日本語におけるオノマトペの動詞修飾について
―リ語尾のオノマトペに焦点をあてて―
黄 慧
摘 要
目次 1.はじめに 2.先行研究
2.1.音韻・形態的特徴から見るリ語尾のオノマトペ 2.2.構文的・意味的特徴から見るリ語尾のオノマト
ペ 3.研究方法 4.考察
4.1.リ語尾のオノマトペの形態的特徴
4.1.1.リ語尾の形態と使用状況
4.1.2.オノマトペ助詞との関わり 4.2.リ語尾のオノマトペの構文的特徴
4.3.リ語尾のオノマトペとそれが修飾する動詞 4.3.1.AQBリ型が修飾する動詞
4.3.2.ANBリ型が修飾する動詞 4.3.3.ABリ型が修飾する動詞
4.4.まとめ 5.おわりに 参考文献
本文主要讨论日语拟声词中以“リ”结尾的拟声词的用法,以及它在修饰动词时与动词 的相关关系。我们选择了95个以“リ”结尾的拟声词,利用国立国语研究所制作的语料库 进行检索并收集到807个用例。通过考察,我们得知虽然都是同样以“リ”结尾的拟声词 但是它们之间有用法之差。
在本文中,我们把以“リ”结尾的拟声词分为AQBリ型,ANBリ型,ABリ型三部分。
出现频率最高的是AQBリ型拟声词,占总体的69%,其次是ANBリ型拟声词占约19%, 而ABリ型拟声词频率最低,只占约12%。
以“リ”结尾的拟声词作为副词来修饰动词时,一般充当样态副词占全体的90%以上,作 为结果副词,程度副词,陈述副词的很少。AQBリ型,ANBリ型拟声词后可带“と”也可 以不带“と”但是ABリ型拟声词几乎都带“と”只有固定的几个ABリ型拟声词可以不带“と”
来修饰动词。
这三种以“リ”结尾的拟声词有不同的分布与用法。以“リ”结尾的拟声词一般作为样 态副词,很少用于结果副词,频度副词或程度副词。以“リ”结尾的拟声词在修饰动词时,
修饰“精神以及行为”的动词占首位,达52%左右,其次是“抽象关系”的动词占36%, 占比率最少的是“自然现象”只占12%左右。ANBリ型拟声词偏重于修饰与人相关的动词,
ABリ型拟声词偏重于修饰与抽象事物有关的动词。而AQBリ型拟声词的没有这种倾向。
1.はじめに
日本語におけるオノマトペは、音韻・形態的特徴に よってその音象徴効果や意味的特徴および構文的特徴 にも違いが生じると言われている。本稿では、オノマ トペの形態的特徴のうち、リ語尾を持つオノマトペが 副詞的に用いられる際の使用実態、およびリ語尾のオ ノマトペとそれが修飾する動詞との間にどのような関 係があるのかについて考察することを目的とする。
2
.先行研究
ここでは、音韻・形態的特徴と構文的特徴からリ語 尾のオノマトペについて触れた先行研究を概観する。
2
.1
.音韻・形態的特徴から見るリ語尾のオ ノマトペ
「リ音」語尾のオノマトペ(本稿で扱うリ語尾のオ ノマトペを指す)の形態的特徴について歴史的観点、
音韻体系、音象徴の観点から考察を行っているものに は、泉邦寿(1976)、田守育啓・スコウラップ,ロー レンス(1999)、平弥悠紀(2002)、那須昭夫(2007)
などがある。
泉邦寿(1976)では、オノマトペは主に1音節(一 拍)と2音節(二拍)を基本形とし、それぞれ派生形 を作ることで拡張していくと述べている。基本形を基 準に作られるオノマトペの形態的特徴は以下の7つの パターンに分けられるとしている。1)ツメル音(カ ラ→カラッ)、2)ハネル音(カラ→カラン)、3)引ク 音(ジワジワ→ジワジワー)、4)リ音(カラ→カラリ)、
5)繰り返し(カラ→カラカラ)、6)音の一部交替(カ ラコロ)、7)清濁音の対立(カラカラ、ガラガラ)の 7つである。泉邦寿(1976: 127)は、それぞれの形態 が表す音象徴効果について述べており、リ音について は、「リ音はある程度の柔らかさ、滑らかさ、少々ゆっ くりした感じを表すことが多い」と述べている。さら に、田守育啓・ローレンス,スコウラップ(1999: 27)
においても、日本語のオノマトペにおける「り」は「ゆっ たりした感じ」ないしは「完了(一区切り)」を表す と述べられている。
このように、オノマトペは一般語彙とは少し違う性 格を持ち、その音韻・形態的特徴とそれ自体が表す意 味の間には何らかの関連性が認められる、ということ が言われている。
那須昭夫(2007)では、日本語のオノマトペの代表 的な語尾要素である促音語尾(コロ+ッ)・撥音語尾
(コロ+ン)・リ語尾(コロ+リ)の3種類を扱ってい る。那須昭夫(2007: 17)によれば、リ語尾は他の語 尾に比べて定型性の高い語形に含まれやすく、逆に臨 時的・新造的な表現には現れにくい。語形成において も音韻構造においても、促音語尾がより新造的性格の 強い形式や構造を作り出すのに対し、リ語尾は日本語 本来の構造を常に維持する形式だけを作る点で、より 保守的な語尾である。
平弥悠紀(2002)は、リ音を含むオノマトペ全体に ついて考察を行っているものである。平弥悠紀(2002)
では、オノマトペをA型、AB型、AR型1に分類して いる。平弥悠紀(2002: 85)では、一拍語基のオノマ トペをA型とし、「リ」を含むA型音象徴語は、「りん」
「りーん」「りりーん」「りんりん」の4語のみである ことに言及がある。本調査ではリ語尾のオノマトペに 関する考察であるため、A型を含めないことにする。
平弥悠紀(2002)におけるリ音のオノマトペのタイプ をまとめると次のようになる。
平弥悠紀(2002: 89)では、「ABリ」のBの部分が 無声子音の場合は「AッBリ」に、「ABリ」のBの 部分が有声子音の場合は「AンBリ」になるのが普 通であるとし、「ABリ」の強調された形であると述 べている2。「ABリ」と「AッBリ・AンBリ」と比 べると、後者のほうが語義が狭くなっていたり、変化 している語のほうが多く見られるとしている。
以上、音韻・形態的特徴からリ語尾のオノマトペに ついて触れた先行研究を概観した。上記のように、オ ノマトペはその他の語と比べて音象徴性が高いことが 認められている。リ語尾においても「ゆっくりした感
じ/完了」を表すことができるとの主張がある。しか し、那須昭夫(2007)の研究から分かるように、リ語 尾のオノマトペは、撥音語尾のオノマトペおよび促音 語尾のオノマトペに比べて音象徴性が低い。さらに、
リ語尾のオノマトペは、文章語的性格が強いとの主張 もあった。平弥悠紀(2002)では、リ音を含むすべて のオノマトペについて考察したものであるため、本 稿で扱っていない反復形のARAR型も扱っているが、
このような反復形は繰り返しという音象徴効果がある。
しかし、本稿ではリ語尾のオノマトペに限定している ため、AR型に関しては、「のろり」のように語基に「リ」
が添加されたもののみを扱うことにする。
2.2.構文的・意味的特徴から見るリ語尾 のオノマトペ
オノマトペが副詞的に動詞を修飾するものについて、
構文的・意味的観点から論じたものには、星野和子
(1991)、田守育啓・スコウラップ,ローレンス(1999)
がある。
田守育啓・スコウラップ,ローレンス(1999)は、
オノマトペ全体における副詞的用法について言及して いる。この著書では、オノマトペの副詞的用法を動詞 との意味関係に応じて、「様態副詞」「結果副詞」「程 度副詞」「頻度副詞」に分けている。田守育啓・スコ ウラップ,ローレンス(1999)には、オノマトペが副 詞として用いられる際の後続する助詞3との関係につ いても言及がある。以下、詳細を示すが、用例4の提 示においては紙幅の都合上、用例の前後を一部省略し た形で示す。
まず、様態副詞として用いられるものをみていく。
(1)のように、1モーラだけで構成されているもの、
1モーラのオノマトペの語末に促音と撥音を伴ってい るもの、また長音化された母音を含むもの、そしてこ れらの反復形がある。
表
1:平弥悠紀(2002)における「リ音」のオノマトペのパターン
詳細 用例 詳細 用例
AB
型AB
リ にやりAR
型AR
ッ からっAB
ーリ じわーりAR
リ けろりA
ーB
リ ふーわりAR
ン くるんA
ッB
リ こっそりAR
リッ きりりっA
ンB
リ うんざりAR
リン ころりんAB
リAB
リ しゃなりしゃなりAR
ーリ するーりA
ッB
リA
ッB
リ ぽっくりぽっくりAR
ーン ころーんその他
ず ん ぐ り む っ く り、
どんぴしゃり、かた くり、こざっぱり
A
ーR
リ ふーらりARAR
からからARAR
ッ かりかりっAR
リAR
リ のろりのろりAR
ンAR
ン からんからんAR
ッAR
ッ ぐらっぐらっ(平弥悠紀
2002:84-97
を参照し作成下線は筆者による)(1) a.つと立って窓際に行って/b.白いひたいの上 にそっと載せた。/c.レタスをポンとひとつ放っ てよこした。/d.ガスが勢いよくシューと出て きた。/e.玄関でぱっぱっと土を払ってから家 の中に入った。/f.手をぱんぱんと叩いて粉を 落とし、/g.ぐうぐうと寝込んでしまいました。
次に、2モーラを基本形に持つオノマトペが様態副 詞として用いられる用例を示す。(2)のように、2モー ラの語基に促音、「り」、撥音を伴うものやそれらの反 復形およびその他の様々な形態がある。
(2) a.ぴくっと神経質に眉をふるわせて、/b.回転 椅子をぐるりとまわして、/c.ぽきんと折っ
た/d.じっくり煮こんだキャベツが好きな私は、
/e.空はうすくむらさきにぼんやりけむってい る。/f.水まきの噴水がクルクルまわっていて、
/g.かさこそ足元で鳴った。
このように、様態副詞のうち、①2モーラの反復形、
部分反復形あるいは、(C)VQ/NCVriは助詞「と」を随 意的に伴い、②(C)VCVriあるいはCVCVNの反復形 を持つオノマトペは「と」を伴った方が好ましく、③ それ以外の音韻形態を持つ様態副詞として機能するオ ノマトペは「と」を義務的に伴うとしている。
結果副詞として用いられる場合は、(3)のように、
①「に」を伴った2モーラの反復形、②CVQCV+ri、
③CVNCV+riに限定されている。さらに修飾され る動詞も状態の変化を引き起こす、いわゆる起動動詞 と呼ばれるものに限定されている。田守育啓・スコウ ラップ,ローレンス(1999)は、オノマトペの結果副 詞的な用法は起動動詞と共起するときのみ起こると考 えている。
(3) a.ぴかぴかに磨いた/b.ぐたぐたに疲れた。/
c.フンワリ(と)焼き上げたホットケーキ/d.ス カートがびっしょりと濡れてしまった。
このように、結果副詞のうち、2モーラ反復形、
CVCVNの反復形は「に」を義務的に伴い、(C)VQ/
NCVriは「と」を随意的に伴う。
程度副詞として用いられた場合は、(4)のように、
状態変化も含め、状態的な意味を持つ動詞を修飾し て、その程度を限定する。これは、CVQ/NCVriおよ びCVCV、CVNの反復形に限られており、数は少ない。
(4) a.父は最近めっきり体力が衰えてきたと言いな がらも、/b.めきめきと力を付けてきている、
/c.成績がどんどん下がり、/d.ほんのり(と)
赤くなった。
程度副詞は助詞を伴わないほうが好ましいとされて いる。
頻度副詞として用いられた場合は、(5)のように、
動きそのものの実現のされ方ではなく、実現された事 実の回数的なあり方を表す。
(5) ちょいちょい行くことにしている。/ちょくちょ く、わしのところへ顔を出すが、
頻度副詞も程度副詞と同じく、助詞を伴わないほう が好ましいと記述されている。
星野和子(1991)は、リ語尾のオノマトペについて 調査を行ったものであるが、主に水谷静夫の文法学説 に従っている。星野和子(1991: 82)では、副詞とし て修飾を司る要素を情況語と呼んでいる。星野和子
(1991: 83)によれば、(6)のように「αニβ」のβが「ス ル|ナル」である時、ニは格助詞であり、(7)のよう にβが「スル|ナル」以外の動詞の場合は【情況化】
である。「αトβ」の場合にも、βがどんな述語を取 るのかによって、トの性格が決定される。(8)のよう にβがスル|ナル|イウ以外では、トは【情況化】で あり、(9)のようにイウの場合には引用を表す。
(6) お湯をたっぷりにすれば、そんなにべたべたに なりません。【格表示】
(7) 自信たっぷりに象の頭めがけて一発射ち込んだ。
【情況化】
(8) 女の顔容が、近づくにつれてくっきりと見えた。
【情況化】
(9) 発汗することがあるが、これはグッショリとい う程ではない。【引用】
(星野和子1991: 83-84)
星野和子(1991)では、擬態語副詞(擬態語が副詞 として用いられているものを指す)を「αスル」「αト」
「αε」5の3つに分類している。即ち、【情態副詞→「α スル」用法がない擬態語】、【程度副詞→「αト」「α スル」の用法がない擬態語】、【陳述副詞】に分類して いる。
(10)ぎっしり詰まったスリップ(情態副詞)
(11)汗でユニフォームがぐっしょりぬれてしまった。
(程度副詞)
(12)a それがいったいどういうことなのかさっぱり わからない。
b 大騒ぎして探すと、それらはちゃっかり娘の たんすに入っている。
(陳述副詞・注釈副詞)6
(星野和子1991: 90-91)
そして、情態副詞と程度副詞の間に連続性があるこ とについても指摘がある。
以上、構文論的観点からオノマトペの副詞的用法に ついて見てきた。オノマトペ全体を扱った田守育啓・
スコウラップ,ローレンス(1999)では、副詞的に用 いられたオノマトペを「様態副詞」「結果副詞」「程度 副詞」「頻度副詞」に分類しているのに対し、リ語尾 のオノマトペのみを扱った星野和子(1991)では、「情 態副詞」「程度副詞」「陳述副詞」に分類している。本 稿では、田守育啓・スコウラップ,ローレンス(1999)
に倣い、副詞的に用いられたオノマトペを主に「様態 副詞」「結果副詞」「程度副詞」「頻度副詞」に分類する。
但し、星野和子(1991)の分類にある「陳述副詞」の 用例が確認できたため、「陳述副詞」を加えることに
した。
このように、オノマトペの副詞的用法の分類は行わ れているものの、オノマトペが副詞的に動詞を修飾し ている際、どのような動詞を修飾しているのか、動詞 との間にはどのような関係があるのかについての詳細 な研究は管見の限り見当たらない。
3. 研究方法
本稿では、国立国語研究所で制作された『現代日 本語書き言葉均衡コーパス2009モニター公開版(以 下「BCCWJ」と称する)』を用いて用例を収集した。
BCCWJは、「書籍」「白書」「Yahoo!知恵袋」「国会会 議録」で構成されているため、データの偏りを少なく することができる。
7冊の擬音語・擬態語辞典および三上京子(2007)
を参照し、604語のオノマトペを検索語彙として選定 した。そして、BCCWJに付属している検索ツール「ひ まわり」を用いて用例収集を行った。検索方法として は、「コーパス全体を収集対象に、前後文脈100文字 まで」という設定で、604語のオノマトペを1語ずつ 検索し、ヒットした用例を全て収集した。このように して収集した用例は全部で69,793例である。604語の 中には、リ語尾のオノマトペが125語含まれているが、
用例が存在するオノマトペは95語で、その他は用例 が確認できなかった。例えば、「しゃなりしゃなり」「ぐ びりぐびり」「ぱちくり」といったリ語尾のオノマト ペがあるが、本稿で使用したBCCWJでは用例を確認 することができなかった。
本稿では、平弥悠紀(2002)におけるタイプのう ち用例が確認できたAQBリ型、ANBリ型、ABリ型、
AQBリAQBリ型の4つの形式を研究対象とする。但 し、AQBリAQBリ型の用例はわずか2例のみと、非 常に少ないため、AQBリ型に含めて議論することも あるということを断っておく。なお、平弥悠紀(2002)
の分類にあるAリAリ型は、本稿で扱うリ語尾のも のではなく、AR型の反復形であるため、本稿で考察 しようとするリ語尾のオノマトペとは性質が異なると
判断し、考察対象から除外した。
星野和子(1991)に従い、「する」「なる」以外の動 詞を修飾する「と」型、「に」型、「ゼロ」型を後続し て動詞を修飾するものを対象とした。星野和子(1991)
では、動詞省略型(「本がぎっしり。」)等)に関して の記述もあるが、本稿ではオノマトペと動詞との間に どのような関係があるのかについて考察することが目 的であるため、動詞が省略された「動詞省略型」は考 察対象外にした。
リ語尾のオノマトペの用例の詳細を次の表2に示す。
以下、表3に本稿で扱う95語のリ語尾のオノマト ペを示す。なお、括弧内に用例数を示しているが、こ こに示す用例数はコーパスから得られた全用例数であ る。即ち、翻訳作品および古い時代の作品や出版年が 不明の作品も含めた数値である。
表
2:収集したリ語尾の用例
リ語尾のオノマトペ語尾 用例数 AQBリ型のオノマトペ 15,897 ANBリ型のオノマトペ 1,234 ABリ型のオノマトペ 642
合計 17,776
表
3:本稿で対象とする「リ音」語尾のオノマトペ
形 態 オノマトペ
AQB
リ型66
語AQB
リAQB
リ型1
語1
はっきり(2911) 2
ゆっくり(2497) 3
しっかり(2387) 4
すっかり(1761) 5
たっ ぷり(661) 6
じっくり(465) 7
あっさり(461) 8
さっぱり(411) 9
こっそり(359)
10ぴったり(293) 11
きっぱり(284) 12
きっちり(266) 13
うっかり(254) 14
ひっそり(224) 15
にっこり(218) 16
そっくり(164) 17
くっきり(151) 18
すっ ぽり(146) 19
びっしり(139) 20
ぎっしり(120) 21
すっきり(120) 22
ぐっすり(109) 23
ぽっかり(100) 24
ばったり(99) 25
がっちり(80) 26
ちょっぴり(76)
27どっぷり(73) 28
ぐったり(65) 29
ひょっこり(60) 30
べったり(58) 31
がっ くり(55) 32
うっとり(53) 33
しっとり(51) 34
どっさり(47) 35
ばっちり(45)
36めっきり(44) 37
すっぱり(42) 38
ごっそり(35) 39
じっとり(32) 40
どっ しり(32) 41
べっとり(31) 42
しっくり(30) 43
とっぷり(30) 44
ずっしり(29)
45ばっさり(29) 46こっくり(26) 47
ちゃっかり(24) 48
がっしり(23) 49
びっ しょり(22) 50
げっそり(20) 51ぐっしょり(19) 52
どっかり(19) 53
みっち り(19) 54
おっとり(16) 55
ぱっちり(14) 56
がっぽり(11) 57
ぴっちり(11) 58
むっくり(11) 59
こってり(10) 60
びっくり(10) 61
とっくり(9) 62
かっち り(7) 63
かっきり(6) 64
ふっつり(6) 65
ぽっくり(6) 66
むっちり(4)
1
こっくりこっくり(3)
(AQB
リ型の反復形であるうえ僅か1
語のみのため、ここに含める)ANB
リ型18
語1
ぼんやり(524) 2
のんびり(240) 3
すんなり(93) 4
やんわり(77) 5
ほんのり(50) 6
どんより(44) 7
ふんわり(32) 8
こんもり(30) 9
こんがり(27) 10
にん まり(26) 11
しんみり(23) 12
しょんぼり(20) 13
ひんやり(20) 14
あんぐり(16)
15ずんぐり(5) 16
うんざり(3) 17
しんなり(3) 18
げんなり(1)
AB
リ型10
語1
ずらり(149) 2
ずばり(130) 3
がらり(82) 4
さらり(67) 5
するり(67) 6
ふ らり(56) 7
からり(31) 8
ひらり(28) 9
ぶらり(25) 10
ぞろり(7)
本稿では、現代日本語におけるオノマトペの使用傾 向について考察することが主な目的であるため、1945 年以降に生まれた作者の作品に限定し、翻訳作品およ び出版年が不明な用例は除外した。なお、yahoo知恵 袋と国会会議録に関しては、その他の小説と違った用 法があるかもしれないと推測し、考察対象に含める。
しかし、用例の数が非常に多かったため、今回の調査 では、10例以下のものはすべて扱うが、10例より多 いものは10例までを考察対象とした。本稿で考察し た用例数は全部で807例である。
これらの用例がどのような動詞を修飾するのかにつ いて考察するため、国立国語研究所(2004)の『分類 語彙表』を用いて、オノマトペによって修飾された動 詞について分類を試みた。意味による動詞の分類が、
主観的判断にならないように、客観的な分類基準とし て『分類語彙表』を用いることにした。なお『分類語 彙表』における動詞は、「精神および行為」「抽象的関 係」「自然現象」に分類されている。
4.考察
4.1.リ語尾のオノマトペの形態的特徴 4.1.1.リ語尾の形態と使用状況
604語のオノマトペのうち、リ語尾のオノマトペは 異なり語数が125語で、全体の約20%を占めている。
なお、上述したように、125語のうち、本稿で用例が 確認できたリ語尾のオノマトペは95語であった。
平弥悠紀(2002)を参照すると、リ語尾のオノマト ペには様々なタイプがある。本稿では平弥悠紀(2002)
に従い、分類を行った結果、AQBリ型、ANBリ型、
ABリ型およびAQBリ型の反復形AQBリAQBリ型 の用例を確認することができた。
ここでは、考察対象となるこれらの95語のオノマ トペの内訳がどのようになっているのかについてみて いく。リ語尾を持つ95語のオノマトペ(異なり語)
の内訳は以下、図1のようになっている。
図1から分かるように、同じリ語尾であっても、下 位分類において偏りがみられる。全体的に最も多く用 いられているのがAQBリ型のオノマトペで約69%を 占め、圧倒的に多いことが分かる。次に多く用いられ ているのがANBリ型のオノマトペで約19%を占めて いる。ABリ型のオノマトペは約11%を占める。AQB リAQBリ型はわずか1語のみである。それに加え、
用例数も2例のみで、先述したとおり、AQBリ型の 反復形であるため、本稿では、主にAQBリ型、ANB リ型、ABリ型の3タイプについてみることにする。
次に、用例数を見てみると、本稿で考察した807例 のオノマトペは、AQBリ型が571例、ANBリ型が 138例、ABリ型が96例、AQBリAQBリ型が2例と いう分布になっている。
4.1.2.オノマトペ助詞との関わり
これらのオノマトペに後続する成分によって、「に」
を伴うもの、「と」 を伴うもの、何も伴わない「ゼロ」
型のものに分類した結果、以下の図2のようになった。
図
1:本稿で扱うリ語尾のタイプ
図
2:後続する成分
図2から分かるように、リ語尾のオノマトペの用 例807例のうち、最も多かったのは「と」を伴って用 いられたもので約54%を占めている。何も伴わずに 直接動詞を修飾している「ゼロ」型のオノマトペは約 46%を占めており、両者にはそれほど大きい差は見 られなかった。しかし、「に」を伴って現れた用例は 非常に少なく、全部で2例のみである。
西尾寅弥(1983: 160)では、「と」型と「に」型、
「ゼロ」型の使用範囲について、「と」を伴うオノマ トペが広範囲に渡り、「に」を伴うオノマトペは部 分的であると述べている。西尾寅弥(1983)の結論は、
図2にみる結果からも裏付けることができると思わ れる。
リ語尾のオノマトペにおけるAQBリ型、ANBリ型、
ABリ型の3つの形式それぞれによって「と」の付加 に違いがみられる。
AQBリ型のオノマトペは「精神および行為」を表 す動詞、「抽象的関係」を表す動詞、「自然現象」を表 す動詞とも、「と」型と「ゼロ」型が占める割合には あまり差がない。このことからも、「AQBリ」型のオ ノマトペは「と」の付加が随意的であると言える。以 下、(13)と(14)は「精神および行為」を表す動詞 を修飾している用例で、(15)と(16)は「抽象的関係」
を表す動詞を修飾している用例である。
(13)おばあちゃんを裸にして、仰向けに寝かせよう。
くっきりと、あばら骨がみえるはずだ。そのあ ばら骨を使い、木琴演奏ならぬ、あばら骨演奏 をするのです。
(ビートたけし/ビートきよし)
(14)台風の目の通過を2回経験しています。一度は、
昭和40年代ですが、急に風が弱まり、淡路上 空あたりからくっきり青空が見えました。20分 位してから、再び風が吹き出しました。
(Yahoo!知恵袋)
(15)髪の根もとという根もとに、汽車の煤や油煙の 粒が、ぎっしりと詰まっているようだ。下を向 いて梳すと、石炭のかすみたいなものが、ばら
ばらと降ってくる。
(岸本葉子)
(16)変装は、うしろ暗い過去を物語るようにかなり うまく、その頭の中は、女性のことを除くと、
銃器、爆発物、エスピオナージェ(諜報活動)
ワールドの危ない知識と怪しい外国語がぎっし り詰っておる。
(大沢在昌)
今回の調査では、(17)、(18)のように、「ゼロ」型 で用いられた用例が見られないものもあるが、これに ついて日本語母語話者に確認すると、「ゼロ」型で用 いても意味は変わらないとのことである。「うっとり
(と)」、「がっくり(と)」ともに「と」の有無による 違いが感じられないと答えていた。
(17)彼らは多分、蘭州のキムタクたちなのだ。一方、
ジルバやタンゴのような音楽のエリアでは、時 代遅れのスーツを着た中年の男女が、うっとり とお互いの目を見つめあいながら、抱き合って 踊っている。
(高未貴)
(18)「ウソですが」「…」健太は思った。さすがのえ るの友達だよ…、とがっくりと肩を落として、
本を手にした健太はとぼとぼと歩き出した。
(あすか正太)
収集した用例全体から見ると、ANBリ型のオノマ トペは、「と」を伴って現れるものがAQBリ型より 多い。動詞の下位分類にある「抽象的関係」を表す動 詞を修飾している用例においては、「と」型と「ゼロ」
型に有意差が見みられなかった。しかし、「精神およ び行為」を表す動詞を用いた用例においては、「と」
を伴って用いられるものが多く、「AQBリ」型に比べ て約30%高くなっている。「自然現象」を表す動詞を 用いた用例においては、「と」型が最も多く約90%を 占めている。
以下、(19)と(20)は「精神および行為」を表す
動詞を用いた用例であるが(19)は「ゼロ」型、(20)
は「と」を伴っている用例である。(21)は「自然現象」
を表す動詞を用いた用例である。
(19)スロッピーは目からボタンから総動員し、口を あんぐり開けたなり凝視した。が、時を移さず、
サイラス・ウェッグに付き添われ、ふるい場の 門から小突き出され、締め出しを食った。
(田辺洋子)
(20)「競馬だって?」深春は思わずあんぐりと口を開 いている。「オグリって、あの、佐立のニックネー ムじゃないのかよ」
(篠田真由)
(21)優香はゆっくりと立ち上がり、水滴の滴る窓ガ ラス越しにどんよりと曇った雨空を見上げ、た め息をつくように呟いた。「今年の梅雨は長い んだって。夏はないかもしれないね」
(平井光明)
田守育啓・スコウラップ,ローレンス(1999)が指 摘しているとおり、ABリ型のオノマトペは音韻的制 約があるため、「ゼロ」型では用いることができない。
そのため、ABリ型のオノマトペは、(22)のように、
「と」を伴って現れるのが一般的である。本調査では、
(23)、(24)のように「と」を伴わずに用いられるオ ノマトペがあることも確認できた。今回の調査におけ る「ずばり」「ずらり」の2語に限っては、「と」を伴 わずに用いる用例が多いことが明らかになった。
(22)弄っていたウォレンの手が、そのままするりと、
ズボンの中に入ってくる。
(大槻はぢめ)
(23)シェフがさあっと魔法のように仕上げたプティ・
フールは、予想を超える美しさだった。ずら り大理石の作業台に並べられた何百個ものプ ティ・フールは、さまざまなデコレーションが 施され種類ごとに一列
(塚本有紀)
(24)アメリカ下院レイバーン議員会館での朝食会で、
横に一列ずらりと並んだ人たちの顔ぶれは、な んともおもしろかった。
(古森義久)
4.2.リ語尾のオノマトペの構文的特徴
動詞を修飾するものは、「と」を伴う様態副詞の使 用率が非常に高く、「に」を伴う動詞修飾用法のもの は圧倒的に少ないことが分かった。
オノマトペは一般的に様態副詞として用いられるも のが最も多く、程度副詞や頻度副詞として用いるもの はあまり多くないことはすでに先行研究でも言及され ている。ここでは、田守育啓・スコウラップ,ローレ ンス(1999)の分類に従い、リ語尾のオノマトペがど のようなタイプの副詞として用いられているのかをみ たところ、リ語尾のオノマトペは、様態副詞として用 いられたものがほとんどであることが確認できた。
以下、用例の一部を示す。
(25)止めたのは高校生の頃で、友人がこっそり塗っ ていたマニキュアに憬れを感じたのがきっかけ です。
(Yahoo!知恵袋)
(26)一気に脱力!小指をモモに打ちつけるようなイ メージで両腕を落とす。二の腕がすっきり引き 締まります!DRILL19からだのバランス調整し ます
(寺門琢己)
リ語尾のオノマトペにおいて、「に」を伴うものが 非常に少ないことが注目される。田守育啓・スコウラッ プ,ローレンス(1999)では、2モーラ反復形のオノ マトペが結果副詞として機能する場合は、「に」を義 務的に伴うとし、結果副詞として機能する非反復形の オノマトペは「に」を伴わないとしている。本稿の調 査で得られた「に」を伴う用例が2例しかないことか らもこの結果を裏付けることになるだろう。
今回扱った807例のリ語尾のオノマトペのうち、
「に」を伴って用いられているのは以下に示した2例 のみである。2例のうち、(27)のように「自信たっ ぷりに」は「に」を伴っているものの結果副詞として 用いられているものではなく、様態副詞として用いら れている。
(27)「前略 従ってあなたは堂々とお腹の赤ちゃんを 出産できるのです」岸川は自信たっぷりに笑い かける。
(帚木蓬生)
(28)子供の頃から舟和の芋ようかんが大好きです。
今は中国地方在住で買えないため、手作りでき ないか試行錯誤中です。そっくりに作ってる方、
レシピを教えていただけませんか?
(Yahoo!知恵袋)
田守育啓・スコウラップ,ローレンス(1999)の言 う起動動詞および仁田義雄(1983)でいう対象変化他 動詞と主体の状態変動を表す動詞を修飾しているオノ マトペは、次の(29)と(30)のようなものが挙げら れる。
(29)これをモチ状に形を整えて、バターでこんがり 焼いたり、揚げたりします。味つけは自由。塩・
コショウや、砂糖醤油、ケチャップ・・・それ ぞれ家庭の味があります。
(Yahoo!知恵袋)
(30)同じ頃、賢たちは狭い石造りの部屋で地図を見 つめていた。どの顔もげっそりやつれているが、
目は真剣だ。
(恩田陸)
(29)の「こんがり」は結果副詞として解釈できるが、
焼き上がりの状態そのものの様子を描写していると考 えることもできる。星野和子(1991)でいう「ボーダー ライン上にあるもの」という用語を用いると、結果副詞 と様態副詞のボーダーライン上にあるものだと言える。
次は程度副詞として用いられたリ語尾のオノマトペ の用例を示す。
(31)郊外の住宅地ということもあり、この町は夜も 九時を過ぎると人通りはめっきり減る。駅前の 商店街も、七時になると一斉にシャッターを下 ろしてしまうくらいだ。
(篠田節子)
(32)イライラしてたくさん食べてしまったときに(も ちろんちょっぴり反省したとしても)、「あー食 べまくってすっきりした!」
(徳丸由香/川瀬正裕/丹治光浩)
今回の調査で、リ語尾のオノマトペが程度副詞とし て用いられていると明確に判断できるものは、「めっ きり」「ちょっぴり」の2語のみである。「めっきり」
はコロケーション的に主に「減る/増える」のような 動詞を修飾している。「ちょっぴり」に関しては、特 に動詞への制約が見られず、幅広く使われていること が分かった。
星野和子(1991)は、「すっかり」「そっくり」「ちょっ ぴり」「どっさり」のようなオノマトペは、明らかに 量や度合の大小を表す程度副詞であると述べている。
さらに(33)の「ほんのり」や「ぐっしょり」は情態 副詞と程度副詞のボーダーライン上にある擬態語副詞 であると主張している。上記以外にも、本調査で得ら れた(34)のような「がっぽり」は「一度にお金がた くさん手に入ったり出て行ったり」という意味で用い られ、ほとんどの用例がお金に関わる「稼ぐ/取る」
のような動詞とともに用いられている。「お金が出た り入ったりする」という面を考慮すると様態副詞とし て解釈できるが、「一度にたくさん」という制約があ るため、「ほんのり/ぐっしょり」と同じく程度副詞 としても考えられる。本稿では、「すっかり」「そっく り」「どっさり」についても、「ほんのり」や「ぐっしょ り」と同じく様態副詞と程度副詞のボーダーライン上 にあるものとして考えたい。
(33)一筋の涙が、眠っているはずの彼女のほほを伝っ て流れ落ちました。そして、冷え切っていたは ずの左の足首は、ほんのりとピンク色に染まっ ていました。これで「彼女の心の中の氷」が解 け始めたのです。
(寺門琢己)
(34)国はもうそこでがっぽり税金を取っているんで すよ。今土地を売ったら高いですよ。
(国会会議録)
星野和子(1991)のいう陳述副詞として用いられた リ語尾のオノマトペの用例は、本調査では「さっぱり」
1語のみであった。これは(35)のように、「分から ない」と呼応して用いられる用例である。
(35)学者って言うのは、頭が悪い上にいい回しも下 手だから、何言ってるかさっぱりわからない。
本物の職人がいて、学者に、これはこうなんだっ ていった瞬間、あいつらはみんなお手上げにな るはずだったんだけどね。
(ビートたけし)
構文的特徴において、リ語尾のオノマトペは、その 約90%が様態副詞的に用いられていることが分かっ た。さらに、リ語尾のオノマトペは、「結果副詞」「程 度副詞」や「頻度副詞」として用いられることは稀で あることが明らかである。
以下、4.3では、リ語尾のオノマトペの形態的特徴 とそれが修飾している動詞の間にどのような関係があ るのかについて見ていくことにする。
4.3.リ語尾のオノマトペとそれが修飾す る動詞
本調査で得られたリ語尾のオノマトペが修飾する動 詞について、先述した『分類語彙表』に基づき、「精 神および行為」「抽象的関係」「自然現象」の3つの項 目に分類した。その結果を以下、図3に示す。
なお、以下の議論で「用例数」として示しているの は、すべて延べ語数のことであることを断っておく。
図3から分かるように、リ語尾のオノマトペが修飾す る動詞のうち、「精神および行為」を表す動詞は52%
と半数以上を占めている。次いで多く修飾されている のが「抽象的関係」を表す動詞で約36%を占める。「自 然現象」を表す動詞が占める割合が最も少なく、約 12%である。全体的にリ語尾のオノマトペは人間に 関わる動詞を修飾する際に最も多く用いられているこ とが伺える。以下、図3の調査結果に沿って、用例の 多い順に見ていく。
4.3.1.AQB リ型が修飾する動詞
まず、出現頻度が最も高いAQBリ型のオノマトペ がどのような動詞を修飾しているのかについてみる。
AQBリ型のオノマトペが修飾する動詞は、次の図4 のようになっている。
図
3:オノマトペが修飾する動詞の分類
図
4:AQB
リ型と修飾する動詞AQBリ型のオノマトペの全用例数から見ると、「精 神および行為」を表す動詞を修飾する用例が最も多 く、約54%を占めている。次いで「抽象的関係」を 表す動詞が約34%を占めており、「自然現象」を表す 動詞は最も少なく、約12%にとどまっている。以下、
AQBリ型に修飾された動詞を含む用例を順にみてい く。『分類語彙表』には、動詞の3つの分類において、
さらにその下位分類がある。そのため、これ以降は、
それらの下位分類の項目も参考に考察する。以下、下 位分類の詳細を示す。
① 「精神および行為」を表す動詞
(36)袷(裏地のある着物)の黄八丈なら10月〜4月 くらいの季節、裏のない単衣の黄八丈なら、6 月と9月となりますが、あまりかっちり考えな くても好きな着物なら、単衣でも寒い時着ても いいんじゃないでしょうか。
【心】(Yahoo!知恵袋)
(37)二十八年もかけて書き継がれた超大作ながら、
各種の文学辞典でもストーリーがすっきりと説 明されており、構想に一点の曇りもない。
【言語】(島内景二)
(38)劇場で大声を張り上げ続けたのぶ子さんは、ぐっ
表
4:下位分類の詳細
抽象的関係
2.10
真偽2.15
作用2.11
類2.16
時間2.12
存在2.17
空間2.13
様相2.19
量2.14
力人間活動
2.30
心2.35
交わり2.31
言語2.36
待遇2.32
芸術2.37
経済2.33
生活2.38
事業2.34
行為 自然現象2.50
自然2.56
身体2.51
物質2.57
生命2.52
天地たりと横になっていた。
【生活】(西村美智代)
「精神および行為」を表す動詞を修飾するAQBリ 型のオノマトペは、全部で45語あるが、そのうち、「心」
を表す動詞を修飾するものが最も多く約43%を占め ている。そして「生活」を表す動詞は約30%を占め ている。
「精神および行為」を表す動詞は、主に「笑う/寝 る」などのような動詞である。そして、「見る/聞く」
のような視覚・聴覚に関する動詞も多くみられる。
次に、オノマトペと動詞の間に固定的な結びつきが あるかについてみると、「こっくり」は主に「頷く」
という動詞を修飾する際に用いられ、「がっくり」は 主に「肩を落とす/気を落とす」という動詞、「ぐっ すり」は「眠る」という動詞、「にっこり」は「笑う」
という動詞を限定して修飾している。
② 「抽象的関係」を表す動詞
(39)単調な呪文が、一定のリズムをもって流れてい る。初めは遅れていた瞳子の声が、今は冬城の 声にぴったり重なっていた。ひとりが唱えてい るようにしか聞こえない。
【作用】(六道慧)
(40)陣内を従える形で、ひと回りほど年かさの、肩 幅の広いがっしりと引き締まった体をごくあり きたりのダークスーツにつつんだ男が必ず先に 立って歩いていた。
【様相】(杉山隆男)
(41)7時丁度―。旧校舎前の広場には、何台もの車 両が並んでいた。その或る一部分にぽっかりと 空間が在って、そこに、親族遺族が28組、弦 間と大平の2人、校長の真島と教頭の鈴木、ジュ ラルミンケース3個、レンタカーのレンジロー バー1台が集まっていた。
【存在】(黒武洋)
「抽象的関係」を表す動詞を修飾するAQBリ型の
オノマトペは、全部で37語ある。「抽象的関係」を表 す動詞のうち、「作用」を表す動詞が最も多く、全体 の約70%を占めている。次いで「存在」を表す動詞 が多く、約17%を占めている。
「抽象的関係」を表す動詞については、ある特定の オノマトペがある特定の動詞だけを修飾するといった 用例は少なかった。即ち、リ語尾のオノマトペが「抽 象的関係」を表す動詞を修飾する際、両者の間には、
強い結びつきを成すものは少ないということが分かっ た。
③ 「自然現象」を表す動詞
(42)オレンジ色の水銀灯に照らされて、駐車場の路 面がしっとり濡れているのがわかる。
【自然】(殊能将之)
(43)湯上りタオルを当てていると、ふいに、さきほど、
びっしょり汗をかいていた龍の裸を思い出して また羞恥が重なる。拭ききれないわ、とつぶやく。
【生命】(辻原登)
(44)ケンジはリビングのソファに座り込み、虚ろな 視線を漂わせている。その不精髭の浮いた横顔 は疲労と焦燥でげっそりと瘦せていた。
【身体】(永瀬隼介)
「自然現象」を表す動詞を修飾するAQBリ型のオ ノマトペは、全部で12語あるが、そのうち「身体」
を表す動詞がほとんどで約70%を占めている。次い で「生命」を表す動詞が多く用いられている。
「自然現象」を表す動詞を修飾するオノマトペは、
主に「しっとり/びっしょり」のようなオノマトペで あるが、これらのオノマトペは「濡れる」や「汗をか く」など液体関係を修飾するものがほとんどである。
4.3.2.ANB リ型が修飾する動詞
次は、ANBリ型のオノマトペがどのような動詞を修 飾しているのかについてみていく。ANBリ型のオノマ トペが修飾する動詞は次の図5のようになっている。
ANBリ型のオノマトペは、「精神および行為」を表 す動詞を修飾するものがその他に比べて圧倒的に多い 点でAQBリ型およびABリ型と区別される。「精神お よび行為」を表す動詞を修飾するものは約69%を占 めている。次いで多く用いられているのが「抽象的関 係」を表す動詞で約21%を占めており、「自然現象」
を表す動詞が最も少なく約10%を占めている。以下 ANBリ型に修飾された動詞を含む用例を順にみてい く。
① 「精神および行為」を表す動詞
(45)会話に加わらず、隅で酒を飲んでいたリヤドが、
うんざりと傍らのカイに囁いた。
【言語】(霜島ケイ)
(46)海には沢山のべか舟が浮かんでいて、それも思 い思いにそれぞれのたのた動いているので、の んびり見ているとクジラの大群がきているよう で面白い。
【心】(椎名誠)
(47)植物でも動物でも、ともかく生命体は、生へと 向かう強烈なベクトルがあるのだということを、
私はウンチの臭いにまみれながら、ぼんやり考 えていたのであった。
【心】(氷室冴子)
「精神および行為」を表す動詞を修飾するオノマト ペは全部で13語あるが、そのうち「心」を表す動詞 が最も多く約36%を占めている。次いで「生活」お
図
5:ANB
リ型と修飾する動詞よび「言語」を表す動詞がともに約20%を占めている。
AQBリ型は「心」を表す動詞を主に修飾しているの に対して、ANBリ型のオノマトペはそれほど偏りが なく、「心/生活/言語」を表す動詞を修飾している ことが分かる。
「精神および行為」を表す動詞を具体的にあげると、
主に「笑う/話す/口を開ける」のような動詞が用い られている。オノマトペと動詞の間に固定的な結びつ きがあるのは次のようなものである。「あんぐり」は「口 を開ける」、「しんみり」は「話す/言う」、「にんまり」
は「笑う」という動詞を修飾している。
② 「抽象的関係」を表す動詞
(48)厩舎の前に、こんもりと盛り上がった雪の山が ふたつ。これは見張りの死体にちがいない。
【作用】(佐々木譲)
(49)何をするでもなくのんびりできます。現地の人 が木の太鼓で遊んでたり、グラススカートを 作ってたり、突然踊りだしたりで見ているだけ でおもしろいです。
【行為】(Yahoo!知恵袋)
「抽象的関係」を表す動詞を修飾するANBリ型の オノマトペは、全部で7語ある。これらのオノマトペ はほとんどが「作用」を表す動詞を修飾しており、約 98%を占めている。
「抽象的関係」を表す動詞を具体的にあげると、主 に「入る/動く」のような動詞がある。「こんもり」は「盛 り上がっている」という状態を表す動詞と強い結びつ きを有している。
③ 「自然現象」を表す動詞
(50)漠然とした沈黙がひとしきりつづいた。「どんな 感じがしました?」と僕は訊ねてみた。「どん よりと曇った六月の午後で雨が時々ぽつぽつと 降ってたわ」と彼女は言った。
【物質】(村上春樹)
(51)マッチの火を潮風からかばいながら差し向ける
と、鴇田君はひんやりと汗ばんだ掌で僕の掌を 握り、実にうまそうにほうっと煙を吐いた。
【生命】(浅田次郎)
「自然現象」を表す動詞を修飾するオノマトペは全 部で6語あるが「自然」を表す動詞を修飾しているも のが圧倒的に多い。
「自然現象」を表す動詞は主に「曇っている/濡れ ている」のような天気・気候などと関わる動詞である ことが分かった。オノマトペと動詞の間に固定的な結 びつきがあるものとして、「どんより」は「曇っている」
という動詞を主に修飾するという強い結びつきを見せ ている。
4.3.3.AB リ型が修飾する動詞
次は、ABリ型のオノマトペがどのような動詞を修 飾しているのかについてみていく。AQBリ型のオノ マトペが修飾する動詞は次の図6のようになっている。
AQBリ型およびANBリ型のオノマトペは「精神お よび行為」を表す動詞をより多く修飾していたのに対 して、ABリ型のオノマトペは、「抽象的関係」を表 す動詞を最も多く修飾しており、約68%を占めてい る。この点においてABリ型は特徴的であり、その他 の型のオノマトペと大きく異なっている。次いで多く 現れているのが「精神および行為」を表す動詞で約 23%を占めており、「自然現象」を表す動詞が最も少
図
6:AB
リ型と修飾する動詞なく約9%を占めている。以下順にみていく。
① 「抽象的関係」を表す動詞
(52)「あたしたちにとって、メジャーになるってのは 世界がまるきりがらりと変わることなんだ、で も、あたしはどっかで、それを旅行にいくみた いに考えてた。
【作用】(大沢在昌)
(53)私たちのカメラのレンズの前で展開する文明の 末裔たちの蠢きは、現代社会の断層をずばり映 し出す鏡にもなっていた。
【存在】(井上隆史/NHK取材班)
「抽象的関係」の動詞を修飾するABリ型のオノマ トペは全部で7語あるが、【存在】を表す動詞を用い た1例以外はすべて「作用」を表す動詞である。
オノマトペと動詞の間に固定的な結びつきがあるも のには次のようなものがある。「ずらり」は「並べる」、
「がらり」は「変わる」という動詞と強い結びつきを 見せている。
② 「精神および行為」を表す動詞
(54)先日、解説の大鳴戸親方が真上からの画像につ いてずばり言った。「うーん、好きじゃないね」
慌ててすがりつくアナウンサーを大鳴戸親方は あっさり突き放す。
【言語】(柳瀬尚紀)
(55)女怪があらわれるのだ。およそ御殿女中のなり で(そのことからもこの絵が新しいことが推察 できるのだが)、ぞろりと着物を着て、男たち をつかまえている。誘惑しては、貪り食っている。
【生活】(倉本四郎)
「精神および行為」を表す動詞を修飾しているAB リ型のオノマトペは全部で5語ある。ほとんどのオノ マトペは、「言語」を表す動詞を修飾していることが 分かった。「さらり」および「ずばり」は言語活動を 表す動詞「言う/話す」を主に修飾しており、強い結
びつきを持っていることが分かる。
③「自然現象」を表す動詞
(56)車は激しく上下左右にバウンドしながら、なだ らかにワインディングする道を走った。丘の上 の町が次第に近づいてくる。からりと空は晴れ 上がり、地平線まで雲ひとつなかった。青々と した空を背景に鼠色にくすんだ町並みが明るい 陽光を浴びている。
【物質】(森詠)
(57)頭の奥深くで、決して燃えあがることのできな い、しんと冷えたものが頭をもたげ、それがぞ ろりと音をたてて動いたような気がしたのだ。
【存在】(小池真理子)
「自然現象」を修飾しているオノマトペは、全部で 4語あるが主に自然現象を表す動詞であることが分 かった。
「からり」が「晴れる」という気候を表す動詞を主 に修飾しており、強い結びつきを持っていることが分 かる。さらに、「ぞろり」に関しては、「と」を介して
「音を立てている」という動詞を修飾していることか ら、様態副詞よりも「引用」用法に近いように思われる。
4.4.まとめ
4.1から4.3まで、リ語尾のオノマトペの音韻・形 態的特徴、構文的特徴および修飾する動詞との関係に ついてみてきた。
リ語尾のオノマトペの下位分類にあるAQBリ型、
ANBリ型、ABリ型は分布にばらつきがあるというこ とが明らかになった。使用頻度は「AQBリ型→ANB リ型→ABリ型→AQBリAQBリ型」の順になって いる。形態的特徴において最も用いられやすいのが AQBリ型のオノマトペで、今回扱ったリ語尾のオノ マトペ95語のうち、全体の69%を占めている。ANB リ型のオノマトペで約19%、ABリ型のオノマトペの 占める割合は約11%となっている。
構文的特徴において、リ語尾のオノマトペは、今回 分析した全用例のうち、その90%が様態副詞的に用 いられていることが明らかになった。さらに、リ語尾 のオノマトペは、「結果副詞」「程度副詞」や「頻度副 詞」として用いられることは稀であることが分かった。
AQBリ型、ANBリ型、ABリ型の3形式の違いに よって、後続成分にも違いがみられた。ABリ型には 音韻的制約があるため、助詞「と」を必須とすること が先行研究で指摘されている。本稿の調査でもABリ 型には「と」を必須としているオノマトペが圧倒的に 多い一方で、「ゼロ」型で用いられた用例も見つかった。
ABリ型には、「と」を必須とするもの、「ゼロ」型の ほうが用いられやすいものもある程度存在することが 分かった。
リ語尾のオノマトペが動詞を修飾するものに関して 延べ用例数からみると、「精神および行為」を表す動 詞が占める割合が圧倒的に多く、半数以上の52%を 占め、次いで多く現れているのが「抽象的関係」を表
す動詞で36%、最も少ないのが、「自然現象」を表す
動詞で約12%を占めている。
ANBリ型は用例全体の約69%が「精神および行為」
を表す動詞を修飾しているのに対して、ABリ型は用 例全体の約68%が「抽象的関係」を表す動詞を修飾 している。一方で、その他に比べて、AQBリ型のオ
ノマトペは修飾する動詞をあまり選ばない。
本稿で扱ったリ語尾のオノマトペおよびそれに修飾 された動詞を頻度が高い順に表5にまとめる。なお、
紙幅の都合上、動詞の下位分類において頻度が高い順 に3つ目までを示している。
5.おわりに
本稿では、リ語尾のオノマトペの使用実態について、
およびリ語尾のオノマトペの形態的な違いによってそ れが修飾する動詞にどのような違いが現れるのかにつ いて考察を行った。
本稿では、調査した用例の一部についてのみ考察を 行ったため、結果に偏りがあった可能性がある。他方、
動詞分類に用いた『分類語彙表』がどれぐらい有効性 を持っているのかについても今後検討していく必要が あると考えている。
今後は、動詞の時制との関連も考慮しつつ考察を行 うことが望ましいと思われる。また、今回は共起する 動詞の意味を中心に考えていたため、オノマトペ自体 の意味に関する配慮が不足していたことが反省点とし てあげられる。今後は、リ語尾に留まらず、様々なパ ターンのオノマトペについて考察を行っていきたい。
表
5:本稿で考察したリ語尾のオノマトペおよび修飾される動詞
動詞分類 下位分類
AQB
リAQB
リ型「精神および行為」
心 ゆっくり考える
言語 はっきり答える
生活 ぐったりと横になる
「抽象的関係」
作用 ぴったり重なっている 様相 がっしりと引き締まった 存在 ぽっかりと空間が在る
「自然現象」
自然 じっとり濡れる
身体 げっそり痩せている 生命 びっしょり汗をかく
ANB
リ型「精神および行為」
心 ぼんやり考える
言語 うんざりと囁く
生活 のんびり見る
「抽象的関係」 作用 こんもりと盛り上がった雪の山
存在 ふんわり仕上がる
「自然現象」
身体 げんなり痩せる
物質 どんより曇る
生命 ひんやり汗ばむ
AB
リ型「精神および行為」
心 からりと笑う
言語 ずばり言う
生活 ぞろりと着物を着る
「抽象的関係」
作用 がらりと変わる
様相 ずらりと揃っている
存在 ずばり映し出す
「自然現象」 物質 からりと晴れあがる
身体 からりと痩せる
(なお、項目によっては下位分類が
2
つしかないものもある)参考文献
【文献類】
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黒田成幸(1967)「促音及び撥音について」『言語研究』50 日本言語学会:85-99
鈴木泰(1980)「情態副詞の性質についての小見」『山形大学紀要 人文科学』9-3 山形大学:278-322 田守育啓・スコウラップ,ローレンス(1999)『オノマトペ―形態と意味―』東京:くろしお出版
那須昭夫(2007)「オノマトペ語尾の分布と相互の関係」『筑波日本語研究』12 筑波大学人文社会科学研究科日本 語学研究室:1-25
西尾寅弥(1983)「音象徴語における意味用法の転化の一類形」『語学と文学』20 群馬大学語文学会:82-96 仁田義雄(1983)「動詞に係る副詞的修飾成分の諸相」『日本語学』2 東京:明治書院:18-29
平弥悠紀(2002)「「リ」を含む現代音象徴語」玉村文郎編『日本語学と言語学』東京:明治書院:381-401 星野和子(1991)「擬態語のシンタックス」『日本文学』75 東京女子大学:80-95
三上京子(2007)『日本語オノマトペとその教育』早稲田大学博士論文
【辞書類】
浅野鶴子編, 金田一春彦概説(1978)『擬音語・擬態語辞典』東京:角川書店 阿刀田稔子, 星野和子編(1995)『擬音語擬態語使い方辞典』東京:創拓社 天沼寧編(1985)『擬音語・擬態語辞典』東京:東京堂出版
小野正弘(2007)『擬音語・擬態語4500日本語オノマトペ辞典』東京:小学館 曹金波(2008)『標準日本語擬声語・擬態語』大連:大連理工大学出版社
飛田良文, 浅田秀子編(2002)『現代擬音語・擬態語用法辞典』東京:東京堂出版 山口仲美編(2003)『暮らしのことば擬音・擬態語辞典』東京:講談社
【使用したコーパス】
国立国語研究所(2009)『現代日本語書き言葉均衡コーパス2009モニター公開版』
【使用した資料】
国立国語研究所(2004)『分類語彙表増補改訂版』東京:大日本図書書
注釈
1 AR型は、二拍語基で、第二拍目が「R」すなわち、ラ行音のものである。「ラ:(から/からから)、リ:(き り/きりきり)、ル:(くる/くるくる)、レ:(でれ/でれでれ)、ロ:(ころ/ころころ)」などである。
2 これについては、既に黒田成幸(1967: 90)によって指摘されている。黒田成幸(1967: 90)では、「CVQCV
+ri」「CVNCV+ri」を「語基二音節リ延長擬容語」の中の「リ延長強制擬容語」と呼び、後続の子音が無声
のときには促音が、有声の時には撥音が現れる過程を生成音韻論の立場から説明している。
3 オノマトペに後続する助詞はオノマトペ助詞と呼ばれることもある。オノマトペ助詞については、大きく「と」
を伴う「と」型、「に」を伴う「に」型、そして何も伴わずに直接動詞を修飾している「ゼロ」型の3つに分 ける見解が多い。さらに中には、「と」を義務的に伴うものと「と」の後続が随意的であるものを分けて扱う ものもある。本稿ではこれらの先行研究に倣い、上記の用語を用いることにする。
4 本稿で用例を示す際に用いられた下線、例文番号などはすべて筆者によるものである。
5 星野和子(1991)がいう「αε」における「ε」は格助詞を何も伴わない「ゼロ」型のことを指す。
6 星野和子(1991: 92)では次のように述べている。「ちゃっかり」は程度副詞として位置づけた「めっきり」と 同様その評価が主観的であり、評価された対象の属性とはなりえない点で注釈副詞として考えられるが、陳述 副詞のように、入れ子を破ることはないので、構文上は【情況化】で処理できる。擬態語に関するかぎり陳述 副詞と注釈副詞は程度・情態のどちらにも現れるところから、この分類は程度副詞・情態副詞というときの分 類とはレベルが異なる。