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この よ うな背 景 の 下 で,最 近 に な っ て,面 倒 な 要 素 の リ

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Academic year: 2022

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(1)土木学会. 応 用 力 学 論 文 集Vol.6,pp.19‑26(2003年8月). X‑FEMに. よる き裂折れ 曲が り瞬間時の エネル ギー解放 率 の解析 Energy release rate at the onset of crack kinking by the X-FEM analysis 矢 富 盟 祥*,李炳 Chikayoshi. 奇**. Yatomi,Li. Bingqi. *正 会 員Ph .D.金 沢 大 学 大 学 院 自然 科 学 研 究 科 教 授(〒920‑8667石川 県金 沢 市 小 立野2‑40‑20) **博 士(工 学)金 沢 大 学 大 学 院21世 紀COEポ ス ト ドク タ ー(〒920‑8667石 川 県 金 沢 市小 立 野2‑40‑20). Usingthe X-FEM(eXtendedFiniteElememtMethod),we analyzetheenergyreleaseraterate at the onsetof crackkinkingfor an isotropiclinearelasticmaterialin an infiniteplatewitha centeredcrackunderan uniaxialtensionload.In the X-FEM,we proposea simplemethodin whichonlythe four-nodequadrilateralisoparametricelementsin the fracturedelementare employedwithoutthe enrichmentby the near-tipasymptoticsolution.Inthe trial examplefor a stationarycrack,we find that this methodgivesthe rather goodapproximationfor the stressdistribution near the cracktip.The resultof the energyreleaserate for any kinkingangleusingthe pathindependentE-Integralshowsa veryhighaccuracy incomparisonwitha knowntheoreticalresult Key Words:X-FEM,energyrelease rate rate,E-integral,kinking crack 1.は じめに. 非 常 に 困 難 に な る. この よ うな背 景 の 下 で,最 近 に な っ て,面 倒 な 要 素 の リ. 材 料 や 構 造 物 の破 壊,地 盤 の地 滑 り崩 壊 な ど,種 々 の破 壊 メ カ ニ ズ ム を知 る こ とは 工学 的 安 全 対 策 上. メ ッシ ュを避 け る た め,Simoら1),Oliver2)やLarsson. 極 め て重 要 な 問題 で あ る.破 壊 の メ カ ニ ズ ム とは,. 続 解 析 手 法 が提 案 され た.こ の手 法 に よ り荷 重 一荷 重 点. 物 体 に 与 え られ た 過 大 な荷 重 に よ り,物 体 にひ ず み の局 所 化 が 生 じ,さ らに き裂,す な わ ち変 位 の 不連. 変位 関係 な どの解 の要 素 依 存 性 が大 幅 に軽 減 し,損 傷 モ. 続 の発 生 ・進 展 に よ り,や がて 耐 荷 力 を失 い崩 壊 へ と至 る一 連 の 力 学 的 現 象 と考 え られ る.そ の よ うな. しか し,こ の 手法 に よる と,不 連 続 な形 状 関数 の 作成 が. ら3)に よっ て要 素 内 に 不連 続 な形 状 関数 を用 い る強 不連. デル や 弾塑 性体 な どの裂 進 展 解 析 が数 多 く報 告 され た. 非 常 に複 雑 とな り,変 位 不 連 続 面 に よっ て分 割 され 独 立. 問 題 に対 して,近 年 の 目覚 しいコンピューター のメモ リ の 増加 や 高 速 化 に伴 い,従 来 実験 のみ で行 わ れ ていた. な ひず み を持 つ はず の2つ の部 分 が独 立 で な くな る.例. 材 料 の破 壊 強 度 や 構 造 物 の 耐荷 力 測 定 に も,破 壊 の メ カ ニ ズ ム を 考 慮 した 有 限 要 素 法 に よ る数 値 解 析 に. に な るが,こ の研 究 で汎 用 され て い る 階段 関数 か ら1次. よ る手 法 が 取 り入 れ られ る よ うに な り,現 在 も種 々 の有 限要 素 法 に よ る数 値 解 析 手 法 が盛 ん に研 究 され. 形 状 関数 を用 い た場 合,不 連 続 面 両側 の全 ひず み成 分 が. て い る.. え ば,一 般 に は,不 連 続 面 に沿 う方 向 の ひず み は不 連 続 の3角 形 形 状 関数 を 引 くこ とに よ り作 成 され た 不連 続 な. 常 に 同 一 に な り,ク ラ ック進 展 挙 動 を捉 え る上 で は 致命 的 な欠 点 を有 す る4).一 方,こ の強 不 連 続 解 析 手 法 に対. 現 在 で も汎 用 され て い る破 壊 力 学 分 野 にお け る有 限 要 素 法 に よ る数 値 解 析 の 研 究 で は,き 裂 のような変. し,上 記 の欠 点 を持 た な い,よ 張有 限 要 素法(X‑FEM:eXtended. り簡 便 な 手 法 と して,拡 FiniteElement Method). 位 不 連 続 面 は,要 素 の 辺 上 に 沿 って要 素 節 点 を分 離 す る事 によって表 現 され て いる.そ の場 合,一 般 に はき. っ て提 案 され て い る.こ の手 法 は,き 裂 な どの変 位 の不. 裂 先 端 近 傍 で は応 力や ひ ず み の 特 異 性 などが生 じ,き. 連 続 面 を有 す る要 素 に対 して,要 素 節 点 に新 た な 自由度. 裂 近 傍 を非 常 に小 さな 要 素 で構 成 した り,特 異 要 素 を 組 み 込 む 等 の 工 夫 が必 要 になる.この ような特殊 性 を考. を付 加 す る こ とに よ り変位 の 不 連 続 を表 現 で き る よ うに. 慮 した有 限 要 素 によるメッシュ生 成 は,自 動 要 素 生成 プ ログラムを利 用 した としても,か なり煩 雑 な 処理 となる.さ らに,汎 用 され てい る要 素 の 辺 上 に 沿 って要 素 節 点 を. と呼 ばれ る解 析 手 法 がBelytschkoら5)やMoesら6)に. した もの で あ る.X‑FEMは,未. よ. 知 量 の増 加 に よ り計 算 時. 間 は多 少 増 加 す るが,従 来 の 有 限 要 素 法 に付 加 的 な 自由 度 を加 え るだ けで よ く,比 較 的 容 易 に プ ロ グ ラ ム を作 成 す る こ とが 可 能 で あ る.X‑FEMで. は,線 形 弾 性体 内の. 分 離 す る方 法 でき裂 進 展 解 析 す ると,当然 ながら,き裂 の進 展 挙 動 は,あ らか じめ設 定 され た要 素 配 置 に 限 定. 変 位 の不 連 続 を表 す 自 由度 だ けで な く,メ ッシ ュ フ リー. され てしまう.した がって,こ れ を回避 す るた め には,非. 法 で も使 用 され た,き 裂 先端 近傍 の応 力 の 一1/2特 異 性. 常 に面 倒 な要 素 のリメッシュとFEM解. 析 を交 互 に行 う必. を もつ よ うな 変位 分布 の 自 由度 を も節 点 に付 加 す る こ と. 要 が あり計 算 が 非 常 に 面倒 になる.物 体 が弾 塑 性 体 な どになると,同 じ点で の リメッシュ前 後 の物 理 量 の決 定 が. 知 数 が 大 幅 に増加 す るだ け で な く,物 体 が線 形 弾 性体 で. き裂 の先 端 近 傍 の解 を よ り精 度 の 良 い もの とす るた め に,. ―19―. を提 案 して い る.し か し,こ の 付加 自 由度 に よ って,未.

(2) な く,例 えば,一 般 の非線 形弾 性体や 弾塑性体の場 合で は,き 裂先端近傍 の応力 ない しひず みの特 性は,特 別 な. 2.1支 配 方 程 式 と境 界 条 件. 場 合を除 き未 知で あるため この手法 は使 えない.. 先 端 に お け る 接 線 を 延 長 し た 線(図‑1中. 著者 らの将来の研究 目的 は,地 盤 の地滑 りや コンク リ ー トや 岩盤 な どの き裂先端近傍が弾塑 性体挙動す る破壊. に よ り分 割 され る2つ. 1に 示 す よ う な 物 図‑体 Ω を 考 え る .き. とす る.図‑1に. 過程 の解 明にあ るため,あ えて,上 記 の応 力の‑1/2特. 裂 とそ の の 破 線). の 領 域 を ,そ れ ぞ れ Ω+,Ω‑ 灰 色 で 塗 りつ ぶ し て 示 す .. は,Ω+を. で 物 体 の 全 境 界 を表 し,変 位 が 既 知 で あ るru ,表 Γ 裂 の 面 Гcを 合 わ せ た も の. 異 性を もつ よ うな変位分布 の 自由度 を考慮せ ず,変 位 の. 面 力 が 既 知 で あ るΓt,き. 不連続 を表す 自由度 のみ を考慮 した簡便 なX‑FEMの. で あ る.. 一. 手法 を提案 し,無 限板 中央 にき裂が あ り,そ れ を,き 裂 と垂直な方向に引 っ張 り荷重 を作用 させた場 合の き裂の. (1). 任 意方 向折れ 曲が り時のエネル ギー 解 放率を計算 し,提案 したX‑FEMの 妥 当性 を検 証す る.今 まで報告 され た. き 裂 面Γc,は,図‑2に. X‑FEM手. と 境 界 条 件 は 以 下 の と お り で あ る.. と Ω‑側 の 面Γc‑か. 法 を用 いた折れ 曲が り進展 な どの解 析はい く. 示 す よ う に,Ω+側 ら な る.そ. して,釣. の 面Γc,+. り合 い 方 程 式. つ か発表 され ているが,線 形 等方 弾性体 の2次 元 の場 合 でも,折 れ 曲が りき裂 の完全理論解 は,モ‑ドIIIの 場合. (2). を除 い て存 在 しない.そ のた め,直 進 き裂 の場 合 の X‑FEMの 精度 の検 証7)は され ているが,折 れ曲が りき 裂の場合 の精度 の検証は皆無で ある.幸 い上記問題 にお け る折れ 曲が り時のエネル ギー 解 放率は,Wuに よ る半. (3). 解 析 解8)が 知 られ て い るの で,こ の任 意 方 向 折れ 曲 が り時 の エネ ル ギー 解 放 率 の 解 析 は,X‑FEMの 最大 の長 点 で あ る任 意 方 向 折 れ 曲 が り解 析 の ひ とつ の. テ ン ソル,uは. 精 度 の 検 証 に もな る.. よ び き 裂 面Γc+,Γc‑の. こ こ で ▽ は,ナ. い る.(・)は. 2.X‑FEM解. い る.ま. 析. す.ひ. この 章 で は,不 連 続 変位 場 を 有 す る物 体 の 支 配 方 程 式 と,そ れ を離 散 化 して 解 く)紐EM手. ブ ラ 演 算 子,σ. はCauchyの. 変 位,n,nc+,nc‑は. 応力. それぞれ境界お. 外 向 き 法 線 ベ ク トル を 表 して. テ ン ソ ル と ベ ク トル の 内 積 を 示 し て. た 上 付 き の(‑)は. 既 知 量 で あ る こ とを示. ず み は 変 位 よ り以 下 の よ う に 示 され る.. 法の概説. (4). を す る.こ こで は議 論 を簡 単 にす るた め,変 形 は微 小 で あ る と し,運 動 は静 的 で あ り,物 体 力 も無 い も. εは ひ ず み テ ン ソル を 表 し,(х)は テ ン ソ ル 積 で あ. の とす る.更 に,き 裂 表 面 は 自由表 面 で あ り,き 裂. る.上. 式 の 右 肩 のsは 対 称 成 分 で あ る こ と を 表 す . 応 力 と ひ ず み を 関 係 付 け る 構 成 関 係 は 次 の よ うな. 面間 に結 合 力 や 摩擦 な どの 表 面 力 は生 じな い も の と す る.. Hookeの. 法 則 に 従 う も の とす る.. (5) こ こ でCは ン ソル と2階 で は,線 2.2弱. 弾 性 構 成 テ ン ソ ル で,(:)は4階 の テ ン ソ ル の 内 積 を 示 す.な. のテ お ,こ. 形 式化. 式(2)を 弱 形 式 化 す る た め 次 の よ う なΓc上. 図‑ 1 物 体の領 域 と境界. こ. 形 等 方 弾 性 体 を 仮 定 す る.. で不連. 続 と な る 試 験 関 数 η を 考 え る.. (6) こ の 試 験 関 数 を 式(2)の 両 辺 に 掛 け,物 体 の 領 域 Ω全 体 で積 分 しGaussの 次 式 とな る.. 発 散 定理 を用 い る と. (7). 図‑ 2 き裂部分 の領域 と境 界. ― 20―.

(3) 更 に,境. 界 条 件(3),式(4),式(5),お. よ び σ と εの. (10). 対 称 性 を 考 慮 して 変 形 す る と,. (8). ひ ず み は 式(9)を 微 分 して,次. 式 の よ うに 表 せ る.. (11). とな る. 2.3不. こ こで,[B]は,[N]の. 連 続 変位 の 離 散 化. 通 常 のBマ. この 節 で は有 限 要 素 法 に適 用 す る た め,式(8)の 離 散 化 を行 う.一 般 に,有 限 要 素 法 で は連 続 節 点 変 位 aを 未 知 量 と して 計 算 を行 うが,X‑FEMで は き裂 面 の 不 連続 性 を表 す た め に,通 常 の 連 続 節 点 変位aに,. 各 成 分 をx,yで 微 分 した. トリク ス で あ る.数 学 的 に は,式(9). を 微 分 す る 時,階 段 関 数H(x)を 微 分 した 超 関 数 の 項 が 入 る が,不 連 続 面 上 で の ひ ず み は,数 値 解 析 上 関係 無 い の で,式(11)で. は 不 要 で あ る.. 試 験 関数 ηに 関 して も同 様 に離 散 化 を行 うと,. 付加 的 な 自 由度 と して 不 連 続 変 位bを 節 点 に付 加 す. (12). る,以 下,こ れ らの付 加 的 な 自 由度 をそ れ ぞ れ,き 裂 を含 む 要 素 の 節 点 不 連 続 量bと 呼 ぶ.こ れ らの 付 加 項 を加 え る点 は図‑3の 通 りで あ る.要 素(5)内. の よ う に 表 せ る.ま. た,▽(х)η も,次. 式 の よ うに. な る.. (13) こ の 試 験 関 数 に お い て も,変 位 と同 じ く第2項 は き裂 が 存 在 す る 要 素 に の み 付 加 され る.各 要 素 ご とに 式(11),式(12),式(13)を る と次 式 を得 る.. 式(8)に 代 入 す. (14). こ こで 左 辺 の 行 列 の項 はそ れ ぞれ 次 式 の よ うに 表 せ る.. 図‑3付. 加 的 な 自由度 を持 つ 点. (15). の き裂 先 端 で は,き 裂 が 閉 じて い る こ とを保 証 す る た め,△ で示 され る点 で は,節 点 不連 続 量bは 付 加 しな い. 節 点 変 位a,節. 点 不連 続 量bを 用 い て き裂 面 Гcで. 変 位uが 不連 続 とな る よ うに離 散 化 され た 変位uは. こ こ で Ωe,Ωe+は. そ れ ぞ れ 各 要 素 の 領 域 お よび 正. 領 域 を 表 す.. 次 式 の よ うに表 せ る,. 式(14)の 右 辺 は,次. 式 と な る.. (9) た だ し,第2項 ,(2),(5)要 変 位aに. は き 裂 が 存 在 す る 要 素 に(図‑3中,(1) 素)の み 付 加 さ れ る.こ. 対 す る標 準 的 な 形 状 関 数 行 列,{a}は. 変 位 ベ ク トル,{b}は. (16). こ で[N]は 節 点 こ こ で,(Γt)eは. 節点. 示 して い. る.. 節 点 不 連 続 量 ベ ク トル,H(x). は き 裂 面 に よ り分 割 さ れ た Ω+,Ω‑に. 各 要 素 の 表 面 力 境 界Γtを. 対 して 以 下 の. 2.4要 素 剛 性 マ トリクス 作 成 の ため の 数 値 積 分 法. よ うな 値 を 持 つ 階 段 関 数 で あ る.. 本 報 告 で は,基 本 的 に は4節 点 四角 形 要 素 を用 い る が,物 体全 体 を メ ッシ ュ分割 す る場 合,節 点 の連. ― 21―.

(4) 続 性 を保 持 す るた め 必 要 な3角 形 部 分 領 域,ま た後 述 す る よ うに,不 連 続 面 が 存 在 す る こ とに よ り新 た に 生 成 され る3角 形 部 分領 域 も,す べ て4節 点 四角 形 ア イ ソパ ラメ トリ ック要 素 でGaussの4点 積分 を 用 い て考 え る(図‑4).こ れ に よ り,プ ロ グ ラム の アル ゴ リズ ム が 非 常 に簡 単 に な る.. 図‑ 6 き裂に よ り分割 され た四角形お よび五角形領域 既 発 表 のX‑FEM手. 法 の 論 文 で は,こ の 分 割 され. た領 域 の 積 分 を実 行 す る場 合,領 域 を 更 に 小 さな 多 図‑4. くの 三 角 形 要 素 で 分 割 した り,多 くの 三角 形 要 素 と 四角 形 要 素 に 分割 す る事 に よ っ て積 分 され て い る.. 4節 点四角形要 素お よびGauss点. 式(15)の よ う な 積 分 に お い て,通 合 の 要 素 剛 性 マ ト リ ッ ク ス は,次. しか し,き 裂 が進 展 す る場合,き 裂 で分 割 され た新. 常 の四角形の場. た な要 素 が 出来 る た び に,積 分 領 域 を小 さな領 域 に. 式 で 表 せ る.. 再 度 分 割 しなお す 操 作 が必 要 に な り,こ の よ うな操 作 は,き 裂 が 存 在 す る要 素 だ け に限 られ る とは い え,. (17). X‑FEMで. は,面 倒 な リメ ッシ ュ を避 け る こ とが 出 来. る とい う,せっか くの 最 大 の 長 点 が 失 わ れ て しま う. こ こ で,Bマ お け るGauss点 式 のGauss点. ト リ ク ス は,正. 上 の 値,det[Jk]は,ヤ 上 の 値,Wkは,重. そ こで,本 報 告 で は,図‑5上 図 の よ うな2種 類 の 四角 形 領 域 に分 割 され る場 合 は,上 下2つ の 四角 形. 規 座 標 系(ξ,η)に コ ビ行 列. のみ,ま た図‑6の. み 係 数 で あ る.. よ う三 角形 お よび 五 角 形 領 域 に. 本 報 告 で は,プ ロ グ ラ ム の アル ゴ リズ ム を 簡 単 に. 分 割 され る場 合 は,五 角 形 の部 分 を図‑6の よ うに, 三 角 形 と四角 形 の二 つ に分 け て,合 計3個 の部 分 領. す るた め,き 裂 面 は,要 素 内 に存 在 す るが,き 裂 先. 域 の み を考 え る.ま た,モ デ ル 上 で 現 れ た 三 角 形 領. 端 は,常 に 要 素 辺 上 に あ る と仮 定す る.そ の場 合,. 域 は,そ の 三 角 形 の 一 つ の頂 点 を 二 つ に 分 離 して, 4節 点 四 角 形 ア イ ソパ ラ メ トリ ック要 素 に 変 換 す る. 要 素 は,き 裂 面 の位 置 に よ り,図‑5上 図 の よ うな 2種 類 の 四 角 形 領 域 に分 割 され る場 合 と図‑6の よ う三 角 形 お よび 五 角 形 領 域 に分 割 され る2種 類 の タ. 方 法7)を 使 用 し,一 貫 して,4節 ラ メ トリ ック要 素 のGaussの4点. 点 四 角 形 ア イ ソパ 積 分 ア ル ゴ リズ ム. イ プが 考 え られ る.. だ け を使 用す る簡 便 な 手 法 を採 用 す る. き裂 に よ っ て分 割 され る要 素 が図‑5の よ うに, 2種 類 の 四 角 形 に分 割 され る場 合,式(15)の 中 の領 域 Ω全 体 の積 分,お よ び き裂 を含 ま な い 他 の 四角 形 要 素 の積 分 も,式(17)の よ うに,通 常 の正 規座 標 系 (ξ,η)に お け る4個 のGauss点 上 の 値 を使 え ば良 い.一 方,式(15)中 の Ω+上の 積 分 は,き 裂 で 分 割 さ れ る前 の 四角 形 の正 規 座 標 系(ξ,η)に. 関 す る積 分. で あ る事 に 注 意 して,次 の よ うな 手順 で 求 め る. 1)図 ・5上 の よ うに,き 裂 で 分 割 され た Ω+の 四辺 形 部 分 領 域 を新 た なN3、N4、N5、N6に. よ る4節. 点 四 角 形 ア イ ソパ ラ メ トリ ッ ク 要 素 とみ な した Gauss積 分 点 に対 応 す る全 体 座 標(x,y)を 求 め る.. 図‑ 5. き裂 に よ り分割 された2種 類の4節 点四角形 部. (図‑54下) 2)こ の 全 体座 標(x,y)に 対 応 す る分 割 前 の 要 素 に お け る正規 座 標 系 にお け るGauss点 座 標(ξ,η) を 求 め る. 3)そ の 点 で 式(17)を 使 っ て 数 値 積 分 を行 う. 上記 手順 を,図‑7に 示 す.. 分領域 とGauss積 分点. ― 22―.

(5) 図‑ 7 積 分領域 の分割 の場合,Ω+上 の積分 図‑ 6 の 三 角 形 Ω+上 の 積 分 は,そ. の3角. 形の一つ. の 頂 点N4を 二 つ に 分 離 して,4節 点四角形アイ ソ パ ラ メ ト リ ッ ク 要 素 に 変 換 す る 方 法9)を 使 用 し ,前 記 と 同 様 な 方 法 で 分 割 前 の 要 素 に お け るGauss点 正 規 座 標 系 に お け る 座 標(ξ,η)を. 求 め,そ. の. の点 で. 式(17)を 使 っ て 数 値 積 分 を 行 う ま た,図‑6で,五 は,先. 角 形 の 部 分 が Ω+と な っ た 場 合. に 述 べ た よ う に,三. 角形 と四 角 形 の 二 つ に分. 図‑ 8中 央にき裂を有す る2次 元長方形モデル. け て 考 え,前 述 と 同 様 な 手 法 で 数 値 積 分 す れ ば 良 い. 2.5検. 証解 析. ここで は,本 報 告 の 手 法 に 従 っ て 作 成 され たX‑FEM プ ログラム を用 い て,精 度 の 検 証 解 析 を行 う. 8に 示 す 様 に,長. さ4.0cmの. き裂 図‑を 中 央 に 有. す る,縦42cm、 横40.0cmの 長 方 形 で 無 限版 の 近 似 モ デ ル と 考 え,き 裂 と垂 直 な 方 向 に 一 様 引 張 り荷 重 P=50Mpaが. 作 用 して い る線 形 等 方 線 形 モ デ ル を. 解 析 す る.材. 料 定 数 は,ヤ. ア ソ ン 比 ν=0.2と. ン グ 率E=72.0MPa,ポ. した,X‑FEM解. シ ュ 分 割 は,図‑9に. 示 す.こ. 析 モ デル の メ ッ. の 図 で は,き. 裂の上下. に 三 角 形 要 素 が あ る が,前 記 し た よ うに,3角 形の 一 つ の頂 点 を二 つ に分 離 して ,4節 点 四角 形 ア イ ソ パ ラ メ トリッ ク要 素 に変 換 す る方 法 を採 用 して い る た め,近. 似 モ デ ル の 要 素 は,全. て4節. メ ト リ ッ ク 要 素 で あ り,合 計1960節 分 割 し て い る.な め,長. お,物. 点 ア イ ソパ ラ 点2024要. 素に. 体 の 剛 体 変 位 を 取 り除 く た. 方 形 モ デ ル 中央 左 端 の要 素 の左 上 の節 点 変 位. は,X,Y両. 方 向 を 固 定 し,左. 下 の 節 点 変 位 は,Y. 方 向 の 変 位 の み を 固 定 し た.(図‑8,図‑9参 な お,き. 裂 は,中. 照). 図‑9解 析モデル のメッシュ分割. 央線 の 一 つ 下 の 要 素 内 の 中央 に沿. っ て 挿 入 し て い る.き. 裂 先 端 の 変 位 を ゼ ロ とす る た. め,き 裂 先 端 は,き 裂 を 含 む 要 素 辺 中 央 上 に 設 置 し, そ の 節 点 を 含 む 要 素 辺 の 上 下 の 節 点 に は,節 続 量bは. 点不連. まず,最 終 変 位 状 態 での 変 形 図 を図‑10に. 示 す.. 微 小 な 変 形 を変 位 で 図 示 してい る.変 形 が,不 連 続 面 近 傍 に 局所 化 している様 子 が確 認 できる.. 付 加 しな い.. ― 23―.

(6) す.な お 応 力 σyの値 は,ガ ウス積 分 点 の値 で あ る た め,き 裂 延 長 線 上 よ り少 し上 の位 置 で の値 で あ る. 本 解 析 解 は き裂 先端 付 近 で応 力 が 増 大 す る理 論 解 の 特 徴 を 表 して い る.た だ し,本X‑FEM手 法で は,き 裂先 端 を囲む 要素節点 に線 形等 方弾 性体 の場合 の特異応 力 を表す 関数 を付加 していないた め,それ を付加 した手法 に比べ,き 裂先端 近傍 の解 の精度 は劣 るであろ うが,通 常 の有 限要素法に よる図‑9の よ うに メ ッシュ分割 された場 合 の解 と同程度 の精度 が得 られ てい る と考 え られ る.図‑ 12の 結 果か らも,図‑9の よ うに メ ッシュ分割 された場 合 にお いての σyは比較的 良好 と言 え る.. 図‑10変. 形図. 次 に,応 力 σyの数 値 解 を検 討 す る.図‑11に 央 に2aの θ,θ1,θ2お 央,右. 示す 中. 長 さ の き 裂 を 持 つ 無 限 板 を 考 え る.角. 端,左. よ び 長 さr,r1,r2は 端 で の 値,σy∞. 張 り応 力 で あ る.こ 解 はWestergaardの. 度. 図‑12き. 裂 先 端 近 傍 の σyの 分 布 図. それ ぞれ き裂 中. は 無 限遠 点 で の 一様 引. の 様 な 場 合,点Aの. σyの 理 論. 応 力 関 数 を使 用 す る こ とに よ. り次 式 で 与 え られ る8).. 3.X‑FEM解. 析 を 用 い たE積 分 に よ るき 裂 折 れ 曲 が り. 瞬間時 のエルギー解放 率の解析 2.5節 はき裂 が直線 の場 合の,本X‑FEM手. 法の精度. の検証 したが,本 節 では,き 裂 が折れ 曲が る場合 の精度 の検 証を行 う目的 もあ り,き 裂 折れ 曲が り瞬 間時エネル ギ解 放率 を求 め,理 論解 と比較す る事 によ り,そ の精度 の検 証 を行 う. 3.1E積. 分 に よ る エ ネ ル ギ ー解 放 率 とそ の 近 似 公 式. 本 報 告 で は線 形 等 方 弾 性 体 を扱 うの で,エ ネ ル ギ 解 放 率 を 求 め る経 路 独 立 なE積 分 は,進 展 き裂 先 端 を含 む 物 体 内 の任 意 の領 域 の 全 境 界Γ 上 の 経 路 積 分 と して 次 式 の よ うに 与 え られ る11) (19) こ こ で,s,uは,そ び 変 位 で あ る.ま. れ ぞ れ,Γ た,4は,き. 上の表面力お よ. 裂 の 長 さで あ る。. 数 値 解 析 に お い て は,き 裂 長 さ に 関 す る 微 分 項 を. 図‑ 11. 一様 引張 りを受 ける中央 き裂 を有す る無限板. き 裂 進 展 前 と 進 展 後 の2点 式(19)は. 差 分 近 似 を す る.そ の 時,. 次 式 の よ う に な る.. (18). 図‑12に,き を本X‑FEM解. 裂 右 端 か ら右 側 の応 力 σyの 分布 図 析 に よ る解 と上 記 理 論 解 と と もに 示. ― 24―. (20) こ こ に,η は 経 路 に お け る 要 素 辺 の 数,△3は 各 要 素 辺 の 長 さ,△4は き 裂 進 展 長 さ で あ る.ま た(4).

(7) お よび(l+△l)は,そ れ ぞれ き裂 の進 展 前 と進 展 後 の物 理 量 を表 して い る.こ のE積 分 に よれ ば,破 壊 力 学 で 周 知 のJ積 分 で は 求 め る 事 が 不 可 能 で あ っ た任 意 方 向 折 れ 曲 が り瞬 間 時 の エ ネ ル ギー解 放 率 が 経 路 独 立 な積 分 で 求 め る こ とが 出 来 る. 3.2X‑FEM解. 析 を用 い た エ ル ギ 解 放 率 の 解 析. 本 節 で は,2.5節. で 解 析 した も の と 同 様 な モ デ ル. を 使 用 し,き 裂 と垂 直 な 方 向 に 一 様 引 張 り荷 重p =5 .0Mpaが 作 用 し て い る 場 合 の,き 裂 右 先 端 が 折 れ 曲 が り進 展 す る 瞬 間 時 の エ ネ ル ギ ー解 放 率 を,本 X‑FEMに. よ り得 た 数 値 解 析 解 を 利 用 し,式(20)に. っ て 求 め る.な お,エ 経 路 は,き. 裂 右 先 端 を 囲 む 経 路1,2,及. 端 を 囲 む 経 路3,4の. よ. ネ ル ギ 解 放 率 を 算 出 す る積 分 合 計4種. び 両側 先. 類 設 定 した(図. 一1. 4参 照).. 図‑ 15経 な お,主. 路独 立性の検 証. き 裂 面 か ら の 折 れ 曲 が り角 度 θは,0.,. 18°,36°,54°,72°,89°. の 計6方. 向 に進 展 す る場 合. を 解 析 し た.θ=0° 即 ち き 裂 が 直 進 す る 場 合 の エ ネ ル ギ ー 解 放 率 の 経 路 の 違 い に よ る エ ネ ル ギー解 放 率 を図‑15に. 示 す.こ. こ で,縦. 軸 は数 値 解 析 結 果 を. 理 論 解 で 除 し て 正 規 化 し て い る.横. 軸 は4個. の積. 分 経 路 の 番 号 で あ る.解 析 結 果 に よ り,き 裂 先 端 の み を 囲 む 経 路1と2お. よ び き 裂 両 先 端 を 囲 む3、4. と す べ て の 経 路 に お い て 一 定 の 値 と な っ て お り経 路 独 立性 が 非 常 に 良 い 精 度 で成 立 して い る こ とが. 図‑13一. わ か る(経. 様 引 張 り荷 重 下 の き裂折れ 曲が りモデル. 路 誤 差0.003%以. 下).ま. 理 論 解 と の 誤 差 も0.3%以. た,無. 限板 の. 下 とエ ネ ル ギ 解 放 率 の. 精 度 も 非 常 に 良 い こ と が わ か る. 16は,き. 裂 面 に 垂 直図‑ な方 向 に 一様 引 張応. 力 を 載 荷 した 場 合 の き 裂 折 れ 曲 が り 瞬 間 時 の エ ネ ル ギ 解 放 率 を 求 め た 結 果 で あ り,横 軸 は き 裂 折 れ 曲 が り角 度 θ,縦 軸 は き 裂 が ま っ す ぐ 進 む 場 合 の 理 論 解 に よ り求 め た エ ネ ル ギ 解 放 率 で 正 規 化 して あ る. 折 れ 曲 が り角 度 が 負 方 向 の 値 は,結 果 が 正 方 向 と 同 一 と な る 対 称 性 を確 認 した た め ,図 で は 省 略 して あ る.図 中 ■ で 示 し て あ る の が 本 解 析 結 果 で あ り,破 線 で 示 し た も の がWuの 文 献8)に. は,θ. 半 解 析 解8)で あ る.な. お,. ≦0.4π ま で し か 得 ら れ て い な い.. こ の き 裂 の 折 れ 曲 が り の 問 題 は モ ー ド皿 以 外 厳 密 な 理 論 解 が 存 在 し な い が,こ のWuの. 結 果 はそ の他. の 多 く の 研 究 者 に よ っ て 確 か め られ て お り,最 も 信 頼 で き る 解 で あ る.そ のWuの. 結 果 と本 解 析 の 結 果. は 非 常 に 良 く 一 致 して い る こ と が 分 か る.. 図‑ 14積. 分経路 の設 定. ― 25―.

(8) finite. element. remeshing,. method Int.. J.. pp.131-150, 1999. 7) 長 嶋 利 夫: X‑FEMに. for crack Num.. Meths. growth .. without. Engng,. 46,. よる 弾性 解 析 の精 度 につ い. て の 検 討, 日本 機 会 学 会 論 文 集(A編)67, ‑1575 .2001.. pp.1569. 8) Wu,C.H.: Explicit asymptotic solution for the Maximum-Energy-Release-Rate problem, Int . J. Solids Structures, Vol.15,pp.561-566.1983. 9) Bathe, K,J, Tinite Element Procedure, Prentice Hall, Upper Saddle River, New Jersey, 1996. 10). 図‑16.本X‑FEMに 4.結. よ る解 とWuの. 線 形 破 壊 力 学 入 門,. 培 風 館,. 解 の 比較. (2003年4月18日. 本研 究 で は,4節 点 四 角 形 ア イ ソパ ラ メ トリッ ク 要 素 を 用 い た 簡 便 なX‑FEM手 法 を提 案 し,そ の解 析 手 法 に よ り,中央 に き裂 が あ る無 限板 を 近似 した モ デル に,き 裂 に 垂 直 な 方 向 に 一様 引 っ 張 り荷 重 が 分 に よ り,き 裂 の い. くつ か の 方 向 へ の 折 れ 曲 が り瞬 間 時 の エ ネ ル ギ 解 放 率 を求 め,そ の有 効 性 を検 討 した.そ の結 果,進 展 き裂 先 端 を囲 み,先 端 近 傍 か ら離 れ た 任 意 の積 分 経 路 で,折 れ 曲が り方 向 にか か わ らず 非 常 に 精 度 良 くエ ネ ル ギ解 放 率 を求 め る こ とが で き,き 裂 の 折れ 曲 が り問題 に 対 して も本X‑FEM手. 法 は,非 常 に有. 効 で あ る こ とが確 認 で きた. 参 考文献. 1) Simo,J .C. Oliver, J. and Armero, F.:An analysis of strong discontinuities induced by strain-softening in rate-independent solids, Computaational Mech., 12, pp.277-296, 1993. 2) Oliver, J.: Modeling strong discontinuities in solid mechanics via strain softening constitutive equations. Part 2: Numerical simulation, Int. J. Num. Meths. Engng. 39, pp.3601-3623, 1996. 3)Larsson, R. andK..Runesson: Element-embedded localization band based on regularized displacement discontinuity, J. of Eng.Mech.pp.402-411,1996. 4) Jirasek, M and T. Belytschko: Computational resolution of strong discontinuities, Proc. MCCM-V, Vienna, Austria, pp.7-12, 2002. 5) Belytscheko, T and T. Black: Elastic crack growth in finite elements with minimal remeshing, Int. J. Num. Meths. Engng, 45, pp.601-620, 1999. 6) Moes, N.and J. Dolbow, and T. Belytschko:. 1976 .. 11) Yatomi, C., K.Hashimoto andH, Ishida,: Finite element analysis of the energy release rate for a kinked crack using the E-integral, Lecture Note in Num . Appl. Anal., 13, pp.61-74, Kino-kuniya, 1994.. 論. 載 荷 され た場 合 にお い て,E積. 岡 村 弘 之:. A. ― 26. 受 付).

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