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織布補強ゴムの異方性超弾性体によるモデリング ○九州大学大学院

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Academic year: 2022

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(1)1-558. 土木学会第63回年次学術講演会(平成20年9月). 織布補強ゴムの異方性超弾性体によるモデリング ○九州大学大学院. 学生会員 木村 嘉之. 九州大学大学院. 正会員 浅井 光輝. 正会員. 園田 佳巨. シバタ工業株式会社. 正会員 西本. シバタ工業株式会社 非会員. 西野 好生. 九州大学大学院. 安志. 1.緒言 大都市圏では最終処分場用地の確保が困難であり,ケーソン式護岸等で海面埋立処分場が建設されている.ケー ソン目地部の遮水工として,施工性の良さ・変形追随性の利点を有するゴム製止水板構造が期待されている.構造 設計では,地震時などで予想される独立したケーソンの様々な変形パターンに対してゴムの大変形時における強度 特性を評価する必要がある.本研究では,今後の FE 解析へ向けて止水板を複合材として平均化した構成則の構築 を目指した.. アスファルト. 2.ゴム製止水板構造の概観. マスチック. ゴム製止水板構造の概観を図-1 と図-2 に示す.この構造の特徴は, 地震時などにおいてケーソン間に目地寸法のずれが生じた場合,アス ファルトマスチックの自己充填性とゴム製止水板の形状変化によりケ. 16m. 止水板. 処分場側. ーソン運動に追従することにある.止水板(図-3)には,緊急時に耐圧 部中央付近で先行して破断が生じることを想定し,後に中央部のドーム 状の緩み部が展開し,遮水性を確保するといったフェイルセーフの概念 を取入れている.. 図-1 ケーソン目地部断面. 止水板のゴムは,平織り構造の織布で補強構造 ケーソン. されており,その力学特性は,織布を構成する繊. 海. 維の配向性や伸び特性の違いに大きく依存する.. 3.異方性超弾性体. 止水板. ゴムは可逆的な大変形を生じ,超弾性体として モデル化されることが多い.しかし,織布補強ゴ ムは繊維による剛性が支配的となることから,異方性. 耐圧部. 図-2 目地部(真上より). 図-3 止水板断面. 材料となる.そこで,繊維に起因するひずみエネルギ関数を新たに導入し,式(1) に定義した.. W = WM + K1ani1 (I 4 − 1) 1 + K 2ani1 (I 5 − 1) 2 + K1ani 2 (I 6 − 1) 1 + K 2ani 2 (I 7 − 1) 2 β. β. γ. γ. + K coup1 (I1 − 3) 1 (I 4 − 1) 1 + K coup 2 (I1 − 3) 2 (I 6 − 1) + K coupani (I 4 − 3) (I 6 − 1) δ. I 4 := C : M 1. δ. I 5 := C 2 : M 1. δ. I 6 := C : M 2. δ2. ξ. I 7 := C 2 : M 2. (2). ξ. (1). n2. n1. 図-4 平織り織布の繊維方向 n1 , n2. 第 1 項目は,Mooney-Rivin モデルによりゴムに貯蔵されるひずみエネルギ関数であり,第 2 項目以降は,繊維に 起因するひずみエネルギ関数である.I1~I3 は右 Cauchy-Green テンソル C の 1 次から 3 次までの不変量である.式 (2)に示した I4~I7 は図-4 に示すように繊維の 2 方向を現わす単位ベクトル n1,n2 より定義される構造テンソル. M 1 = n1 ⊗ n1 , M 2 = n2 ⊗ n2 を用いて評価されるテンソルの不変量である.式(1)を Green-Lagrange ひずみ E で偏微分することで応力ひずみ関係を得る.再度 E で微分をすればトータルラグランジュ表記の接線係数が評価で キーワード 織布補強ゴム,異方性超弾性体構成則,ゴム製止水板遮水構造. 連絡先. 〒819-0395. 福岡県福岡市西区元岡 744 番地. -1115-. TEL092-802-3370.

(2) 1-558. 土木学会第63回年次学術講演会(平成20年9月). きる. 本研究では,MSC.MARC のユーザ定義モデル(Hypela2)により. (i=1,2)は.材料試験により求まる材料定数である.以下では, 材料パラメータの同定法と構成則の再現性について検証する.. 4.一軸引張試験によるパラメータ同定 一軸引張試験(JIS K-6404-3)より,式(1)における材料定. 35. 公称応力(MPa). 上記のモデルを組み込んだ.尚,Kianii,βi,γi,Kcoupi,Kcoupani,δi,ξ. 試験0° 同定0° 試験90° 同定90°. 30 25 20 15 10 5 0 0. 数を同定した.試験体は,織布シートの強軸方向から 0°,90°より. 5. 10. 20. 25. 30. 35. 40. 図-5 短冊試験の同定. 120mm. 切り出した短冊試験片を用いた.図-5 に試験・同定結果の比較を. 15. 公称ひずみ(%). 示し,表-2 に同定したパラメータを示した. 40mm. 5.円孔穴あき板の重錘引張試験による精度検証 5.1 試験概要. 剛体 重錘. 一軸試験により,同定したパラメータを用い,円孔穴あき板の重 錘引張試験を実施した.図-7 には,使用した試験装置を示した. 試験ケースは表-1 に示す.下部のジグでは水平方向変位を拘束し ない為,織布の配置により試験片がせん断変形を起こす.変形モー. 100mm. 図―6 境界条件図 表-1 試験ケース case. 重錘質量 (kg). 1-30°. 34.16. ドと円孔楕円の長径変位 A・短径変位 B(図-8)を試験状況写真よ. 1-45°. 34.16. り評価し,解析結果と比較した.. 2-30°. 64.32. 2-45°. 64.32. 3-30°. 94.58. 3-45°. 94.58. 5.2 解析結果 図-8(a)(b)には,強軸 30°方向時の変形モードを試験結果と 比較した.これより,試験体の変形モードは試験と一致している. 同図(c)には,解析による相当応力コンター図を示した.繊維方 向の相当応力値が高いことから,繊維に起因する異方性が評価でき た.図-9 では,強軸方向 30°,45°における円孔楕円の長径 A と短 径 B の変位量を比較する.解析値と測定値には,ほぼ同一の傾向. 図-7 試験状況. 表-2 同定したパラメータ K 1 ani1 (MPa) K 1 ani2 (MPa) K 2 ani1 (MPa) K 2 ani2 (MPa) 21 0.21 10.5 0.105 β1 K coup1 (MPa) K coup2 (MPa) K coupani (MPa) 10 10 10 2 γ1 γ2 δ1 β2 5 2 5 2 δ2 ζ 2 6. が確認できたものの,誤差の原因としては,一軸の引張試験のみか ら,材料パラメータを設定した為,せん断変形に関連するパラメー タ K2anii,Kcoupi,Kcoupani,δi,ξ(i=1,2)に信頼性がない為と思われ る.. (a). 6.結言. (b). MPa. 10 9. 本研究では,止水板の強度特性評価へ向け,材料構成モデルの基. n1. n2. 8 7 6. 礎検討を行った.巨視的な材料挙動は,織布の配置により大きく異. 5. 60°. 4. なるが,同一の材料パラメータにて任意の方向の特性を評価する可. 3 2. 能性が示された.. 1 0. (c) 図-8 変形モードと相当応力. 参考文献. 16. S.Reese, T.Raible and P.Wriggers, “Finite element modeling of. orthotropic material behavior in pneumatic membranes”, Int. J. Solid.Struct., Vol.38, 9525-9544 (2001). 円孔楕円長径,短径変位(mm). 14. ・. 12 10 8 6 4. A(30°解析). B(30°解析). A(30°試験). B(30°試験). A(45°解析). B(45°解析). A(45°試験). 2. B(45°試験). 0 -2. 30. 40. 50. 60. 70. 80. 90. -4 -6. 重錘質量(kg). 図-9 円孔楕円の径長比較. -1116-. 100.

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