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チゼルプラウの基礎的研究 共生基盤学専攻

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Academic year: 2021

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北海道大学 大学院農学院 修士論文発表会,2017 年 2 月 1 日〜13 日

チゼルプラウの基礎的研究

共生基盤学専攻 バイオマス転換学講座 バイオマス生産制御学 楊 開元

1.はじめに

チゼルプラウは作業能率の高い非駆動型の簡易耕起用機械であり,北海道では近年,

収穫後の早期乾田化を期待して水田地帯で広がりを見せている。しかし,チゼルプラウ の性能に関する研究例は乏しく,排水性や砕土性に関する定量的な評価が行われた例は 見当たらない。本研究ではチゼルプラウの基礎的性能を知るために,シャンクの力学的 な特性を把握した上で,チゼルプラウによる耕うん作業の特徴である適度な砕土性と土 壌の乾燥効果についてトラクタの踏圧部と非踏圧部に分けて検証した。

2.方法

チゼルプラウシャンクの 3D モデル(図1)を作 成し,耕うん抵抗とシャンクのひずみ量および変異 量との関係をシミュレーション解析した。また,適 正耕深が異なる 3 種の非駆動型の簡易耕起用機械 (チゼルプラウを含む)を供試し,砕土性と土壌の乾 燥効果をトラクタの踏圧部と非踏圧部に分けて検 証した。試験は水田と畑圃場において行い,ロータ リハロー等駆動型の耕うん砕土装置と比較した。

3.結果と考察

高水分状態不耕起ほ場において,シャンクにかかる最 大荷重は 5900N 前後であった。

非駆動型の中では,チゼルプラウの砕土性が優れた。チゼルプラウの乾燥促進効果は 畑土壌と水田土壌に関わらずロータリ耕うん装置より高かった。トラクタの踏圧部と非 踏圧部の比較では,踏圧により土壌は締め固められ土壌硬度は 1.5 倍程度昇したが,逆 にシャンクにかかる土壌の耕うん抵抗の範囲は縮小されるので,結果として踏圧部の耕 うん抵抗は非踏圧部より小さくなった。この現象は,供試したほ場の土壌水分の範囲内 で共通していた。また,踏圧部の排水性は非踏圧部より低下した。ただし,1回踏圧と 2 回踏圧では明瞭な差はなかった。トラクタ車輪の踏圧部は,耕うん面積の約 35%に及 ぶので,耕うん状態の均一性を図るうえで,より詳細な調査が必要である。

4.まとめ

本研究においてチゼルプラウの力学的特性と耕うん効果に関する基礎知見が得られ た。駆動型の耕うん装置と比較し,乾燥促進効果が高いことが確認された。トラクタ車 輪の踏圧部は,非踏圧部より土壌の乾燥が遅れた。全耕うん面積に占めるトラクタ車輪 の踏圧面積は約 35%に及ぶので,耕うん状態の均一性を図るために対策が必要である。

融雪後のような,液性限界に近い 高水分土壌での性能を評価する課題が残された。

図1 シャンクの 3D モデル

参照

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