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横浜国立大学 谷生研究室:横浜国立大学大学院環境情報学府/西山大紀、安田圭吾

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Academic year: 2021

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水素エネルギーシステム Vol.30, No.2 (2005) 若い研究者の声 -132-

若い研究者の声

横浜国立大学

谷生研究室

博士課程前期2 年

西山大紀

私は幼いころから環境問題に関心がありました。化石 燃料資源はいずれ枯渇し、地球温暖化は進行し、近い将 来生物は地球に住むことができなくなってしまうという 考えが漫画や学校での授業で自然に植えつけられたよう に思います。また私は自動車がとても好きで、海沿いの 道を運転したり家族の団欒を過ごしたりするときはやは り自動車は素晴らしいと思うのですが、一方運転する際 に自動車の燃費や排出している温室効果ガスなどのこと が気になってしまい気持ちよく運転することができない ときもありました。そのため環境問題に対して、特に地 球温暖化問題に対して私も何か貢献したいという気持ち と、自分の専門知識を活かしたいという思いから谷生研 究室を志望しました。 水素を燃料とする燃料電池は温室効果ガスや有害物質 を排出しないとても魅力的なものです。私が将来思う存 分自動車を運転できるかどうかはともかく、燃料電池お よび水素エネルギーは人類や地球上の生物の未来が託さ れていると言っても過言ではありません。そのためメタ ンや天然ガスなどの改質法、水電解法、アルキミックス 法などのさまざまな水素製造方法が研究されていますが、 私たちが研究しているバイオマスから水素を生産する発 酵水素生産技術もとても有望な技術のひとつであると思 います。発酵水素生産の利点は原料に化石燃料を用いな いこと、生ゴミなどの廃棄物処理とエネルギー生産を同 時に行えること、生物反応であるために生産コストが安 く抑えられることなどが挙げられます。まだまだクリア すべき課題はたくさんありますが、最近は研究室で実験 を行っていて発酵水素生産技術が少しずつ実用化に近づ いてきている実感もあります。 研究の他に今冬は研究室でウォームビズ運動などを展 開するなど、身近な所でできることはやっています。私 は地球環境問題の悪化を抑えて地球上の全ての生物が苦 しむことの無いような理想的な世界を目指して今後も邁 進していきたいと思います。 博士課程前期2 年

安田圭吾

私は現在、発酵による生ゴミからの水素生産について の研究を行っています。日本では年間2000 万トンもの 食品廃棄物、つまり生ゴミが排出されていると言われて います。しかし、依然として多くの自治体では生ゴミは 燃えるゴミとして収集されているのが現状です。今日、 多くの水素製造方法の研究開発が活発に行われています が、生ゴミから水素を生産することは、資源の有効利用 という観点からも非常に期待される手段だと思われます。 私はこの研究を始めてから台所の調理くず、学食の食べ 残し、コンビニで回収されている賞味期限間近の弁当な どを見ると、それらが宝の山とは言いませんが資源とし て見えるようになり、つくづく「もったいない」と感じ るようになりました。普段行っている実験は、生ゴミを 発酵させるのであまりいいにおいはしませんが、発生し た水素を水上置換で集めるときにポコポコポコポコと水 素が出ているのを見ると、多少のにおいは全く気になり ません。むしろ廃棄物からエネルギーをつくる研究には 大きなやりがいを感じ楽しみながら実験を行っています。 また、この研究を通して水素エネルギーシステム全体 に目を向けることも重要だと考えるようになりました。 HESS の大会に参加したり講演会の手伝いをしたりす ることによって、産学官の水素エネルギー社会に向けた 研究開発や動向を間近にみることができ刺激を受けてい ます。水素に関する研究開発は、製造、貯蔵、安全性、 物性、燃料電池、政策など幅広い分野がありますが、そ れぞれが結びついて水素エネルギー社会をつくっていく のかと強く感じました。自分の研究はもちろん大事です が、他の分野にも目を向け、木を見て森を見ないのでは なく、森を見て木を見られるようになりたいと思ってい ます。 今後も水素エネルギー社会実現への一翼を担うことが できるよう、日夜研究に取り組んでいきたいと思います。 将来、廃棄物で自動車が動くのが楽しみです。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 次号は、「東京大学 堂免研究室」研究者の声です。

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