 定した. 結果(1)MK4持続投与後のHCC例のDCP半減期は
vitamin K欠乏例のDCP半減期と同じ(60hr)であっ た.MK-410mg one-shot後,3日目前後まではDCP は半減期に一致して低下したが,7~10日目には再び 投与前値を示した.MK・4投与後凝固活性の上昇が認 められ,投与前DCP値が高いものほど凝固活性の上 昇が大きかった.(2)根治的治療が行われたHCC例においてDCP
減少率は100%(半減期60hr)を示し続け,減少率が小さくなった時点でHCCの増大再発の推定が可能で
あった. (3)DCP陽性・陰性HCC例において金体としての 血中vitamin K濃度に差は認められなかった. 考察HCCにおけるDCPのvitamin K感受性有無の問
題は,HCCにおけるDCPの産生機序を考える上で極
めて重要であるが,現在諸家の意見の一致をみていな い.今回半減期を考慮して検討したところ,HCCにおけるDCPはvitamin K欠乏におけるDCPと同じ半
減期を示した.すなわちHCCにはvitamin K非感受 性のDCP分画は存在せず, vitamin K欠乏のDCPと 全く同じ感受性をもつことが明らかになった.その際凝固活性の上昇が認められ,HCCにおけるDCPも凝
固活性をもつ正常prothronlbinになり得るものであ ることが確認された.これは肝癌細胞株を用いた以前 の実験結果とも一致していた.DCP陽性・陰性のHCC 一758一125 で血中vitamin K濃度には差が認められず, HCCに おけるDCPの出現は血中vitamin Kレベルの変化に よるものではないことが判明した. 結論