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鋼床版箱桁ウェブの垂直補剛材溶接部の疲労き裂対策検討 

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Academic year: 2022

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(1)

鋼床版箱桁ウェブの垂直補剛材溶接部の疲労き裂対策検討 

首都高速道路公団    正会員 ○神木  剛 首都高速道路公団    正会員  下里 哲弘 首都高速道路技術センター     弓削 太郎  

1.はじめに 

 鋼床版デッキプレートと主桁ウェブの垂直補剛材溶接部に発生する疲労き裂は,輪荷重が垂直補剛材の直上 もしくは近傍を走行する場合に発生しやすい.ここでは,垂直補剛材溶接部の疲労き裂発生位置と溶接脚長,

応力状態についての分析結果および補修補強構造検討として実施した実橋での試験施工結果について報告す る. 

2.疲労き裂発生位置に関する分析 

(1)疲労き裂発生位置の分類 

 鋼床版デッキプレートと主桁ウェブ垂直補剛 材の溶接部に発生した疲労き裂(約 300 箇所)

に対し,発生位置別に整理した結果を図-1に示す.

補剛材側の止端部を起点として発生しているき 裂(タイプ1,2)は68%,デッキプレート側止 端部を起点とするき裂(タイプ 3)は 19%とな っており,大部分が垂直補剛材止端部に発生して いる.

(2)溶接脚長とき裂発生位置との関係 

実橋及び別途実施した疲労試験体で測定した溶接ビード脚 長と疲労亀裂発生位置との関係を図-2に示す.図より,脚長 と亀裂発生位置の間に相関関係は見られなかった.

(3)応力性状と亀裂発生位置の関係 

実橋及び疲労試験における応力測定の結果を図-3に示す.

亀裂の発生位置は,疲労試験では応力が大きいデッキ側止端 部より発生し(写真-1),実橋では応力が大きい補剛材止端部 から発生するき裂(写真-2)が多くなっており,それぞれ応 力が卓越する側の止端部より亀裂が発生している.このよう な応力性状の違いは,輪荷重の作用位置と垂直補剛材までの 距離が異なることが原因であると考えられ,デッキプレート の局部曲げ性状に応じて,卓越する応力の位置が変化し,き 裂の発生位置も変わると推測される.

3.補修補強検討 

  鋼床版デッキプレートと主桁ウェブの垂直補剛材溶接部の 疲労き裂に対する補修補強方法として,①止端仕上げ,②溶 接ビード切断,③アングル材によるボルト接合が考えられる。

今回キーワード:鋼床版,疲労き裂,垂直補剛材,補修補強

連絡先:〒100-8930東京都千代田区霞が関1-4-4首都高速道路公団 Tel.03-3539-9546 FAX.03-3502-5676

タイプ1 タイプ2 タイプ3 タイプ4

補剛材側止端部 からデッキ母材

補剛材側止端部 デッキ側止端部 補剛材止端部+

デッキ側止端部

デッキプレートと垂直補剛材の亀裂

42% 26% 19% 13%

図-1 き裂発生位置の分類

写真-1 垂直補剛材の疲労き裂(疲労試験)

写真-2 垂直補剛材の疲労き裂(実橋)

土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月)

-793- 1-398

(2)

は,②③について検討した結果を報告する. 

 補強補修構造として,溶接切断構造

(Detail-2)と,アングル材をボルト接合す るアングル補強構造(Detail-3,4)を実橋にお いて施工し,応力測定を行った結果を図-4に 示す.図中の横軸は応力測定位置を示し,そ れぞれトラフリブ溶接部のトラフリブ側応力

(SN-C),デッキプレート側応力(SN-D),

垂直補剛材スカラップ内のデッキ側応力

(SN-E)及びウェブ側応力(SN-F,SN-G)

を示している.図より,溶接部を切断するこ とによりトラフリブ側の応力以外が増加した.

アングル補強はスカラップ内で応力が増加し た.これらの応力増加と疲労き裂の発生 に対し,今後疲労試験で検証する必要が ある.

 

4.おわりに 

 本検討では,鋼床版デッキプレートと 主桁ウェブ垂直補剛材溶接部の疲労き裂 を対象として,疲労き裂発生原因の基礎 的なデータが得られた.今後,溶接切断 構造及びアングル補強構造を疲労試験体 に適用し,疲労耐久性の確認を行ない,

実橋での補修補強工事を実施する予定で ある.

参考文献

1)神木,下里ら:鋼床版の疲労き裂発生パターンに関する一分析,土木学会第 59 回年次学術講演会,1‑544,2004.9 

Detail-1(現状) Detail-2

Detail-3 Detail-4

0 10 20 30 40 50 60 70 80

SN-C SN-D SN-E SN-F SN-G

着目点

応力振幅 Δσ=|σmax−σmin|(MPa)

Detail-1 Detail-2 Detail-3 Detail-4

桁 ウ ェ ブ デ ッ キ プ レ ー ト

垂 直 補 剛 材 U リ ブ

SN-C SN-D SN-E

SN-F SN-G

2− f i l l PL  105× 10× 140

35

70

125

35 140 2− L  125× 75× 10× 10 35 当 て 板

2− HTB M20× 85( F10T)

90

垂 直 補 剛 材 桁 ウ ェ ブ U リ ブ

デ ッ キ プ レ ー ト

210

195

2− L  195× 75× 10× 10 2− f i l l PL  175× 10× 140 垂 直 補 剛 材

357090

当 て 板

35 105 70

4− HTB M20× 85( F10T) 30

U リ ブ 桁 ウ ェ ブ

デ ッ キ プ レ ー ト

桁 ウ ェ ブ デ ッ キ プ レ ー ト

垂 直 補 剛 材 U リ ブ

20mm

グ ラ イ ン ダ ー 仕 上 げ デ ッ キ 面

桁 ウ ェ ブ デ ッ キ プ レ ー ト

U リ ブ

垂 直 補 剛 材

図-4 実橋での測定結果

5 5

55 5

5 223 100 223

546

310 40

310

20 20

183

20

10

14tf/軸

10

20

20

473

疲労試験測定位置 実橋測定位置 10tf/軸

163

  デッキ裏面 垂直補剛材 

疲労試験 160MPa 50MPa  湾岸線 1 橋梁(25tf載荷) 30MPa  50MPa 

参考:応力頻度 160Mpa 160MPa 

図-3 ビード脚長とき裂発生位置

0 5 10 15 20

0 5 10 15 20

デッキ側脚長(mm)

補剛材側脚長mm

補剛材側止端部(タイ プ 1,2)

デッキ側止端部(タイ プ 3)

補剛材側止端部+デッキ側止端部(タイ プ 4)

亀裂なし

補剛材側脚長小

デッキプレート

垂直補剛材 デッキプレート

垂直補剛材

デッキ側脚長小

図-2 ビード脚長とき裂発生位置 土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月)

-794- 1-398

参照

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