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学齢期における社会的・心理的ストレスに対する効果的指導に関する基礎的研究 : 主として成長学的立場からの検討

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(1)学齢期における社会的・心理的ストレスに対する効果的指導に関する基礎的研究 一団として成長学的立場からの検討一 二 攻. 教科・領域教育専攻. コース. 生活・健康系コース. 氏 名. 川 上. 良 治. 目の悩みについてアンケート調査を行った.な. 1.目 的 本研究は,学校において毎年実施されている. お,身体測定値および悩みのアンケート調査の. 形態測定の結果を用いて,身体発育に歪みの 認められるものと社会的・心理的ストレスと. いずれも収集できたのは482名(男子246名, 女子236名)であった.. の関係を,主として成長学的立場から検討し,. 2.社会的・心理的ストレスからみた身体発育. 効果的指導を行うための基礎的な資料を得る. について. ことを目的とした.. 悩みに関するアンケートの結果から,全集団 に対して身長発育の歪んでいたものの方が明ら. 丑.方 法. かに高い出現率であった「先生」, 「いじめ」. 1.身長発育の歪みからみた社会的・心理的ス. および「家庭」の3項目についてそれぞれ悩み. トレスについて. を1年以上有していたものと,10項目のいずれ の項目においても悩みのなかったものの縦断的. 某中学校に在籍する499名(男子257名,女 子242名)を対象に,小学校1年前から中学校 在学年までの毎年4月に測定された身長と体重 の資料を用いた.身長発育の評価は,三野の 発育基準チャートに身長の現量値および年間 増加量をプロットして%タイルによって判定 した.身長発育の歪みは,身長の発育基準チャー. な身体発育および比体表面積を資料とした.. 3.身体発育からみた効果的指導について 「先生」, 「いじめ」および「家庭」の3項 目についてそれぞれ悩みを1年以上有していた ものを対象に,悩みの相談の有無と相談相手な らびに身体発育と比体表面積を資料とした.. トにプロットされた現量値および年間増加量 の縦断的推移から判定した.判定基準は,現量. 皿。結果および考察. 値曲線が発育基準チャートの3%以下,年間増. 1.身長発育の歪みからみた社会的・心理的ス. 加量が発育基準チャートの3%以下,年間増加. トレスについて. 量の推移が異常に低下し基準曲線からの逸脱 や増減の繰り返し,最大発育年齢発現時の年 間増加量が発育基準値の3%以下とした.子ど. 身長発育の歪みを有していると判断された判. もの発育に関わる代謝の結果を反映している 比体表面積(体表面積/体重)を求め,比体表 面積の基準チャートの%タイル値が90%タイ ル値以上を肥満傾向,10%タイル値以下を痩 せ傾向とした.体表面積は藤本らの式を用い て算出した.社会的・心理的ストレスは,丹 波らのストレス場面や状況を参考にして学習,. 進路,先生,友人関係,いじめ,部活動やス ポーツ活動,異性,成長,病気,家庭の10項. 定基準のうち,年間増加量すなわち発育速度に 関するものが多く出現していた.身長発育の歪. みを有していたものは,499名中35名で7.0% であった。この35名について養護教諭に個々 の疾病や心身の状態について把握している事項 を記載させた.その結果,身体症状と行動様式 について養護教諭の何らかの所見を有していた. ものは,22名(62.9%)で,ストレス症状と して身体面の変化や行動面の変化として現れて いるものや,社会的・心理的ストレスが影響を 及ぼしていると思われるものが認められた.ま.

(2) た,比体表面積からみた肥痩度の判定では,男. の予防や防止につながる効果的指導につながる. 子と女子の肥満傾向,女子の痩せ傾向のもの が多く認められ悩みのアンケート調査では社 会的・心理的ストレスの高まりやすい先生, いじめおよび家庭の項目において悩みを有す. ものと考えられる.. 以上の結果から,学齢期における社会的・心 理的ストレスに対する効果的指導は,身長や体. るものが明らかに多く認められた.. 比体表面積からみた肥満傾向,痩せ傾向のもの. 2.社会的・心理的ストレスからみた身体発育. および比体表面積の急激な上昇・下降を示すも. について. のなどの縦断的な身体発育の変化をみることを. 重の資料をもとに,身長発育の歪んでいるもの,. 悩みが1年以上あったものは107名(22.2%). 新たなサインとしてみることによって,指導や 援助を必要とする子どもを発見し,個別指導や. で,身長発育に歪みを生じていたものの3倍に. カウンセリングなどの心のケアーを行うことで,. 相当していた.先生,いじめおよび家庭のい ずれかの項目で悩みが1年以上あったものは悩 みのなかったもの44名(9.1%)に対して,比 体表面積からみた肥満傾向,痩せ傾向および 悩んでいた期間の比体表面積の急激な上昇・ 下降を示しているものが明らかに多く認めら. 心身の健康を取り戻させ問題行動や学校不適応. 先生,いじめおよび家庭のいずれかの項目で. れた.. これらの結果は,長期的な社会的・心理的ス. トレスが身体成長に影響を与え得ることを示 唆するものであった.しかし,長期にわたる 社会的・心理的ストレスを受けることによっ て,明らかな身長の歪みに至るまでにはいか なかったことから個々の身長発育の歪みだけ ではなく,比体表面積の急激な上昇・下降など. の予防や防止につながるものと考えられる.. IV.要 約. 学齢期における社会的・心理的ストレスに対 する効果的指導の基礎的資料を得るために,主 に成長学的立場から検討した結果,次のことが 明らかになった.. 1.身長発育に歪みを生じているものは,社会的・. 心理的ストレスが要因となっていると思われる ものが多く認められた.その社会的・心理的ス トレスが高まりやすい要因として先生,いじめ および家庭の悩みを有するものが多く認められ た.また,肥満傾向や痩せ傾向のものも多く出. を常に観察する必要性のあることを示唆する. 現していた.. ものであった.. 2.社会的・心理的ストレスが高まりやすい要因. 3.身体発育からみた効果的指導について. として先生,いじめおよび家庭の悩みを有する. ストレス症状となるまでの段階としての悩み. ものの身体発育の変化をみると,肥満傾向や痩. の相談は,ほとんどのものが誰かに相談して いたが,先生に相談したものは,4分の1程度 のもので,子どもの生活の多くの時間を占め る学校で,先生が子どもの悩みを知る機会は 少ないものであった.しかし,悩みを抱える ものの身体発育の変化をみることによって,. せ傾向のものおよび比体表面積が急激な上昇・. 先生に相談しない75%のものを探り出すこと が可能であった.このことから,社会的・心 理的ストレスを抱えるものやその前段階の悩 みを抱えるものを個々人の生体情報である身 体的変化から探り出し,サポートすることは心 身の健康を取り戻させ問題行動や学校不適応. 下降を示していた.. 3.個々の縦断的な身体発育の変化を探ることに. よって,心身の健康の指導や援助を必要とする 子どもを発見し,個別指導やカウンセリングな どの心のケアーを行うことで,心身の健康を取 り戻させ問題行動や学校不適応の予防や防止に つながる効果的指導が行えるものであることを 考察した.. 主任指導教官 指導教官. (三野 耕) (三野 耕).

(3) 学 位論 文 要 旨. 学齢期における社会的・心理的ストレスに対する効果的指導に関する基礎的研究 一主として成長学的立場からの検討一. 兵庫教育大学大学院学校教育研究科 教科・領域教育専攻 生活・健康系コース. M98752C川上良治.

(4) 学齢期における社会的・心理的ストレスに対する効果的指導に関する基礎的研究 一三として成長学的立場からの検討一 専 攻. 教科・領域教育専攻. コース. 生活・健康系コース. 氏 名. 川 上. 良 治. 1.目 的. 目の悩みについてアンケート調査を行った.な. 本研究は,学校において毎年実施されている. お,身体測定値および悩みのアンケート調査の. 形態測定の結果を用いて,身体発育に歪みの 認められるものと社会的・心理的ストレスと. いずれも収集できたのは482名(男子246名, 女子236名)であった.. の関係を,主として成長学的立場から検討し,. 2。社会的・心理的ストレスからみた身体発育. 効果的指導を行うための基礎的な資料を得る. について. ことを目的とした.. 悩みに関するアンケートの結果から,全集団 に対して身長発育の歪んでいたものの方が明ら. n.方 法. かに高い出現率であった「先生」, 「いじめ」. 1.身長発育の歪みからみた社会的・心理的ス. および「家庭」の3項目についてそれぞれ悩み. トレスについて. を1年以上有していたものと,10項目のいずれ の項目においても悩みのなかったものの縦断的. 某中学校に在籍する499名(男子257名,女 子242名)を対象に,小学校1年次から中学校 在学年までの毎年4月目測定された身長と体重 の資料を用いた.身長発育の評価は,三野の 発育基準チャートに身長の現量値および年間 増加量をプロットして%タイルによって判定 した.身長発育の歪みは,身長の発育基準チャー. な身体発育および比体表面積を資料とした.. 3.身体発育からみた効果的指導について 「先生」, 「いじめ」および「家庭」の3項 目についてそれぞれ悩みを1年以上有していた ものを対象に,悩みの相談の有無と相談相手な らびに身体発育と比体表面積を資料とした.. トにプロットされた現量値および年間増加量 の縦断的推移から判定した.判定基準は,現量. 皿。結果および考察. 値曲線が発育基準チャートの3%以下,年間増. 1.身長発育の歪みからみた社会的・心理的ス. 加量が発育基準チャートの3%以下,年間増加. トレスについて. 量の推移が異常に低下し基準曲線からの逸脱. 身長発育の歪みを有していると判断された判. や増減の繰り返し,最大発育年齢発現時の年 間増加量が発育基準値の3%以下とした.子ど. 定基準のうち,年間増加量すなわち発育速度に. もの発育に関わる代謝の結果を反映している 比体表面積(体表面積/体重)を求め,比体表. みを有していたものは,499名中35名で7.0%. 面積の基準チャートの%タイル値が90%タイ. ル値以上を肥満傾向,10%タイル値以下を痩 せ傾向とした.体表面積は藤本らの式を用い て算出した.社会的・心理的ストレスは,丹. 関するものが多く出現していた.身長発育の歪. であった.この35名について養護教諭に個々 の疾病や心身の状態について把握している事項 を記載させた.その結果,身体症状と行動様式 について養護教諭の何らかの所見を有していた. 波らのストレス場面や状況を参考にして学習,. ものは,22名(62.9%)で,ストレス症状と して身体面の変化や行動面の変化として現れて. 進路,先生,友人関係,いじめ,部活動やス. いるものや,社会的・心理的ストレスが影響を. ポーツ活動,異性,成長,病気,家庭の!0項. 及ぼしていると思われるものが認められた.ま.

(5) た,比体表面積からみた肥痩度の判定では,男. の予防や防止につながる効果的指導につながる. 子と女子の肥満傾向,女子の痩せ傾向のもの が多く認められ悩みのアンケート調査では社 会的・心理的ストレスの高まりやすい先生, いじめおよび家庭の項目において悩みを有す. ものと考えられる.. 以上の結果から,学齢期における社会的・心 理的ストレスに対する効果的指導は,身長や体 重の資料をもとに,身長発育の歪んでいるもの,. るものが明らかに多く認められた.. 比体表面積からみた肥満傾向,痩せ傾向のもの. 2.社会的・心理的ストレスからみた身体発育. および比体表面積の急激な上昇・下降を示すも. について. のなどの縦断的な身体発育の変化をみることを. 先生,いじめおよび家庭のいずれかの項目で. 新たなサインとしてみることによって,指導や. 悩みが1年以上あったものは107名(22.2%). 援助を必要とする子どもを発見し,個別指導や. で,身長発育に歪みを生じていたものの3倍に. カウンセリングなどの心のケアーを行うことで,. 相当していた.先生,いじめおよび家庭のい ずれかの項目で悩みが1年以上あったものは悩. 心身の健康を取り戻させ問題行動や学校不適応 の予防や防止につながるものと考えられる.. みのなかったもの44名(9.1%)に対して,比 】V.要 約. 体表面積からみた肥満傾向,痩せ傾向および 悩んでいた期間の比体表面積の急激な上昇・ 下降を示しているものが明らかに多く認めら. する効果的指導の基礎的資料を得るために,主. れた.. に成長学的立場から検討した結果,次のことが. 学齢期における社会的・心理的ストレスに対. これらの結果は,長期的な社会的・心理的ス. 明らかになった.. トレスが身体成長に影響を与え得ることを示. 1.身長発育に歪みを生じているものは,社会的・. 唆するものであった.しかし,長期にわたる 社会的・心理的ストレスを受けることによっ. 心理的ストレスが要因となっていると思われる ものが多く認められた.その社会的・心理的ス. て,明らかな身長の歪みに至るまでにはいか なかったことから個々の身長発育の歪みだけ. トレスが高まりやすい要因として先生,いじめ. および家庭の悩みを有するものが多く認められ. ではなく,比体表面積の急激な上昇・下降など. た.また,肥満傾向や痩せ傾向のものも多く出. を常に観察する必要性のあることを示唆する. 現していた.. ものであった.. 2.社会的・心理的ストレスが高まりやすい要因. 3。身体発育からみた効果的指導について. として先生,いじめおよび家庭の悩みを有する. ストレス症状となるまでの段階としての悩み. ものの身体発育の変化をみると,肥満傾向や痩. の相談は,ほとんどのものが誰かに相談して. せ傾向のものおよび比体表面積が急激な上昇・. いたが,先生に相談したものは,4分の1程度 のもので,子どもの生活の多くの時間を占め る学校で,先生が子どもの悩みを知る機会は 少ないものであった.しかし,悩みを抱える ものの身体発育の変化をみることによって,. 下降を示していた.. 3.個々の縦断的な身体発育の変化を探ることに. よって,心身の健康の指導や援助を必要とする 子どもを発見し,個別指導やカウンセリングな どの心のケアーを行うことで,心身の健康を取. 先生に相談しない75%のものを探り出すこと. り戻させ問題行動や学校不適応の予防や防止に. が可能であった.このことから,社会的・心 理的ストレスを抱えるものやその前段階の悩 みを抱えるものを個々人の生体情報である身 体的変化から探り出し,サポートすることは心. つながる効果的指導が行えるものであることを. 身の健康を取り戻させ問題行動や学校不適応. 考察した.. 主任指導教官 指導教官. (三野 耕) (三野 耕).

(6) 学 位 論 文. 学齢期における社会的・心理的ストレスに対する効果的指導に関する基礎的研究 一主として成長学的立場からの検討一. 兵庫教育大学大学院学校教育研究科 教科・領域教育専攻 生活・健康系コース. M98752C川上良治.

(7) 目 次. 1. 第1章 緒言. 第1章. 身長発育の歪みからみた社会的・心理的ストレスについて. 一一一一一一一一一. 第1回忌目的. 6. 第2節 方法. 7. 第1項. 対象および資料について. 第2項. 身長発育の歪みの判定について. 第3項. 疾病および身体状態についての養護教諭における所見について. 第4項. 成熟の程度の判定と比体表面積からみた肥二度の判定について. 第5項. 悩みに関するアンケート調査について. @ 6. 11. 第3節 結果 第1項. 身長発育の歪んでいたものについて. 第2項. 身長発育の歪んでいたものの養護教諭の所見について. 第3項. 身長発育の歪んでいたものの比体表面積について. 第4項. 悩みに関するアンケート調査の結果について. 第4節 考察. 16. 第5節 小三. 19. 三皿章. 社会的・心理的ストレスを有するものの身体発育について. 20. :第1節 目的. 20. 第2節 方法. 21. 第1項. 対象および資料について. 第2項. 身体発育の変化の判定について.

(8) 社会的・心理的ストレスを有するものの身体発育について. 第3項. 22. 第3節 結果 第1項. 社会的・心理的ストレスを有するものについて. 第2項. 社会的・心理的ストレスを有するものの身体発育の変化について. 第4節 考察. 26. 第5節 小括. 28. 第IV章. 身体発育からみた効果的指導について. 29. 第1節 目的. 29. 第2節 方法. 31. 第1項. 対象および資料について. 第2項. 悩みを有するものの相談の有無と相談相手および身体発育の変化について. 第3節 結果. 32. 第4節 考察. 35. 第5節 小括. 37. 第V章 総括. 38. 第班章. 41. 文献 資料. 今後の課題. 42.

(9) 第1章 緒言. 近年,学校教育現場において発生している問題行動あるいは心の健康に関わる問題は,. 増加傾向にあり学校教育現場においても社会的にも重大な問題の一つとなっているa1λ. ⑳).文部省23)から出された資料にみられる学校ぎらいを理由に年間50日以上欠席し た登校拒否児童生徒について,全児童生徒数に対する出現率と年間増加率を新たに算出. した場合,図1にみられるように,少子化傾向にあるにも関わらず年々増え続け,年 間増加率も平成8年度から急激な増加がみられる.また,学校不適応について嶋田35> は「問題行動や身体症状として発現するにいたらなくとも日常の学校生活において,慢 性的な不快感や苦痛を感じている状態を含め,日常普通に登校している子どもでも,学 校不適応になりうる可能性は十分にある.このようないわゆる,学校不適応状態にある 子どもの人数も,年々増加傾向にある.」と指摘している. このような登校拒否児童生徒や学校不適応が経年的に増加し長期化している背景には,. 社会構造の急激な変化とそれに伴う学校環境,家庭環境の大きな変化の影響が考えられ る.さらに,原因については,当人の側の内的な要因と環境の側の外的な要因の両方が からみ合って発生する2翻5>と考えられ,外的な要因として,子どもたちが日常生活や 学校生活において感じる社会的・心理的ストレスの影響が大きいと指摘されている⑤U’ 14・27>.. O。7 α.6. 0.5 出. 現 0.4. 数. (%)α3. 0.2 0.1. 幽言:麗 α。・焉 1:雛嘉. αoo 率 図1 登校拒否児童生徒数(%)の年次推移(年間50日以上の欠席) 一1一.

(10) 図2は,窪田の資料18)をもとにして問題行動や学校不適応の発生メカニズムを示し たものである.主体としての子ども自身の素質や性格などの内的要因に外的要因,特に,. 社会的・心理的ストレッサーが刺激を与えることによって心の変化が生じ,その結果,. 悩み・不安・緊張・欲求不満・葛藤などを持続的に感じるストレス状態に陥りる.さら に,外的要因の刺激が加わりそれが誘因となりストレス症状をひき起こし,問題行動や 学校不適応に発展すると考えられる.. 内的要因 体質,気質 パーソナリティ. 外ス. 醜. 要ッ. 断 心身の不適応. 反社会的行動. 非社会的行動. 心身の病理. 非行,いじめなど. 不登校など. 心身症,神経症など. 図2.心身の不適応の発生のメカニズム. 社会的・心理的ストレスは,さまざまな健康障害を引き起こす要因とされている13’ 36).図3は心身の相関43)を示したもので,図のように精神状態と自律:神経系および内 分泌系は密接な関係にあり,それぞれが相互に影響しあっている.ストレスによる悩み・. 不安・緊張・欲求不満・葛藤などの精神的緊張状態が続くと,自律神経系や内分泌系に 反応が起こり,心身のバランスが崩れる.その結果,身体の各臓器・器官に障害をもた 一2∼.

(11) らせ,さまざまな身体症状として現れる2ω.特に,学齢期は,発育急進期,第二次性 徴を迎え身体的にも精神的にも成長の著しい時期であり,社会的・心理的ストレスが個 人の発育に及ぼす影響は大きいと考えられる.久保木17>は,社会的・心理的ストレス を受けたときの各内分泌機能の変化を,代表的なホルモンを取り上げ「成長ホルモンの 分泌が抑制されて発育不全になることがある.」と指摘している.タナー41)は, 「心 理的ストレスがある子どもでは相対的な発育不全の原因である.」とし, 「ストレスが. なくなると,成長ホルモンの分泌は再開して追いつき成長(Catch−up)が起こる.」 と報告している.. 精神状態 (心の状態). 自律神経系. 内分泌系. (神経系調節). (体液系調節). 図3 心身の相関. ところで,第15期中央教育審議会の第1次答申26)では,心の健康問題を徽育上, 解決すべき最大課題」と位置付け,これらの問題について全力を挙げて対応すべきこと が強調されている.小倉32)は,学齢期の心身の発育に関し, 「学齢期は心身の発育・. 発達する時期であるから,その健康には,順調な発育・発達という観点が加えられねば ならない.」と指摘している.学校現場では,子どもの健康状態を知るために,健康診 断が毎年実施され,中でも身体測定の結果は発育の程度を知るための重要な資料とされ 一3一.

(12) ている.しかし,横断的評価で縦断的評価についてはほとんどなされていないのが現実 である.. 東郷ら鋤は, 「過去から現在までの個人の身長と体重を短い間隔で長期間測定し,. その測定値を時系列解析することによって,その個人の発育と健康状態が読める.」と 報告している.つまり,子どもの縦断的な発育の変化は,発育及び健康状態を知る貴重 な情報となり,必要に応じて予防や治療の手がかりを得ることができ,個人の健康に貢 献することを示唆している.また,高柳39)は,身長と体重の資料を用いて,中学生期 における身体活動能力と比体表面積(体表面積/体重)からみた運動・栄養・休養につ. いて検討し,適切な身体成長を促すためには,比体表面積は基準チャートの25%タイ ル値以上75%タイル値未満にあることが望ましいこと,比体表面積の基準チャートと 身体活動能力から運動・栄養・休養を推定し,現在の生活実態調査をもとに,今後の健. 康に関する生活行動の指針を求められることを推測している.また,紅谷4)は,比体 表面積を健康に関わる学習材に利用することができることを報告している.このように,. 子どもの心身の健康問題を成長学的立場から捉え,縦断的評価を行った研究もされてい る.. 一方,学校不適:応状態にある子どもの指導・対応は,問題行動の出現や子ども自身に. よる相談,個別指導,アンケート調査や各種検査などが行われているが,対処療法的な ものや受け身的なものが多い.学校教育現場で起こる諸問題の予防・防止として,指導 を必要とする子どもを早期に発見し,その子に応じた指導を行っていく必要がある.現 在はストレス症状として現れる行動面の変化(遅刻や欠席・食行動の変化・行動様式の 変化など〉,身体面の変化(頭痛・腹痛・下痢・嘔吐・喘息などの症状)を,問題行動 や学校不適応になりつつある「サイン」として,早期発見の手がかりとしている1’38).. そこで,個々の生育歴を現わす身体発育の時系列変化を,ストレス状態の「サイン」. としてみることによって,今までの「サイン」では発見することのできなかった子ども の発見につなげ1さらに,その時期での教育相談やカウンセリングなど,積極的アプロー. チで心のケアーに取り組むことは,子どもの健全な成長を助け,学校教育現場で起こる 一4一.

(13) 諸問題を未然に防ぐ可能性があると考えられる.. 最近になって,問題行動や学校不適応の問題をストレスという観点から検:討し,問題. 解決の方策を提供しようと研究が行われている.長根30)は,小学生用の心理的ストレ ス尺度の作成を試み,児童が学校生活において日常よく経験するストレス度の分析を行っ. ている.岡安ら33)は,中学生用の学校ストレッサー評定尺度の作成を試み,ストレス 反応との関係について報告している.さらに,山下45),岡安ら凶はストレス反応とス トレスの軽減効果としてソーシャル・サポートを取り上げその影響と関係について報告 している.しかし,ストレスを成長学的立場から検討したものは見当らない.. 本研究は,学校において毎年実施されている形態測定の結果を用いて,社会的・心理 的ストレスが,個人の縦断的資料から得たある期間の身長発育や,生体内の代謝の結果 としての比体表面積(体表面積/体重)に影響しているものとして,身体発育に歪みの 認められるものと社会的・心理的ストレスと関連のある「悩み」との関係を探り,学齢 期における社会的・心理的ストレスに対する効果的指導を行うための基礎的な資料を得 ることを目的とした.. 一5一.

(14) 第H章. 身長発育の歪みからみた社会的・心理的ストレスについて. 第1節 目的. 問題行動や学校不適応あるいは心の健康に関わる問題の原因として,子どもたちの日 常生活や学校生活で感じる社会的・心理的ストレスが指摘されている.この社会的・心 理的ストレスは発育途上にある子どもたちの身体発育に影響をもたらすことは明らかに. されている9).さらに,身体発育を観察することによって,子どもの精神的な健康状 態をある程度推測することが可能であることが報告されている15).. ところで,発育は身体全体や身体のある部分のサイズの増大を意味し,身長や体重は 発育の程度を知る重要な指標となっている.須藤37)は「成長を評価するには定期的に 測定された正確な身体計測値が必要である.その中でも重要な研証確な身長である.」. とし,身長は,その子どもの発育状態を評価する上で重要な指標であることを指摘して いる.. 身長発育に成長ホルモンは不可欠である.成長ホルモンの刺激に反応して分泌される. ソマトメジンCの成長促進効果に長骨の骨端軟骨の増殖作用があり,その結果,身長の 発育をもたらす19).また,甲状腺ホルモン,性ホルモンのうち,男性ホルモンも重要 な役割を果たしている13’41).この内分泌系は体液性調節であり,神経性調節である自 律神経系と相互に直接影響しあっている.白倉36)は, 「心と身体は常に互いに密接な. 相関関係にあり,身体の状態が精神の在り方に多大な影響を与え,逆に精神的なものが 身体の状況に影響を与える」とし,心の状態と自律神経系および内分泌系は互いに関係 しあっていることを指摘している.つまり,心身のバランスが崩れることは,内分泌系 に異常な反応が起こり発育途上にある子どもの順調な発育を妨げるものと考えられる.. そこで本章では,体の変化について総合的に現わす身長発育を取り上げ,身長発育に 歪みが認められるものと社会的・心理的ストレスとの関連性について検討した.. 一6一.

(15) 第2節 方法. 第1項 対象および資料について 某中学校に在籍する499名(1年生152名:男子78名,女子74名;2年生170名:. 男子80名,女子90名;3年生177名:男子98名,女子79名)を対象とし,小学校 1年半から中学校在学時までの,毎年の健康診断時における形態測定の結果から,身長 と体重の資料を用いて,すべてのものについて,図4に示した男女の身長発育基準チャー トに身長の現量値,年間増加量の変化をプロットした.. なお,測定時の年齢は10進法に変換して求めた.. 200 190 180. 暁yf。r Japanese(L。剛udma}). ..N◎ 」. _.』. .、{」. 、」♂. .”♂. 尋7. oo .旨 ア. 弍. 零. ’. U ,. 「. 10. 沿キ. 28. 190. 陶 f. 26. 180. 24. む. F. 」. 、. 、. 」. n《 z, f rrF. ア. 胸ly. k. 二β”. ぜ. ,. 唖. 「. ㌧. τ. 卜 r. ハveぞage一一一一. L. ._.. 喝. k ’. よ. @. ㌧ o. . ・ . 璽 , ・ρ 昂. .t蹴。._.嗣. 暑. ‘. 7. 120. で. 羽0 100. 1・き. 導 ノし №潤. @. ・蓼. ナ’. v. { t. 14. ,∼. 1φcロゾ. ρ 、 1 7. 130. 」. ’. 、. 看 し r. 、。1. 、、 ■●ρ. 一.7噛。. ’ ♂ }. 、. 、. ,. ・. い. 年一き ・ 」. 6璽 4タ. ノ 鼠. ■. ,㌧. 2. ,・.. 468101214161820. 0. ,. ’ 」. ∈. 3}. {. 日a昌y・・ρ}…. ト. P ㌣ マ. 硬協 } マ. 7 } 「. ρ }. 「. ㌔. 7 }. .y酎費。噂. 90 80 70 60 50. 6馳. L一 @‘ L{冴. ’. †9. 傅. ・. ’ 7 ,£0. @ 75. イ }. イ 千 ト4 ア 「. {. 号. ’、. 門 7P関. イ. ’ 享 L、 { ㌧. { 、. 」 卜. 茎. ∼. ,隔義撃 P. 一. .. 6. 季. 畳. 、、. ●㍉ 、. 甲. {. 適 dρ. ←3’. .. }. て. ∼. @ P25. ::ゆ. 4. Age(yrs.). 阜瓢. 膨40L砂 」. 」. 騨 一 6. ゐ. 90」 }. 16. L. イ 量. 、. @’. し. c園畷. 至140. 18. 、. 由. ♂. 弓. ●騨. 」 ’ 、 」. 、 「. 「. r ㌧イ. ξ15。. 20 卜. 30 28 26 24 e7 22 鷺 1 20 18 16 14D、,ム¥e陥g一. 12曾 し叙e卜・一・ 10言 ,曇 ・葦 条. {. F }. 79. U f. エ. 916。. 22. 3. 塁噛40. 90 80 70 60 50. 200. 糊●. 鶉. もσ 轟. 茗15。. 130 120 110 100. 30 %10 島㌧. りアむ. 9160. Glrl f。r Japanese〔1。ngl象udlnai) 女子. 男子. 噌. 8. .. 匿. 10. 噸. P. 「. 12. ●. 、. } 、 も P. 0 14. 16. 18. 阿. ・. 邑. 申. ・. 20. Age(yり. 図4 男女の発育基準チャート. 第2項 身長発育の歪みの判定について 身長発育の歪みは,個人個人の縦断的な身長の変化を評価するために,身長の発育基 一7一.

(16) 準チャートにプロットされた各個入の現量値および年間増加量の縦断的推移から判定し. た.その判定基準は,現量値曲線が発育基準チャートの3%以下,年間増加量が発育基 準チャートの3%以下,年間増加量の推移が異常に低下し基準曲線からの逸脱や増減の 繰り返し,最大発育年齢発現時の年問増加量が発育基準値の3%以下,とした. なお,身長発育の生物学的パラメータ(take off, peak ve1㏄ity, final heightの時の. Age,Distance,velocity)は, PB 1法によって求めた.. 第3項. 疾病および身体状態についての養護教諭における所見について. 個々の現量値および年間増加量の縦断的推移から判定された身長発育に歪みを生じて いると思われるものについて,養護教諭がこれまでに把握している個人個人の疾病や身 体症状および生活様式などについて記述式によって所見を求めた.. 第4項. 成熟の程度の判定と比体表面積からみた肥痩度の判定について. 成熟の程度は個人の身長の縦断的な資料から,三野21)の方法にしたがって最大発育 年齢を求め,さらに,身長の発育基準チャートに身長の発育曲線をプロットし,成熟度 の程度を判定した.. 成熟の程度の分類は,早熟型と早熟傾向型を早熟タイプ,平均型を平均タイプ,晩熟 型と晩熟傾向型を晩熟タイプとした.分類された各成熟タイプ別の比体表面積の基準チャー トにプロットし,三野ら22)の方法を参考に肥丁度を判定した.. 比体表面積は,藤本ら5)の方法によって,身長と体重から体表面積を求め,それを 体重で除すことによって求めた.体表面積算出式は下に示す通りである.. S=Wto’姐×H:tα663×88.83 (s“体表面積,Wt=体重, H:t=身長). 図5は,男女の早熟タイプ,平均タイプ,晩熟タイプ,の各成熟タイプ別の比体表 面積の基準チャートである.各個人の比体表面積の縦断的推移曲線が,90%タイル値 以上にあるものを肥満傾向,10%タイル値以下にあるものを痩せ傾向,と判定した. 一8一.

(17) Boy(Early) for Japanese 男子 (早熟型). Boy(A鴨rage)「or JapaneSe男子(平均型). 4.5. 4.5 下. 「 ▼. 「 ρ , 〒. τ 、. 「. 「 ,. 「 雫 、. j書ぐ 」う 」. ’. 4.O. 」. ‘. の. 獅. し ’. L. 6. レ. C. L. J. ’. @ @@. .. ヤ 「. 「 、. 「 、 、. r l. F 7 ■. L. 、 」 ♂. L ♂. し. 4. 」. →. し. 」. r 7 r. r r 、. { r{ ♂■㌧71. も 」. k. ”. グ 、. 7 ■. }、 、 L ’. ト. 幡. 亀. φ. し. 馬. ’. F. ▼. ρ. ’. ▼. F. P. 、. 7. ▼. 7. 「. @. b. 7昏’”. 4. 喝. T0. 鐸 .’「. ρ. ’. @. 「. r ■. ぞ. F. r. L・. @. ! ♂ !. { ひ・ ノ. ,、 の 、 L 4. 」. L ’. ・∂4 ’←・. ge. 」. ’. ㌧4. ’. 噂. ▼. ひ. 「. 7. @ @. ず. !. 3.0. 「. P ▼ @. 「. レ. @ ρ. P ,. 、. 4.0. レ. 「. ’. X. ’. 」. ,. ・メーρ’ 「. 咀. 7. P. 7. @‘ 」. v. 」. @. 9. ‘. し. ’. 「. 「. ρ. ,. P. 」. L. 「. r. 」. P. ▽. , P▼、n. 「’臼■fn. ρ. 「. 「. 、. ’ 7. 35. @一. レ. 「. ,. F. ,. L. ●. F. 6. レ. ●. −. ’. ,. 司. , .. ρ. F. ●. 咽. ’. 」. ●. b. r. 「 τ 「. ρ ▼ r. 」. .. P ,. ▲. 昌 ♂ ㌧ ● 」 ♂ b ▲ ’. 4.0. 己 ’ L 6 ’ L し 4 ’. 6 ’ L レ 6 」 L. L. β. ,』. ●. b ・ 6 b ∩ ■ { L 6 の. P. り. p. g. 「. 甲. b. ,. 印. ,. ,. P. ■. F. 「 雫. F. 鴨. P. ,. 9. 噂. ら. 」. r. マ r. σ. ▼. !’.〆35,、. ノ !. 詫’‘ 4 ’. 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(18) 第5項 悩みに関するアンケート調査について 社会的・心理的ストレスの有り・無しについては,丹波ら42)のストレスの場面や状. 況を参考にして,悩みに関するアンケート調査用紙(資料1)を作成し,対象者全員に 実施した.. 内容は,学習,進路先生,友人関係,いじめ,部活動やスポーツ活動,異性,成長,. 病気,家庭の10項目で,それぞれ悩みの有り,無しとその程度,悩んだ時期と期間, 悩みの相談の有り,無しと相談相手について選択肢と記述式を併用した.. なお,形態測定値および悩みのアンケート調査のいずれも収集できたものは,482名. (1年生147名:男子75名,女子72名;2年生163名:男子76名,女子87名;3 年生172名:男子95名,女子77名)であった.. 一10一.

(19) 第3節. 結果. 第1項. 身長発育の歪んでいたものについて. 身長の発育基準チャートに個人の現量値および年間増加量をプロットして身長発育の. 歪みを検討した結果,身長発育が歪んでいたと思われたものは,499名中35名(資料 2∼36)で出i現率は7.0%であった.. 表1は,学年別および男女別にみた身長発育の歪みを有するものの出現率を示し, 下級生の方が上級生よりも多く出現し,女子の方が男子よりも多く出現していた.. 表2は,身長発育の歪みについて類型別に出現数を示している.身長発育の歪みの 中で年間増加量すなわち発育速度(30名,85.7%)に関するものが多くみられた.. 表1 身長発育の歪みを有するものの該当者,対象者および該当者/対象者(%)について 女. 子. 男. 学年 該当者 対象者 % 1 8 78 10,3 2 4 80 5,0 2. 3. 計. 14. 98. 該当者 対象者 9. 8 4. 2.0. 256. 5.5. %. 該当者 対象者. 74. 12.2. 17. 90. 8。9. 12. 79. 5.1. 243. 21. 体. 全. 子. 6 8.6. 152. %. 11.2. 170. 7.1. 177. 3.4. 35. 499. 7.0. 表2 身長発育の歪みの類型別出現数 子. 男. 歪みの類型 速 度. 該当者 12. % 85.8. 女. 子. 該当者 18. %. 全. 体. 該当者. %. 85.7. 30. 85.7. 低身長. 1. 7.1. 3 14.3. 4. 11.4. 早 発. 1. 7.1. 0. 1. 2.9. 合 計. 14. 10α0. 0.0. 21 100.O. 一11一. 35 100.0.

(20) 第2項. 身長発育の歪んでいたものの養護教諭の所見について. 表3は,身長発育が歪んでいたものについて養護教諭が把握していた疾病や心身の 状態および行動様式の内容を表したものである.. 疾病や心身の状態および行動様式の所見を有していたものは,35名のうち男子7名 (20.0%),女子15名(42.9%)の合計22名で全体の62.9%と高く,中でも,精神 的に不安定なもの,いじめに関わるものおよび家庭に関わるものなどの社会的・心理的. ストレスを有していたと思われるものは15名(42.9%)であった.また,疾病のうち. 社会的・心理的ストレスが誘因と考えられている喘息を有しているもの3名を加える と18名(51.4%)であった.. 表3 養護教諭の所見の内容別出現数 所見内容 精神的に不安定 疾病. 女. 子. 男. 該当者. %. 該当者. 子. %. 全. 体. 該当者. %. 4. 28,7. 5 23.7. 9 25.7. 1. 7.1. 3 14.3. 4. 11.4. 4. 19.0. 4. 11.4. 1. 4.8. 2. 5.7. 食生活. 1. 4.8. 1. 2.9. 低身長. 1. 4.8. 1. 2.9. 1. 2.9. 22. 62.9. いじめにかかわるもの 家庭. 1. 7,1. ダウン症. 1. 所見あり. 7. 50.0. 所見なし 合 計. 7. 50.0. 6 28.6. 13 37.1. 14. 10◎.0. 21 100.0. 35 100,0. 第3項. 7」. 15. 71.4. 身長発育の歪んでいたものの比体表面積について. 図6は,身長発育の歪んでいたものの比体表面積の程度について,統計的に出現す る期待率と実際の出現率との関係を表したもので,男子と女子の肥満傾向(男子: 42。9%女子:38.1%),女子の痩せ傾向(28.6%)で期待される出現率(100%)を大 きく上回っていた.. 一12一.

(21) (出現劇期待率》費100(%}. 痩せ傾向或 図6 身長発育の歪んでいたものの肥痩度について. 第4項. 悩みに関するアンケート調査の結果について. 図7は,悩みに関するアンケート調査について,身長発育の歪んでいたものを除い た全体と身長発育の歪んでいたものについて,悩んだことがあるものの出現率の比較を 示したものである.. 全体および身長発育の歪んでいたもの,いずれも比較的出現率の高かった項目は,学. 習,進路,友人関係,部活動やスポーツ活動および成長の5項目で,いずれも学校生 活でのものが多く認められた.. さらに,悩みの各項目について,全体と身長発育の歪んでいたものとの問に差がある. のかをz2検定で検討した結果,先生,いじめおよび家庭と社会的・心理的ストレスが 一13一.

(22) 高まりやすい項目において,身長発育の歪んでいたものの方が全体よりも出現率は高く, 5%水準で有意な差があることが認められた.. 100 90. □全体. 80. 層身長発育の歪んでいたもの ★. ★. ★. 70. 出60. 現. 率50. (%)40. 3◎. 20 粉. o 学 進 先 習 路 生. 友 人. い じ. 部 活. 関. め. 動. 異 性. 成 病 家 長 気 庭 ★PくO.05. 係. 図7 各項目の「悩み」,全体と身長発育の歪んでいたものとの比較. 表4は,身長発育の歪んでいたものが全体よりも,明らかに出現率の高かった先生, いじめおよび家庭の項目について,身長発育に歪みが生じていたもののうち悩みに関す. るアンケート調査の収集できた34名のなかで,それぞれの項目において悩みのあった. ものを白丸,悩みが1年以上あったものを黒丸で表したものである.身長発育の歪ん. でいた34名のうち,いずれかの項目で悩んだことがあると回答したものが24名 (70.6%)と高いものであった.. 一14一.

(23) 表4身長発育の歪んでいたものの先生,いじめ,家庭の 悩みについての有無(○=有り,●:1年以上有り) 番号. 性別 男. ○. 男. ○. 4. 11012 11015 12006 13015. 5. 14◎08. 男. 6. で4011. 男. 7. 14012. 男. 8. 14018 11104 11105 12106 12108 13104 131◎6. 女. 13117 14料3 14119. 1. 2 3. 9. 10 11. 12 13. 14 15 16 17 18 19. 20 21. 22 23. 24 25 26 27 28 29 30 31. 32 33 34. 22∞6 22007 24010 25006. 先生. いじめ. 家庭. ●. ○. ●. 男. ○. ○. ○. 女. ●. 女. ●. 男 男. ○ ●. ●. ○. ●. ●. ●. 女. ○. ○. 女. ○. 女 女. ●. 女. ○. 女 男 男 男. ○. 男. 21101. 女. 2質15 23105 23107. 女. 23葉09. 女. ●. 241壌3. 女. ○. 25113 31004 35009 33104 33113 35106 35115. 女. ●. 女. ●. ○. ○ ○. ○. ○. 女. ○. ○. 男. ○. 男. ○. 女. ●. 女. ●. ○. 女. 女. ○ ● 14(41.2%). 計. 13(3&2%). 24(7α6%). 一15一. 14(41.2%).

(24) 第4節. 考察. 須藤37)は「子どもの最大の特徴は大きくなる,すなわち成長するということである.. 体の組織の中でも特に骨組織の代謝・成長が正常に行われるかどうかは,身体の成長に 大きな影響を与える.」としている.このことからも身長発育の重要性が伺われ,身長 の発育経過をみることで,身体発育を評価できることを示唆している.身長の発育が正 常に行われているかどうかは,身長の現量値および年間増加量(発育速度)の縦断的推 移から判断でき,主に年間増加量(発育速度)が参考となる.個人差あるいは測定誤差 はあるものの,年間増加量(発育速度)の停滞や異常な低下は,身長の発育が正常に行 われていない場合が考えられる.その場合,身長発育に影響を及ぼす要因として遺伝. 疾病,栄養,環境,社会的・心理的ストレスなどが挙げられる41).. 今回,発’育途上にある子どもの身長発育に着目し,身長発育に歪みを生じていたと思. われるものについて,発育に影響する要因である社会的・心理的ストレスとの関連性に ついて検討した.. その結果,身長発育に歪みを生じていたと思われるものは,下級生の方が上級生より も多く,女子の方が男子よりも多く出現していた.これは,最大発育年齢の平均が女子. の方が男子よりも約2歳早く,身体的にも精神的にも不安定な時期である思春期を, 女子の方が男子よりも早く迎えるようになることと,その年齢が中学生では低学年に相 当するためと考えられる.. また,身長発育に歪みを生じていたものは比体表面積が10%タイル値以下の痩せ傾 向のもの,90%タイル値以上の肥満傾向にあるものが多く認められた.肥満や痩せの 原因としては,遺伝やホルモン系の障害など内的要因による場合と,栄養・運動・スト レスなどの外的要因による場合があるが,その多くは摂取と消費エネルギーのアンバラ ンスによるものとされている購2亀2乳31).つまり,生体内の代謝のアンバランスが,. 肥満傾向や痩せ傾向の症状を生じさせ,その結果,身長発育に影響を及ぼしているもの と考えることができる.そして,生体内の代謝のアンバランスは心身の相関のバランス 一16一.

(25) が崩れているとも考えられ,その要因に社会的・心理的ストレスの影響が考えられる。 また,肥満傾向,痩せ傾向にあるものはボディーイメージの歪みによるコンプレックス を抱え,今後さらに,心理的ストレスを生じさせる可能性が考えられる.. 一方,身長発育に歪みを生じていたものは,養護教諭の所見から身体症状と行動様式 において精神的に不安定など,すでにストレス症状として現れているもの,ならびにい じめや家庭の問題など,社会的・心理的ストレスが影響を及ぼし身長発育に歪みを生じ させたと思われるものが認められた.. さらに,身長発育に歪みを生じていたものは,悩みのアンケート調査において,身長 発育に歪みを生じていないものとの悩みの出現率を比較した場合,先生,いじめおよび 家庭の項目において出現率が高く有意な差が認められた.このことは,学校において先 生との関係,友人関係のトラブルやゆがんだ人間関係から生じるいじめによる悩みは, 特にストレスの原因となりやすいものと考えられる.たとえば,いじめを受けるという 行為そのものが,一種のトラウマで,そのような行為が続けられる人間関係に身を置く ことが大きなストレスとなっていると考えられる.また,家庭は,本来ストレスを解消 し,心や身体をリラックスさせるために最も好都合な場であるはずである.しかし,離. 婚や夫婦関係,少子化による子育てのスタイルの変化,児童虐待などによって家庭は子 どもの心の休まる場でなくなり,かえって,家庭内のことがストレスとなっているので はないかと考えられる.これらのことから,学校生活や家庭生活において先生,いじめ および家庭の悩みは社会的・心理的ストレスが高まりやすいストレッサーであると思わ れる.. 表5は,身長発育に歪みが生じていたものについて,肥三度,養護教諭の身体症状 や生活様式に関する所見を有していたものおよび10項目の悩みの調査において悩みが 1年以上継続したものを一覧表にまとめたものである.身長発育に歪みが生じていた全 てのものは,3項目のいずれかに該当していた.このことは,身長の発育の歪みを探る ことは,日頃の観察や情報収集,アンケート調査と同様に指導や援助を必要とする子ど もの発見につながるものと推察された.. 一17一.

(26) 以上の結果から,身長発育に歪みを生じていたものは,社会的・心理的ストレスが発 育に影響を与えている可能性があることを示唆するものであった.さらに,身長発育の 歪みをみることは,疾病やストレス状態にある子どもの発見につながり,それは指導や 援助を必要とする子どもの発見ともなることが示唆された.. 表5 身長発育の歪んでいたものの,肥痩度,. 養護教諭の有所見,悩みが1年以上あったもの 肥痩度. 番号. 性別. 1. 11012. 男. 2. 男. 5. 11015 12006 13015 14008. 6. 14011. 男. ●. 7. τ4012. 男. ●. 8. 男. 12. 14018 11104 11105 12106 12108. 肇3. 14. 3. 4. 9. 有所見. 悩み1年以上 ●. ●. 男. ●. 男. ●. ● ●. ●. 男. ●. 女. ●. ●. ●. 女. ●. ●. ●. 女. ●. ●. ●. 女. ●. ●. 131◎4. 女. ●. ● ●. 女. 15. 13106 13117. 女. 16. 14τ13. 女. 10 11. 17. 14119. 女. 穐 19. 22006 22007. 男. 20. 24◎10. 男. 21. 25∞6. 男. 22 23 24 25 26. 21101. 女. 21115 23105 23107 23109 24113 25113. 女. 27 28 29. ● ●. ●. ● ●. ● ●. 男. 女. ●. ● ●. ●. ●. ●. ●. 女. ●. 女. ●. 女 男. ●. ●. 女. 31◎04. ●. ● ● ●. ●. ●. ●. ●. ●. ●. 30. 35009. 男. 3匪. 331◎4. 女. ●. 32. 33113. 女. ●. 33 34. 35106 35115. 女. ● ● ●. 女 20(58£%). 22(64.7%). 34qOO%). 計. 一18一. 17(5α0%).

(27) 第5節. 小括. 中学生の男女を対象に,身長発育の歪みを生じていたものと社会的・心理的ストレス との関連性について検討した.. その結果,次のことが明らかになった.. 1.身長発育の歪みを有するものは,年間増加量すなわち発育速度に関するものが多く 出現し,比体表面積からみた肥痩度の判定では,男子と女子の肥満傾向・女子の痩 せ傾向のものが多く認められた.. 2,身長発育の歪みを有するものは,社会的・心理的ストレスの高まりやすい先生,い じめおよび家庭の項目において悩みを有するものが多く認められた.. 3.以上の結果から,身長発育に歪みを生じたものと,社会的・心理的ストレスとの関 連性が強いことが明らかになった.さらに,身長発育に歪みを生じたものに,肥満 傾向・痩せ傾向のものが多く認められたことは,肥痩度も身長発育に影響している ことを示唆するものであった.. 一19一.

(28) 第皿章 社会的・心理的ストレスを有するものの身体発育について. 第1節 目的 現代の社会は,ストレスに満ちているといわれている。大人ばかりではなく,子ども にとってもそれは例外ではない.竹中40)は「子どもたちは,家庭,学校,社会などの さまざまな場において種々のストレス状況下におかれており,身体面,行動面,心理面 などに影響が出ている.」とし,児玉16)は, 「子どもは心身の形成が未分化でストレ. ス耐性が低く,感情や欲求の自己コントロールが十分ではない.この発達段階で強いス トレッサーにさらされるとさまざまな症状を引き起こす.」とし,子どもたちの心身の 健康に社会的・心理的ストレスが影響を及ぼしていることを指摘している.. しかし,ストレスを感じているからといってすぐに身体症状として現われるわけでは ない.片山10)は, 「身体面に生じる反応はストレスが持続・慢性化しない限り一時的. なものにとどまり,その状況が通過すれば直ちに正常化するのが普通である.」として いる.このことは,身体面に変化が現れてくるには,ストレスが持続・慢性化している ことを指摘している.. 前章では,身体面の変化の結果として身長発育の歪みをとらえ,身長発育の歪んでい たものと社会的・心理的ストレスについて検討し,身長発育の歪んでいたものは,肥満 傾向・痩せ傾向,社会的・心理的ストレスに関わるストレッサーとして,先生,いじめ および家庭の悩みを有するものが多く認められた.さらに,養護教諭の所見からも社会 的・心理的ストレスに関わる所見が多く認められた.このことから,身長発育の歪みを 生じさせた要因として,社会的・心理的ストレスが持続・慢性化しているために,身長 発育に影響を与えた可能性のあることが推測された.. 本章では,社会的・心理的ストレスを有するものの身体発育を探るため,社会的・心 理的ストレスが持続・慢性化していると思われるものについて,身体発育の経過および 変化について検:討した.. 一20一.

(29) 第2節 方法. 第1項 対象および資料について 先生,いじめおよび家庭の項目のいずれかについて悩みを有していたもののうち,悩. んだ期間が1年以上継続していたものを対象者とした.なお,比較対照として,10項 目のいずれの項目においても悩みのなかったものの資料を用いた.. 先生,いじめおよび家庭のいずれかの項目について悩みを1年以上有していたもの は482名中107名(22.2%)であった.. 参考とした資料は,小学校1年生から中学校在学時までの,毎年の健康診断時にお ける形態測定の結果から,身長と体重の資料を用いた.. 第2項 身体発育の変化の判定について 身体発育の変化の判定は,前章と同様の方法で身長発育の歪みの判定,比体表面積か らみた肥丁度の判定を行い,身長発育に歪みを生じているもの,肥満傾向・痩せ傾向の. もの,さらに,先生,いじめおよび家庭の3項目いずれかについて,悩んだ期間での 比体表面積の基準チャートにプロットした曲線が,以前に比較して急激な上昇または下 降を示したものを身体発育の変化が生じていると判断した.. 第3項 社会的・心理的ストレスを有するものの身体発育について 先生,いじめおよび家庭のいずれかの項目で悩んだ期間が1年以上あったものの,. 悩んだ時期および期間中の身体発育の変化と,10項目のいずれの項目についても悩み がなかったものとの身体発育の変化を比較検討する.. 一21一.

(30) 第3節 結果. 第1項社会的・心理的ストレスを有するものについて 表6は,悩みに関するアンケート調査の結果から,先生,いじめおよび家庭の項目 いずれかについて,悩んだことがあったものと,そのうち1年以上悩みが継続してい たものの出現率を示している.先生,いじめおよび家庭の項目のいずれかについて悩み があったもの(複数回答:者を除く)は246名(51.0%)と全体の約半数で,そのうち. (複数回答者を除く)107名(43.5%)のものが1年以上悩みが継続していた.この 107名(全体の22.2%)を社会的・心理的ストレスを有するものとした.. また,どの項目においても悩みがなかったものは44名(全体の9.1%)で,以下比 較対照のための資料とした.. 表6・先生,いじめおよび家庭の項目で悩みのあったものの出現数 悩みのあったもの(N=482). 悩みの項目. 先 生 い じ め 家 庭 出現数(複数回答を除く). 1年以上悩みのあったもの(N=246). 該当者 128 105. %. 該当者. %. 26.6. 54. 22.◎. 21.8. 121. 25』. 246. 51.0. 37 38 107. 15.0 15.4. 43.5. 表7は先生,表8はいじめ,表9は家庭,の項目で悩みのあったもののそれぞれの 出現率(複数回答を含む)を示したものである.先生の項目では男子よりも女子の方が 多く,いじめの項目では女子よりも男子の方が多く,家庭の項目では男女ほぼ同程度の. 出現数であった.また,学年別ではいじめ,家庭の項目において1年生と3年生が多 く出現していた.. 一22一.

(31) 表7 先生の項目で悩みが1年以上あったものの出現数 子. 男. 学 年. 該当者. %. 女. 子. 該当者. %. 全. 体. 該当者. %. 1. 4. 23.5. 14. 37.8. 18 33.3. 2. 3. 17.7. 10. 27.0. 13. 24.屡. 3. 10. 58.8. 13. 35.2. 23. 42.6. 計. 17 100.0. 37 100.0. 54 100.0. 表8 いじめの項目で悩みが1年以上あったものの出現数 男. 学 年. 子. 該当者. %. 女. 子. 該当者. %. 全. 体. 該当者. %. 1. 9. 39。1. 9. 64.3. 2 3. 2. 8。7. 1. 7」. 12. 52.2. 4. 28.6. 16. 計. 23. 100.0. 14. 100.0. 37 100.O. 18 48.6 3. 8.1. 43.3. 表9 家庭の項目で悩みが1年以上あったものの出現数 男. 学 年. 子. 該当者. %. 女. 子. 該当者. %. 全. 体. 該当者. %. 40.0. 11. 29.0. 5. 25.0. 7. 1&4. 7. 35.O. 20. 52。6. 1. 3. 16.7. 8. 2. 2. 1t1. 3. 13. 72.2. 計. 18. 100.0. 20 100.0. 38 100.0. 表10は,先生,いじめおよび家庭の項目いずれかにおいて悩みが1年以上あったも の,および表11は,どの項目においても悩みがなかったものの出現率を示している. 一23一.

(32) 悩みのあったものは女子の方がやや多く,悩みのなかったものは男子の方が多く出現し ていた.. 表10 先生,いじめおよび家庭の項目で悩みが1年以上あったものの出現数 男. 学 年. 子. 該当者. %. 女. 子. 該当者. %. 全. 体. 該当者. %. 1. 13. 27.1. 22. 37,3. 35. 32.7. 2 3. 7. 14.6. 14. 23.7. 21. 19.6. 28 58.3. 23. 39.0. 51. 47.7. 計. 48. 59 100.0. 100.0. 107. 100。0. 表11 10項目で悩みがなかったものの出現数 男. 学 年. 子. 該当者. %. 女. 子. 該当者. %. 全. 体. 該当者. %. 1. 16. 47.1. 3. 30,0. 19. 43.2. 2. 14. 41.2. 7. 70.0. 21. 47。7. 3. 4. 11.7. 0. 0.O. 計. 34. 100.0. 10. 100.O. 4. 9。1. 44 100,0. 第2項 社会的・心理的ストレスを有するものの身体発育の変化について. 表12は,先生,いじめおよび家庭のいずれかの項目で,1年以上悩みがあったもの について,身長発育の歪み,肥数度に加えて,悩んだ期間における比体表面積の%タイ. ル曲線が急激な上昇または下降したものの出現率の比較を示している.身長発育の歪み を有するものは11名(10.3%),肥満傾向・痩せ傾向にあるものは46名(43.0%),. また,悩んだ期間の比体表面積の曲線が悩む以前と比較して急激な上昇または下降した ものは66名(61.7%)であった.さらに,これらの身体変化のあったもの(重複:者を 一24一.

(33) 除く)は84名(78.5%)と高い出現率であった.さらに,3項目のいずれかで悩みが. 1年以上あった107名と,すべての項目において悩みのなかった44名とで,Z2検定 を行った結果,身長発育の歪みでは有意な差は認められなかったが,肥満傾向・痩せ傾 向,比体表面積の上昇および下降を示したものでは有意な差が認められ,いずれも悩み. を有していたものの方が高い出現率であった.また,3項目のいずれかで悩みが1年以 上あった107名においても身体発育に変化のあったものと,変化のなかったものの間 に有意な差が認められた.. 表12 先生,いじめ,家庭の項目で悩みの1年以上あったものと 悩みのなかったものの身体発育の特徴の比較 悩みのなかったもの 該当者 % x2検定. 悩みのあったもの. 身体発育の特徴 身長の歪み 肥満傾向・痩せ傾向 比体表面積の上昇・下降 変化あり. 変化なし. 合. 計. 該当者 1屡. 46 66. %. 1. 10.3. 2.3. 43.0. 11. 25.0 *. 61.7. 17. 38.6 **. 84 23. 78.5. 23. 52.3 ***. 21.5. 21. 47.7. 107. 10α0. 44. 100。0. *印は悩みのあったものと悩みのなかったものとでのx2検定結果を示す. (*p<0.05 **p<0.01. ***p<0.OO 1). 一25一.

参照

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