4.指導にあたって
この題材では、楽器の音色や響きの違いを感じ取る感性を育てていくことに重点を置く。
打楽器の音色は、素材の影響を受けながら固有の音を作り出している。木・皮・金属、3 種類の打楽器を一人一人が自由に試し、好きな音の響きを探すようにする。自分が心地よ いと感じる音色を見つけられる時間を十分にとりたい。また、楽器の違いだけでなく、自 分の手や指や、ばちなどたたくものの違いや鳴らし方の違いによっても音色が違うことを 感じ取れるようにする。その中で児童が好きな楽器と鳴らし方を見付け、音色をつくりだ す工夫をしていく。その後、見付けた音色を紹介し合う場を設定し、互いの音を聴き比べ て、音の特徴を感じ取り、楽器に共通する素材に気付くようにする。またその音色につい て学級で話し合いながら、それぞれの特質を言葉に置き換え、自分が感じ取ったことを表 現し、言葉で伝え合うよさを実感することを期待している。
なお、重視した言語活動としては、感じたことを言葉で表す活動を取り入れた。その際、
児童の経験や知識などをもとに、身近なものに例えて表したり、擬音語に置き換えたりす ることで、音色を自分なりにとらえ、音色の美しさ、楽しさに気付くことができるように する。また自分の考えを、根拠をもって話したり書いたりすることで、自分が感じたこと を意識できるようにしたい。
さらには、自分の感じ取ったことを友達に伝え合うことで、いろいろな感じ方、表現の 仕方があることに気付くようにする。
この題材での基本重要語彙 音色 打楽器 響き
この題材で重視した言語活動
○ 楽器の音色や速さ、強弱などを感じ取り、イメージし たことや感じたことを発表したり、文章に書いたりす る。
○ 身の回りの音の面白さに気付くため、音を聴いて感じ たことやイメージしたことを比ゆ表現などを用いて発 表したり、文章に書いたりする。
2年 音楽科実践事例
1.題 材 いい音色をさがそう(教育芸術社 2年)
2.指導時期
10月3.目 標
○ 打楽器の音色に興味をもって活動に取り組む。○ 打楽器の音色を知覚・感受し、鳴らし方を工夫する。
○ ○ 打楽器の音色を意識して、音を鳴らす技能を身に付ける。
5.学習指導計画(全2時間)
時 学 習 活 動 ○留意点 ★評価規準と評価方法 第1時 1.いろいろな打楽器の中か
ら好きな音を見付けて、
音の出し方を工夫する。
①いろいろな楽器を自由に 鳴らし、音色の違いを感じ ながら好きな音を探す。
②気に入った音色の打楽器 を使って奏法を工夫する。
2.木・皮・金属を使った楽 器の音の響きの違いに気 を付けて聴く。
①よく似た感じの音でグル ープを作る。
②音の感じが似ている楽器 の材質を調べる。
・金属でできている楽器 ・皮でできている楽器 ・木でできている楽器
③好きな楽器を選び、いろ いろな奏法を工夫して、
気に入った音を見つけ、
音色の特色を言葉で紹介 する。
板書
○奏法を工夫する際は、乱暴に楽器を扱わないよ うに助言する。
★打楽器の音色に興味をもって活動に取り組んで いるか。(関心・意欲・態度)活動の様子
○音の感じが似ているかどうかに注意して聴き合 うようにする。どれが、木・皮・金属の仲間に なるか考えるよう助言する。
準備 木・皮・金属でできている楽器をできるだけたくさ ん用意し、多様な音にふれるように促す。
・いろいろな楽器を鳴らしてみましょう。
・好きな音を探しましょう。
・よく似た音の楽器でグループをつくりましょう。
・Aのグループの楽器の材質で共通しているものがあり ますよ。Aのグループの楽器は、みんな何でできてい るかな。
→『金属でできている』『きんきんした 音が似ている』など理由を考えながら 仲間分けしていく。
・その音のもつ感じを音色といいます。
どのように鳴らしたら、そんな感じになったの かな。
見付けた音は、どんなふうに聞こえたかな。
・トントン
・リンリン
・ドンドン
それは、何みたいな音だったかな。
・電話が鳴っているみたいな音だよ。
・お祭りの太鼓みたいです。
音色 感じ
トントン ノックみたい リーンリーン ふうりんみたいで
すずしいかんじ どんどん 大男の足音みたい
④鳴らし方の工夫や感じた ことを記録する。
○さまざまな鳴らし方を取りあげ、その鳴らし方 によって、音色がどうなっているか、耳を傾け られるようにする。
★打楽器の音色を知覚・感受し、鳴らし方を工夫 しているか(感受・表現の工夫)活動の様子 ワークシート
○③での話し合いを思い出して、感じたことを、
何かにたとえて表現したり擬音語に置き換えた りして表現するように助言する。
第2時 ①前時に見付けた音を発表 し、それぞれの楽器の音 色の特質を話し合う。
②気に入った楽器の音を使 い、リズム打ちをする。
③学習の振り返りをする。
★打楽器の音色を意識して、音を鳴らす事ができ るか(表現の技能)表現
○前時に書いたワークシートを見ながら発言できるよ うにする。
○一人ずつ見付けた音を発表する場を設定する。
(板書:木・皮・金属についてまとめて書き、そ れぞれの特質を児童が意識できるようにする。)
★打楽器の音色を知覚・感受しているか(感受・
表現の工夫)ワークシート ワークシート①
「いいねいろをさがそう
〔1〕」
・ウッドブロックはドアを
ノックするみたいな音でした。
・和太鼓はドンドンという感じだよ。
・ばちで強く、たたいてみたよ。
・元気にたたいたよ。
前の時間に見付けた音のことをお話しましょ う。
今から皮と金属の音色を聴きましよう。正しい と思う方に○をつけて理由も書きましょう。自 分の気持ち、音色の感じ、音の特徴を書くとわ かりやすいね(具体例を挙げてもよい)。
(MD等、音のみを聴かせる。) ワークシート②
「いいねいろをさがそう
〔2〕」
【音‐2年 ワークシート①】
【音‐2年 ワークシート②】
重視した言語活動
「楽器の音色や速さ、強弱などを感じ取り、イメ ージしたことを文章に書く」
○ワークシート①の3では、児童自身の経験や知識 の中から言葉を選び、音色の感受を何かに例え て表すようにする。
例)
・おみこしの太鼓の音みたい。
・電話が鳴っている音のようだ。
・急いで来る足音みたい。
重視した言語活動
「楽器の音色を感じ取り、感じたことや理解した ことを理由付けて表現する」
○音色に対する自分の気持ち・音色の感じ・音の 特徴のどれが入っていてもよい。上記3点はど れも、子どもの感受ととらえ、書きにくい児童 には例をあげながら支援する。
例)
・この音色は、気持ちがよくて、きらきらした 感じがするから。
・この音色は、きれいな音で何回もやりたくな るから。
・この音色は、音が大きいし、ドンドンするか ら。
重視した言語活動
「楽器や身の回りの音の面白さに気付くため、音 色について感じたことやイメージしたことを比ゆ 表現や擬音語などを用いて発表する」
○ワークシート①の4では、音色の感受を言語にお きかえ、自分なりのとらえ方を意識できるよう にする。(選択方式、自由記述)
例)カチカチ/ポコポコ/キーン など
ワークシート活用のポイント
1、えらんだ がっき
この がっきは( 木 かわ 金ぞく )の なかまです。
2、どんな ならしかたを 見つけましたか。あう ことばに ○を つけましょう。
(1)つかった もの
(2)ならしかた
3、見つけた ならしかたで ならすと、なんの 音に にている でしょう。
4、見つけた 音色ね い ろは、どんな 「音色ね い ろ」だったでしょう。
あう ものに ○を しましょう。
とんとん どんどん ぽんぽん ちんちん かんかん しゃんしゃん きんきん こんこん じぶんのことば( チーン チーン )
トライアングル
・ゆび ・つめ
・かたいばち ・やわらかいばち
・そのほか( )
・たたく ・こする
・ふる ・はじく
・そのほか( )
シンデレラの おはなしの中の 12じの かねの音
みたいでした。
やさしく
・ げん気に
だがっきの音色 いい 「ねいろ」を さがそう〔1〕
2ねん くみ なまえ( )
かわと 金ぞく、木で できている 3つの がっきの 音を きき、
どの 音だったか、○を つけ、えらんだ りゆうを かきましょう。
りゆうは、ドンドンとなったので、たいこの かわと
おもったからです。
りゆうは、よく ひびいたし、たかい音だったので、
金ぞくだと おもったからです。
だがっきの音色 いい 「ねいろ」を さがそう〔2〕
2ねん くみ なまえ( )
●1ばん
( かわ 金ぞく 木 )
●2ばん
( かわ 金ぞく 木 )