Title
ヒト血小板におけるホスホリパーゼCの活性制御機構( はし
がき )
Author(s)
坂野, 喜子
Report No.
平成5年度-平成6年度年度科学研究費補助金 (一般研究(C)
課題番号05680544) 研究成果報告書
Issue Date
1994
Type
研究報告書
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/166
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種々のアゴニスト刺激により血小板は凝集・分泌の生理機能を引き起こすが、そ
の詳細な分子メカニズムは十分明らかでか-。多くの細胞系で各種アゴニスト刺激
により異なる種類のホスホイノシテド特異性ホスホリパーゼC(PI-PLC)が活性化
されることが知られており、ヒト血小板には4種のPI-PLCアイソザイム(PLC-β2,
-β3,-γ1,-γ2)が存在することを各種抗体を用いて同定した。ヒト血小板ではトロ
ンビンやトロンボキサンA2受容体にはG蛋白質(Gq,Gi2)がカップルしていること
が明らかにされており、PLC一βの活性化が関与している。ヒト血小板から精製した
PLC-β3(155kDa)はウシ脳から精製したG蛋白質βγサブユニットにより著しく活
性化された。さらに、ヒト血小板からPLC-β3の部分分解産物である100kDaのPLC-β3が単離され、155kDaPLC-β3に比べてGβγにより30倍ほど強く活性化されるこ
とを明らかにした。さらに、155kDaPLC-/?3はカルパイン処理により限定分解を受
け100kDaのPLC-β3となり、Gβγによる活性化が増加することがわかった。細胞
内でのアゴニスト刺激によるPLC-β3の動態を、PLC-β3のニケ所の特異的アミノ
酸配列に対する抗体(Ab-β3C;1202-1217,Ab-β3M;550-561)を用いて検討した。ヒ
ト血小板のカルパイン活性化剤であるジギトニンやA23187処理によりカルパインの
活性化に伴うPLC一β3の限定分解が見られた。また、ヒト血小板可溶性画分には
140kDaのPLC-β3が存在することがAb-β3Mにより検出され、カルパイン活性化に
より分解されることを明らかにした。コラーゲンやトロンビンなどのアゴニスト刺
激により、カルパインの活性化によるPLC-β3の限定分解が生じ、100kDaPLC-β3
が血小板凝集の後期になんらかの役割を果たすことを示唆した。
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