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ドビュッシーとボードレール

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Academic year: 2021

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(1)ドビュッシーとボードレール 佐藤東洋麿*・喜田博美** Debussy. Toyomaro. R6sum6.. Dans. quentait de. la vari6t6. rさpondu,. justement Mort. des. 6crivains de. en. ce. Amants,. propose. (Andre lectures. ses. fevrier. en. ne. 1889,孟un. temps-1云qu'il sur. laquelle. (1862-1918). Debussy. une. pas. On. d'ensemble.. vue. l'αuvre. Gide,. Paul. Va16ry,. Mallarmさて-). Poe,. Th.. Banville,. ≪. questionnaire compose porte. est. Cinq. notre. de. Vos. representative. po6tes. poetmes. bien. Charles. :. que. 6poque,. fr6-. qu'il s'est inspire Et. Baudelaire-),. pr6f6s? de. et. Charles. et. sait. d'une. dont. (Edgar. a. KIDA**. Achille-Claude. sur. franeais. compositeur des. on. Hiromi. SATO,. remarque. (1821-1867),. Baudelaire. Debussy,. cette. Baudelaire. et. Baudelaire・≫. Baudelaire. il. C'est dont. analyse.. Ⅰドビュッシーと作家,詩人たち フランスの作曲家タロ-ド・ドビュッシー(Claude. Debussy,. 1862-1918)が,いかに. 多くの文人たちと親しく交わり,自らの音楽の糧としていったか.について,ほとんどすべ ての研究者は言及する。われわれはまず,ドビュッシーの書簡集を編纂したフランソワ・ ルジュールが「序文」で述べた一覧表から眺めることにしようo「この若き音楽家がつき合っ ている作家の数と資質に,ひとは驚かされる.アンリ・ド・レニエ,カミーユ・モクレー ル,カテウール・マンデス,アンドレ・ジッド,ポール・ヴァレリー,マラルメ,ピエー. ル■・ルイス。そして,彼の読書の多彩にもまた驚かされる。ブールジェ,バンヴイル, ポー,ロセッティ,スウインバーン,シャルル・タロ,ジュール・ポワ,モーリス・ブ. ショー,むろんボードレールとラフオルグを忘れるわけにはいかない.」. 1). ドビュッシーは一時期,息苦しい。時代の急流にとり残されているとしか思えない音楽 仲間たちから,伝統にしがみついて世俗の「成功」へと焦るいわば業界の音楽家たちから, のびやかに離れて,むしろ詩人たちのたむろするカフェに出没し,書物に耽溺する。どこ かにある筈だ。新しい美学を創造する着想の源泉が。そして読み続ける,ニイチェを,ショー ペン-ウエルを,カーライルを,コンラッドを,. -ウプトマンを。パリのカフェやサロン. で友人たちと談笑するのが日常におけるひそかな精神の旅の一種であるとするならば,棉 みあげられた書物-の専心は,想像力をかきたてる非日常-の旅である.だがドビュッシー. *フランス語教室(Dpt. *. of French). *特殊教育特別専攻科(Non-degree. Graduate). a. La.

(2) 38. 佐藤東洋麿・喜田博美. は,外国-の旅も,病いにおかされた晩年にいたるまでよくこなした。 ヨーロッパの各地でオーケストラの指揮をとらねばならない。死の十年前からのド ビュッシーの足跡を,外国旅行に限って年譜からまとめればこうなる2)0. 1908年1月. ロンドン. 1909年2月. 1909年5月. ロンドン. 1910年11月. ウィーン,ブタペスト. 1911年6月. トリノ. 1913年12月. モスクワ,サン・ペテルスブルグ. 1914年2月. ローマ. 1914年2-3月. 1914年7月. ロンドン. ロンドン. --グ,アムステルダム. こうした異国のコンサート・ホールで彼は,たとえば「半獣神の午後」を聞かせるのだ が,. 「十九世紀フランス詩」の著者ドミニッタ・ランセの言葉を借りれば,詩人マラルメの. この詩篇こそ「タロ-ド・ドビュッシーに最も美しいプレリュードのひとつを作る霊感を」 与えたのである3)。フランス音楽の旗手のひとりになっていた彼には行く先々でジャーナ リストのインタヴューが待っていた。彼の残した唯一の音楽論集「タロ-シュ氏,アン テイ・ディレッタント」は,死後3年目の1921年に刊行されたが,. 1971年にガリマール書. 店が出した「タロ-シュ氏,その他」は,初版の論集に加えて20篇のインタヴュー記事を 入れた。杉本秀太郎による邦訳「音楽のために. ドビュッシー評論集」. (白水社, 1993年). は,その全訳であるが,ガリマール書店の1987年版では,更に6篇のインタヴュー記事, イギリスやアメリカや-ンガリーやイタリアの記者に答えたドビュッシーの語録を増補し た。. 6篇のひとつに,ブタペストで語ったドビュッシーの次の言葉がある。. 「数年前からわ. たしは二つのオペラに取り組んでいます。主題はポーの小説からとります。ひとつは<アッ シャ一家の崩壊>,もうひとつは<鐘楼の悪魔>という題名の小説です・・・. (略) -・・・・ポー の小説にひそんでいる秘密めいた雰囲気,さまざまな感情,緊迫感,情動などは,いまだ かつて音楽で表現されたことがなかったのです4)」そしてインタヴューをしたアンドレ・ア ドリヤンは,最後にこう書き添えている。. 「それからわたしたちは愛する詩人たちについて. 語り合った,即ちボードレール,マラルメ,ヴェルレ-ヌである。. 5)」. (1910年12月6. 日)。だがおよそ21年前のアンケートで(1889),ドビュッシーが答えた「愛好する詩人」 はただひとり,ボードレールだった6)。そのころ音楽家はボードレールの詩集「悪の華」 (1857)から5篇を選び,メロディーをつける仕事に熱中していたのである。さらに年代を さかのぼれば,. 「恵の華」の詩人は,. 1848年7月にエドガ-・アラン・ポー(1809-1849). の「催眠術の啓示」を初めてフランス語に訳してから,十数年間にわたってこのアメリカ の詩人・作家の訳出をやめなかったのだ。ポー,ボードレール,ドビュッシーのいわば芸 術上の連環は,西欧の19世紀という歴史の激動の片隅に細くはあるが鮮明なしるしを残し て発光する。むろん発光体は,ほかにもさまざまな顔を持つ。リヒャルト・ヴァ-グナはどうか.ドビュッシーが生まれる2年前,. 「タンホイザー」や「ローエングリン」の作曲. 家はまだ,フランスではほとんど知られていない。なるほど,. 1850年8月28日のワイマー. ル,ゲーテ生誕101年の記念日にリスト指揮でなされた「ローエングリン」の初演に接し.

(3) 39. ドビュッシーとボードレール. た詩人ネルヴァルは「このオペラの音楽にはきわめて注目すべきものがあり,それは今後 上演を重ねるにつれてますます評価されるであろう」と予感したし,テオフイル・ゴーチ ェもドイツ旅行中,. 「タンホイザー」に感激した7).しかし彼らはまったくの少数派だっ 2月1日,. た。よく知られているとおり,1860年1月25日,. 2月8日の三日間パリでおこ. なわれたヴァ-グナ-の演奏会のあと,皮肉にみちた批評の洪水と巨額な赤字だけが残っ たo画家のドラクロワが日記(1855年9月27日)で,ヴァ-グナ-の熱心なファンらしい 「カレルギ一夫人」にすっかり白けて「彼女は私にヴァ-グナ一について大いに喋る,彼女 derniere. はまるで間抜け女のようにヴァ-グナ-に夢中だ(Cette wagner. commeune. ; elle enraffole. me. parle. beaucoup. de. sotte-8))と書きつけた時と,ほとんど変わらない. パリの人々の姿勢がそこにはあったのだ。ドラクロワはモーツアルトのフアンではあった のだがoだからボードレールの例のヴァ-グナ-宛て書簡(1860.2,17日付)は,そうした パリの状況下であったことを考えねばならない。 私は,.私がかつて味わった最大の音楽. 何よりもまず,私はこう申しあげたいのです。. 坦茎墜をあなたのおかげで得たのです. (Avant dois. la plus grande. jouissance. musicale. que. tout,. je. veux. vous. dire. que. je. j'aiejamais e'prouve'e・ 9)). ボ-ドレールの音楽評論「リヒャルト・ヴァ-グナ-と<タンホイザー>のパリ公演」 が発表されるのは,それから1年あまり後のことになる。それから30年ほど経ると,ド ビュッシーが揺れている。ヴァ-グナ-なのか,いやヴァ-グナ-を超えていくのか?徳 述されるように, 1889年までにドビュッシーが作ったボードレールの歌曲の分析をする者 の関心のひとつは,そこにあるだろう。 ⅠⅠ メロディーの前に. 「恵の華」の「死」シリーズの冒頭におかれる「恋人たちの死」は,初出が1851年4月 9日号の「議会通信」紙である。原詩はⅠⅠⅠに記すとして,とりあえずわれわれは14行の拙 訳をあげておこう。. 恋人たちの死. わたしたちには. 軽やかな匂いに満ちたベッドや. 墓穴のように深々とした長椅子や そしていっそう美しい空のもとでわたしたちの為に咲いた 飾り棚の上の奇怪な花々があるだろう。. いずれ劣らず最後の熟をそそぎ尽くして わたしたちの二つの心は二つの大きな稔明となるだろう それらの稔明は二重の光を映すだろう,. vous.

(4) 40. 佐藤東洋麿・喜田博美. わたしたちの二つ精神,これら双子の鏡のなかに。. 神秘の育と蓄蔵色からできている夕べ わたしたちは. ただ一つの稲光りを交わらせるだろう,. アデイユーがいっぱいに込められた,長いすすり泣きのように。. そしてすこしあと,ひとりの天使が扉をひそやかに開いて 忠実に,そして快活に,生き返らせに釆てくれるだろう, 輝きも越せた二つの鏡と,燃え尽きた炎とを。. ∫.-D.ヒュ-バートは労作「<悪の華>の美学」で,この詩が死によって完結する恋愛の 理想-「トリスタンとイゾルデ」そ甲他-を歌いながら,同時に性行為の快楽の極致である 疑似的な死をも描いている,と解釈する。. 「恋人たちの本当の死が描かれているが,この詩. は最も芸術的な手法で,最高の官能性をもちながらセックスの喜悦を描いているのであ る。 1)」だがこの官能性は,極限まで昇華されているのであって,ヒュ-バートの微細な分. 析が妥当であるにせよ,. 「悪の華」でこの詩に続く「貧乏人たちの死」,. 「芸術家たちの死」. とあわせて,われわれは阿部良雄氏の「註」に落ち着くだろう。. ・・・三篇を通じて「死」は,人生の何物もー恋も葡萄酒も悪行も反逆も一与えてはくれ なかった貴重なもの一塊の完全な燃焼,真の休息,夢見た創造,あるいは「未知なる もの」 --の扉を開く,救済の最後の可能性として現れる。. 2). ボードレールが文字どおり死-の扉をくぐってからおよそ20年ののち,若き音楽家は 「悪の華」に文学とはまた異なる虹彩をつけようとする。どのように読みこむのか,何を詩 行から汲みとるのか,それらを言葉で語るのでなく音の魔法で語ろうとする。. 「華」を解読. したドビュッシーの「歌曲」が,今度はわれわれを解読へと誘っている。 ⅡⅠ. 『恋人たちの死』の楽曲分析. I.作曲の背景 ドビュッシーは1887-1889年に『ボードレールの5つの詩』を作曲,. 1890年に出版する. が,ここでこの5つからなる歌曲のそれぞれの作曲年を詳しく示すと, (1888,. 1月). 2.夕べの語調(1889,. 5.恋人たちの死(1887,. 1月). 3.噴水(1889,. 1.露台にて 5月). 4.静思(1889). 2月)である。彼の全作品を年代的に5つのグループに分類し. たのはギュイ・7ェルショー1)だが,これに平島正郎は若干の修正を加えている2)。その分 類にしたがってこの作品をあてはめると,第2の時期つまり自己形成期(1884-93年)にあ たる.具体的には,ローマ大貴で一等賞を獲得し(1884)ローマでの留学期間を経て,文 学,美術などさまざまな芸術の影響を受けながら自己を確立していく。文学においては90 年代にマラルメの<火曜会>に出席,カフェ「黒猫」の出入りにもみられるように,象徴.

(5) 41. ドビュッシーとボードレール. 主義の文人たちとの交友があり文学に対して強い関心があった。彼の音楽作品には,テク ストとして当時の詩人や文人のものが多く用いられている。特に,彼は19世紀末特有の文 学の特徴ともいえるデカダン的な退廃の美学を好んでいた.ドビュッシーには完成した音 楽作品以外にスケッチや計画のみのもの,あるいは台本のみ残されたものを含めると,未 完成の作品は69点があげられる3)。その中で,彼の未完のオペラ『アッシャ一家の崩壊』 はE・A・ポーの原作がもとであるし,歌曲・カンタータなどのテクストにも世紀末当時 の文学や流行したものが多いのである4)。ドビュッシーの作品には全体として当時のその ような雰囲気を吸収したものであり,その特性のひとつとして「両義性」を認めることが できた5)0. ドビュッシーの歌曲の創作については作曲人生全体を通して行なわれているが,比較的 創作年の若い方に集中している。その中でもいちばん多く使われたのがヴェルレ-ヌの詩 であり,同詩に二度の創作を試みている作品もある.ボードレールの詩はこの「恋人たち の死」をはじめとする5つの作品のみであり,しかも自己形成期に集中している。ところ で,この第2の時期におけるもっとも重大な出来事は2回のバイロイト訪問であろう。彼 は,バイロイトで1888年に<パルジフアル>と<マイスタージンガー>,1889年に<トリ スタンとイゾルテ>を聴く。そしてそれまで熱心なヴァ-グナ一倍奉者だった彼は,この 頃から反ヴァ-グナ--傾いていく。この頃が音楽作品について彼自身ある明確な方向を 定めた時期であることは,ドビュッシーが「ヴァ-グナ-の後にではなく,ヴァ-グナの先を行かねばならない」というはっきりとした意見を示しているでわかる。6)このような 時期にヴァーグナ一倍奉者であったボードレールの作品を音楽作品化することは偶然とは 言い難いのではないだろうか。 「恋人たちの死」はバイロイト巡礼前である。ヴァ-グナ--の傾倒が顕著にあらわれて いる作品という予想ができる。. 2.テクストの検討 われわれは,ここでテクストの韻律について検討するために14行の詩句を詳細に見る。. La. Mort. des. Amants. [脚韻]. [行] d里S. d'旦d型rS l主ts/pl至垂s. l重要res,. 1. N99S些r竺S. 2. D旦S. 3. Et d'申rgg里S fly_rs/spr d阜S卓唾垣r9S,. 4. Ecloses. d主Ⅴ些S pr9f旦堅ds/c里mm旦d9S pour. nous/sops. d阜S. 5旦s些t亘1'9BVi/19qrS Ch旦1fyS 6. N9S. d些Ⅹ. 7. Qui r芭f16chiront/1eursdoubles. C望竺rS. t9mb些X,. pl旦S C主些!Ⅹ. b9au_Ⅹ.. dgn主軒es,. Sg玉里t/d型Ⅹ VAStSS. fl旦mb些Ⅹ,. lumieres. [旬切れ]. (i.). 5/5. b(m.). 5/5. a. 5/5. b. 5/5. a. 5 ′/ 5. b. 5 /5. a. 5 ′/ 5. a.

(6) 42. 佐藤東洋麿・喜田博美. 8. Dans. deux. mos. esprits,. /ces. b. jumeaux.. miroirs. 9旦堅S9ir/垣t d里r旦Se/里td里bl里旦m芝St阜que, 10. N99S卓ch型野望t/些fc垣r些主que,. ll. Comme. 12. Bt. un. long. sanglot,. /tout. charge. 13. t些d/!些坐ge, /entr'些Vr些t j9y9Ⅹ, V主垂dr旦ranimg, /fid至1里9t. 14. Les. pl望S. miroirs. ternis/et les. flammes. d'adieux. c. ;. l旦S p9rteS,. mortes.. 5,5. (f.). 3/2/5. c. 5/5. d(m.). 5,5. e. (f.). 3/2/5. d. 5,5. e. 5/5. この詩は『恵の華』の「死」の章の最初におかれているが,構成は1行が10音節の14行. 請(ソネット)で,交錯韻を持ち,句の切れ目は[5/5]を基本にしている。ドビュッシー のほかヴイリエ・ド・リラダンやショーソンも作曲している。さらに,. M.ドゥギ一によれ. ば10音綴りの前半と後半で音の響きの相違が目立ち,旬切りの相称性がみられる7)。ド ビュッシーは創作にあたり詩に変更を加えていない.ボードレールの詩と音楽作品中の歌 の部分とは一致しているので,詩に対するドビュッシーの解釈が彼自身の音楽作品中にあ らわれていることになる。. この詩における「死」は,単に肉体的な死ではなく愛との同一性を示している。また, 4速からなるこの14行詩(ソネット)では,第2速から第3連-向かって肉体的そして精 神的両方ともに動きを増す構成になっているが,最後に二人は死を迎える。第4連で天使 の登場により「曇った2つの鏡」と「消えた焔」をよみがえらせ,一種の円環,あるいは 復活を感じさせる。ボードレールは,ヴァ-グナ-の熱心なフアンだった。<愛と死>を テーマとするヴァ-グナ-の作品とどこかしら共通点を感じる.しかし,. 「トリスタンとイ. ゾルテ」のように悲劇ではなく愛と死を同一視しながらまた愛への復活という矛盾または 逆説ともとれる方法でおわる。アダンによれば,. 「無に対する悼惜」ともとれるのであ. る8)0. 3.育と言葉の席応 われわれは,. 「恋人たちの死」の(1)旋律・(2)伴奏を見ることにしよう。.

(7) 43. ドビュッシーとボードレール. La. Mort. des. (恋人たちの死)旋律一覧. Amants. -・・. -. .. --. ニ. ー\′′・.I./・ \__-′.

(8) 44. 佐藤東洋麿・喜田博美. 自己形成期におけるドビュッシーは,彼の唯一の完成作品となったオペラ<ペレアスと メリザンド>の作曲(1893年着手,. 1902年完成,同年初演)以前であり,習作にあたる歌. 曲やピアノ曲,カンタータ数曲程度しか作品がなく,語法を確立しているというよりはま だ模索段階である(参考資料A参照)。ここでは,彼がつけた歌の部分にあたる旋律と詩の 言葉の関係を考察する。 (1)言葉との関係において2つの側面からみる。まず,シラブルと音符の数についてはほと んどが同数であり,ドビュッシーは言葉の1音に多くの音符を当てはめることはない。ま た,脚韻の部分の音との関係については,女性韻の部分はタイで繋がれた同音あるいは下 行形の目立たない音符であるが,男性韻の部分は長い音符で上行形も下行形も存在感ある 強い印象のものが多い。 次に,詩の各行につけられた旋律における関連についてみる。 5-8行目は,それぞれ繋がって進行する。特に7. I. 1. ・. 2行目,. 3. ・. 4行目,. 8行目はフレーズが繋がっている。. それと同時に8行目まで音価が少しずつ短くなり,詩の内容の高揚感が意識されているよ うである。. 9. ・12行目は変則的な旬切れだが,音の使い方に類似がみられる。この2行は 詩のなかで大きな展開を示すところでその効果を意図していると考えられる。10行目と14 行目の旋律は抑揚の流れが類似している。詩の内容で共通点を考えるならば,生と死の間 に対峠していることだろう。 (2)伴奏(ピアノ部分)はどうなっているのか。. (使用楽譜;古沢淑子編『ドビュッシー歌曲. 集1』全音楽譜出版社1971) 全体を通してみられる特徴は,. 1つのモティフとシンコペーションの繰り返しである。. 冒頭3小節に登場するこのモティフは休符を伴ったシンコペーションの集まりという1つ の要素を持つが,この同じリズム型を持つ変化した音形は何度も登場する。. モティフ. シ'>コ・∼O1lヲ. ′---l\・-・. -酢艶 礼 i ケ. /り占t'/. 5-8行目の伴奏形はモティフとシンコペーションの動きが交互に出てくるが次第にシ ンコペーションに焦点が移っていく. きが少なく緊張感がある。. 9行目は2度の揺らぎによるシンコペーションで動. 10行目に一瞬の興奮状態にも似たメロディの上行形が歌の旋律.

(9) 45. ドビュッシーとボードレール. とともに出現し,すぐに下行形のシンコペーションが11行目まで何度も現れる。12行目に なるとまた始めのモティ7が直前の要素ももりこみながら登場し,モティ7の少しの省略 や短縮型として13行目まで繰り返される。. 声豆細エ. 各. ■?:.・・・,I. (. I ・・. 二二二主_孝三 14行目はもともと歌の旋律が10行目のそれと似ているが,伴奏のなかでも同形のもの 10行目まで歌. が登場する。歌が終わると,また始めのモティフが静かに現れ消えていく。 に添う旋律はみられず,そこが項点を表していることは歌の部分と同じである。. もうひとつの特徴は半音階的進行である。これはあらゆる箇所で現れるが(第6-7・9 -10・16-17・23-24小節)ヴァ-グナ一風といわれる所以ともなっている。語例は第 16-17小節の部分である。. -^or,,I.,,.?ET,萱∋一差∃(R.∫:=コ--萱∋表". ■一-[r'】 _、L/YJr--A. EZJ. n●l_. iL_.由i. .A..L. lーL一-Jt.--TL. ー●. -INrlJl. YJrl■Jrlrl. I-■■■--I-\ーノ/. illIJ-■■-一 --I-.. 仰/a-/ク. またドビュッシーの語法らしき特徴として二回性がある9)。きわめて短いフレーズやモ ティフで構成されているドビュッシーの作品は,そのひとつひとつが2回ずつ直ちに繰り 返されて次-移行することが多い。 Ei. /--一一 一. Il l. Eel ■■■-t. -一. _Jlll ■ロー一■l. I__4-I ■■-一■. ■一-■■一l-.-l. ■. u. pn=♭Jら工甚,. pln=」b l. I. FFI rn.7,-/o. =妻室室室蔓】.

(10) 46. 佐藤東洋麿・喜田博美. 晩年の作品にはこの傾向が顕著にあらわれているが,これは,ある二回性の伴ったモティ 7の後にあらわれる次のモティフは,前と違った特徴を伴ったものであるとき特に有効で あると考えられる。しかし,この二回性についてはドビュッシーが初めから確立していた ものでも常時使用したものでもないので,初期の作品にはまだ有効的に使用されていない。 「恋人たちの死」については,その兆しは見えるもののモティフのリズム的特徴が曲全体を 通して類似しているので,あるモティフの2回の繰り返しの後に別のリズムの特徴を持っ たモティフを繰り返すような有効的な場面は見られない。 このように作品を分析してみるとまだ彼の語法が確立されていないことが読み取れる。 彼は,晩年に進むにつれて曲の中において繰り返しを最も嫌った作曲家であるが,比較的 初期に作曲された作品には,まだ繰り返しを嫌った要素があるとはいえない。特徴として 2度音程がモティフを始めとしたあらゆるパターンのなかに頻出している。しかも何度も 繰り返されるモティフがあるこの作品はヴァ-グナ-と類似した方法がとられ,彼-の傾 倒が強く感じられるのである。 ドビュッシーの語法のひとつである二回性は,ドビュッシーの音楽作品の解釈のひとつ である「両義性」が詩の意味世界のなかに存在する場合には,特に有効的に使用される。 それではこの「恋人たちの死」はどうであろうか。身体も精神も魂もひとつになり,生と 死の間が円環的なつながりで捉えられているこの詩には,. 「同一性」こそ認められるけれど. もドビュッシーの作品の特性である「両義性」は見いだせない。この詩においての真実と なる「愛」へ限りなく近づくことは,ドビュッシーにとってこの詩は創作するテーマには なりにくかったと捉えることもできるo. ボードレールの詩を創作する時期が自己形成期の. みに限られたのはこのような理由からであり,それはヴァ-グナ-を越えようとしたとき にすでに決定づけられていたといえるのではないだろうか。. 参考資料A(ドビュッシー作品年表)10) ドビュッシイ作品年表 歌曲作品. その他の声楽作品. EZEl ・月へのバラード ・星の夜 ・カプリス ・美しき夕 ・麦の花. ・祈願 ・西風 ・蓄蔵 ・セギティヤ ・ピエロ. ・愛し合つて眠ろう ・中国のロンデル ・悲しみ ・ジェーン. 碁楽作品(ピアノを除く) ピアノ作品. ・ボヘミア風ダンス. ・交響曲(4手). ・夢想 1ボ糾. 管弦楽作品. ・[1)i(G) (pf.vn.vc.). ・マドリッド 18甜. オペラ.劇音楽. ・ダニエル. (カンタータ). ・エレ-メ(-1882).

(11) 47. ドビュッシーとボードレール. 歌曲作品. EEEl ・操り人形 ・リラ ・稚かな宴 ・波.椋欄t砂 ・密やかに ・マンド)ン ・ロンド・パントマイム ・月あかり. その他の声楽作品. 管弦楽作品. オペラ.劇音楽. 器楽作品(ピアノを陰()ピアノ作品 ・ディベルティメント (4手). ・春(女声コ「ラス十 ・領歌(コメディ.リリツ オケ) ク). ・ノクターンとスケル. ・そよ風のコーラス. ・インテルメッツォ ・バッカスの勝利(4 (Vc十orcb) 辛). ツオ(VC+pf). ・亜麻色の髪の乙女 ・セレナード. EZE] ・死後の醜態 ・ロマンス. ・音楽. ・感傷的な風景. ・祈り(男声コ-ラ ス+オケ). ・デイアヌの森. 卜1886). ・闘技士 (カンタータ). ・管弦楽組曲(祭り, バレエ,夢,行列 パッカナ-ル. ・スペインの歌 ・弓 (2声デュオ) ・悲しきシャンソン ・水の花 ・牧歌(sop+ten). EEZl ・ロマンス. ・春(4声十オケ) ・現われ ・放蕩息子 ・アリエ/レのロマンス(カンタータ) ・後海. EZEd I/ヾルカローレ. ・ズユレイマ(-1886). ・忘れられた小唄. EZE3 川8. ・恋人たちの死. ・春(+pf,ch.). ・選ばれし乙女(カン. タータ卜1888) 1郎8. ・露台. ・小組曲(4手). ・アクセル. ト1889) ・2つのアラベスク. 1紬9. ・夕べの語調 ・噴水 ・静思. EZEg ・眠れる森の美女. ・マズルカ. ・ロドリーグとシメ-メ. 卜1892). ・夢 ・ステイリー風タラン テラ. ・バラード ・ロマンティックなワ ルツ. ・ピアノとオケのため. の幻想曲(1889-) ・ベルガマスク組曲. 卜1905). EE]. ・スコットランド行進曲 (4手). ・鐘 ・庭にて ・2つのロマンス. ・雅なる婁1集 ・3つのメロディ. EEE] ・夢 1紺3. ・花 ・夕べ. ・ノクターン. ・黄昏時の3つの風 景. ・砂浜. ・ベレアスとメリザンド. 卜1902). ・弦楽四重奏.

(12) 48. 佐藤東洋麿・喜田博美. 歌曲作品. オペラ.劇音楽. その他の声楽作品. EEE]. 管弦楽作品. 器楽作品(ピアノを除く) ピアノ作品 I(忘れられた)映像. ・牧神の午後ヘの前 奏曲(1892.9-). EZE] EZE3. ・柳林(バリトン十オ. ケ)卜1900). EEEZ]・ビリティスの歌. ・ノクターン(-1899). (-1898). EZEl. ・C.ドルレアンの歌 (ⅠとⅠⅠⅠ). EEE] ・白い夜ト1902). ・子守歌,死の惨劇 (付随音楽). EEg. ・ピーけイスの歌(12. 曲)卜1901). lⅢl. ・ラプソディ(Sax) ・ピアノの為に ト1911) ・リンダラハ(4手). EEEE]. ・灯篭の悪魔. 卜1911). lⅢ】 EEg. ・エスキス ・版画. ・フランスの3つの歌 ・准なる婁2集 ・恋人達の散歩道 り). ・2つのダンス (Harp+Str.+. ・リヤ王(付随音楽). Orch). EEE]. ・海■(1903-). ・マスク. ・喜びの島 ・ピアノの為の小曲. ・映像第1集 (1904-). EEE3 Ecg. ・映像第2集. EEE3. ・こどもの領分. ・C.ドルレアンの歌 ・アッシヤー家の崩壊 りl) 卜1917). EEE]. (1906-) ・ラフoソデイ(Cl+pf) ・小さな黒ん坊 (c1+orcb) ・ハイドン領歌. ト1910). ・前奏曲集第1集. (-1910). EEE] 一恋人達の散歩道. ・小品(c1十pf). ・レントより遅く. (ⅠⅠ,ⅠⅠⅠ) ・F.ヴイヨンの3つの. バラード. lⅢl. ・聖セバスチャンの殉 戟(付随音楽) ・カンマ(バレエ). ト1912). EEEl. ・前奏曲集第2集. ・映像(3集) (1905-). EEE] 一マラルメの3つの. ・遊戯(バレエ). (1910-) ・シランクス(f1). (1912-). 敬. ・おもちや箱(バレエ). EEE]. ・ノ.ジヤ.リ. ・沈黙の宮殿(バレ エ). ・6つのエピグラフ (4手) ・英雄の子守歌.

(13) 49. ドビュッシーとボードレール. 歌曲作品. その他の声楽作品. 器楽作品(Uノを除く)ピアノ作品. 管弦楽作品. オペラ.劇音楽. EEEl ・もう家のない子供達. ・ソナタ(Vc+pf) ・ピアノの小品 ・ソナタ(f1+Harp十 ・白と黒で(Duo) Vla) ・練習曲集. のクリスマス. ・エレジー. EEEl. ・ソナタ(Vn+pf.). ・フランスの領歌 (solo+ch.十. (-1917). orch.)卜1917). EEE]. 参考資料B(ドビュッシー歌曲作品表) 歌曲(Melodie)作品表 作品名. (作曲年)①出展. 月へのバラード Ballade急1a. ③出版. ③. lune. (c1879) ① Alfred de Musset 《Espagne et d'Italie》 ② P. Vidal. マドリッド. et. Passerieu. ③. M adrid. 星の夜. *. Nuit d'eetoiles. (c1880) @ ③. Th. de Banville. Caprice. 《Amethystes》. ② 1966. (1880) ① Th. de Banville 《Les Aveux》. ②. ③. Beau soir. ③. Fleur des blさs. MmeVasnier. ② Mme宜mileDeguingand. Paris, Ⅴ,e Girod, 1891. (c1880) ① Th. de Banville 《Les Cariatides》. 夢想. Moreau-Sainti. de misique(E. Bulla)1882. Paris, Ⅴ,e Girod, 1891. (c1880) ① Andr6Girod. 麦の花. Mme et. appendice de Peter Rucbenburg,. ③. 美しき夕. iStalactites> @. Paris, Soci6t6 artistique d'estampes. (1880) ① Th. deBanville. カプリス. ②. ③. Reverie. 祈願. (1881,c8. ou. 9) ① Th. de Banville 《Stalactites》 ②. ③. Soubait. 西風. (1881,9. Triolet. philis (Zephyr). a. :. Roma). ① ③. Tb. de Banville. 《LesCariatides》 ②. MayeⅢce, Scbott, 1932. (c1881) ① Th. de Banville 《LesCariatides》 ② Mme B. Vasnier. 蓄蔵. ③. Roses. (c1881) ① Th6ophile Gautier 《EspaAa(1845)》. セギデイヤ. ピエロ. (c1881) ① Th. de Banville 《LesCariatides≫. ③. Pierrot. 愛し合って眠ろう Aimons. mous. et. 中国のロンデル Rondel. Chinois. 悲しみ Trag6die ジェーン. ②. M. B. Vasnier. ③. S6guidi 1le. Jane. ②献呈. (c1879) ① Alfred de Musset 《Espagneet d'Italie》 ②. dormons. supp16ment. musicalde. la Ruvue. (c1881) ① Th. de Banville ≪Lesexi16s》. ③. ② M. B. Vasnier. Musicale, Ier 1926, 5.. ②. Pbiladelphie, Tb. Presser, 1933. (c1881) ① nonidentifi6.. ②. M.B.Vasnier. ③ (c1881) ① Leon Valade d'aprさs Heinri Heine. ②. Mme. B. Vasnier. ③ M. B. Vasnier (c1881) ① Leconte de Lisie 《Poさmes antiques(1881)》②. ③. appendice de Peter Rucbenburg,. 1966.

(14) 50. 佐藤東洋麿・喜田博美. 作品名. (作曲年)①出展. ②献呈. 操り人形. (1882,1/8) ① PaulVerlaine. Fanctocbes. ③. ③出版 《Fetesgalantes》②M.. B. Vasnier. (1882,4/12) ① Th. de Banville 《LesCariatides》 ②. リラ. ③. Le Lilas. 雅なる婁. (1882) ① Th. de Banville 《LesCariatides》 ② M. B. VasⅢier. ③. Fetes Galantes. 波・椋欄・砂. (1882,6/2) ① Armand. Remaud. ③. Plots, Palmes, Sables. (1882,9/16) ① PaulVerlaine. 密やかに En sourdine. ③. 《Nuits persanes(1870)》 ②. 《Fetesgalantes》②. Philadeiphia, Elkan-Vogel,. 1944. ②M,. (1882,ll/25; Vienne) ① Paul Verlaine ≪Fetesgalantes》. マンドリン. ③. Mandol ine. Ruvue. B. Vasnier. illustree,Iersept. 1890. Rondeall. (1882) ① Alfred de Musset 《Po6siesnouvelles(1842)》 @ Shott(1932)avectrad.. パントマイム. (1882) ① Paul Verlaine 《Fetesgalantes》. ロント. ③. Pantomime. M. ち.Vasnier. musical de la Ruvue. supplement. ②. ②. Alezandre. de Meck. M. B,Vasnier. Musicale, Ier 1926, 5. (1882fin) ① Paul Verlaine 《Fetesgalantes》② M. B, Vasnier. 月あかり. ③. Clair de lune. 亜麻色の髪の乙女 La filleatlX. Cbeveux. de tin. musical de la Ruvue. supplement. Musicale, Ier 1926, 5. (c1882) ① Leconte de Lisie 《Poさmesantiques(1881)》. ②. M. B. Vasnier. ③ (c1882) ① Th. de Banville 《Les Cariatides》 ② M. B. Vasnier. セレナード S6r6nade. ③. 死後の醜態 Coquetterie posthume. (1883,5/31) ① Th6ophile Gautier 《宜maux et camさes》 ② M. B. Vasnier. ③ (1883,9) ① Paul Bourget 《LesAveux》. ②M.. B. Vasnier. ③ 《LesAveux》. ②. M.B.Vasnier. (1882,ll) ① Paul Bourget 《LesAveux》. ②. Mme. (1883) ① PaulBourget. ③ 感傷的な風景. ③. Patsage sentimenta 1. Ruvue. Vasnier, puis Jeanne Andr6e. illustr6e,1891,4/15. 》 (c1883) ① Charles Cros 《LeCoffret de santal, Chansons perp6tuelles(1873) ② ③ 端末完成 悲しきシャンソン Cbanson. Fleur des. @. MauriceBouchor. ③ ※断片のみ (c1883) ① Maurice Bouchor 《LesPoemes ② ③ ※断片のみ. 水の花 eaux. de I'amour et la mer(1876)》. (1884,1) ① Paul Bourget 《Poesies. Livre second, Dilettantisme,》 ② M. B. Vasnier ③ Soci6t6 nouvelle d'6ditions musicales, 1907. ロマンス. Romance. (1884,2/8) ① S. Mallarm6くparu. 現われ Appariti. (c1883) @. triete. @ ③. on. アリエルのロマンス La Ronmance. 後悔 Regret パルカローレ Barcarolle. (1884,2). supplement. revue. musical de la Ruvue. Paul Bourget. d'Ariel. dams la. 1883, ll) Lutさce(pp.24130.. M. B. Vasnier. 《LesAveux》. (1884,2) ① Paul Bourget 《LesAveux》. Musicale, Ier,1926, 5.. ②M. ②. B. Vasnler. M. B. Vasnier. ③ (c1885) ① 宜douard Guinand. ③. 《Aucourantde. la. vie(1885)》 ②.

(15) ドビュッシーとボードレール. (作曲年) ①出展. 作品名 忘れられた小唄. (1885-1903) ①. Ariettes Oubli6es. ③. ②献呈. paul Verlaine. 51. ③出版 《Romancessans. paroles》 ②. Girod, 1886(s6par6ment) ; Fromont,. veuve. Mary. Garden. 1903, puis Jobert.. (1887,5). Ⅰ.そはやるせなき Cest I'extase langoureuse. II.港に雨の降るごとく Il pleure dams. mom. cαur. (1885,1/6). Ⅲ.木々の影 des arbres. L'ombre. (1885). IV.木馬 Cbevaux. de bois. (1886,1). V.蘇 Green. VI.憂皆 Spleen. ①. ボードレールの5つの詩 Cinq Poemes. Charles Baudelaire I. no.36 des Wleurs du mal浄(6d.de1861) II. no.47 des 《Fleursdu mal浄(6d.de1861) lII. version publiさedans la Petit revue, 1865,7/8.. de Baudelaire. (1888,1). I.露台 Le Balcon Ⅲarmonie. IV. poeme ajoutさdans1a 3e 6d. des附eurs du mal券 (1868) Ⅴ. no. 121 des附eurs du mal数 (ed.de 1861). (1889,1). II.夕べの譜詞 du soir. (1889,5) ② BtienneDupin ③ par souscription(1890, 2) (1889). III.噴水 Le jetd'eau IV.静思 Recueillment. V.恋人たちの死 La mort. (1887,2). des amants. 眠れる森の美女 La belle. au. bo主sdormant. (1891) ① Gr6goire Le Roy 《Lachanson du pauvre-(1907)》 ③ Hamelle(1891). 鐘 Les angelus. le jardin. (1891,6) ① paul Bourget. 2つのロマンス Deux. romances. @. Durand,. ① ②. PaulVerlaine. 《LesAveux,. Po否sies(1882)》 p.51 et. 1891. i.ロマンス Romance. II.鍾 Les Cloches. 雅なる婁 第1集 Fetes galantes. II. Mme. En sourdine. III. Mme. ③. II.操り人形. 《Fetesgalantes》. I. MmeRobertGodet. I.ひそやかに. Lucien Fontaine Arthur Fontaine. Fromont,1903. puis Jobert.. Fantoches. III.月あかり Clair de tune. (1891.2) ① Paul Verlaine ≪Sagesse,III.15, 8 et 13》 ② Ernest Cbausson( Ⅰ), Robert Godet(Ⅰト)). 3つのメロディ Trois Mさlodies. I.海は伽藍よりも美しい La. mer. est. plus bel一e. II.角笛の音は Le. son. de. ②. (1891) ① PaulGravollet ② ③ J. Hamelle(1905)et dans le recuil Les Frissons; 22 melodies. Poesies de P. Gravollet (Hamelle, 1905). 庭にて Dams. @ (1890,7) @ VincentHyspa ③ societ6 nouvelle d'iditions musicales(PaulDupont) 1902, 2.. 仁or. s'afflige. III.垣の列 L'ecbelonnement. des haies. @. Hame11e,. 1901. 79. ②.

(16) 52. 佐藤東洋麿・喜田博美. (作曲年) ①出展. 作品名. ① @. 叙情的散文 Proses Lyriques. I.夢. ②献呈. Claude. ③出版. Debussy. (1892). I. Vital Hocquet(NarcisseLebeau) ⅠⅠ.Ray皿Ond Bo血eur. (1892). IV. Henry. De reve. ⅡL Mme E. ChatlSSOn. II.砂浜. Lerolle. ③ Fromont(1895) pu主sJobert.. De grave. (1893,6). III.花 De fleurs. (1893,6). IV.夕べ De soir. (1897,6-1898, 3) ① Les Chanson de Bolitis,traduites du grec pour la premiere fois par Pierre Louys(Paris,1895). ビリティスの歌 Chanson. de Bilitis. @ ③. I.パンの笛 La f拍te de pan. Mme Alice Peter La Chevelure seule dams la. revue. I'Image(1897,10),Fromont(1899, 8),pu主s. Jobert.. II.髪 La chevelllre. [Lナイア-ドの墓 des naiades. Le tombeau. 白い夜. (1899-1902) ① ClaudeDebussy ③ ※断片のみ. Ntlits Blanches. ①. フランスの3つの歌 Trois cbansons. de France. ②. I. Charles d'Orleans II. Tristan Lhermite. I.ロンデル(時は脱ぎけりその衣を). ② ③. Rondel. II.洞窟. III. Charles d'Orleans MmeS. Bardac Durand, 1904, 5.. La grotte. III.ロンデル(ブレザンスみまかりたれば) Rondel. (1904) ① Paul Verlaine 《Fetesgalantes》. 雅なる宴 第2集 Fetes galantes. ②Emma. Bardac. ③. Durand,. ① ② ③. Tristan Lhe皿ite(strophes,1, 14 et 22 de I'ode) Emma Debussy. 1904, 9. I.初々しい人たち Les ingenus. II.半獣神 Le faune. III.わびしい対話 Colloque sentimental. 恋人たちの散歩道 Le promenoir. des deux amants. I.この暗き洞窟のほとり Auprさs cette grotte mom. 1910,. (1910). II.わがすすめを信ぜよ Crois. Durand,. sombre. conseil, chさre climene. (1910) ]Ⅰ.われはおののく Je tremble en voyant ton visage F. ・ヴイヨンの3つのバラード. (1910,5) ① Fran∈oisVillon. Trois Ballades de Franeois Villon. ③. I.恋人に贈れる Ballade de Villon. a. s'amye. II.母のねがいによりて聖母に祈れる Ballade que Villon feita la requeste sa. mere. pour. prier nostre dame. III.パリの女を歌える Ballade des femmes. de Paris. de. Durand, 1910, 9.. ②.

(17) 53. ドビュッシ-とボードレール. 作品名(作曲年). ①出展②献呈③出版 ①stephaneMallarm6《LesPoegie声.(2e6d.,1913)》 ②1am6moiredeSt6phaneMa11armさetentresrespectueuXhommage畠Madame E.Bomiot(neeG.叩a11arm6). マラルメの3つの歌(1913,6t6) TroispoemesdeSt6phaneMa11arm否. I.ため息. ③Durand,1913. Soupir. ⅠⅠ.ささやかな願い Placetfutile. ⅠⅠⅠ.局. 丘vevtai1 もう家のない子供達のクリスマス(1915,2) ①c血deDebussy,②. ③Durand,1916.. Noeldesenfantsquln'Ontp1usdemaison. 作曲年がケックランによれば1878年,デイエッチイは1879年,トレヴイツトは1882年と相違がみられる。 ③ 空欄は未出版 ② 空欄は献呈者なし, *. 注 I. 1. Debussy. ) Claude Hermann,. 2. ) E.Lockspeiser,. 3. ) -L'Apre-Midi. Leo. par. beaux. :. Lettres. 1884-1918,. reunies. et. FranGOis. par. present6es. Lesure,. 1980, p.1Ⅹ H.Halbreich. Di16, Fayard,. Claude. sa. vie et. sa. traduit. pensee,. qui inspireraえClaude Rince : La po6sie franeaise. faune,. poeme. (Dominique. preludes.. Debussy,. de l'anglais. 1980, pp.773-775. d'un. universitaires. :. de France,. l'un de. Debussy du. ses. plus. siecle, Presses. XIXe. coll. Que sais-je? 1977, p.112)同書の阿部良雄,佐藤東洋麿 共訳「十九世紀フランス詩」白水社クセジュ文庫では,原書に無いインデックスをつけた. 「ドビュッシー」の項目参照。. ので, 4. ) -Depuis de Poe.. des L'un. a. de. nouve11es Monsieur. je travaille. ann6es. titre La. pour. l'atmosphere. -. Pらe n'ont. Croche. ). 9 ). Eugene. Delacroix. Baudelaire. ⅠI. 1. III. 2)ボードレール全集Ⅰ Guy 1 ) Ferchault,. :. Claude. Debussy,. traduits. 1es emotions. 182211863,. en. 1986, p.25. pp.28ト282) 1980,. :. pp・544-545. de la P16iade,. I, Bibliotheque des ≪Fleurs du. les. (Clatlde Debussy. 1987, p,310). 1978, Plon,. dans. contenues. musique-. Champion,. (河出書房新社,. Journal. L'esthetique. ate. 6crits, Gallimard,. Correspondance. :. ) J.-D.Hubert. :. jamais. encore. 「パリの憂愁」. 7)河盛好蔵:. Les sujets sont tires des nouvelles Usher, 1'autre Le diable dans le bejfroi. operas.. chute de la maison 1es tensions,. et autres. :. deux. sur. les sentiments,. secrete,. 5)同上書, p.311 6 ) Christian Goubault 8. ,. Mal≫, Pierre. 1973, p.672. Gailler,. Geneve,. 1953,. pp・206. -207. 2)平島正郎:. (阿部良雄個人訳,筑摩書房, :. Claude. Debussy,. Musicien. 1983,. FranGaise,. p.606) Paris,. La Colombe,. c1948 p・103. 『ドビュッシイ』昭和41年,東京,音楽の友社(大作曲家人と作品12)pp・198-200. 3)戸井田いずみ「ドビュッシイと世紀末の美学(その未完成作品の研究を通して)」 文. 博音第8号,平成元年,. (博士論. 123頁,付録). 戸井田いずみ「ドビュッシイと世紀末の美学-その初期の未完成作品のテーマ選択にみら れる時代的特性について-」. (東京聾術大学音楽学部紀要15集,. 1989. p.18ト210). 4)作品年表,歌曲作品表参照参照 5)喜田博美「ドビュッシイ歌曲作品研究-ヴュルレ-ヌの詩による歌曲の解釈の試み-」 平成5年度) 浜国立大学大学院教育学研究科修士論文 (杉本訳,白水社,. 6)ドビュッシー「音楽のために」 7)竹尾茂樹「恋人たちの死. 註釈」. (『ボードレール. 1977,. 悪の華. (樵. 54頁及び334頁参照) 註釈(下巻)』多田道太郎編「京.

(18) 54. 佐藤東洋麿・喜田博美. 都大学人文科学研究所研究報告」 8)同上書, 9)船山. 1986年. pp.1319-1326). p.1320. p.1321. 隆「ドビュッシイの『アッシャ一家の崩壊』-未完の音楽劇の意味論的考察-」. 部幸三先生還暦記念論文集』角倉一朗編 音楽之友社1986. 『服. 「旋律のフレーズの 各々を体系的に二重化する方法で,一つのフレーズは二度発劃されて,次のフレーズに移 p.585. るので,その前後のフレーズの系統は常に精妙な性格を持つ」 Debussy. et. ses. rapports. avec. la musique. russe. (Schaeffner,. Musique. russe. tl, P.U.F.,. Andre. Paris. 1953. : p.. 135) 10)この参考資料作成にあたっては,主に次の文献を参考にした。 Lesure,. Franeois. :. Catalogue. de L'αuvre. de Claude. Debussy,丘ditions Minkoff,. 1977.

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参照

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