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4 条件付きの極値問題 その4 問題演習
Exercise 解答例
基本演習 1 (佐賀大18) 次の条件g(x, y) = 0のもとで関数f(x, y)の極値を求め て下さい。
g(x, y) =x+y−1, f(x, y) =x2+y2
【解答例】 2回目の演習問題にありました。
基本演習2 (筑波大25) 実変数x, y, zがx2+2y2+3z2= 6を満たすときf(x, y, z) = xyzの最大値と最小値を求め、その時のx, y, zの値を示して下さい。
【解答例】 G(x, y, z) =x2+ 2y2+ 3z2−6と置けば条件式はG(x, y, z) = 0と書くこ とが出来ます。Gx= 2x, Gy = 4y, Gz = 6zによればgradG= となる点は原点のみ ですが、原点は条件G= 0を満たしていません。従ってLagrangeの定理により、極値 の候補点はgradF =pgradGとなるような実数pが存在するような点のみです。この 式と条件式を連立させれば
yz= 2px zx= 4py xy= 6pz
x2+ 2y2+ 3z2= 6 ですからこれを解きます。
第1、2、3式を辺々掛ければ(xyz)2= 48p3xyzとなり、これはxyz(xyz−48p3) = 0 と因数分解されますから場合分けが生じます。
【x= 0の場合】この場合、第1式からyかzのいずれかも0ですが、第3式によれ ば(0,0,±√
2)、(0,±√
3,0)が解となります。
【x 6= 0の場合】もしもy = 0であれば第2式からz = 0となり、第4式から (±√
6,0,0)が解です。また、y6= 0であれば第3式からp, z共に0ではあり得ず、先に 求めた式からxyz= 48p3が得られます。
すると第1式の両辺にxを掛ければ48p3= 2px2すなわち24p2=x2が得られます。
同様に第2、3式から12p2 = y2,8p2 = z2が得られ、これらを第4式に代入すれば 24p2+ 24p2+ 24p2= 6すなわちp2= 121 が分かります。
これを戻せばx2 = 2, y2 = 1, z2= 23が分かります。従って≥
±√
2,±1,±q
2 3
¥が得 られますが、これらは全て(適当なpの下で)連立方程式を満たしています。
以上から極値の候補点は (0,0,±√
2),(0,±√
3,0),(±√ 6,0,0),
√
±√
2,±1,± r2
3
!
です(複号同順でない)。
これらの点での関数f(x, y, z) =xyzの値を調べると、
f(0,0,±√
2) =f(0,±√
3,0) =f(±√
6,0,0) = 0, f
√
±√
2,±1,± r2
3
!
=± 2
√3
です(符号は適宜解釈する)。
条件式の表す曲面は楕円面であり、楕円面上で連続関数f(x, y, z) =xyzは必ず最大 値と最小値を達成し、しかもそれは同時に極値にもなっていますから、今求めた極値の 候補の中に最小値と最大値がある筈です。値を比べれば、明らかに最大値は
√√ 2,1,
r2 3
! ,
√√
2,−1,− r2
3
! ,
√
−√ 2,1,−
r2 3
! ,
√
−√ 2,−1,
r2 3
!
での√2
3であり、最小値は
√
−√
2,−1,− r2
3
! ,
√
−√ 2,1,
r2 3
! ,
√√ 2,−1,
r2 3
! ,
√√ 2,1,−
r2 3
!
での−√23 です。
基本演習 3 (電気通信大17) (1)xy−平面内の曲線f(x, y) =x3+ 3xy+ 4y4
−x−4 = 0上の点(2,−1)におけるこの曲線の接線の方程式を求めて下さい。
(2)点(x, y)が条件y2−x2−1 = 0を満たしながら動くときの関数f(x, y) = y3+ 2xの極値を求めて下さい。
【解答例】 これも2回目の演習問題です。
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基本演習 4 (山梨大22) f(x, y) =x2+xyとします。x2+y2= 4を満たす(x, y) でのf(x, y)の最大値と最小値を求めて下さい。
【解答例】 g(x, y) =x2+y2−4とします。gx= 2x, gy = 2yより、gradg= となる のは原点のみですが原点は条件を満たしていません。従ってLagrangeの定理から極値 の候補点はgradf =pgradgとなる実数pが存在する点のみです。この式と条件式を連
立させれば
2x+y= 2px x= 2py x2+y2= 4
ですからこれを解きます。第2式を第1式に代入すれば
4py+y= 4p2y すなわち y(4p2−4p−1) = 0
ですが、y= 0のとき第2式からx= 0であり第3式と矛盾します。y6= 0のときは 0 = 4p2−4p−1 = (2p−1)2−2
からp= 1±2√2が分かり、第2式からx= (1±√
2)yなのでこれを第3式に代入して (4±2√
2)y2= 4 すなわち y2= 2 2±√
2 = 2∓√ 2
よりy=±p 2∓√
2が得られます。従って4点の解が見つかりました(複号同順): µ
±(1 +√ 2)
q 2−√
2,± q
2−√ 2
∂ ,
µ
±(1−√ 2)
q 2 +√
2,± q
2 +√ 2
∂ .
条件式の表す曲線は円周であり、円周上で連続関数は最大値と最小値をとり、しかも それは同時に極値でもありますから、最大値と最小値はこの候補点の中にある筈です。
そこで各点でのf(x, y)の値を調べてみると f
µ
±(1 +√ 2)
q 2−√
2,± q
2−√ 2
∂
= 2 + 2√ 2 f
µ
±(1−√ 2)
q 2 +√
2,± q
2 +√ 2
∂
= 2−2√ 2
となっていますから、前者が最大値、後者が最小値である事が分かりました。
基本演習 5 (筑波大21) g(x, y) = x2+ 2y2−1 = 0, x, y ≥0の条件の下で関数 f(x, y) =xyの最大値と最小値を求めて下さい。
【解答例】 gradg = となるのは原点のみですが、原点は条件を満たしていません。
従ってLagrangeの定理により、この条件の下での極値の候補点はgradf =wgradgと
なる実数wが存在するような点のみである事が分かります。この式と条件式を具体的
に書けば
y= 2wx x= 4wy x2+ 2y2= 1 ですから、まず第2式を第1式に代入して
y= 8w2y, すなわち y(8w2−1) = 0
が得られますが、y = 0のとき第2式からx= 0となりこれは第3式と矛盾するので y6= 0であってw=±2√12が分かります。いずれの場合も第1、2式は同じ式x=±√
2y となり、これを第3式に代入すれば
4y2= 1 すなわち y= 1 2 が得られます。従って求める候補点は1点≥
√1 2,12¥
です(x, y≥0に注意)。
条件g= 0, x, y≥0の表す曲線は楕円周の一部であり、有界閉集合です。有界閉集合 上の連続関数は必ず最大値と最小値をとりますが、それはこの曲線の端点で達成される か、端点以外で達成されるかのどちらかです。そこで各点での関数値を調べます:
f µ 1
√2,1 2
∂
=√
2, f(1,0) = 0, f µ
0, 1
√2
∂
= 0.
この様に、端点での値は少なくとも最大値でない事が分かりますから、最大値は端点 以外で達成され、それは同時に極大値ですから今求めた候補点の中にある筈です。しか しそれは値を見れば明らかで、最大値は≥
√1 2,12¥
での√
2です。また、最小値が端点以 外にあったとするとそれは極小値にもなっている筈ですが、生憎そのような点はない事 が既に分かっています。従って最小値は端点で達成され、最小値は2点≥
0,√1 2
¥,(1,0) での0です。
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基本演習 6 (東京農工大26) x2+y2= 1のとき、関数f(x, y) =x3+12y2−2xの 最大値と最小値を求めて下さい。
【解答例】 g(x, y) = x2+y2−1とおけば条件式はg(x, y) = 0と書けます。gx = 2x, gy= 2yであってgradg= となるのは原点のみですが、原点は条件式を満たしてい ません。従ってLagrangeの定理から、この条件下でfが極値となるのはgradf =wgradg となるような実数wが存在するような点のみです。この式と条件式を連立させて方程 式を解きます。
3x2−2 = 2wx y= 2wy x2+y2= 1
第2式はy(2w−1) = 0と変形されますから場合分けします。
【y= 0のとき】 このとき第3式からx=±1です。いずれの場合も第1式を満た す実数wが存在しています。従って2つの解(±1,0)が得られました。
【y6= 0のとき】 この場合w=12 です。従って第1式から 0 = 3x2−x−2 = (3x+ 2)(x−1) となってx= 1,−23 が分かります。
x= 1の場合はy= 0なので既に見ました。一方x=−23 のときは y2= 1−x2= 1−4
9 = 5 9 となってy=±√35 です。従って新たに2つの解≥
−23,±√35¥
が得られました。
条件式の表す曲線は円周であり、円周上で連続関数は最大値と最小値をもち、それら は同時に極値でもありました。従って存在する最大値と最小値は今求めた極値の候補点 の中にある筈です。
そこで候補点での関数の値を調べてみると f(±1,0) =∓1, f
√
−2 3,±
√5 3
!
=71 54 となっていますから、最大値は≥
−23,±√35
¥での71
54、最小値は(1,0)での−1です。
基本演習7 (新潟大25) 条件x2−4x+ 2y2−4y+ 3 = 0のもとで、関数g(x, y) = x+ 2yの最大値と最小値を求めて下さい。
【解答例】 h(x, y) =x2−4x+ 2y2−4y+ 3と置きます。hx = 2x−4, hy = 4y−4 ですから、gradh= となるのは(2,1)のみですが、この点は条件式を満たしません。
従ってLagrangeの定理からこの条件の下での極値の候補点は、gradg =wgradhとな
るような実数wが存在する点のみです。条件式と合わせて具体的に書けば
1 =w(2x−4) 2 =w(4y−4)
x2−4x+ 2y2−4y+ 3 = 0
第1式からx−2 = 2w1 、第2式からy−1 = 2w1 です。しかも第3式は (x−2)2+ 2(y−1)2−3 = 0
と変形されますから 1
4w2 + 2 1
4w2 −3 = 0
4w2= 1 すなわち w=±1 2 が分かります。従って2つの解(x, y) = (3,2),(1,0)が得られます。
条件式の表す曲線は円周であり、円周上で連続関数g(x, y)は最大値・最小値をとり、
それらは同時に極値でした。従って極値であるが故にこの最大値・最小値は今求めた極 値の候補点の中にある筈です。そこで候補点での関数の値を調べてみると
f(3,2) = 7, f(1,0) = 1
ですから前者が最大値(かつ極大値)、後者が最小値(かつ極小値)です。
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基本演習8 (筑波大18) 関数f(x, y) =x0.6y0.4の値を、条件x+y= 4, x≥0, y≥0 のもとで最大化するxとyの値を求めて下さい。
【解答例 その1 グローバルな1変数化】 条件式からy= 4−xですからこれを使っ て関数を1変数化します:
F(x) =f(x,4−x) =x0.6(4−x)0.4.
logtは単調増加関数ですから、H(x) = logF(x) = 0.6 logx+0.4 log(4−x)を0< x <4 で考えたときの極値は元の関数f(x, y)の極値にもなっています。微分計算をすると
H0(x) = 0.6 x − 0.4
4−x =0.4(4−x)−0.6x
x(4−x) = 1.6−x x(4−x) H00(x) =−0.6
x2 − 0.4 (4−x)2 <0
ですから、H0(x) = 0となるのはx= 1.6のときであり、ここでH(x)は極大値である 事が分かります。また、0< x <1.6でH0(x)>0、1.6< x <4でH0(x)<0ですから この極大値はH(x)の(0,4)での最大値でもあります。
更にf(0,4) =f(4,0) = 0である事を考え合わせれば、結局(x, y) = (1.6,2.4)のと きf(x, y)は最大値1.60.62.40.4である事が分かります。
【解答例 その2 有界閉集合上の連続関数の性質を使う方法】 g(x, y) =x+y−4 と置けば条件式はg(x, y) = 0となります。
gradg(x, y) =
√1 1
!
6
= なのでa, b >0として点(a, b)でf(x, y)は条件g(x, y) = 0 の下での極値であると仮定するとLagrangeの乗数法から
gradf(a, b) =wgradg(a, b)
となる様な実数wが存在します。そこでこの方程式と条件式を合わせて連立すれば 0.6a−0.4b0.4=w, 0.4a0.6b−0.6=w, a+b= 4
が得られます。第1式と第2式を辺々割れば 3
2 b
a = 1, すなわち、 b= 2 3a
が得られますのでこれを第3式に代入してa= 125, b= 85が分かります。
条件式の表す曲線は2点(0,4),(4,0)を結ぶ線分であり、これは有界閉集合なので問
題の関数f(x, y)はこの線分上で必ず最大値をとります。
その最大値は条件式の表す曲線の端点(0,4),(4,0)および°12
5,85¢のいずれかで達成 されますからこの3点での関数値を比較すると
f(0,4) = 0, f(4,0) = 0, f µ12
5 ,8 5
∂
= 120.680.4 50.650.4 >0 ですから最大値は点°12
5,85¢
で達成される事が分かります。
発展演習9 (大阪大24) (1)実数を要素とする行列A=
√a b b c
!
が異なる固有 値を有するための条件を求めて下さい。またそのとき、異なる固有値に対する固有 ベクトルが直交することを示して下さい。
(2)2次曲線7x2−4xy+ 7y2= 9の概形を描いて下さい。
(3)x2+y2= 1のとき、関数f(x, y) = 2x2+dxy+ 3y2の最大値と最小値を 求めて下さい。ただし、dは実数の定数とします。
【解答例】 (1)固有方程式は
0 = ØØ ØØ Ø
a−t b b c−t
ØØ ØØ
Ø= (a−t)(c−t)−b2=t2−(a+c)t+ac−b2
ですから、固有値が必ず実数である事は自明として、相異なる固有値をもつための条 件は
0<(a+c)2−4(ac−b2) = (a−c)2+ 4b2
からa6=cまたはb6= 0です。
2つの異なる固有値をr, sとし、それぞれに対応したゼロヴェクターでない固有ヴェ
Revised at 20:58, November 11, 2015 4 http://my.reset.jp/˜gok/math/ 5 クターを r, sとします。するとAは対称行列ですから
r r· s=A r· s
=t rtA s
=t rA s
=t r(s s)
=st r s
=s r· s となって、r6=sから r· s= 0が得られます。
(2)標準化して描くと良いでしょう(略)。
(3)線形代数でも出せるでしょうが、ここではLagrangeの乗数法で行きます。
g(x, y) =x2+y2−1と置けば条件式はg= 0であり、条件を満たす点の中にgradg= を満たす点はありません。
従ってLagrangeの定理から、この条件下でのf の極値の候補点は次の連立方程式の
解(のうちx, y)のみです:
4x+dy= 2wx dx+ 6y= 2wy x2+y2= 1 第1、2式は行列で書けば
√2 d2
d
2 3
! √x y
!
=w
√x y
!
ですから、第3式と合わせれば、この係数行列の固有値・単位固有ヴェクターを求めれ ば良い事が分かります。
まず固有方程式が
0 = (2−t)(3−t)−d2
4 =t2−5t+ 6−d2 4 =
µ t−5
2
∂2
−1 +d2 4 となる事から固有値は 5
2±√1+d2 2 です。
d= 0の場合は固有値は2,3であり、対応した固有ヴェクターはそれぞれ
√1 0
! ,
√0 1
! である事は明らかです。
次にd6= 0の場合、固有値5
2±√1+d2 2 に対応した固有ヴェクターは、
√ 2−5
2∓
√1 +d2 2
! x+d
2y= 0
−(1±p
1 +d2)x+dy= 0
から
√−(1±√ 1 +d2) d
!
に直交しますから、
√ d 1±√
1 +d2
! です。
以上から、極値の候補点は、d= 0のときは(±1,0),(0,±1)の4点、d6= 0のときは µ
±√ d
2(d2+√
1+d2+1),±√ 1+√1+d2
2(d2+√ 1+d2+1)
∂ ,
µ
±√ d
2(d2−√
1+d2+1),±√ 1−√1+d2
2(d2−√ 1+d2+1)
∂ の 4点です(複号同順)。
条件式の表す曲線は円周であり、円周上で連続関数f(x, y)は最大値と最小値をもち、
それらは同時に極値でもあります。極値であるが故にこれらの最大値最小値は今求めた 極値の候補点の中にありますので、各点での関数の値を求めると、
f(x, y) =≥
x y¥√ 2 d2
d
2 3
! √x y
!
である事と、候補点の位置ヴェクターはこの係数行列の単位固有ヴェクターだった事を 考えれば、d= 0のとき
f(±1,0) = 2, f(0,±1) = 3 であり、前者が最小値、後者が最大値になります。
またd6= 0のときは
f
± d
q
2(d2+√
1 +d2+ 1)
,± 1 +√ 1 +d2 q
2(d2+√
1 +d2+ 1)
=5 2 +
√1 +d2 2
f
± d
q
2(d2−√
1 +d2+ 1)
,± 1−√ 1 +d2 q
2(d2−√
1 +d2+ 1)
=5 2 −
√1 +d2 2
であって前者が最大値、後者が最小値になります。
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発展演習10 (名工大17) Nを正の数として、xyz空間の部分集合 TN ={(x, y, z) | x+y+z=N,0< x, y, z < N} を考え、正の数p, q, rを用いて関数fp,q,r(x, y, z) =≥p
x
¥x
· µq
y
∂y
·≥r z
¥z
をTN 上 で定義します。
(1)fp,q,rの自然対数として定義される関数logfp,q,r(x, y, z)の極値をラグラ ンジュの未定乗数法を用いて求めて下さい。
(2)TN 上で定義された関数fp,q,rは、TN 上のある点(x, y, z)において最大値 をとる事が知られています。この事を用いてfp,q,rの最大値を求めて下さい。
【解答例】 (1)g(x, y, z) =x+y+z−N, F(x, y, z) = logefp,q,r(x, y, z)と置けば、
問題は条件g(x, y, z) = 0の下での関数F(x, y, z)の極値を0< x, y, z < Nの範囲内で 求める問題と見る事が出来ます。
そこでまず関数F(x, y, z)は点(a, b, c)でこの条件のもとでの極値であると仮定しま す。gradg(x, y, z)6= ですからLagrangeの定理から
gradF(a, b, c) =kgradg(a, b, c) · · ·(∗) となる様な実数kが存在します。
F(x, y, z) = logΩ≥p x
¥x
· µq
y
∂y
·≥r z
¥zæ
=xlogp+ylogq+zlogr−xlogx−ylogy−zlogz である事によれば
Fx= logp−logx−1, Fy= logq−logy−1, Fz= logr−logz−1 なので(∗)を成分で書いて条件式と連立させれば
logp−loga−1 =k logq−logb−1 =k logr−logc−1 =k a+b+c=N
が得られますのでこれを解いて極値の候補点を求めてみましょう。まず第1式から logp−k−1 = loga, すなわち pe−k−1=a
ですが同様に第2、3式からb=qe−k−1, c=re−k−1が分かり、これらを第4式に代 入すれば
(p+q+r)e−k−1=N, すなわち、 e−k−1= N p+q+r であり、
(a, b, c) =
µ pN
p+q+r, qN
p+q+r, rN p+q+r
∂
が分かります。極値の候補点はこの1点のみです。
この点での関数F(x, y, z)の値は F
µ pN
p+q+r, qN
p+q+r, rN p+q+r
∂
=Nlogp+q+r N
です。まずはここをきちんと押さえておきましょう。その上で関数F(x, y)の定義領域 TN:x+y+z=N,0< x, y, z < Nの特に境界付近での関数の値を調べてみましょう。
元々の定義領域TN は3点(N,0,0),(0, N,0),(0,0, N)を頂点とする3角形の内部で すが、関数の形を見ると
F(x, y, z) =xlogp+ylogq+zlogr−xlogx−ylogy−zlogz
ですから、x, y, z >0でありさえすれば定義可能である事が分かります。つまりこの関
数は領域x, y, z >0に自然な形で連続関数として(微分も可能でしょうが)拡張出来る
事が分かります。
そこでx, y, z > 0 の領域の内部から境界への極限値を考えてみる事が出来ます。
境界上の点(0, v, w)(v, w > 0)を固定して(x, y, z) → (0, v, w)の極限を考えると、
limt→0tlogt= 0に注意すれば
(x,y,z)lim→(0,v,w)F(x, y, z) =vlogq+wlogr−vlogv−wlogw
となって極限値が存在する事が分かります。同様に(u,0, w),(u, v,0)のタイプの境界上 の点に向かう極限値も存在します。
また、(0,0, w)(w >0)のタイプの境界上の点に向かう極限も、
(x,y,z)lim→(0,0,w)F(x, y, z) =wlogr−wlogw
となって極限値が存在する事が分かり、やはり同様に(0, v,0),(u,0,0)のタイプの点に 向かう極限値も存在します。