• 検索結果がありません。

共生基盤学専攻

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "共生基盤学専攻"

Copied!
1
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

北海道大学 大学院農学院 修士論文発表会,2016 年 2 月 10 日

ルーピンとの混植がイネ科牧草の生育および窒素吸収に及ぼす影響

共生基盤学専攻 生物共生科学講座 植物栄養生態学 藤石 愛美

1. はじめに

牧草栽培で堆肥を有効に利用することは化学肥料の使用量を低減し,循環型の農業を進めるう えで重要である。しかしながら堆肥中の窒素は有機態窒素として存在している割合が多いため,

有機態窒素の利用効率を向上させることが求められている。マメ科植物であるルーピン(Lupinus

albus L.)は根圏の有機態窒素の無機化を促進し,窒素を獲得する能力が高いことが報告されてい

る。そこで本研究では堆肥を施肥した土壌でイネ科牧草をルーピンと混植させることにより土壌 中の有機態窒素の分解が促進され,イネ科牧草の窒素吸収と生育が向上するという仮説を立て,

それをポット実験により検証した。さらにルーピン混植時の根圏土壌において有機態窒素分解を 促進している要因の解明についても試みた。

2. 方法

イネ科牧草としてチモシー(Phleum pratense L.)とオーチャードグラス(Dactylis glomerata L.) を用いた。各植物は播種してから2か月間 ポットで栽培した。混植区では,ポットの中央にル ーピンあるいは対照のダイズ(Glycine max (L.)Merrill)を植え,その周囲に2スポットずつ2 類のイネ科牧草を植えた。この混植区に加え,ルーピン,ダイズ,牧草を単独で植えた単植区を 設けた。それぞれについて堆肥区,硫酸アンモニウム区,無窒素肥料区を設定した。栽培後,各 植物体に関しては,生育量と無機元素を,栽培土壌に関しては根圏土壌と非根圏土壌を分けて採 取し,プロテアーゼ活性, Biolog Ecoplateによる微生物炭素源資化特性,有機態窒素量,無機 態窒素量を分析した。

3. 結果と考察

堆肥区において牧草の生育はルーピンとの混植で牧草単植,ダイズとの混植よりも増加した。

一方,硫安区と無窒素区に関しては混植と単植で生育に差はなかった。また牧草の窒素含有率に 関しても堆肥区でルーピンとの混植で増加した。このときルーピンとの混植ではリン酸緩衝液抽 出土壌中有機態窒素が減少する傾向にあり,特に堆肥区の根圏土壌では有意に減少した。根圏土 壌中プロテアーゼ活性 はルーピンとの混植で増加する傾向にあり,特に堆肥区で有意に増加し た。このことから特に堆肥区においてルーピンとの混植により土壌中有機態窒素分解が促進され,

牧草の窒素含有量および生育が上昇したことが示唆された。一方,この混植による土壌有機態窒 素の可給化に土壌微生物叢および微生物活性の変化の関与は認められなかった。以上のことから ルーピンとの混植による土壌中有機態窒素の分解促進は微生物叢および微生物活性の変化によ るものではなく,ルーピン根由来のプロテアーゼが主な要因であることが示唆された。

4. まとめ

イネ科牧草とルーピンの混植によって堆肥区のイネ科牧草の窒素吸収及び生育が増加した。堆 肥に含まれる有機態窒素の分解がルーピンの根が分泌したプロテアーゼによって促進され,土壌 中有機態窒素の可給化が進んだことが要因の一つであると考えられた。

参照

関連したドキュメント

茶は嗜好品的性質があり,生葉から荒茶への一次加工,製品への仕上げ加工(再製)がなされる

【飼育試験 1】3 週齢の Wistar/Slc 雄性ラットを 2 週間の予備飼育後,基本飼料の AIN-93G を与え る Control 群, 0.05%CA 添加食 (CA) 群, 3%ラフィノース添加食

(PVPP)を加えて抽出した後,9,000xg, 10 分で遠心分離して沈殿を得,新しい抽出緩衝液で十分 洗浄後,Milli-Q

合計 8 株のハスカップから 19 種(47 菌株)のエンドファイトが単離された(2 菌株未同定) 。 接種試験の結果, Geomyces sp., Phialocephala

リポテイコ酸 (LTA) はグラム陽性細菌の細胞表層の主要構成成分の一つで,細胞膜上の糖 脂質 (アンカー糖脂質) にグリセロールリン酸

 ミャンマーは 10 世紀のバガン王朝建国以後、エーヤワ

している風景です。熊が出没する安比では 10

従来の研究では、棚田など現在まで良好な維持管理下にあるが、今後は荒廃の危機に直面する可能性が