第1回
下馬栄養倶楽部
2014年5月20日 NST委員会
栄養療法の基本
伊在井
患者さんが入院したら・・・
患者さんが入院したら…
初期の治療方針が立ってからでいいですので、
治療手段の一つに、
栄養もお忘れなく!
抗生剤で細菌だけ死んでも、栄養なくして
体は元気になりません!
寝たきり街道まっしぐら!
例外もあるよ!
・CPA蘇生後など
(バイタルサイン不安定な場合、栄養どころではない。)
・癌の終末期
(通常の栄養は利用されにくく、かえって患者さんに負担。)
絶食時のエネルギー供給
• 体内に貯蔵されたグリコーゲン
→すぐに枯渇する。
• 筋蛋白の分解
どっちもやせますが、飢餓と侵襲時の
やせかたはワケが違います。
飢餓
侵襲時
エネルギー源
脂肪
>筋
筋
、脂肪
代謝
代謝を落として
節約モード
代謝亢進
蛋白に対する
ふるまい
体蛋白維持に
努力
体蛋白崩壊
結果
冬眠できるかも
適切な栄養がない
と、筋肉を失って
歩いて帰れないかも
ダイエットと侵襲時では、
やせるワケが違います。
窒素排泄量の増加 =蛋白異化亢進 →蛋白質の投与が より多く必要!! 異化期 ここでガッツリ 栄養入れよう!!
急性期はまず蛋白異化が亢進
同化期100%
70%
体蛋白を30%以上失うと、
死亡します。
健常時
nitrogen death 死亡
筋肉の減少
(骨格筋,心筋,平滑筋)
内臓蛋白の減少
(アルブミン等)
免疫能の障害
(リンパ球,多核白血球,補体,抗体,急性相蛋白)
創傷治癒遅延
臓器障害
(腸管,肝,心)
生体適応の障害
除
脂
肪
体
重
栄養のV字回復を目指そう
元の生活に復帰
寝たきり・あるいは死亡
急性疾患
時間経過
入院
退院
低リスク
中等度リスク
高リスク
除
脂
肪
体
重
栄養療法なし
栄養療法あり
栄養アセスメント
栄養プランニング
栄養療法の実施
モニタリング
アウトカム評価
栄養管理の実際
栄養障害の有無を判断
何を、
どれだけ、
どうやって
継続,修正,中止の検討
再プランニング
栄養アセスメント
SGA
(subjective global assessment:主観的包括的評価)問診、見た目
→摂食量、やせ・むくみ、ADLなど
ODA
(objective data assessment:客観的評価)身体計測、血液検査
体重減少率、BMI、皮下脂肪厚
アルブミン、リンパ球数、
コリンエステラーゼ、コレステロール、中性脂肪
SGA
A 病歴 1 体重の変化 過去6か月前の体重 kg.減少率 % 過去2週間前の体重 kg.増加,変化なし,減少 2 通常時と比較した場合の食物摂取量の変化 変化なし 変化:期間 週 日 タイプ:通常食,完全液体食(粥食、栄養剤), 低カロリー液体食(水分のみ),飢餓(絶食) 3 消化器症状(2週間以上の持続) なし,悪心,嘔吐,下痢,食欲不振 4 身体機能 機能不全なし 機能不全:期間 年, 月, 週, 日 タイプ:制限ある労働,歩行可能(身の回りのことのみ),寝たきり 5 基礎疾患とストレス 初期診断: 代謝亢進に伴う必要量/ストレス:なし,軽度,中等度,高度 B 身体所見 皮下脂肪の喪失(三頭筋,胸部) 正常,軽度,中等度,高度 筋肉喪失(四頭筋、三頭筋) 正常,軽度,中等度,高度 くるぶし浮腫,仙骨浮腫,腹水 C 主観的包括的評価 栄養状態良好(A),中等度の栄養不良(B),高度の栄養不良(C)参考:ほかのスクリーニング方法の項目を
大雑把に知っておきましょう。
ヨーロッパ静脈経腸栄養学会
NRS(Nutritional Risk Screening) ①BMI<20.5 ②最近3か月以内の体重減少
③最新1週間以内の摂食量減少 ④重篤な疾患あり 英国静脈経腸栄養学会
MUST(Malnutrition Universal Screening Tool) ①BMI<20 ②過去3-6か月間の意図のない体重減少率
③5日間以上の栄養摂取を障害する可能性のある急性疾患 ネスレ
MNA(Mini Nutritional Assessment)
①過去3か月間の摂食量減少 ②過去3か月間の体重減少
③自力で歩けるか ④過去3か月間の精神的ストレス,急性疾患 ⑤神経・精神的問題の有無 ⑥BMI
■体重減少の具体的割合
ODA-① 身体計測
*10%以上の体重変化は、 期間に関わらず、 有意と判断する。 例:50kgのひと5kg有意な変化
1週間
1か月
3か月
6か月
≧1-2%
≧5%
≧7.5%
≧10%
■BMI
BMI=現体重(kg)÷身長(m)2
≦25
肥満
<18.5
低体重
■上腕三頭筋皮下脂肪厚
(TSF),
上腕周囲長
(AC)
ODA-② 血液検査
基準値 半減期 弱点アルブミン
3.8-5.3 g/dl2-3週間
栄養状態以外の因子に影響受ける. タンパク合成能の低下(肝機能障害), 異化亢進(手術・感染・炎症等の侵襲 下),漏出(尿・消化管・皮膚)⇒低値 脱水⇒高値総リンパ球数
1500/で栄養不良μ l未満 栄養状態以外の因子に影響受ける.■長期的な栄養状態をみる
*総コレステロール、中性脂肪、コリンエステラーゼも参考になる。 *当院では外注なので結果は1週間後。Albが信じられないとき使用をお勧め。 基準値 半減期 弱点プレアルブミン
22-40 mg/dl2日
感染・炎症・肝障害で影響トランスフェリン
190-320 mg/dl7日
鉄欠乏で増加レチノール結合蛋白
2.9-7.9 mg/dl0.5日
ビタミンA欠乏で低下Rapid Turnover Protein (RTP)
1日必要水分量
(ml/日)
1日必要エネルギー量
(kcal/日)
① 蛋白質(アミノ酸
)
4
kcal/g
② 脂質
9
kcal/g
③ 糖質(炭水化物)
4
kcal/g
栄養プランニングの実際
ビタミン・ミネラル (日本人の食事摂取基準)
基礎代謝量×活動係数×ストレス係数
30-40
ml/日×体重
Harris-Benedictの式など。
*簡易式:
25-30
kcal×体重
1日必要エネルギー量
男性=66.47+(13.75×体重(kg))+(5.00×身長(cm))-(6.76×年齢(歳)) 女性=655.10+(9.56×体重(kg))+(1.85×身長(cm))-(4.68×年齢(歳))
●Harris-Benedictの式
基礎代謝量
(basal energy expenditure:BEE)
活動係数
ストレス係数
●簡易式:25-30 kcal×体重
ねたきり 1.0 歩行可 1.2 一般職業従事者 1.5 合併症なし 1.0 感染 軽症 1.2 中等度 1.5 重症 1.8 褥瘡 1.2-1.6実は、HBの式はevidenceが高いわけではないので、
まずは、簡易式:25-30kcal×体重 から増減も可!
=
×
×
① 蛋白質(アミノ酸)
投与量
(g/
日
)
1g×体重
(kg)
×
ストレス係数
②
脂肪
投与量 (g/
日
)
0.5-1g×体重
(kg)
③
糖質
投与量
(kcal/日)
*50kgの人ならイントラリポス(20%100ml)1日2本入れられます。1日必要エネルギー量
ー蛋白質
投与量
ー脂肪
投与量
平常時 0.8-1.0 高度侵襲時 1.5-2.0 腎不全時 透析なし 0.8-1.0 HD 1.0-1.2 *ケトーシス予防のために糖質は100g/日以上必要!! ソリタT3×4本。各栄養素投与量の決定順序
ブドウ糖の蛋白節約作用
100g/日 ブドウ糖
初期対応
3大栄養素の
通常のエネルギー比率設定
炭水化物
50-60%
蛋白質
15-20%
脂質
20-30%
ビタミンとミネラルの必要量
重症疾患や外傷などによる身体の侵襲が、ビタミン、ミネラルの必要量に 及ぼす影響は完全には解明されていない。 通常は、推奨1日摂取量を満たすようにする。 (日本人の食事摂取基準2010年版 厚生労働省HP *5年おき改訂) 炭水化物代謝の補酵素で、必要量は、 摂取された炭水化物の量に関係する。 欠乏状態の患者にビタミンB1の適切な 補給なしに炭水化物をrefeedingすると、 欠乏が顕在化する。 静脈栄養では3mg/日。 ビタミンB1欠乏の危険因子 アルコール中毒症 神経性食欲不振症 長期間絶食 飢餓 妊娠悪阻ウェルニッケ脳症は訴訟で負けます!
静脈栄養にはビタミン剤入れよう!!
PPN:サブビタン、TPN:ネオラミンマルチ、メドレニック
ビタミンB1
計算の際にご注意!!
調節体重: (現体重ー理想体重)
×0.25
+理想体重
理想体重: 身長の2乗×22
*るいそうなのに浮腫で重いひとも。
●やせ
●肥満
★体重
★水分
経腸栄養剤の総量が、
すべて水分ではありません。
概算では約80%。
絶食で腸管粘膜はすぐに萎縮する。
リンパ管
血管叢
BTとは…
粘膜の破綻で 細菌が血管や リンパ管に侵入!!栄養管理の鉄則
経腸栄養の
メリット
腸管粘膜萎縮の予防
免疫能の維持
Bacterial translocation(BT)の回避
侵襲からの早期回復 胆汁うっ滞の回避 消化管生理機能の維持 腸管免疫能が低下し、腸管内の細菌や毒素が、 門脈内・リンパ管・肝臓経由で全身に移行する病態。★今、腸が使用不可でも、 使用の可能性は 常に考えていきましょう! ★静脈栄養中でも、 腸が使用可能になったら、 少しずつ経腸栄養を併用!
YES
期間は?
末梢静脈栄養
(PPN)
中心静脈栄養
(TPN)
NO
ASPENアルゴリズムを改変胃瘻(PEG)
腸瘻
経鼻胃管
2週間未満
2週間以上
消化管利用可能
静脈栄養
経腸栄養
6週間未満
6週間以上
栄養投与経路の選択
経口摂取
NO
腸閉塞 腸管穿孔 腸管虚血 ★水飲みテスト、ST依頼し、 摂食嚥下機能評価して、 経口摂取の可能性を検討!!多職種の適切なツッコミ、
期待しています(^^)
みんなで栄養療法に
取り組みましょう!!
おせっかいなお勧め本
『実践!臨床栄養』 (医学書院) 看護師向けだが 内容超充実。 『静脈経腸栄養ハンドブック』 (南江堂) 本講義でも参考にしました。下馬栄養倶楽部
NSTのお仕事
2014.5.20
NST :栄養サポートチーム
とは
33
NST
(
Nutrition
Support
Team)
・栄養の専門技術・知識を持ったチーム。
・医師、看護師、薬剤師、栄養士、リハなどの専
門職が、結集して患者に適切な栄養管理を行う。
栄養を考える
チームのもの
です。
栄養不良とは
•
栄養バランスが不均衡である状態
o 低栄養
o 過栄養
o 特定の栄養素の過不足
たん白質・エネルギー低栄養状態
protein energy malnutrition(PEM)
栄養不良の分類
•
Kwashiorkor(クワシオコール:急
性)
o 低アルブミン血症
o 脂肪肝
•
Marasmus(マラスムス:慢性)
o 皮下脂肪の損失
o 筋肉の消耗
蛋白質 足りません。 カロリーも 蛋白質も不足。飢餓 状態。 やせた四肢。腹 水。 著名な るいそう栄養不良の分類
•
マラスムス・クワシオルコル型
o 実際には両者の中間型が大部分
栄養不良は発展途上国の問題???
→るいそうなどの病態は、現代の先進国においても病
院に入院中の慢性疾患や重症病態患者に認められるの
です。
近くにこういう 患者様、 いませんか?? 低Alb+ 体重減少なぜPEM
(蛋白質・エネルギー低栄養状態)
の
患者が多いのか
•
ソリタT3 1日4本・・・
よく見られていた指示
=344kcal/日→おにぎり2個分
*頑張って病気と闘っている時に、おにぎり2個とお茶2000mlだけ。 *しかも「お腹がすいた」と言う事が出来ない状況の方々も多い。 *普通の人でも、ふらふらする、疲れて作業能率が落ちる、いやになる、 風邪をひきやすくなる・・・・ 「ソリタ2本だけ」 もまだ結構いるよ ね・・・ うん。でも、 前よりは減っ てきたよ。栄養がないとダメなワケ
…
極端な話、死亡し
ます
。
Lean body mass(除脂肪体重)の減少と nitrogen death(窒素
死)
健常時 Lean body mass 10
0% 筋肉の減少(骨格筋、心筋、平滑筋)・・・筋肉は栄養の貯金箱 内臓蛋白の減少(アルブミン等)・・・血清Alb値低下 免疫能の障害(リンパ球、多核白血球、抗体、急性相蛋白)・・合併症↑ 創傷治癒遅延 臓器障害(腸管、肝、心)
生体適応の障害
Nitrogen death lean body mass 70%
餓死 生体が低 栄養状態 になるとこ のように重 篤化して 行く・・
栄養不良がもたらす影響
PEMでは、以下のような問題が観察される
•
心理面でも不安・うつ指数上昇
•
臓器重量低下、筋力低下、心機能低下、呼吸筋萎
縮
•
創傷治癒遅延
•
免疫能低下、易感染性
合併症発生率・死亡率上昇
入院期間の長期化・再入院率上昇
医療費の増加
一度落ちると大 変・・日本の高齢者における
栄養不良の現状
国立健康・栄養研究所「高齢者の栄養管理サービスに関する研究」報告書1997.1998より 血清アルブミン値3.5g/dl 以上 血清アルブミン値3.5g/dl 未満 長期療養施設入居者 在宅療養患者 外来患者 ■男性 ■男性 ■男性 ■女性 ■女性 ■女性43%
32%
7%
39%
35%
10%
栄養不良は結 構います栄養不良の可能性(LOM)と
入院治療費に及ぼす影響
0 5000 10000 15000 20000 25000 30000 肺炎 腸手術 合併症 LOM no LOM 患 者 一 名 あ た り の 平 均 入 院 治 療 費 ( 米 国 ド ル )Reilly et al, JPEN 1988.
栄養不良は治療費も かさみます
入院期間
0 2 4 6 8 10 12 14 16
正常 境界 栄養不良
Robinson et al, JPEN 1987.
栄
養
状
態
栄養不良によって入院期間が延長し、治療費は増加した
日数
栄養不良は入院 期間も 長引きます高齢患者の再入院:
血清アルブミン値と再入院
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 10 20 30 40 50Adapted with permission from Sullivan, J Am Geriatr Soc 1992.
再
入
院
の
確
率
退院時の血清アルブミン値(
g/L)
栄養不良は再入院の 確率も高くなります栄養療法の転帰への影響:
早期経腸栄養
0 20 40 60 80 100入
院
期
間
(
日
数
)
受傷後
3日まで
に栄養補給開始
受傷後7日まで
に栄養補給開始
30日
76日
Garel et al, J Burn Rehabil 1991.
早期に経腸栄養を開始したほうが 入院期間が短かった・・というデータ
要約
<栄養不良>
•
栄養不良の
発生率は意外と高い
•
栄養不良による悪影響
o 合併症の増加
o 入院期間の延長
o 医療費の増加
栄養療法は患者ケアの中心部分とならなけれ
ばならない
栄養なくして体は元気になり ません。寝たきり街道まっし ぐら!!NST :栄養サポートチーム
とは
46
NST
(
Nutrition
Support
Team)
・栄養の専門技術・知識を持ったチーム。
・医師、看護師、薬剤師、栄養士、リハなどの専
門職が、結集して患者に適切な栄養管理を行う。
栄養を考える
チームのもの
です。
NSTの目的
スタッフのレベルアップ 在院日数の短縮 栄養療法による合併症・感染症 の予防・死亡率の減少 医療費削減・経費 削減 医療安全管理 在宅患者の再入院の予防NSTの効果
~平均在院日数の推移~
15 16 17 18 19 20 21 22 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 平 均 在 院 日 数 ( 日 ) NST導入からの期間(月) NST導入 20.9 16.7 東口高志:NSTプロジェクト・ガイドライン:医師薬出版;2001鈴鹿中央総合病院の場合
NST導入後、平均在院 日数が短くなったNSTの効果
~入院2週間以内症例の推移~
39 40 41 42 43 44 45 46 0 2 4 6 8 10 12 14 16 入 院 2 週 間 以 内 症 例 の 割 合 ( % ) NST導入からの期間(月) NST導入 40.2 45.1 NST稼動前鈴鹿中央総合病院の場合
東口高志:NSTプロジェクト・ガイドライン:医師薬出版;2001 NST導入後、2週間 以内で退院する症例 が増えたNSTの効果
TPNと経腸栄養の医療費比較(2003年8月)
0 10000 20000 TPN エンシュア 薬価 注射料 処置料 0 10,000 20,000 TPN エンシュア 処置料 挿入時注射料 カテーテル材料価格 カテーテル挿入に伴う費用 1日の医療費(1800kcal) 16,490円 950円 6,167円 1,968円 カテーテル材料価格 TPN :標準型シングルルーメンの償還価格 エンシュア :一般用経鼻カテーテルの償還価格 TPNの薬価はミキシッドH、ビタジェクト、ミネラリン注シリンジ TPNは医療費が高額で す。 TPN→経腸栄養への移 行を推奨。 医療費削減もNSTの仕事 のひとつです坂総合病院におけるNSTの役割
これらを同時並行することが、在院日数を短縮
し、合併症を予防すると考えて、栄養面以外にも
視点を広げたアドバイスを目指す
疾患管理
医師栄養管理
NST早期
リハビリ
ST OT PT社会的要因
解決
MSW 「余計なお世話」 と言わないで・・坂総合病院のNST活動
①毎週月曜 14時~約2時間 20名前後 ②毎週水曜 14時~約2時間 10名前後 *水曜は糖代謝科回診時に合わせてNSTも検討。 • ・・・随時対応(メール、電話 他) • • • ・・・ 毎月第3火曜開催 52NST検討・回診
コンサルテーション
NST委員会
栄養管理に関するシステム作り・知識の
啓蒙
坂総合病院のNSTスタッフ
外科医:伊在井 リハ医:藤原 産婦人科医:舩 山 管理栄養士:池本 7階看護師:稲荷 ST:大川 薬剤師:小倉 山口 ICU看護師:野村 6階看護師:遠藤 7階看護師:木村 10階看護師:菅原 薬剤師:千田 有馬 委員長 専従 NST医師 NST専門療 法士 NST研修終了者(回 診スタッフ) お気軽にご相 談ください栄養管理の実際
さあ、
栄養管理の流れ
入院時栄養評価-入院時スクリーニング
↓栄養管理のプランニング
↓栄養管理の実施
↓モニタリング
↓栄養状態の定期的評価(1~2週間ごと)-再評価
↓必要に応じたプランの修正
栄養評価
-スクリーニング
~SGA~
主観的栄養評価
•
体重の変化
•
食物摂取量の変化
•
消化器症状
•
機能状態(活動性)
•
疾病及び疾患と栄養所要量の関係
•
身体症状
56 栄養評価のやり方は 色々ありますが。うちはこ れ。栄養評価
-スクリーニング
~SGA~
主観的栄養評価
•
体重の変化
*過去6か月間にわたる体重減少 →慢性的に進行する症状、あるいは食生活の変化。 *2週間という短期間での減少 →栄養不良の危険性がより高いことを示す。•
食物摂取状況の変化
58 体重減少は? いつから? どれくらい? いつ頃から 食欲低下したの? 何を食べていた?むせ は?栄養評価-スクリーニング
~SGA~
主観的栄養評価
•
消化器症状
•
機能状態(活動性)
毎日の身体活動について聞く。 →寝ていることが多くなった・・。 →家にこもりがち・・。 栄養不良があると体力が低下し、運 動する意欲も低下します。筋肉量の 減少を推測する上でも重要なポイン ト。 持続的な嘔吐や 下痢は栄養不良の 危険信号栄養評価
-スクリーニング
~SGA~
主観的栄養評価
•
疾病及び疾患と栄養所要量の関係
•
身体症状
60 疾病が発生すると、ストレスに より身体の必要栄養量が変化 します。 筋肉、脂肪の喪失。浮腫な ど。 発熱は?褥瘡は?がん? 骨折? 消耗してま す・・・栄養評価-スクリーニング
~SGA~
主観的
栄養評価
青白い。
元気がない。覇気がな
い。
かさついている。
むくんでいる。
あたたかい。つめたい。
五感を 大切に栄養評価
-スクリーニング
~ODA~
客観的栄養評価
•
身体計測
•
血液・尿生化学的検査
•
免疫能検査
•
機能検査(握力、呼吸機能等)
62 TP 、Alb、総リンパ球数、Hb、 コレステロール、 中性脂肪 等‥ 身長・体重・BMI値・上腕三頭筋 皮下脂肪厚(TSF)・上腕周囲長 (AC)ODA
中~高度栄養障害の場合NST (9990)へメールを! のメッセージが出ます
ODA
SGA
ODA
入院後の栄養管理の流れ
看護師が入院後 48時間以内に 栄養評価 栄養良好 定期的に栄養評価 2週間ごとに再評価を SGAまたはODAで 軽度栄養障害 低栄養の 看護計画立案 1-2週間ごとに評価を SGAまたはODAで 中等度 ~高度栄養障害 NSTへメール 主治医へ確認後 NST介入開始 「NSTへメール」 とメッセージが 表示されます NSTソフトを使用し ・SGAを入力・評価 ・ODA(採血データ)は自動表示 ・必要栄養量は自動計算 65坂総合病院のNST介入基準
NSTへメールで報告
•
*その他、絶食中(経腸栄養・経静脈栄養施行中)、嚥下
機能低下、食事摂取不良、褥瘡、創傷、熱傷、術前、術後
…等、
低栄養のリスクがあると思われたら報告を。
66 主治医 NSTの介入が必要と 考えた患者 看護師 ●Alb値2.5g/dl以の患者 ●SGA(主観的栄養評価)で中・ 高度栄養障害と判定された患者 褥瘡チーム (WOC) リハビリスタッフ ST・PT・OT栄養評価
-
リハ栄養
リハ栄養評価のポイント
①栄養障害を認めるか。
②筋委縮(サルコペニア)を認めるか。
③摂食・嚥下障害を認めるか。
④現在の栄養管理は適切か。
今後の栄養状態はどうなりそうか。
⑤機能改善を目標としたリハ(レジスタンスト
レーニングや持久力増強訓練)を実施できる栄
養状態か。
何が原因?ど の程度?栄養評価
-
リハ栄養
•
サルコぺニア
筋減弱症
(加齢とともに出現する骨格筋量の減少ならびに筋力の
低下)
*原発性:加齢によるもの
*二次性:活動・栄養・疾患によるもの
活動
→寝たきり・不活発な生活
栄養
→吸収不良、消化管疾患、摂取量不足
疾患
→重症臓器不全、炎症性疾患、悪性腫瘍や
内分泌性疾患に付随するもの
サルコペ二アへの対応
-
リハ栄養
• 筋トレ・BCAA
加齢
• 早期離床・経口摂取
活動
• 適切な栄養管理
栄養
• 疾患管理・栄養管理・運動
疾患
栄養評価
-
リハ栄養
栄養はリハの
バイタルサイン
栄養ケアなくして
リハなし、
リハなくして
栄養ケアなし
レジスタンストレーニング を実施出来る栄養状態か??リハビリするなら
栄養をしっかり
いれてあげましょう!!
易疲労・・傾眠・・ 嚥下障害・・ やせてきた・・ いろんなサインが。栄養管理の流れ
入院時栄養評価
-入院時初期評価
↓栄養管理のプランニング
↓栄養管理の実施
↓モニタリング
↓栄養状態の定期的評価
-再評価
↓必要に応じたプランの修正
活動・ストレス・蛋白 係数を入力 計算ボタン を押す 必要栄養量が計算 されます あまり悩まずに 入れてみて
栄養管理のプランニング
-必要エネルギー量の算出
•
基礎代謝量(basal energy expenditure:BEE)
●Harris-Benedictの式
●簡易式:25-30Kcalx体重
ねたきり 1.0 歩行可 1.2 1.2~2.0 実はno evidenceなのでまずは、簡易式:
25-30kcalx体重
から増減おすす
め!
73 活動係数 ストレス係数栄養管理の流れ
入院時栄養評価
-入院時初期評価
↓栄養管理のプランニング
↓栄養管理の実施
↓モニタリング
↓栄養状態の定期的評価
-再評価
↓必要に応じたプランの修正
詳しくは伊在井先生 から栄養管理の実施
栄養管理のポイントは
•
「合併症を発生させずに有効な栄養治療を行
う」こと
•
経口栄養
→経腸栄養→経静脈栄養の順に栄養
投与経路を選択するのが原則
75 早くチューブを抜くために早く チューブを入れましょうという考 えもあります。ASPENガイドラインによる栄養投与経路の
選択
消化管は安全に使用できるか
YES
NO
経腸栄養
経静脈栄養
期間は?
6週間未満
6週間以上
2週間未満
2週間以上
経鼻胃管
胃瘻(PEG)
腸瘻(PEJ)
末梢静脈栄養
(PPN)
中心静脈栄養
(TPN)
栄養管理の実施・モニタリング
経口栄養の管理ポイント
•
エネルギー、水分、栄養素不足による欠乏は
ないか?
•
摂食・嚥下障害はないか?
•
義歯の状態、口腔内の状態は?
•
消化器症状は?
•
薬と食事の相互作用は?
777割以上の看護師は4-6割の摂取で
「まずまず食べられている」と判断して
いる
0%
73%
27%
問27:主食はどの位食べたら 「まずまず食べられている」と 思いますか 1-3割 4-6割 7割以上0%
77%
23%
問28:副食はどの位食べたら 「まずまず食べられている」と 思いますか 1-3割 4-6割 7割以上 78 *例えば訓3は5割 食べても600kcal程 度9割以上の看護師は1-3割の摂取で
「不足している」と判断している
94%
5%
1%
問29:主食はどの位食べたら 「不足している」と思いますか 1-3割 4-6割 7割以上93%
6%
1%
問30:副食はどの位食べたら 「不足している」と思いますか 1-3割 4-6割 7割以上 79栄養管理の実施・モニタリング
なぜ食べられないのか??
食形態は合って る? 歯の状態は? 薬との関係 は? 好みの問題? 味の問題? 消化器症状 は? 具合が悪い から? 舩山(女)先生はよく 出身地を聞いていた な・・ 神戸風訓3を作れ!! って言われたっけ・・。 (無茶やん・・)栄養管理の実施・モニタリング
全部食べているから大丈夫・・・??
出されたものは全部食べ てるんですけど・・。なんだ かやせてくるんです・・。 私も 1200kcal 私も 1200kcal そして私も 1200kcal経腸栄養剤
医薬品扱いの栄養剤、食品扱いの栄養剤があります。 それぞれの特徴に合わせて使い分けましょう。
栄養管理の実施・モニタリング
経腸栄養管理のポイント
•
胃食道逆流対策
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下痢・便秘対策
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エネルギー、水分、栄養素不足による欠乏は
ないか?
83栄養剤使用の現況
★医薬品扱い
ラコール、エンシュアなど。★食品扱い
→DPCでは薬剤料が持ち出し!!
●食事療養費:1食 640円,上限1920円/日(640×3食)
→食事代が請求できます!!
食事+栄養剤が出ている時は、栄養剤の分は持ち出しとなっています。 例えば・・ 食事+メイバランスミニ2本(210円)・・1か月だと6300円の持ち出し!!~栄養剤は飲める分だけオーダーしましょう。~
食品扱い栄養剤を使用したほ うが、収入が増えるということ です。月
30
万円
こわい わ・・・補助栄養は飲める分だけオーダーを。
あまってたら食養へ返してね。(名前は書かない
で・・)
もち出し!栄養管理の実施・モニタリング
経静脈栄養管理のポイント
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適切な投与速度
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感染対策
•
エネルギー、水分、栄養素不足による欠乏は
ないか?
86ここをクリックすると、投与さ れている輸液の栄養量が見
栄養管理の流れ
入院時栄養評価
-入院時初期評価
↓栄養管理のプランニング
↓栄養管理の実施
↓モニタリング
↓栄養状態の定期的評価
-再評価
↓必要に応じたプランの修正
再評価日を 入力 NST介入患者→毎週回診前まで その他の患者→2週間ごと
再評価を!!
データは? 栄養足りてる? 体重は? ADL落ち てない? 見た目は どう? 下痢・嘔吐は? 浮腫は?栄養状態の定期的評価
-再評価
•
定期的に栄養状態の評価を。
*入院時に栄養障害がなくても、入院経過中に
栄養状態が悪化する症例が多いです。
・定期的な体重測定 ・必要栄養量、投与栄養量の確認 患者様の近くにいる看護・リハビリスタッフの 「気づき」が重要です。 易疲労、肌のつや、発言・・・患者様からの サインを見逃さずに。 90 落ちる前に手 をうつ2.2 2.8 2.4 2.8 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 問1:入院時身長・体重は実際 に測定していますか 問2:BMI値を確認していますか 問3:NST入力画面にて必要栄養 量の計算をしていますか 問4:算出した必要栄養量を 確認していますか
結果
入院時ルーチン業務に関する項目
身長体重測定 の実施度は高い でもBMI値までは 見ていない事も 栄養量の計算の 実施度は高い でも必要栄養量の確認は あまりしていない 911.6 1.6 2.4 1.9 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 問10:NST入力画面の栄養評価 を患者様の栄養管理に 生かしていますか 問11:入院時問診票の、食事 に関する部分に目を通して いますか 問12:問診票から栄養に関する 看護計画を立案することが ありますか 問13:医師の指示により栄養に 関する看護計画を立案する ことがありますか
看護計画立案に関する項目
問診が栄養管理に 生かせていない ・・もったいない・・ 医師からのアプローチは まだまだ・・ 栄養評価が栄養管理に 生かしきれていない 921.7 1.7 1.8 2.7 2.2 1 1.5 2 2.5 3 問14:投与栄養量の確認をして いますか 問15:定期的(月1回以上)に 体重測定をしていますか 問16:栄養状態により体重測定の 間隔を変更することが ありますか 問17:定期的(月1回以上)に 投与栄養量の見直しをして いますか 問18:定期的(月1回以上)に 必要栄養量を確認して いますか