東北大式空中写真による汀線観測
八戸工業大学 学 ○佐々木 研人 八戸工業大学 正 佐々木 幹夫 東北大学 正 田中 仁
1. はじめに
三沢海岸は青森県三沢市の東部、太平洋に面した砂 浜海岸である(図1)。この三沢海岸では三沢漁港の建 設以来、奥入瀬川から高瀬川方水路導流堤までの区間 内で海岸侵食が進んでいたが、侵食を防ぎ砂浜を残す ための対策工法が行われている。
空中写真は地上での汀線測量に比べ、短時間で広 範囲における海岸線の情報が得られる。本研究では 高頻度で撮影される空中写真を用いることにより、
写真から判読される汀線の位置を調べ、それによる 地形変動の傾向を把握することを目的とした。写真 撮影はヘッドランド6の近くにある展望台最上階
(写真1)から行った。本研究では三沢海岸ヘッド ランド5からヘッドランド7の2㎞の範囲(図2)
における汀線変化を調査し地形変動を検討した。
2.研究方法
本研究は、写真撮影により汀線変動を求める。汀線位 置はデジタイザーを用いて行った。撮影間隔は1時間で 行った。
キーワード:三沢海岸・汀線・写真・ヘッドランド・侵食 八戸工業大学・環境建設工学科・Tel : 0178-25-3111
写真1 写真撮影に用いた展望台
図2調査区域
三沢海岸
海 展 望 台
B 7 ヘ ッ ド ラ ン ド
B 6 ヘ ッ ド ラ ン ド
B 5 ヘ ッ ド ラ ン ド
写真2 調査区域北側の海岸の様子
図 1 三沢海岸
II-77
土木学会東北支部技術研究発表会(平成21年度)
3.考察
図3は GPS を使用し汀線の位置を測定して求めた結 果の一例である。図においては縦軸は南北方向、横軸 は東西方向を示している。No.1 は 9:30 に観測した線で ある。同様に No.2 から No.7 は 10:30、11:30、12:30、
13:30、14:30、および 15:30 に観測した汀線位置であ る。全体的に時間が進むにつれ汀線位置が変化してい る。図 3 中の縦軸の 83600m付近で底となる凹形の汀 線の形状となっている。観測当日の波は南東方向から 来襲していた。また波高は 0.5m から 1.0m であり、午 前中は穏やかで午後はやや高めの波となった。図4は 観測時間中の潮位を示したものである。図より午後 15:
30 に潮位は一番高くなっている。また写真 3 に干潮(9:
50)時と満潮(15:30)時の海岸を示した。現地観測時は 潮位が大きく変動し、潮位変動は 70 ㎝である。
図 3 汀線観測例
5.結論
本研究は写真撮影による汀線観測をおこなっている。
今回の報告では、GPS により測定した汀線を示した。
現在写真撮影により汀線位置を観測継続中である。写 真撮影による汀線観測は短時間でおこなえるため、時 間的な汀線変動を解明できるものと考えている。
参考文献
1) 渡辺貴洋・卒業論文:航空写真を用いた汀線変動 調査,H14
2) 高麗幹大・渡辺一成・田中仁:空中写真を利用した 名取川河口周辺汀線変化に関する研究、土木学会 東北支部技術研究発表会講演概要.326-327,H17 3) 服部邦彦・前田賢一・卒業論文:三沢海岸における
侵食対策と地形変動に関する研究 H21
-60 -40 -20 0 20 40 60
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
時間(h)
潮位(cm)
観 測 時 間
82600 83000 83400 83800 84200
49400 49500 49600
w -e(m )
s-n(m)
N O .1 N O .2 N O .3 N O .4 N O .5 N O .6 N O .7
陸
海
ヘ ッ ド ラ ン ド 7
ヘ ッ ド ラ ン ド 基 点
図 4 観測時の潮位
写真 3 海岸の様子、干潮時(左)満潮時
(右)
土木学会東北支部技術研究発表会(平成21年度)