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分子生物学的手法を用いた硝化細菌生物膜内における

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Academic year: 2021

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博 士 ( 工 学 ) 金 田 一 智 規

学 位 論 文 題 名

分子生物学的手法を用いた硝化細菌生物膜内における    硝化細菌の動態と生態学的相互作用の解析

学位論文内容の要旨

  生物学的窒素除去プロセスは硝化細菌と脱窒細菌により達成されるが、硝化細菌は独立 栄養細菌であるために、増殖速度が低く、外的環境因子の変動に弱いことから安定性に欠 けることが問題となっている。硝化細菌の活性を強化し、安定した窒素除去プロセスを構 築するためには、従来のように経験に基づくりアクターーの入出力操作だけでは不十分で ある。リアクターの運転条件や処理性能と反応を担う微生物群集の構造・機能・活性は密 接に関連していると考えられ、生物膜内における細菌群の存在形態および空間的分布とい った生態学的構造や増殖速度等、微生物の生理・生態を考慮した解析を行い、得られた知 見 を り ア ク タ ー に 適 用 す るこ と で 安 定的 な プ ロセ ス が 達成 さ れ ると 考 え られ る 。   近年の分子生物学的手法の排水処理分野への適用により、処理システム内には多くの未 同定の細菌が存在することが明らかとなっているが、培養が困難であるために生理学的特 性が把握できない場合が多い。もし分離・培養ができたとしても、複合生物系における構 造や機能を必ずしも反映しているとはいえない。したがって、できるだけ実際の環境(in situ) での生理学的特性を解析することが重要である。

  本研究では、Full cycle rRNA approachを軸として、生物膜内における硝化細菌の構造およ び動態を解明することを目的とした。また、硝化細菌生物膜内に共存する従属栄養細菌の 生態学的役割を明らかにし、生物膜全体としてどのような機能を有しているかを解析する こと目的とした。まず、Full cycle rRNA approachにより硝化細菌生物膜内に存在する硝化細 菌および従属栄養細菌を検出・同定した。その後、Real‑Time PCR法を用いて硝化細菌の定 量・ 動態およ び動力 学的定数 の推定を行った。また、MAR‑FISH法を用いて硝化細菌生物 膜内に存在する細菌の基質利用特性を把握し、生物膜全体としての物質循環について考察 した。

  本論文の各章の内容は以下のようになっている。

  第1章 で は 、 本 研 究 の 背 景 、 目 的 お よ び 論 文 の 構 成 に つ い て 述 べ た 。   第2章では、窒素循環と関与する細菌に関する知見をまとめるとともに、最新の分子生 物学的手法としてReal‑Time PCR法とMAR‑FISH法について述べた。

  第3章では 、FISH法お よびReal‑Time PCR法を用いて、生物膜内の硝化細菌の定量を行 い、従来の培養法では困難であった実際の生物膜内での動力学的定数の推定を行った。生 物膜内では水質の結果と一致するようにアンモニア酸化細菌の増殖のあとに亜硝酸酸化細 菌が増殖するといった硝化細菌の動態が確認できた。硝化細菌の最大比増殖速度は浮遊生 物系よりも生物膜系のほうが低く、細菌間の競合やス卜レスによるものであると考えられ る 。 生物 膜 内 では 浮 遊 生物 系 よ りも 多 く の 菌体 数 が 必要であ ること が示唆さ れた。

  第4章では、硝化細菌生物膜内に存在する従属栄養細菌を対象として、Full cycle rRNA approachにより従属栄養細菌の同定および生物膜内における硝化細菌との空間的位置関係 を検 討した。 さらにMAR‑FISH法により従属栄養細菌の基質利用特性を把握した。その結

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果 、 硝 化 細 菌 生 物 膜 内 に 共 存 す る 従 属栄 養細 菌 は、 硝化 細菌 の クラ スタ ーに 存在 す るグ ル ー プ や 生 物 膜 全 体 に 分 布 す る グ ル ー プと いっ た 硝化 細菌 との 空 間的 位置 関係 に違 い が見 ら れた。a‑Proteobacteriaとy‑Proteobacteriaは[l4C]acetic acidおよび[14C]amino acidsを優占的に 利 用 し た こ と か ら 生 物 膜 内 に お い て 低分 子の 有 機物 の分 解に 関 与し てい るこ とが 示 唆さ れ た。CFグ ルー プ とChloroflexiは 生物 膜内 の 構成 比が 低いにも関わらず、[]4ClNAGを優占的 に 利 用 し 、 生 物 膜 内 に お い て 高 分 子 の 有 機 物 の 分 解 に 関 与 し て い る こ と が 示 唆 さ れ た 。   第5章 で は 、第4章 を発 展さ せ、 硝 化細 菌の 菌体 を[1℃ ]標 識 し、 硝化 細菌 由来 の 有機 物 を 利 用 す る従 属栄 養 細菌 群集 をMAR‑FISH法に より 解析 し た。 その 結果 、Chlor。. ル 馴グ ル ー プ は 死 滅 し た 菌 体 由 来 の 有 機 物 を 優占 的に 利 用し 、CFグル ー プで は代 謝由 来の 有 機物 を 利用することが示唆され た。(灯′Dセ。み甜艪′ぬ は生物膜内において硝化細菌由来の有機物が 分 解 さ れ た 低 分 子 の 有 機 物 を 利 用 す る と 考 え ら れ た 。MAR‐FISH法 は複 合生 物系 に おけ る 基 質 利 用 特 性 ・ 活 性 ・ 物 質 循 環 の 把 握に 有効 な 手法 であ り、 環 境中 での 挙動 が未 知 であ る の め 嚠 鰤 門 の 細 菌 の 生 理 学 的 特 性 に 関 す る 知 見 が 得 ら れ た 。 第4章 と 第5章 か ら 生 物 膜 内 で は 系 統 学 的 に 異 な る 従 属 栄 養 細 菌 が多 く存 在 し、 硝化 細菌 由 来の 有機 物を 効率 的 に代 謝 す る こ と で 、 生 物 膜 内 で 硝 化 細 菌 と 共存 関係 が 成り 立ち 、安 定 した 生物 膜生 態系 が 形成 さ れていると推察された。

  第6章 で は 、 硝 化 反 応 の 中 間 生 成 物 で あ る ヒ ド ロ キ シ ル ア ミ ンが 亜硝 酸酸 化細 菌 の増 殖 を 阻 害 す る こ と を 利 用 し 、 生 物 学 的 亜硝 酸脱 窒 によ る窒 素除 去 プロ セス にっ いて 検 討を 行 っ た 。 ま た 、 硝 化 細 菌 に 及 ぼ す ヒ ド ロキ シル ア ミン 添加 の影 響 につ いて も検 討し た 。そ の 結 果 、 低 濃 度 の ヒ ド ロ キ シ ル ア ミ ン の連 続添 加 によ って 亜硝 酸 酸化 細菌 の増 殖を 完 全に 阻 害 す る こ と が で き た 。 ヒ ド ロ キ シ ル アミ ンの 間 欠添 加で は亜 硝 酸酸 化細 菌の 増殖 を 完全 に 抑 制 で き な か っ た 。 ま た 、 ヒ ド ロ キ シ ル ア ミ ン の 添 加 に よ っ て 生 物 膜 内 に お け る M舳ぷD朋D門 甜属 の存 在 形態 (増 殖パ ター ン )が 球状 のクラスターから分散状の シングルセル ヘ と 変 化 し た 。 ま た 、 ヒ ド ロ キ シ ル アミ ンの 添 加に よっ てア ン モニ ア平 均消 費速 度 は大 き くなり、アンモニアの酸化が促進されることが示唆された。

  第7章 で は 、 実 際 の 環 境 中 で の 硝 化 細 菌 の 分 布 お よ び 多 様 性 を評 価す る研 究の 一 例と し て 、 様 々 な 施 設 か ら 採 取 し た 試 料 中 の ア ン モ ニ ア 酸 化 細 菌 群集 に対 して16SrDNAに 基づ く 系 統 解 析 を 行 い 、 優 占 種 の 特 定 と 多 様 性 を 評 価 し た 。 高 ア ン モ ニ ア 性 窒 素 濃 度 で は Mカ.DJD朋D門甜PH′叩ロPロが、低濃度ではMf′りJD朋D門甜DぬDf′叩カロが優占種となり、高塩濃度の 環境 下で は、M加sD甲f闇sp. が優 占 種と なっ た; ま た、 アン モニ ア性 窒 素濃度 が極端に高濃 度 (1000mglN几 ) あ る い は 低 濃 度 (1mg一N几 ) であ る環 境条 件 下で は菌 相が 単純 化 し、 中 程 度 (1‐10mgIN几) のア ン モニ ア性 窒素 濃度 の 環境 下で は、 菌 相に 多様 性が みら れ 、多 様 な ア ン モ ニ ア 酸 化 細 菌 が 反 応 を 分 担 する こと で 、外 的環 境要 因 の変 動に 柔軟 に対 応 して い ることが示唆された。

  第8章 で は 、 本 研 究 で 得 ら れ た 結 論 を 総 括 し 、 今 後 の 研 究 の 展 望 に つ い て 記 し た 。   本 研 究 で は 生 物 膜 内 に お け る 硝 化 細菌 の動 態 を明 らか にす る こと がで き、 この 結 果か ら 生 物 膜 内 に お け る 動 力 学 的 定 数 を 推 定す るこ と がで きた 。硝 化 細菌 生物 膜内 に存 在 する 従 属 栄 養 細 菌 は 多 様 で あ り 、 生 物 膜 内 での 硝化 細 菌と の空 間的 分 布や 基質 利用 特性 が 異な る こ と が 明 ら か と な っ た 。 こ の よ う に 多様 な細 菌 の関 与に よっ て 生物 膜全 体と して 機 能を 持 ち、安定した生物膜生態系が構築されていると考えられた。

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学位論文審査の要旨

学 位 論 文 題 名

分子生物学的手法を用いた硝化細菌生物膜内における 硝化細菌の動態と生態学的相互作用の解析

  生物学的窒素除去プロセスは硝化 細菌と脱窒細菌により達成されるが、硝化細菌は独立 栄養細菌であるために、増殖速度が 低く、外的環境因子の変動に敏感であることから安定 性に欠けることが問題である。硝化 細菌の活性を強化し、安定した窒素除去プロセスを構 築するためには、従来のように経験 に基づくりアクターへの入出力操作だけでは不十分で ある。リアクターの運転条件や処理 性能と反応を担う微生物群集の構造・機能・活性は密 接に関連していると考えられ、生物 膜内における細菌群の存在形態および空間的分布など の生態学的構造や微生物の生理・生 態および増殖パターンを考慮した解析を行い、得られ た知 見を りア ク ター に適 用す るこ とで 安定 的な プロ セスが達成されると考えられる。

  近年の分子生物学的手法の排水処 理分野への適用により、処理システム内には多くの未 同定の細菌が存在することが明らか となっているが、培養が困難であるために生理学的特 性が把握できない場合が多い。もし 分離・培養ができたとしても、複合生物系における構 造や機能を必ずしも反映しているとはいえない。したがって、できるだけ実際の環境(加situ) での生理学的特性を解析することが重要である。

  そこで、本研究では、フルサイク ルrRNAアプローチを軸として、生物膜内における硝 化細菌の構造および動態を解明する こと、および、硝化細菌生物膜内に共存する従属栄養 細菌の生態学的役割を明らかにし、 生物膜全体としての機能を解析することを目的として いる。まず、フルサイクルrRNAアプ ローチにより硝化細菌生物膜内に存在する硝化細菌 および従属栄養細菌を検出・同定し、その後、Real‑Time PCR法を用いて硝化細菌の定量・

動態および動力学的定数の推定を行 っている。最後に、MAR‑FISH法を用いて硝化細菌生 物膜内に存在する細菌の基質利用特 性を把握し、生物膜全体としての物質循環について考 察しており、新規性に富む研究である。

  本論文の各章の内容は以下のようになっている。

  第1章 では、本研究の背景、目的および論文の構成について述 べた後、第2章では、窒 素循環と関与する細菌に関する知見 をまとめるとともに、最新の分子生物学的手法として Real‑Time PCR法とMAR‑FISH法について述べている。

  第3章 では、FISH法およびReaトTime PCR法を用いて、生物膜内の硝化細菌の定量を行 い、従来の培養法では困難であった実際の生物膜内での動力学的定数の推定を行っている。

水質変化に対応するように、生物膜 内ではアンモニア酸化細菌が増殖した後に、亜硝酸酸

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男 基

哲 泰

桑 柄

高 眞

授 授

   

   

教 教

査 査

副 副

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化 細菌 が 増 殖 する こ と を 確認 し て い る。 酸 素 や 基質 の 輸 送 律速 、 細 菌 間の 競 合 や スト レ ス の ため 、 生 物 膜内 に お け る硝 化 細 菌 の平 均 比 増 殖速 度 は 浮 遊生 物 系 よ りも 小 さ く なる こ と を示している。

  第4章 で は 、 硝化 細 菌 生 物膜 内 に 存 在す る 従 属 栄養 細 菌 を 対象 と し て 、Full cycle rRNA approachに よ り従 属 栄 養 細菌 の 同 定 およ び 生 物 膜内 に お け る硝 化 細 菌 との 空 間 的 位置 関 係 を 検 討 し て い る 。 さ ら にMAR‑FISH法 に よ り 従 属 栄 養 細 菌 の基 質 利 用 特性 に つ い ても 検 討 し てい る 。 そ の結 果 、 硝 化細 菌 生 物 膜内 に 共 存 する 従 属 栄 養細 菌 は 、 硝化 細 菌 の クラ ス タ ー 内に 存 在 す るグ ル ー プ や生 物 膜 全 体に 分 布 す るグ ル ー プ など 、 硝 化 細菌 と の 空 間的 位 置 関係に違いが見られることを示している。a‑Proteobacteriaと'y‑PrDfPD6ロc肥rぬは、[l4C]aCetiC acidおよ び[l4C]aminoacidsを優 占的に 利用し たこと から、 生物膜内において低分子の有機物 の 分解 に 関 与 して い る こ とを 示 唆 し てい る。CFグル ープとCカめ他ガ ばfは生 物膜内 の構成 比 が 低い に も 関 わら ず 、 [14C]NAGを 優 占的 に利用 し、生 物膜内 におい て高分 子の有 機物の分 解に関与していることを明らかにしている。

  第5章 で は 、 第4章を 発 展 さ せ、 硝 化 細 菌の 菌 体 を [14C] 標 識 し、 硝化細 菌由来 の有機物 を利用 する従 属栄養 細菌群 集をMAR‐FISH法によ り解析 してい る。その結果、(陽´0′セ灯ばf グ ルー プ は 、 死滅 し た 菌 体由 来 の 有 機物 を 優 占 的に 利 用 し 、CFグ ル ープ は 、 代 謝由 来 の 有 機物を 主に利 用する ことを 明らか にして いる。a‐Pm肥06ロc胞′ぬ は、生 物膜内 において硝化 細 菌 由 来 の 有 機 物 が 分 解 さ れ 生じ た 低 分 子有 機 物 を 主に 利 用 し てい る 。MAR−FlSH法は 複 合 生物 系 に お ける 基 質 利 用特 性 ・ 活 性・ 物 質 循 環の 把 握 に 有効 な 手 法 であ り 、 環 境中 で の 挙 動 が 未 知 で あ るC協 め 蛾f門 の 細 菌 の 生 理 学 的 特 性 に 関す る 知 見 が得 ら れ て おり 、 微 生 物 生 態 学 的 に 大 変 興 味 深 い 結 果 で あ る 。 第4章 と 第5章 から 生 物 膜 内で は 系 統 学的 に 異 な る 従属 栄 養 細 菌が 多 く 存 在し 、 硝 化 細菌 由 来 の 有機 物 を 効 率的 に 代 謝 する こ と で 、生 物 膜 内 で硝 化 細 菌 と共 存 関 係 が成 り 立 ち 、安 定し た生物 膜生態 系を形 成する と結諭 付けて いる。

  第6章 で は 、 硝 化 反 応 の 中 間 生 成物 で あ る ヒド ロ キ シ ルア ミ ン が 亜硝 酸 酸 化 細菌 の 増 殖 を 阻害 す る こ とを 利 用 し 、生 物 学 的 亜硝 酸 脱 窒 によ る 窒 素 除去 プ ロ セ スに つ い て 検討 を 行 っ てい る 。 そ の結 果 、 低 濃度 の ヒ ド ロキ シ ル ア ミン の 連 続 添加 に よ っ て亜 硝 酸 酸 化細 菌 の 増 殖を 完 全 に 阻害 す る こ とが で き る うえ 、 ヒ ド ロキ シ ル ア ミン の 添 加 によ っ て 生 物膜 内 に お け るM贓0mD門 田 属 の 存 在 形 態 ( 増 殖 パ タ ー ン ) が 、 球 状 の クラ ス タ ー から 分 散 状 のシ ングルセルーと変化することを明らかにしている。

  第7章 で は 、 実 際 の 環 境 中 で の 硝化 細 菌 の 分布 お よ び 多様 性 を 評 価す る 研 究 の一 例 と し て 、様 々 な 施 設か ら 採 取 した 試 料 中 のア ンモ ニア酸 化細菌 群集に 対して16Sr【)NAに基づく 系 統解 析 を 行 い、 優 占 種 の特 定 と 多 様性 を 評 価 して い る 。 その 結 果 、 アン モ ニ ア 性窒 素 濃 度 が極 端 に 高 い(1000mgIN几 ) あ る いは 低 い (lmg‐N凡) 環 境 で は、 存 在 す るア ン モ ニ ア 酸 化細 菌 の 菌 相が 単 純 化 し、 中 程 度 (l・10mgIN几 ) の 濃度 環 境 下で は、多 様なア ンモニア 酸 化細 菌 が 存 在す る こ と がで き 、 外 的環 境 要 因 の変 動 に 柔 軟に 対 応 で きる こ と を 示し て い る。

  第8章 で は 、 本 研 究 で 得 ら れ た 結論 を 総 括 し、 本 研 究 で得 ら れ た 知見 の 関 連 分野 に お け る位置づけを示して、今後の研究課題や問題点についても述べている。

    こ れを 要 す る に、 著 者 は 、最 新 の 分 子生物 学的手 法とマ イクロ オートラ ジオグ ラフイ ー を 併用 し 、 こ れま で ブ ラ ック ボ ッ ク スと し て 取 り扱 わ れ て きた 硝 化 細 菌生 物 膜 内 部を 解 析 し た結 果 、 生 物膜 内 に は 分子 系 統 学 的に 異 な る 様々 な 従 属 栄養 性 細 菌 が存 在 し 、 硝化 細 菌 由 来の 有 機 物 を効 率 的 に 代謝 す る こ とに よ り 、 硝化 細 菌 と の共 存 関 係 を確 立 し 、 安定 し た 生 物膜 生 態 系 を構 築 し て いる こ と を 実証 し た も ので あ り 、 環境 工 学 、 水処 理 工 学 およ び 環 境 微生 物 工 学 の新 展 開 に 対し て 貢 献 する と こ ろ 大な る も の があ る 。 よ って 著 者 は 、北 海 道 大学博士(工学)の学位を授与される資格あるものと認める。

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