3 条件付きの極値問題 その3 Lagrangeの未定乗数法
Exercise 解答例
基本演習 1 次の関数の組み合わせに対して条件G= 0のもとでのF の極値の候 補点を求めて下さい。
(1)G(x, y) =xy−1, F(x, y) =x2+y2
(2)G(x, y) =x2+y2−4, F(x, y) = 3x2+ 2√
3xy+y2
【解答例】 (1)
Gx=y, Gy=x, Fx= 2x, Fy = 2y
なのでgradG(x, y) = となるのは明らかに原点のみです。しかし原点はG(x, y) = 0 を満たしていないのでこの曲線上に特異点はありません。
次にgradF(x, y) = pgradG(x, y) となる様な実数pが存在する様な点を求めます。
この式に点(x, y)が条件G(x, y) = 0を満たすと云う式を加えて具体的に書けば:
2x=py 2y=px xy= 1
ですからこれを解いてx, yを求めれば良いことになります。
第1式と第2式を辺々掛け合わせれば4xy=p2xyとなりますが、第3式から4 =p2 すなわち、p=±2である事が分かります。
p= 2のとき:連立方程式は
y=x xy= 1
となりますので、x=y=±1である事が分 かります。
p=−2のとき:連立方程式は
y=−x xy= 1
となりますが、第1式を第2式に代入す ると−x2= 1となってしまいこれは矛盾です。従ってこのケースは存在しません。
以上により求める点は2点(±1,±1)(複号同順)である事が分かりました。
(2)
Fx= 6x+ 2√
3y, Fy = 2√
3x+ 2y, Gx= 2x, Gy= 2y
ですが、gradG(x, y) = となるのは明らかに原点のみです。しかし原点は条件式
G(x, y) = 0を満たしませんのでこの曲線上には特異点はありません。
次にgradF(x, y) =mgradG(x, y) となる様な実数mが存在する点を求めます。こ
の式に点(x, y)が条件を満たすと云う式を加えて具体的に書けば:
6x+ 2√
3y= 2mx 2√
3x+ 2y= 2my x2+y2= 4
ですからこれを解いてx, yを求めることになります。
第2式をxについて解けばx= y(m√−1)
3 なのでこれを第1式に代入すれば 2√
3y= (2m−6)x= y(m−1)(2m−6)
√3
6y=y(m−1)(2m−6)
0 ={(m−1)(2m−6)−6}y=m(m−4)y
となります。しかしここでy= 0の時には第2式から直ちにx= 0も出て来てしまい、
これが第3式と矛盾するのでm(m−4) = 0です。
m= 0のとき:このとき第1式と第2式は同じ式である事がすぐに分かり、連立方程
式は実質的には
√3x+y= 0
x2+y2= 4
ですのでこれを解きます。第1式を第2式に代入して4x2= 4すなわちx=±1が分か るので、このときyはy=∓√
3です(xとyで複号同順)。
m= 4のとき:このとき第1式と第2式は同じ式である事がすぐに分かり、連立方程
式は実質的には
−x+√ 3y= 0 x2+y2= 4
ですのでこれを解きます。第1式を第2式に代入して4y2= 4すなわちy=±1が分か るので、このときxはx=±√
3です(xとyで複号同順)。
以上により、求める点は4点(±1,∓√ 3),(±√
3,±1)である事が分かりました(複号 同順)。
基本演習 2 Lagrangeの未定乗数法により、G(x, y) =x2+y2−4 = 0と云う条件 のもとでのF(x, y) = 3x2+ 2√
3xy+y2の極値を求めて下さい。
【解答例】 極値の候補点は4点(±1,∓√ 3),(±√
3,±1) である事が前問にて分かって います(複号同順)。
条件式G(x, y) = 0の表す曲線は閉曲線(円周)です。
連続関数F(x, y)は、閉曲線上で必ず最大値と最小値を持ち、かつそれらは同時に極
大値、極小値である事が知られています。
そうするとその存在する最大値・最小値は極値であるが故に先程求めた候補点4点の いずれかで達成されていなければならないわけですが、この4点でのF(x, y)の値を調 べてみると
F(±1,∓√
3) = 0, F(±√
3,±1) = 16 (複号同順)
なので、この前者が最小値であり、後者が最大値である他ありません。
しかもこの最大値・最小値は同時に極値でもあったので、結局これらが求める極値で ある事が分かります。
(±1,∓√
3)において極小値0 (複号同順)
(±√
3,±1において極大値16 (複号同順)
基本演習3 (京都工芸繊維大H13) 条件x2+y2−1 = 0の下で、関数f(x, y) = 3x−y が極値をとり得る点をすべて求め、その点で極大か極小かも判定して下さい。
【解答例】 p(x, y) =x2+y2−1と置けば条件式はp(x, y) = 0と書けます。
px = 2x, py = 2yですから、gradp(x, y) = となるのは原点のみですが、原点は条 件式p(x, y) = 0を満たしませんから曲線p(x, y) = 0上には特異点はありません。
するとLagrangeの乗数法によって、題意の極値の候補点はgradf(x, y) =tgradp(x, y) となる様な定数tが存在する様な点のみであることが分かります。
これを具体的に成分で書いたものと条件式p(x, y) = 0を連立させて方程式:
3 = 2tx, −1 = 2ty, 1 =x2+y2 が得られます。
第1式の両辺をそれぞれ第2式の両辺で割れば−3 = xy、すなわちx=−3yが分か りますからこれを第3式に代入すればy =±√110が得られ、このときx=∓√310 です
(複号同順)。
以上により極値の候補点は2点≥
±√310,∓√110¥
のみです。
条件式が表す曲線は円周であり、連続関数f(x, y)は円周上での最大値と最小値を必 ずもち、かつ、それらは同時に極値でもありましたから、この最大値・最小値はさっき 求めた極値の候補点の中になければなりません。
そこで2点での関数の値を見てみると f
µ
± 3
√10,∓ 1
√10
∂
=±√
10 (複号同順)
ですからこれが最大値・最小値に他なりません。同時にこれは極値ですから求める極値 は次の通り:
極大値:点≥
√3
10,−√110¥ での√
10
極小値:点≥
−√310,√110¥
での−√ 10.
基本演習4 (鳥取大 H18) xy平面上の点(x, y)がφ(x, y) =x2+y2−1 = 0で表 される曲線上を動くとき、関数Z =f(x, y) =x+ 2y+ 5が極値をとる点(x, y)と その極値を求めて下さい。
【解答例】 φx= 2x, φy= 2yですから、gradφ(x, y) = となるのは原点のみですが、
原点は条件式φ(x, y) = 0を満たしませんから曲線φ(x, y) = 0は特異点をもたないこ とが分かります。
するとLagrangeの乗数法によって、題意の極値の候補点はgradf(x, y) =kgradφ(x, y) となる様な定数kが存在する点のみであることが分かります。
これを具体的に成分で書いたものと点(x, y)が条件を満たすと云う式を連立させて方 程式:
1 = 2kx, 2 = 2ky, 1 =x2+y2 が得られます。
第2式の両辺をそれぞれ第1式の両辺で割れば2 = yx、すなわちy= 2xが分かりま すからこれを第3式に代入すればx=±√15が得られ、このときy=±√25です(複号 同順)。
以上により極値の候補点は2点≥
±√15,±√25¥
のみです。
条件式が表す曲線は円周であり、連続関数f(x, y)は円周上での最大値と最小値を必 ずもち、かつ、それらは同時に極値でもありましたから、この最大値・最小値はさっき 求めた極値の候補点の中になければなりません。
そこで2点での関数の値を見てみると f
µ
± 1
√5,± 2
√5
∂
= 5±√
5 (複号同順)
ですからこれが最大値・最小値に他なりません。同時にこれは極値ですから求める極値 は次の通り:
極大値:点≥
√1 5,√2
5
¥での5 +√ 5
極小値:点≥
−√15,−√25¥
での5−√ 5.
基本演習 5 (東工大H8) x2+y2= 1のもとで、f(x, y) =x2+ 4√
2xy+ 3y2の最 大値、最小値、およびそれらを与えるx, yを求めて下さい。
【解答例】 p(x, y) =x2+y2−1と置けば条件式はp(x, y) = 0と書けます。まずは関 数f(x, y)の条件p(x, y) = 0の下での極値の候補点を求めておきます。
gradp(x, y) =
√2x 2y
!
であることと原点が条件式p(x, y) = 0を満たさないことから条 件式の表す曲線上には特異点は無いことが分かります。
す る と Lagrange の 乗 数 法 に よって 、題 意 の 条 件 の も と で の 極 値 の 候 補 点 は gradf(x, y) = tgradp(x, y) となる様な定数tが存在するような点のみであることが 分かります。
これを具体的に成分で書いたものと条件式を連立させて方程式:
2x+ 4√
2y= 2tx, 4√
2x+ 6y= 2ty, 1 =x2+y2
が得られます。(両辺2で割った上で)第1、2式から
√ 1 2√ 2 2√
2 3
! √x y
!
=t
√x y
!
ですので左辺の係数行列の長さ1の固有ヴェクターを求めれば良い事が分かります。
0 = ØØ ØØ Ø
1−t 2√ 2 2√
2 3−t ØØ ØØ
Ø=t2−4t−5 = (t−5)(t+ 1)
から固有値は−1,5ですのでそれぞれについて固有ヴェクターを求めましょう。
【固有値−1について】
(√ 1 2√ 2 2√
2 3
! +E
) √x y
!
=
√ 2 2√ 2 2√
2 4
! √x y
!
=
√0 0
!
から連立方程式:
x+√
2y= 0, √
2x+ 2y= 0 が得られますがこれは同じ式ですから
√x y
!
=
√−√ 2y y
! //
√−√ 2 1
!
となって長さ1の固有ヴェクターは± 1
√3
√√ 2
−1
! です。
【固有値5について】
(√ 1 2√ 2 2√
2 3
!
−5E ) √x
y
!
=
√−4 2√ 2 2√
2 −2
! √x y
!
=
√0 0
!
から連立方程式:
−4x+ 2√
2y= 0, 2√
2x−2y= 0
が得られますがこれは同じ式ですから
√x y
!
=
√ x
√2x
! //
√ 1
√2
!
となって長さ1の固有ヴェクターは± 1
√3
√ 1
√2
! です。
以上から極値の候補点は4点:≥
±q
2 3,∓√13¥
, ≥
±√13,±q
2 3
¥です(複号同順)。
条件式が表す曲線は円周であり、連続関数f(x, y)は円周上での最大値と最小値を必 ずもち、かつ、それらは同時に極値でもありましたから、この最大値・最小値はさっき 求めた極値の候補点の中になければなりません。
そこで4点での関数の値を見てみると
f
√
± r2
3,∓ 1
√3
!
=−1, f
√
± 1
√3,± r2
3
!
= 5
ですから、前者の2点で最小値であり後者の2点で最大値である事が分かります。従っ て求める最大値・最小値は次の通り:
最大値:点≥
±√13,±q
2 3
¥での5
最小値:点≥
±q
2 3,∓√13¥
での−1.
発展演習 6 (筑波大 H20) 制約x2+y2−1 = 0の下で目的関数h(x, y) =xy−x の極値を求めることを考えます。
(1)この制約を満たす点の軌跡、および目的関数の値を一定にする(x, y)の組 み合わせの軌跡を描いて下さい。
(2)目的関数h(x, y)の極値を与える点を求めて下さい。
【解答例】 (1)幾つかの高さで 等高線 を書くと下図の双曲線群が書けるでしょう:
制約条件式の表す曲線は円周です。
高さ±3√43の等高線は条件式の表す曲線と接しています。
(2)g(x, y) =x2+y2−1と置けば条件式はg(x, y) = 0と書けます。
gradg(x, y) =
√2x 2y
!
ですから、gradg(x, y) = となるのは原点のみですが、原点は
条件式g(x, y) = 0を満たしませんから条件式の表す曲線上には特異点はないことが分
かります。
するとLagrangeの乗数法によって、題意の極値の候補点は
gradh(x, y) =tgradg(x, y)
となる様な定数tが存在するような点のみであることが分かります。
これを具体的に成分で書いたものと点(x, y)が条件を満たすと云う式を連立させて方
程式:
y−1 = 2tx x= 2ty 1 =x2+y2
が得られます。
第1、2式からy(y−1) =x2なのでこれを第3式に代入すれば 0 = 2y2−y−1 = (2y+ 1)(y−1) がわかり、極値の候補点は3点(0,1),≥
±√23,−12¥ です。
条件式が表す曲線は円周であり、連続関数h(x, y)は円周上での最大値と最小値を必 ずもち、かつ、それらは同時に極値でもありましたから、この最大値・最小値はさっき 求めた極値の候補点の中になければなりません。
そこで3点での関数の値を見てみると
h(0,1) = 0, h
√
±
√3 2 ,−1
2
!
=∓3√ 3 4
ですから、後者の2点が最大値・最小値であり、これは同時に極値にもなっています。
一方、点(0,1)について見ると、(1)で描いた絵から分かるように円周上のこの点 付近では関数h(x, y)の値は正にも負にもなっていますのでこの点では極値ではありま せん。
以上から極値を与えるのは点≥√ 3 2 ,−12
¥で極小値−3√43、点≥
−√23,−12
¥で極大値
3√ 3
4 です。
基本演習 7 (京大 H7) x2+y2+z2= 1として、f(x, y, z) =x+y2+z3の最大 値と最小値を求めて下さい。
【解答例】 g(x, y, z) =x2+y2+z2−1と置けば条件式はg(x, y, z) = 0と書く事が出 来ます。
gradg(x, y, z) =
2x 2y 2z
ですからこれが となるのは原点に於いてのみですが、原点 は条件式g(x, y, z) = 0を満たしていません。するとLagrangeの未定乗数法によって極 値の候補点はgradf(x, y, z) =wgradg(x, y, z)となる様な定数wが存在する点のみで ある事が分かります。
これを具体的に成分で書いて条件式と連立させれば
1 = 2wx 2y= 2wy 3z2= 2wz x2+y2+z2= 1
が得られますのでこれを解いて極値の候補点を求めます。
第2式の形からyが0であるかないかで分類してみましょう。
y= 0の時は
1 = 2wx, z(3z−2w) = 0, x2+z2= 1 となり、更にzで分類します。
z= 0の時は、x=±1であって(x, y, z) = (±1,0,0)です。
z6= 0の時は、xz= 13なので、
(x+z)2= 1 +2 3 =5
3, すなわち、 x+z=± r5
3
ですから2次方程式t2± q5
3t+13 = 0の解を求めてみると 0 =t2±
r5 3t+1
3 =
√ t±1
2 r5
3
!2
− 1 12
となってt= ±12±√√35 ですから、(x, y, z)は
√±1 +√ 5 2√
3 ,0,∓1 +√ 5 2√
3
! ,
√±1−√ 5 2√
3 ,0,∓1−√ 5 2√
3
!
です(複号同順)。
y6= 0の時は、w= 1が分かりますから
1 = 2x, z(3z−2) = 0, x2+y2+z2= 1 を解けば良く、まずx=12 であり、z= 0,23ですから(x, y, z)は
√1 2,±
√3 2 ,0
! ,
√1 2,±
√11 6 ,2
3
!
です。以上から極値の候補点は10点です。
条件式が表す曲面は球面であり、連続関数f(x, y, z)は球面上での最大値と最小値を 必ずもち、かつ、それらは同時に極値でもありましたから、この最大値・最小値はさっ き求めた極値の候補点の中になければなりません。そこで10点での関数の値を見てみ ると
f(±1,0,0) =±1 f
√±1 +√ 5 2√
3 ,0,∓1 +√ 5 2√
3
!
=5√ 5∓1 6√
3
f
√±1−√ 5 2√
3 ,0,∓1−√ 5 2√
3
!
=−5√ 5∓1 6√
3
f
√1 2,±
√3 2 ,0
!
=5 4
f
√1 2,±
√11 6 ,2
3
!
=119 108
で す か ら 最 小 値 は 点 ≥
1−√ 5 2√
3 ,0,−12−√√35¥
で の −5√6√5+13 で あ り、最 大 値 は 2 点
≥1
2,±√23,0¥ での5
4 です。
基本演習 8 (京大 H18) 3のデカルト座標をx, y, zとします。x2+y2+z2= 1 の拘束条件のもとで、関数f(x, y, z) = 3x2+ 2xy+ 2xz+ 4yzの最大値、最小値 とそれらを与える(x, y, z)を求めて下さい。
【解答例】 g(x, y, z) =x2+y2+z2−1と置けば条件式はg(x, y, z) = 0と書く事が出 来ます。
gradg(x, y, z) =
2x 2y 2z
ですからこれが となるのは原点に於いてのみですが、原点
は条件式g(x, y, z) = 0を満たしていません。するとLagrangeの未定乗数法によって極 値の候補点はgradf(x, y, z) =wgradg(x, y, z)となる様な定数wが存在する点のみで
ある事が分かります。これを具体的に書いて条件式と合わせれば
6x+ 2y+ 2z= 2wx 2x+ 4z= 2wy 2x+ 4y= 2wz x2+y2+z2= 1
ですから、第1〜3式の両辺を2で割って行列の形で書けば、行列M =
3 1 1 1 0 2 1 2 0
の長さ1の固有ヴェクターを求めれば良い事が分かります(wは固有値に相当します)。
まず固有方程式は
0 = ØØ ØØ ØØ Ø
3−w 1 1
1 −w 2
1 2 −w
ØØ ØØ ØØ Ø
= ØØ ØØ ØØ Ø
1−w 1 1 w−1 −w 2 w−1 2 −w
ØØ ØØ ØØ Ø ですからw−1をくくり出して
0 = (w−1) ØØ ØØ ØØ Ø
−1 1 1 1 −w 2
1 2 −w
ØØ ØØ ØØ Ø
= (w−1) ØØ ØØ ØØ Ø
−1 1 1 0 1−w 3
0 3 1−w
ØØ ØØ ØØ Ø
更に余因子展開すれば 0 =−(w−1)
ØØ ØØ Ø
1−w 3 3 1−w
ØØ ØØ
Ø=−(w−1)(−w−2)(4−w)
ですから固有値は1,−2,4です。
【固有値1について】 固有ヴェクターは(M −E) = なるヴェクター を求めれ ば良く、これを成分で書けば
2x+y+z= 0 x−y+ 2z= 0 x+ 2y−z= 0
ですが、これは3本あるように見えても実質的には2本しかなく(具体的には第1式か ら第2式を引けば第3式になっています)、第1、2式をとってzを諦めてx, yをzで
表す事にすれば、x=−z, y=zが得られますので
x y z
=
−z z z
//
−1 1 1
より、長さ1の固有ヴェクターは±√13
−1 1 1
です。
【固有値−2について】 固有ヴェクターは(M + 2E) = なるヴェクター を求め れば良く、これを成分で書けば
5x+y+z= 0 x+ 2y+ 2z= 0 x+ 2y+ 2z= 0
ですが、第1、2式をとってyを諦めてx, zをyで表す事にすれば、x= 0, z=−yが 得られますので
x y z
=
0 y
−y
//
0 1
−1
より、長さ1の固有ヴェクターは±√12
0 1
−1
です。
【固有値4について】 固有ヴェクターは(M −4E) = なるヴェクター を求めれ ば良く、これを成分で書けば
−x+y+z= 0 x−4y+ 2z= 0 x+ 2y−4z= 0
ですが、これは3本あるように見えても実質的には2本しかなく(具体的には第2、3 式を足せば第1式になっています)、第1、2式をとってzを諦めてx, yをzで表す事 にすれば、x= 2z, y=zが得られますので
x y z
=
2z
z z
//
2 1 1
より、長さ1の固有ヴェクターは±√16
2 1 1
です。
以上から極値の候補点は6点:
µ
± 1
√3,∓ 1
√3,∓ 1
√3
∂ ,
µ 0,± 1
√2,∓ 1
√2
∂ ,
µ
± 2
√6,± 1
√6,± 1
√6
∂
です(複号同順)。
条件式が表す曲面は球面であり、連続関数f(x, y, z)は球面上での最大値と最小値を 必ずもち、かつ、それらは同時に極値でもありましたから、この最大値・最小値はさっ き求めた極値の候補点の中になければなりません。
そこで6点での関数の値を見てみると f
µ
± 1
√3,∓ 1
√3,∓ 1
√3
∂
= 1, f µ
0,± 1
√2,∓ 1
√2
∂
=−2, f µ
± 2
√6,± 1
√6,± 1
√6
∂
= 4 で す か ら 求 め る 最 大 値 は 2 点 ≥
±√26,±√16,±√16¥
で の 4 で あ り、最 小 値 は 2 点
≥0,±√12,∓√12¥
での−2です。
基本演習9 (信州大H18) 変数x, y, zが条件2x2+ 3y2+ 6z2= 1を満たしながら 動くときの関数f(x, y, z) = ex+y+zの最大値と最小値を求めて下さい。また、対応 するx, y, zの値も書いて下さい。
【解答例】 q(x, y, z) = 2x2+ 3y2+ 6z2−1と置けば条件式はq(x, y, z) = 0と書け ます。
gradq(x, y, z) =
4x 6y 12z
ですからこれが となるのは原点に於いてのみですが、原 点は条件式q(x, y, z) = 0を満たしていませんからLagrangeの未定乗数法によって極値 の候補点はgradf(x, y, z) =rgradq(x, y, z)となる様な定数rが存在する点のみである 事が分かります。これを具体的に成分で書けば
ex+y+z= 4rx ex+y+z= 6ry ex+y+z= 12rz