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4 条件付きの極値問題

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Revised at 20:58, November 11, 2015 4 http://my.reset.jp/˜gok/math/ 1

4 条件付きの極値問題 その4 問題演習

Exercise 解答例

基本演習 1 (佐賀大18) 次の条件g(x, y) = 0のもとで関数f(x, y)の極値を求め て下さい。

g(x, y) =x+y1, f(x, y) =x2+y2

【解答例】 2回目の演習問題にありました。

基本演習2 (筑波大25) 実変数x, y, zx2+2y2+3z2= 6を満たすときf(x, y, z) = xyzの最大値と最小値を求め、その時のx, y, zの値を示して下さい。

【解答例】 G(x, y, z) =x2+ 2y2+ 3z26と置けば条件式はG(x, y, z) = 0と書くこ とが出来ます。Gx= 2x, Gy = 4y, Gz = 6zによればgradG= となる点は原点のみ ですが、原点は条件G= 0を満たしていません。従ってLagrangeの定理により、極値 の候補点はgradF =pgradGとなるような実数pが存在するような点のみです。この 式と条件式を連立させれば

yz= 2px zx= 4py xy= 6pz

x2+ 2y2+ 3z2= 6 ですからこれを解きます。

第1、2、3式を辺々掛ければ(xyz)2= 48p3xyzとなり、これはxyz(xyz48p3) = 0 と因数分解されますから場合分けが生じます。

x= 0の場合】この場合、第1式からyzのいずれかも0ですが、第3式によれ (0,0,±

2)(0,±

3,0)が解となります。

x 6= 0の場合】もしもy = 0であれば第2式からz = 0となり、第4式から (±

6,0,0)が解です。また、y6= 0であれば第3式からp, z共に0ではあり得ず、先に 求めた式からxyz= 48p3が得られます。

すると第1式の両辺にxを掛ければ48p3= 2px2すなわち24p2=x2が得られます。

同様に第2、3式から12p2 = y2,8p2 = z2が得られ、これらを第4式に代入すれば 24p2+ 24p2+ 24p2= 6すなわちp2= 121 が分かります。

これを戻せばx2 = 2, y2 = 1, z2= 23が分かります。従って

±

2,±1,±q

2 3

¥が得 られますが、これらは全て(適当なpの下で)連立方程式を満たしています。

以上から極値の候補点は (0,0,±

2),(0,±

3,0),(± 6,0,0),

±

2,±1,± r2

3

!

です(複号同順でない)。

これらの点での関数f(x, y, z) =xyzの値を調べると、

f(0,0,±

2) =f(0,±

3,0) =f(±

6,0,0) = 0, f

±

2,±1,± r2

3

!

=± 2

3

です(符号は適宜解釈する)。

条件式の表す曲面は楕円面であり、楕円面上で連続関数f(x, y, z) =xyzは必ず最大 値と最小値を達成し、しかもそれは同時に極値にもなっていますから、今求めた極値の 候補の中に最小値と最大値がある筈です。値を比べれば、明らかに最大値は

2,1,

r2 3

! ,

2,1, r2

3

! ,

2,1,

r2 3

! ,

2,1,

r2 3

!

での2

3であり、最小値は

2,1, r2

3

! ,

2,1,

r2 3

! ,

2,1,

r2 3

! ,

2,1,

r2 3

!

での23 です。

基本演習 3 (電気通信大17) (1)xy−平面内の曲線f(x, y) =x3+ 3xy+ 4y4

x4 = 0上の点(2,1)におけるこの曲線の接線の方程式を求めて下さい。

(2)点(x, y)が条件y2x21 = 0を満たしながら動くときの関数f(x, y) = y3+ 2xの極値を求めて下さい。

【解答例】 これも2回目の演習問題です。

(2)

Revised at 20:58, November 11, 2015 4 http://my.reset.jp/˜gok/math/ 2

基本演習 4 (山梨大22) f(x, y) =x2+xyとします。x2+y2= 4を満たす(x, y) でのf(x, y)の最大値と最小値を求めて下さい。

【解答例】 g(x, y) =x2+y24とします。gx= 2x, gy = 2yより、gradg= となる のは原点のみですが原点は条件を満たしていません。従ってLagrangeの定理から極値 の候補点はgradf =pgradgとなる実数pが存在する点のみです。この式と条件式を連

立させれば

2x+y= 2px x= 2py x2+y2= 4

ですからこれを解きます。第2式を第1式に代入すれば

4py+y= 4p2y すなわち y(4p24p1) = 0

ですが、y= 0のとき第2式からx= 0であり第3式と矛盾します。y6= 0のときは 0 = 4p24p1 = (2p1)22

からp= 1±22が分かり、第2式からx= (1±

2)yなのでこれを第3式に代入して (4±2

2)y2= 4 すなわち y2= 2 2±

2 = 2 2

よりy=±p 2

2が得られます。従って4点の解が見つかりました(複号同順) µ

±(1 + 2)

q 2

2,± q

2 2

,

µ

±(1 2)

q 2 +

2,± q

2 + 2

.

条件式の表す曲線は円周であり、円周上で連続関数は最大値と最小値をとり、しかも それは同時に極値でもありますから、最大値と最小値はこの候補点の中にある筈です。

そこで各点でのf(x, y)の値を調べてみると f

µ

±(1 + 2)

q 2

2,± q

2 2

= 2 + 2 2 f

µ

±(1 2)

q 2 +

2,± q

2 + 2

= 22 2

となっていますから、前者が最大値、後者が最小値である事が分かりました。

基本演習 5 (筑波大21) g(x, y) = x2+ 2y21 = 0, x, y 0の条件の下で関数 f(x, y) =xyの最大値と最小値を求めて下さい。

【解答例】 gradg = となるのは原点のみですが、原点は条件を満たしていません。

従ってLagrangeの定理により、この条件の下での極値の候補点はgradf =wgradg

なる実数wが存在するような点のみである事が分かります。この式と条件式を具体的

に書けば

y= 2wx x= 4wy x2+ 2y2= 1 ですから、まず第2式を第1式に代入して

y= 8w2y, すなわち y(8w21) = 0

が得られますが、y = 0のとき第2式からx= 0となりこれは第3式と矛盾するので y6= 0であってw=±212が分かります。いずれの場合も第1、2式は同じ式x=±

2y となり、これを第3式に代入すれば

4y2= 1 すなわち y= 1 2 が得られます。従って求める候補点は1点

1 2,12¥

です(x, y0に注意)。

条件g= 0, x, y0の表す曲線は楕円周の一部であり、有界閉集合です。有界閉集合 上の連続関数は必ず最大値と最小値をとりますが、それはこの曲線の端点で達成される か、端点以外で達成されるかのどちらかです。そこで各点での関数値を調べます:

f µ 1

2,1 2

=

2, f(1,0) = 0, f µ

0, 1

2

= 0.

この様に、端点での値は少なくとも最大値でない事が分かりますから、最大値は端点 以外で達成され、それは同時に極大値ですから今求めた候補点の中にある筈です。しか しそれは値を見れば明らかで、最大値は

1 2,12¥

での

2です。また、最小値が端点以 外にあったとするとそれは極小値にもなっている筈ですが、生憎そのような点はない事 が既に分かっています。従って最小値は端点で達成され、最小値は2点

0,1 2

¥,(1,0) での0です。

(3)

Revised at 20:58, November 11, 2015 4 http://my.reset.jp/˜gok/math/ 3

基本演習 6 (東京農工大26) x2+y2= 1のとき、関数f(x, y) =x3+12y22x 最大値と最小値を求めて下さい。

【解答例】 g(x, y) = x2+y21とおけば条件式はg(x, y) = 0と書けます。gx = 2x, gy= 2yであってgradg= となるのは原点のみですが、原点は条件式を満たしてい ません。従ってLagrangeの定理から、この条件下でfが極値となるのはgradf =wgradg となるような実数wが存在するような点のみです。この式と条件式を連立させて方程 式を解きます。

3x22 = 2wx y= 2wy x2+y2= 1

第2式はy(2w1) = 0と変形されますから場合分けします。

y= 0のとき】 このとき第3式からx=±1です。いずれの場合も第1式を満た す実数wが存在しています。従って2つの解(±1,0)が得られました。

y6= 0のとき】 この場合w=12 です。従って第1式から 0 = 3x2x2 = (3x+ 2)(x1) となってx= 1,23 が分かります。

x= 1の場合はy= 0なので既に見ました。一方x=23 のときは y2= 1x2= 14

9 = 5 9 となってy=±35 です。従って新たに2つの解

23,±35¥

が得られました。

条件式の表す曲線は円周であり、円周上で連続関数は最大値と最小値をもち、それら は同時に極値でもありました。従って存在する最大値と最小値は今求めた極値の候補点 の中にある筈です。

そこで候補点での関数の値を調べてみると f(±1,0) =1, f

2 3,±

5 3

!

=71 54 となっていますから、最大値は

23,±35

¥での71

54、最小値は(1,0)での1です。

基本演習7 (新潟大25) 条件x24x+ 2y24y+ 3 = 0のもとで、関数g(x, y) = x+ 2yの最大値と最小値を求めて下さい。

【解答例】 h(x, y) =x24x+ 2y24y+ 3と置きます。hx = 2x4, hy = 4y4 ですから、gradh= となるのは(2,1)のみですが、この点は条件式を満たしません。

従ってLagrangeの定理からこの条件の下での極値の候補点は、gradg =wgradhとな

るような実数wが存在する点のみです。条件式と合わせて具体的に書けば

1 =w(2x4) 2 =w(4y4)

x24x+ 2y24y+ 3 = 0

第1式からx2 = 2w1 、第2式からy1 = 2w1 です。しかも第3式は (x2)2+ 2(y1)23 = 0

と変形されますから 1

4w2 + 2 1

4w2 3 = 0

4w2= 1 すなわち w=±1 2 が分かります。従って2つの解(x, y) = (3,2),(1,0)が得られます。

条件式の表す曲線は円周であり、円周上で連続関数g(x, y)は最大値・最小値をとり、

それらは同時に極値でした。従って極値であるが故にこの最大値・最小値は今求めた極 値の候補点の中にある筈です。そこで候補点での関数の値を調べてみると

f(3,2) = 7, f(1,0) = 1

ですから前者が最大値(かつ極大値)、後者が最小値(かつ極小値)です。

(4)

Revised at 20:58, November 11, 2015 4 http://my.reset.jp/˜gok/math/ 4

基本演習8 (筑波大18) 関数f(x, y) =x0.6y0.4の値を、条件x+y= 4, x0, y0 のもとで最大化するxyの値を求めて下さい。

【解答例 その1 グローバルな1変数化】 条件式からy= 4xですからこれを使っ て関数を1変数化します:

F(x) =f(x,4x) =x0.6(4x)0.4.

logtは単調増加関数ですから、H(x) = logF(x) = 0.6 logx+0.4 log(4x)0< x <4 で考えたときの極値は元の関数f(x, y)の極値にもなっています。微分計算をすると

H0(x) = 0.6 x 0.4

4x =0.4(4x)0.6x

x(4x) = 1.6x x(4x) H00(x) =0.6

x2 0.4 (4x)2 <0

ですから、H0(x) = 0となるのはx= 1.6のときであり、ここでH(x)は極大値である 事が分かります。また、0< x <1.6H0(x)>01.6< x <4H0(x)<0ですから この極大値はH(x)(0,4)での最大値でもあります。

更にf(0,4) =f(4,0) = 0である事を考え合わせれば、結局(x, y) = (1.6,2.4)のと f(x, y)は最大値1.60.62.40.4である事が分かります。

【解答例 その2 有界閉集合上の連続関数の性質を使う方法】 g(x, y) =x+y4 と置けば条件式はg(x, y) = 0となります。

gradg(x, y) =

1 1

!

6

= なのでa, b >0として点(a, b)f(x, y)は条件g(x, y) = 0 の下での極値であると仮定するとLagrangeの乗数法から

gradf(a, b) =wgradg(a, b)

となる様な実数wが存在します。そこでこの方程式と条件式を合わせて連立すれば 0.6a0.4b0.4=w, 0.4a0.6b0.6=w, a+b= 4

が得られます。第1式と第2式を辺々割れば 3

2 b

a = 1, すなわち、 b= 2 3a

が得られますのでこれを第3式に代入してa= 125, b= 85が分かります。

条件式の表す曲線は2点(0,4),(4,0)を結ぶ線分であり、これは有界閉集合なので問

題の関数f(x, y)はこの線分上で必ず最大値をとります。

その最大値は条件式の表す曲線の端点(0,4),(4,0)および°12

5,85¢のいずれかで達成 されますからこの3点での関数値を比較すると

f(0,4) = 0, f(4,0) = 0, f µ12

5 ,8 5

= 120.680.4 50.650.4 >0 ですから最大値は点°12

5,85¢

で達成される事が分かります。

発展演習9 (大阪大24) (1)実数を要素とする行列A=

a b b c

!

が異なる固有 値を有するための条件を求めて下さい。またそのとき、異なる固有値に対する固有 ベクトルが直交することを示して下さい。

(2)2次曲線7x24xy+ 7y2= 9の概形を描いて下さい。

(3)x2+y2= 1のとき、関数f(x, y) = 2x2+dxy+ 3y2の最大値と最小値を 求めて下さい。ただし、dは実数の定数とします。

【解答例】 (1)固有方程式は

0 = ØØ ØØ Ø

at b b ct

ØØ ØØ

Ø= (at)(ct)b2=t2(a+c)t+acb2

ですから、固有値が必ず実数である事は自明として、相異なる固有値をもつための条 件は

0<(a+c)24(acb2) = (ac)2+ 4b2

からa6=cまたはb6= 0です。

2つの異なる固有値をr, sとし、それぞれに対応したゼロヴェクターでない固有ヴェ

(5)

Revised at 20:58, November 11, 2015 4 http://my.reset.jp/˜gok/math/ 5 クターを r, sとします。するとAは対称行列ですから

r r· s=A r· s

=t rtA s

=t rA s

=t r(s s)

=st r s

=s r· s となって、r6=sから r· s= 0が得られます。

(2)標準化して描くと良いでしょう(略)。

(3)線形代数でも出せるでしょうが、ここではLagrangeの乗数法で行きます。

g(x, y) =x2+y21と置けば条件式はg= 0であり、条件を満たす点の中にgradg= を満たす点はありません。

従ってLagrangeの定理から、この条件下でのf の極値の候補点は次の連立方程式の

解(のうちx, y)のみです:

4x+dy= 2wx dx+ 6y= 2wy x2+y2= 1 第1、2式は行列で書けば

2 d2

d

2 3

! √x y

!

=w

x y

!

ですから、第3式と合わせれば、この係数行列の固有値・単位固有ヴェクターを求めれ ば良い事が分かります。

まず固有方程式が

0 = (2t)(3t)d2

4 =t25t+ 6d2 4 =

µ t5

2

2

1 +d2 4 となる事から固有値は 5

2±1+d2 2 です。

d= 0の場合は固有値は2,3であり、対応した固有ヴェクターはそれぞれ

1 0

! ,

0 1

! である事は明らかです。

次にd6= 0の場合、固有値5

2±1+d2 2 に対応した固有ヴェクターは、

25

2

1 +d2 2

! x+d

2y= 0

(1±p

1 +d2)x+dy= 0

から

(1± 1 +d2) d

!

に直交しますから、

d 1±

1 +d2

! です。

以上から、極値の候補点は、d= 0のときは(±1,0),(0,±1)の4点、d6= 0のときは µ

± d

2(d2+

1+d2+1),± 1+1+d2

2(d2+ 1+d2+1)

,

µ

± d

2(d2

1+d2+1),± 11+d2

2(d2 1+d2+1)

4点です(複号同順)。

条件式の表す曲線は円周であり、円周上で連続関数f(x, y)は最大値と最小値をもち、

それらは同時に極値でもあります。極値であるが故にこれらの最大値最小値は今求めた 極値の候補点の中にありますので、各点での関数の値を求めると、

f(x, y) =

x y¥ 2 d2

d

2 3

! √x y

!

である事と、候補点の位置ヴェクターはこの係数行列の単位固有ヴェクターだった事を 考えれば、d= 0のとき

f(±1,0) = 2, f(0,±1) = 3 であり、前者が最小値、後者が最大値になります。

またd6= 0のときは

f

± d

q

2(d2+

1 +d2+ 1)

,± 1 + 1 +d2 q

2(d2+

1 +d2+ 1)

=5 2 +

1 +d2 2

f

± d

q

2(d2

1 +d2+ 1)

,± 1 1 +d2 q

2(d2

1 +d2+ 1)

=5 2

1 +d2 2

であって前者が最大値、後者が最小値になります。

(6)

Revised at 20:58, November 11, 2015 4 http://my.reset.jp/˜gok/math/ 6

発展演習10 (名工大17) Nを正の数として、xyz空間の部分集合 TN ={(x, y, z) | x+y+z=N,0< x, y, z < N} を考え、正の数p, q, rを用いて関数fp,q,r(x, y, z) =p

x

¥x

· µq

y

y

·r z

¥z

TN で定義します。

(1)fp,q,rの自然対数として定義される関数logfp,q,r(x, y, z)の極値をラグラ ンジュの未定乗数法を用いて求めて下さい。

(2)TN 上で定義された関数fp,q,rは、TN 上のある点(x, y, z)において最大値 をとる事が知られています。この事を用いてfp,q,rの最大値を求めて下さい。

【解答例】 (1)g(x, y, z) =x+y+zN, F(x, y, z) = logefp,q,r(x, y, z)と置けば、

問題は条件g(x, y, z) = 0の下での関数F(x, y, z)の極値を0< x, y, z < Nの範囲内で 求める問題と見る事が出来ます。

そこでまず関数F(x, y, z)は点(a, b, c)でこの条件のもとでの極値であると仮定しま す。gradg(x, y, z)6= ですからLagrangeの定理から

gradF(a, b, c) =kgradg(a, b, c) · · ·() となる様な実数kが存在します。

F(x, y, z) = logΩ≥p x

¥x

· µq

y

y

·r z

¥zæ

=xlogp+ylogq+zlogrxlogxylogyzlogz である事によれば

Fx= logplogx1, Fy= logqlogy1, Fz= logrlogz1 なので()を成分で書いて条件式と連立させれば

logploga1 =k logqlogb1 =k logrlogc1 =k a+b+c=N

が得られますのでこれを解いて極値の候補点を求めてみましょう。まず第1式から logpk1 = loga, すなわち pek1=a

ですが同様に第2、3式からb=qek1, c=rek1が分かり、これらを第4式に代 入すれば

(p+q+r)ek1=N, すなわち、 ek1= N p+q+r であり、

(a, b, c) =

µ pN

p+q+r, qN

p+q+r, rN p+q+r

が分かります。極値の候補点はこの1点のみです。

この点での関数F(x, y, z)の値は F

µ pN

p+q+r, qN

p+q+r, rN p+q+r

=Nlogp+q+r N

です。まずはここをきちんと押さえておきましょう。その上で関数F(x, y)の定義領域 TNx+y+z=N,0< x, y, z < Nの特に境界付近での関数の値を調べてみましょう。

元々の定義領域TN は3点(N,0,0),(0, N,0),(0,0, N)を頂点とする3角形の内部で すが、関数の形を見ると

F(x, y, z) =xlogp+ylogq+zlogrxlogxylogyzlogz

ですから、x, y, z >0でありさえすれば定義可能である事が分かります。つまりこの関

数は領域x, y, z >0に自然な形で連続関数として(微分も可能でしょうが)拡張出来る

事が分かります。

そこでx, y, z > 0 の領域の内部から境界への極限値を考えてみる事が出来ます。

境界上の点(0, v, w)v, w > 0)を固定して(x, y, z) (0, v, w)の極限を考えると、

limt0tlogt= 0に注意すれば

(x,y,z)lim(0,v,w)F(x, y, z) =vlogq+wlogrvlogvwlogw

となって極限値が存在する事が分かります。同様に(u,0, w),(u, v,0)のタイプの境界上 の点に向かう極限値も存在します。

また、(0,0, w)w >0)のタイプの境界上の点に向かう極限も、

(x,y,z)lim(0,0,w)F(x, y, z) =wlogrwlogw

となって極限値が存在する事が分かり、やはり同様に(0, v,0),(u,0,0)のタイプの点に 向かう極限値も存在します。

参照