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学位論文内容の要旨

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Academic year: 2021

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     博士(工学)立野岡 学位論文題名

空間シミュレーションルームによる 天井ブリーズライン空調方式に関する研究

学位論文内容の要旨

  天井ブリーズライン空調方式によるぺりメータ空調システムは、オールェア方式であルダクト併 用型天井吹出しタイプである。この方式は、水配管を伴わをいとぃう利点を持ち、漏水事故防止の 観点から、室内にOA機器 が多く導入されるインテリ ジェントビルを中心にその採用が増えつっあ るが、天井プリーズライン方式に対する適切を設計基準は確立されていをいため、吹出口の設置位 置や形状は建築構造や意匠の制約を受けて選定されているのが現状である。吹出口の設置位置や形 状を不適正に設定すれば、日射の変動に追従できないばかりでをく、良好を室内温熱環境を達成で きをい可能性があり、特に冬期における暖房条件では、天井付近に熱溜りが生じてしまい床付近は 一向に暖まらないことや、天井から下向きの吹出気流とをるため窓面のコールドドラフトを助長す るをどの不具合が生じる可能性がある。そこで本研究では、ベリメータ空調方式としてプリーズラ イン型吹出口を用いた場合の、設置位置や長さなどの形状に関する設計基準を作成するために、温 熱環境の特性を把握する ことを目的とした。

  第1章では、序論とし て、窓まわりの空間の環境とべりメータ空調方式の変遷について述ベ、関 連する既往の研究につい て概説し、本研究の目的を 示した。

  第2章では、空間シミ ュレーションルームの概要と して、天井プリーズライン 空調方式の研究 を実施するに当たり、製作した実験装置について説明した。実験装置を製作した場所である空間シ ミュレーションルームは、模擬居室、天井ふところ、床下ふところ、外気室および観測スベースで 構成され、外気室には、太陽光とほば等しい波長と強度を持ち、太陽高度が調整できるソーラーシ ミュレータが設置してある。この空間シミュレーションルームに標準的を事務所ピルの居室を模擬 した実験装置を製作した 。

  第3章では、ブリーズ ラインの有効性の実験方法として、本研究で実施した実験方法について説 明した。まず、本研究で実施した実験の室内条件や外界条件をどの諸条件について示し、次いで、

パラメータであるべりメータ吹出口のプリーズラインを設置した条件(窓からの距離、吹出方向、

長さと本数等)を示した。さらに実験で使用した測定装置と測定ポイントについて示し、ペリメー タ ゾ ー ン の 温 熱 環 境 を 評 価 す る た め に 設 定 し た 評 価 指 標 に つ い て 示 し た 。   第4章では、冷房時の ブリーズラインの長さと本数の検討として、ブリーズラインの長さと本数 をパラメータとし、夏期条件で実験を行い、室内温熱環境への影響を検証した。室内温熱環境が良 好でをい条件は、吹出口 を1本に集中し、吹出口長さをスパン幅の半分とするものである。室内温 熱環境が良好とをる条件 は、吹出口を1本に集中する場合は吹出口長さをスパン幅まで広げるもの

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であり、吹出口長さ の合計がスパン幅の半分の 場合は吹出口を2本に分割するものである。実建物 への応用を考えると 、吹出口を2本に分割し、吹 出口の長さの合計をスパン幅の半分とすることが 推奨されることを示 した。

  第5章では、冷房 時のブリーズラインの吹出方 向の検討として、プリーズラインの吹出方向をパ ラメータとし、夏期 条件で実験を行い、室内温熱環境への影響を検証した。水平吹きは、放射不均 一度は小さく居住域 の気流速度が小さい。垂直吹きは気温は想定より低いが居住域の気流速度が大 きい。後ろ吹きは、 放射不均一度が大きくPMVも 大きい。斜め吹きは、居住 域の気流速度がやや 大きい、という特徴 がある。室内温熟環境が良好とをる冷房時の吹出方向は、ブラインドの上端に 向かって吹出す水平 吹きが最適であることを示 した。

  第6章では、冷房 時のプリーズラインの窓から の距離の検討として、ブリーズラインの窓からの 距離をパラメータと し、夏期条件で実験を行い、室内温熱環境への影響を検証した。窓のすぐ近く に吹出口を設置する と、上下温度差が大きく温 度成層を形成する。窓からIm程度に吹出口を設置 する と 概ね 良好 教室 内温 熱環境とをる。窓から2m程度 に吹出口を設置すると、気 流速度が大き く、ドラフト発生の 可能性がある。室内温熱環 境が良好となる吹出口の窓からの距離は、窓から Im程度であることを 示した。

  第7章では、暖房 時の室内温熱環境への影響の 検討として、プリーズライン長さと吹出方向をパ ラメータとし、冬期 の暖房条件で実験を行い、室内温熱環境への影響を検証した。暖房時の室内温 熱環境は、冷房を規 準とした吹出条件を採用した場合、暖房時に良好を室内温熱環境にをるとは限 ら を い 。 良 好 を 室 内 温 熱 環 境 を 達成 する ため 、 何ら かの 工夫 が 必要 であ るこ とを 示 した 。   第8章では、暖房 時の室内温熱環境の改善の検 討として、暖房条件での居住域の気流速度に着目 し室内温熱環境の改 善のために、垂直吹きと水平吹きについてぺりメータ供給熱量を等しくしたま ま給気風量を減少さ せる実験を行い検証した。 暖房時に良好を室内温熱環境を達成する方法とし て、ベリメータ供給 熱量を等しくしたまま給気 風量を60%レベルまでの範囲 で滅少させることが 有効であることを示 した。

  総括として以上の 検討結果をまとめ、室内温熱環境が良好とをるブリーズラインの吹出条件を示 した。冷房時のプリ ーズラインの吹出条件は、 吹出口を2本に分割しプリーズラインの長さの合計 をスパン幅の半分と すること、プラインドの上端に向かって吹出す水平吹きとすること、吹出口を 窓からIm程度離して 設置することである。暖房 時のプリーズラインの吹出条件として、冷房を基 準とした吹出条件を 採用した場合は暖房時に良好な室内温熱環境にをるとは限らず何らかの工夫が 必要である。暖房時 に良好を室内温熱環境を達成する方法として、ベリメータの供給熱量を等しく し た ま ま 給 気 風 鑓 を 60c/oレ ベ ル の 範 幽 で 減 少 さ せ る こ と が 有 効 で あ る 。   以上のことから、 ベリメータ空調方式としてプリーズライン型吹出口を用いた場合の、窓からの 距離、吹出方向、長 さと本数等をパラメータとした室内温熱環境の特性について明らかにした。そ の 結 果 、 天 井 ブ リ ー ズ ラ イ ン 空 調 方 式 の 設 計 基 準 を 作 成 す る た め の 基 盤 が 確 立 さ れた 。

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学位論文審査の要旨 主査   教授   横山眞太郎 副 査    教 授    繪内正道 副 査    教 授    長野克則 副査   准教授   前田享史

学 位 論 文 題 名

空間シミュレーションルームによる 天井ブリーズライン空調方式に関する研究

  天井ブ リーズラ インによるべりメータ空調システムは、オールェア方式であルダクト併用型天 井吹出しタイプである。この方式は、水配管を伴わをいという利点を持ち、漏水事故防止の観点か ら 、室内 にOA機器 が多く導入されるインテリジェントピルを中心にその採用が増えつっある。し かし、天井ブリーズライン方式に対する設計基準は確立されておらず、吹出口の設置位置や形状は 建築構造や意匠の制約を受けて選定されているのが現状である。吹出口の位置や形状を不適正に設 定すれぱ、日射の変動に追従できをいばかりでをく、良好を室内温熱環境を達成できをい可能性が ある。特に暖房条件では、天井付近に熱溜りが生じてしまい床付近は一向に暖まらないことや、天 井 から下 向きの 吹出気流とをるため窓面のコ―ルドドラフトを助長するをどの不具合が生じる可 能性がある。その中で本研究は、ベリメータ空調方式としてブリーズライン型吹出口を用いた場合 の、設置位置や長さをどの形状に関する設計基準を作成するために、温熱環境の特性を解明するこ とを目的としたものである。

  著者は、天井ブリーズライン空調方式の研究を実施するに当たり、まず、実験装置を製作した空 間シミュレーションルームの特性を述べている。その特徴は、模擬居室、天井・床下ふところ、外 気室および観測スベースで構成され、外気室には、太陽光とほば等しい波長と強度を持ち、太陽高 度が調整できるソーラーシミュレータが設冠してあることにある。

  次いで、本研究で実施した実験の室内条件や外界条件をどの諸条件について示し、パラメータで あるべりメータ吹出口のプリーズラインを設置した条件(窓からの距離、吹出方向、長さと本数等)

を示した。さらに実験で使用した測定装置と測定ポイントについて示し、ベリメータゾーンの温熱 環境を評価するために設定した評価指標について示した。

  次に、冷房時のブリーズラインの長さと本数の検討を行った。その結果、室内温熱環境が良好で をい条件は、吹出口を1本に集中し、吹出口長さをスパン幅の半分とするものであるを明らかにし た。室内温熱環境が良好とをる条件は、吹出口を1本に集中する場合は吹出口長さをスパン幅まで 広げるものであり、吹出口長さの合計がスパン幅の半分の場合は吹出口を2本に分書lJするものであ ることを示した。実建物への応用を考えると、吹出口を2本に分割し、吹出口の長さの合計をスパ

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ン幅の半分とす ることが推奨されることを示 した。

  本文の第5章で は、冷房時のブリーズラインの吹出方向の検討として、ブリーズラインの吹出方 向をパラメータ とし、夏期条件で実験を行い、室内温熱環境への影響を検証した。水平吹きは、放 射不均一度は小 さく居住域の気流速度が小さい。垂直吹きは、気温は想定より低いが居住域の気流 速度が大きい。 後ろ吹きは、放射不均一度が 大きくPMVも大きい。斜め吹 きは、居住域の気流速 度がやや大きい 、とぃう特徴がある。室内温熱環境が良好とをる冷房時の吹出方向は、ブラインド の上端に向かっ て吹出す水平吹きが最適であ ることを示した。

  第6章では、冷 房時のブリーズラインの窓からの距離の検討として、ブリーズラインの窓からの 距離をパラメー タとし、夏期条件で実験を行い、室内温熱環境への影響を検証した。窓のすぐ近く に吹出口を設置 すると、上下温度差が大きく 温度成層を形成する。窓からIm程度に吹出口を設置 すると、概ね良 好を室内温熱環境となる。窓 から2m程度に吹出口を設置すると、気流速度が大き く、ドラフト発 生の可能性ある。室内温熱環 境が良好とをる吹出口の窓からの距離は、窓からIm 程度であること を示した。

  第7章では、暖 房時の室内温熱環境への影響の検討として、ブリーズライン長さと吹出方向をパ ラメータとし、 冬期の暖房条件で実験を行い、室内温熱環境への影響を検証した。暖房時の室内温 熱環境は、冷房 を基準とした吹出条件を採用した場合、暖房時に良好を室内温熱環境になるとは限 ら を い 。 良 好 を 室 内 温 熱 環境 を 達成 する ため 、 何ら かの 工夫 が必 要 であ るこ とを 示し た 。   第8章では、暖 房時の室内温熱環境の改善の検討として、暖房条件での居住域の気流速度に着目 し、室内温熱環 境の改善のために、垂直吹きと水平吹きについてべりメータ供給熱量を等しくした まま給気風量を 滅少させる実験を行った。暖房時に良好を室内温熱環境を達成する方法として、ペ リメータ供給熱 量を等しくしたまま給気風量 を60%レベルまでの範囲で滅 少させることが有効で あることを示し た。

  これを要する に、著者は、ベリメータ空調のプリーズライン方式おける配置、吹出方向、長さと 本数等をパラメ ータとした室内温熱環境の特性について新知見を得だものであり、その成果は暖冷 房工学をらびに 空気調整工学に貢献するところ大をるものがある。よって著者は、北海道大学博士

(工学)の学位 を授与される資格あるものと 認める。

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