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子牛価格変動に関する分析 共生基盤学専攻

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北海道大学 大学院農学院 修士論文発表会,2017 年 2 月 7 日

子牛価格変動に関する分析

共生基盤学専攻 共生農業資源経済学講座 開発経済学 澤田雄作 1. はじめに

子牛の価格は牛肉と比較すると大きく変動するため経営の不安定性及び生産行動に影響が あると考えられる。子牛価格がどのような要因によって変動するかを分析することは繁殖農 家の経営に重要な意義がある。

これまでの子牛価格に関する研究は,子牛価格自体の変動特徴や子牛と枝肉との関係を分 析したマクロの視点から行われたものと,子牛が血統や体重などの違いが個体の価格形成の 影響したのかを分析したミクロの視点から行われたものがある。既存の研究では,子牛価格 の個体間格差要因(出荷時体重や血統)と生産者の取り組みの関係が明らかとされていない。

本論文では子牛価格の個体間格差の要因と生産者行動を明らかにすることを目的とする。

JA しずないから提供された 2008 年から 2016 年までの子牛価格データと生産者・関連団体か らの聞き取り調査を行った結果を元に考察する。静内和牛生産改良組合のデータを用いて,

聞き取り調査と合わせて子牛の変動と農家行動を分析する。その結果,分析対象のどの年度 であっても体重及び日齢は有意であった。

事例地である静内和牛生産改良組合が含まれる新ひだか町は 2003 年静内町和牛生産改良 組合が設立され,静内町の軽種馬生産者は黒毛和種へ転換・複合化が促進され,繁殖農家戸数 及び母牛頭数が急速に増加し,産地が形成された。日本の肉用牛は肉用種と乳用種がある。

肉用種とは黒毛和種,褐色和種,日本短角種が含まれ,乳用種はホルスタインと交雑牛が含 まれる。繁殖農家とは黒毛和種の子牛を生産する農家である。母牛から生まれた子牛は 9 ヶ 月から 10 ヶ月程度育成された後,主に取引市場で販売される。

2. 方法

子牛価格変動を分析するために,JA しずないより提供された 2008 年から 2016 年までの全 6907 頭の内,去勢牛 3922 頭を分析対象とした。重回帰分析を行い,価格を目的変数とし,

説明変数はせり月,体重,日齢,血統とする。

3. 結果と考察

分析対象のどの年度であっても体重及び日齢は有意であり,繁殖農家の経営にとってそれ らを改善することが重要であった。農家調査によれば体重向上の為,飼料改善の観点からは,

静内町のとある生産者が開発した発酵粗飼料が町内農家に広がったことが挙げられる。結果,

町内全体の子牛の体重が著しく向上し,出荷日齢が短くなった。生産者自身の日々の研究と 実践が重要である。

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