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0% 注1) 加圧ブリーディング試験 - 0.97% 注2

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Academic year: 2022

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(1)

橋脚耐震補強工事における脚柱内充てんコンクリートの長距離ポンプ圧送試験

首都高速道路株式会社 野網 孝之 松原 拓朗 梶原 仁 東洋建設株式会社 正会員 ○末岡 英二 恩田 勝 小向 富士雄

1.はじめに

高速道路河川橋梁の耐震補強工事において,対岸か ら河川内の橋脚内にコンクリートを充てんする必要が あり,最長約 600m のコンクリートのポンプ圧送性と,

圧送後の狭隘な脚柱内への充てん性が要求された.そ こで,コンクリート仕様の検討と,施工を模擬したポ ンプ圧送試験を実施した.本稿では,コンクリート仕 様とポンプ圧送試験結果について報告する.

2.コンクリートの配合

要求性能を満足するコンクリートとして,

自己充てん可能な高流動コンクリートと,補助 的加振により高流動コンクリートと同等の充 てん性を確保でき,経済性に優れる鋼殻充てん 用コンクリート1)(以下、中流動コンクリート と称す)を対象とした.高流動コンクリートの 配合は,増粘剤系高流動コンクリートの自己充 てん性のランク

2

を満足できるように設定し た 2).中流動コンクリートの配合は,文献 1) に示される標準配合をもと

に設定した.なお,設計基 準強度は 18N/mm2で,流動 性付与に必要な粉体量を確 保するために,石灰石微粉 末を用いた.

3.ポンプ圧送試験 ポンプ圧送試験における 配管は,配管径

5

インチ,

水平換算長 624m で,施工を 模擬した鉛直,水平障害を

1

箇所ずつ設け,管内圧力 に応じて高圧,中高圧,お よび低圧管を配置した.特 に高圧仕様の配管は,配管

ジョイント部が噛込み式のものを用い,圧送時のコンクリートの漏れや脈動を防止した.圧送ポンプはP社製 の最大吐出圧力

22Mpa

の定置式の超高圧タイプのものを用いた.ポンプ圧送試験の配管を図-1 に示す.ポン キーワード 橋脚耐震補強,長距離ポンプ圧送,高流動コンクリート,中流動コンクリート

連絡先 〒300-0424 茨城県稲敷郡美浦村受領 1033-1 東洋建設㈱美浦研究所 TEL 029-885-7511 H=6.3m

表-1 コンクリートの配合

目標値 試験値 目標値 試験値 スランプフロー試験

600

mm

595mm 500

mm

460mm

空気量試験

4.5

4.4% 4.5

4.0%

ブリーディング試験    0% 注1)    0% 注1)

加圧ブリーディング試験  0.97% 注2)  19.0% 注2)

V漏斗流下試験

7

20

9.2秒

U形間隙通過性試験

300

mm以上

354mm 300

mm以上

315mm

注1)ブリーディング率  注2)最終脱水量

高流動コンクリート 中流動コンクリート 試験項目

表-2 フレッシュコンクリートの試験結果

図-1 ポンプ圧送試験の配管

① ②

⑥ ⑦

充填実験場所

アジデータ車

コンクリートポンプ

(定置式)22Mpa

圧力測定計測場所 鉛直障害

水平曲管

(A部) (B部)

凡 例

: 高圧管

: 中高圧管

: 低圧管

W C LS S G SP VA

- 0.4 73.4 51.2 160 218 207 866 856 5.95

218 864 810 12

中流動

コンクリート

73.3 W/C ( % )

52.5 s/a ( % )

単位量

(kg/m

3

コンクリート

の種類 高流動

コンクリート

170 232

SP

:高性能減水剤(ポリカルボン酸系),

VA

:増粘剤(セルロース系)

W

:練混ぜ水(工業用水)

C:セメント(普通ポルトランドセメント,密度3.15g/cm

3

LS

:石灰石微粉末(密度

2.71g/cm

3,比表面積

5,180g/cm

3

S

:山砂(密度

2.60g/cm

3),

G

:石灰石砕石

(

密度

2.70g/cm

3 土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

‑1359‑

Ⅴ‑680

(2)

プ吐出圧は油圧ゲージで,配管内圧力は配管に取付けた圧力計に より図-1 に示す位置で測定した.見かけの吐出量は,ポンプのス トローク数とピストン容量(0.066m3)から計算によって求めた.

圧送速度は,低速(吐出量約 20m3/h),中速(吐出量約 30m3/h),

および高速(吐出量約 40 m3/h)の3段階とした.

両コンクリートとも閉塞することなく圧送可能であった.スラ ンプフローの変化を図-2 に示す.ポンプ圧送を伴わない時間変化

(実機試験)も併せて図示した.中流動コンクリートは,中速,

高速での圧送に伴いスランプフローが 40cm 程度まで低下したが,

スランプは 21cm 程度を確保しており,通常の振動機による締固め を行えば,施工が可能であることを確認した.高流動コンクリー トは,ポンプ圧送に伴うスランプフローの低下がほとんど見られ ず,U形間隙通過性試験の充てん高さ(充てん高さ)も図-3 に示 すように自己充てん可能な 300mm を維持していた.

見かけの吐出量とポンプ吐出圧力の関係を図-4 に示す.この図 から一般高圧仕様の最大吐出圧 13Mpa の 80%(=10.4Mpa)を一次管 理値,本試験で用いた超高圧仕様ポンプの最大吐出圧 22Mpa の 80%(=18Mpa)を二次管理値として施工性を評価した.高流動コン クリートは全吐出量で一次管理値から二次管理値の範囲であり,

超高圧仕様ポンプ使用により十分圧送可能であることがわかっ た.中流動コンクリートの吐出圧は高流動コンクリートの 60~

70%程度であった.配管実長と管内圧力変化の関係から,水平管 の圧力損失を求めた(図-5).この図から,高流動コンクリート および中流動コンクリートの圧力損失は,それぞれスランプ 12cm の普通コンクリートの約 2 倍,および同等~約 1.5 倍であった.

4.まとめ

約 600m のポンプ 圧送試験により以 下のことがわかっ た.中流動コンク リートはスランプ 21cm 程度に低下し たが,閉塞するこ となく圧送できた.

直管の管内圧力損

失は,スランプ 12cm の普通コンクリートと同等~1.5 倍であった.高流動コンクリートの直管の管内圧力損 失は,スランプ 12cm の普通コンクリートの約 2 倍であり,超高圧仕様ポンプでの圧送が望ましいと考えられ たが,圧送による流動性の低下はなく,圧送後も自己充てん性を維持していた.なお,実施工においては,圧 送後の脚柱内での施工性と,ポンプ圧送時のトラブル等のリスク回避から,高流動コンクリートを適用した.

参考文献 1)(財)沿岸開発技術研究センター,沿岸開発技術ライブラリーNo.20,鋼コンクリートサンドイッ チ構造沈埋函を対象とした加振併用型充てんコンクリートマニュアル,2004.2

2)土木学会コンクリートライブラリー93:高流動コンクリートの施工指針,p.69,1998.7

20 30 40 50 60 70

0 30 60 90 120 150

製造後経過時間(分)

スラ(cm)

低速 中速 高速 実機試験 圧送後

中流動コンクリート

図-2 スランプフローの時間変化

200 220 240 260 280 300 320 340 360 380

0 30 60 90 120 150

製造後経過時間(分)

充てんさ(mm)

低速 中速 高速 実機試験

圧送後

高流動コンクリート

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22

0 10 20 30 40 50

見かけの吐出量(m3/h)

プ吐出圧力(MPa

高流動コンクリート 中流動コンクリート 二次管理値 18MPa

一次管理値 10.4MPa

吐出圧力(MPa)

図-4 見かけの吐出量と吐出圧力の関係

0 1 2 3 4 5

0 10 20 30 40 50

見かけの吐出量(m3/h)

プ吐出圧力(MPa

高流動コンクリート 中流動コンクリート 普通コンクリートSL=12cm

管内圧力損失(×10 -2MPa

図-5 見かけの吐出量と管内圧力損失の関係 図-3 充てん高さの時間変化

20 30 40 50 60 70

0 30 60 90 120 150

製造後経過時間(分)

スラ(cm)

低速 中速 高速 実機試験

圧送後

高流動コンクリート

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

‑1360‑

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参照

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10) ACI Building Code Requirements for 11) CEB‑FIP Model Code.. Development Length and Splices, ACI Journal,

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数表」という。)第6の の注1及び注2の厚生労働大臣が定める 送迎

(注1)損益勘定所属職員は管理者を含む。