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PCC 症例クイズー配布資料1

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Academic year: 2021

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(1)

公立置賜総合病院 総合診療科 高橋 潤 2021.4.14

症例クイズ

1

川 西 町 は 、 作 家 井 上 ひ さ し の 生 ま れ 故 郷 で す 。

2

3

4 川 西 町 フ レ ン ド リ ー プ ラ ザ は 、 劇 場 ・ 町 立 図 書 館 ・ 遅 筆 堂 文 庫 か ら な る 1994年に開設された複合文化施設です。

4

今回はクイズの名を借りた、

私の反省会です。

皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

症例1

犬にひかっかれてから、

熱が下がりません⁉

(2)

症例

【患者】

82歳 女性

元気で畑仕事もしている方

【主訴】 発熱(

40.2℃)、意識障害

左頬部の擦過傷・軽度腫脹

【既往歴】 尿管結石、高血圧、心肥大など

内服薬 定期内服はなし

降圧剤など勧められているが本人が拒否

7

【現病歴】 4月20日、隣家のイヌに左頬をひっかかれたが、そのまま放置 4月22日から、同部位の腫脹と全身の発熱が出現。 4月24日に、頬部の腫脹は改善したが体温が39℃台まで上がり、 頭痛も見られたためかかりつけ医を受診。頬の傷が原因ではと 外科開業医に紹介。そこでは頬の傷は熱源にはならないと言わ れ、かかりつけ医に戻った。かかりつけ医再受診の際、ぼーと して車から降りれないため、当院へ救急搬送された。

8

【初診時現症】

意識:

JCS:II-20

体温:

40.2℃ 血圧: 170/92 mmHg 脈拍:86回/分

呼吸数:

29回/分 SpO

2

94% room air

眼球結膜:黄染なし 貧血なし

頚部:リンパ節腫脹なし

甲状腺:腫脹なし、圧痛なし

胸部 肺雑音:なし 心雑音:なし

腹部 膨満なし、圧痛なし 平坦で柔軟 腸ぜん動音:正常

背部 圧痛なし、叩打痛なし、褥瘡なし

発疹、痂皮などなし

下腿 浮腫なし

9

qSOFA:2点

敗血症として対応

10

【初診時現症】 意識:JCS:II-20 体温:40.2℃ 血圧: 170/92 mmHg 脈拍:86回/分 呼吸数:29回/分 SpO2:94% room air

眼球結膜:黄染なし 貧血なし 頚部:リンパ節腫脹なし 甲状腺:腫脹なし、圧痛なし 胸部 肺雑音:なし 心雑音:なし 腹部 膨満なし、圧痛なし 平坦で柔軟 腸ぜん動音:正常 背部 圧痛なし、叩打痛なし、褥瘡なし 発疹、痂皮などなし 下腿 浮腫なし

血液・尿検査所見

血算 尿 生化学 WBC 9.7 ×103/μl 色調 淡黄色 TP 6.8 g/dl K 3.5mEq/l

Neutro 87.6% 混濁 - Alb 4.1 g/dl Cl 103 mEq/l

Lympho 7.3% pH 6.5 T-bil 0.75 mg/dl CRP 1.69mg/dl

Mo 4.9 % 比重 1.010 D-bil 0.25 mg/dl PCT 0.30 ng/dl

Eosino 0.0 % 糖 - AST 28 IU/l 凝固

Baso 0.2 % 蛋白 - ALT 18 IU/l PT 12.0 sec

RBC 4.68 ×106/μl ウロビリノーゲン 0.1 LD 277 IU/l APTT 24.2sec

HGB 13.0 g/dl ビリルビン - ALP 268 IU/l Fib 338 mg/dl

HCT 39.1 % ケトン体 + GGT 28 IU/l AT-Ⅲ 97 %

PLT 230×102/μl 潜血 3+ ChE 382 IU/l FDP 8.4μg/dl

静脈血ガス 亜硝酸塩 + AMY 41 IU/l

pH 7.414 白血球 2+ CK 47 IU/l

(3)

画像検査所見

胸部単純レントゲン 心拡大 軽度肺うっ血

13

画像検査所見

【CT所見】頭部:くも膜のう胞 胸部:心拡大と軽度肺うっ血 腹部:脂肪肝、胆嚢ポリープ、大腸憩室、 右総腸骨動脈動脈瘤

【心エコー】EF 60%≦ 軽度AR vegetationなし

14

【初診時現症】

意識:

JCS:II-20

体温:

40.2℃ 血圧: 170/92 mmHg 脈拍:86回/分

呼吸数:

29回/分 SpO

2

94% room air

眼球結膜:黄染なし 貧血なし

頚部:リンパ節腫脹なし

甲状腺:腫脹なし、圧痛なし

胸部 肺雑音:なし 心雑音:なし

腹部 膨満なし、圧痛なし 平坦で柔軟 腸ぜん動音:正常

背部 圧痛なし、叩打痛なし、褥瘡なし

発疹、痂皮などなし

下腿 浮腫なし

15

15

何を考えますか?

16

私の頭の中

原因不明の発熱、意識障害で総合診療科に相談。 この段階では、q SOFA2点から「敗血症疑い」で抗菌 薬治療は開始、風邪症状のない発熱・比較的徐脈など から「ツツガムシ病」「髄膜炎」などを鑑別に。 血液培養2セットを採って病棟へ →テトラサイクリンの点滴で治療開始(ツツガムシ推 しがかなり強かった感じ) 衛生研究所に抗体検査、PCRを依頼 第2病日:「頭痛がひどい」と訴えあり、身体診察をし直して項 部硬直? 第3病日:嫌気性ボトル2本でGNR陽性→TCは継続でCTRX+ CLDMを追加刺し口は不明のまま 皮疹もなし 第5病日:40℃の発熱あり 簡易検査でカプノサイトファーガ属と判明 第7病日:尿カテ抜去するも自尿なし→ウラピジル、ジスチグミン 臨床経過

(4)

髄膜炎尿閉症候群

(広義のElsberg 症候群) • ヘルペス感染による仙髄神経根障害による一過性の括約筋障 害が起こる事があり、Elsberg症候群と呼ばれる。 • 無菌性髄膜炎に合併する尿閉は、「髄膜炎尿閉症候群」とさ れているようであり,髄膜炎症状が主でない場合はElsberg症 候群と報告される事が多いようである。 • 尿閉を初発症状として発症する例もあり、原因不明の尿閉を みたら髄膜炎も鑑別にあげる。

コーヒーブレイク

19

経過表

(2g ×1 回/日) (1g ×3回/日) (1g ×2回/日) 1g ×2 回/日 血 液 培 養 陽 性 WBC (/μl) CRP (mg/dl) 9.71.6916.318.76 5.1 1.88 MINO CLDM CTRX 脈拍 100 80 90 70 60 50 110 ツ ツ ガ ム シ 陰 性 簡 易 検 査 で カ プ ノ サ イ ト フ ァ ー ガ

20

微生物学的検査

第3病日目: 入院時に採取された血液培養ボトル (BacT/ALERT,Sysmex-biomerieux) 2セットの内,それぞれの嫌気ボトルが陽性となった. グラム染色所見:紡錘型のグラム陰性桿菌 第2病日目:入院時に衛生研究所へ依頼したツツガムシの血清型診断 は抗体・PCR陰性との報告。 (×1000)

21

22 羊血液/BTB寒天培地(BD)で サブカルチャー好気,炭酸ガス培養。 3日間で発育見られず。 他にブルセラHK(RS)培地(極東製薬)に おいてサブカルチャー嫌気培養。 4日目に微小コロニーの発育確認。 5日目に、辺縁スムースのレンズ状コ ロニー形成。 当 院 分 離 株 ブ ル セ ラHK(RS)培 地 5日 間 培 養 ヒト由来のCapnocytophaga属の典型的コロニー http://10minus6cosm.tumbler.com/ より引用

微生物学的検査(サブカルチャー)

22

カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症

敗血症+髄膜炎?

皆さんなら、髄液検査しますか

(5)

症例2

明日明日生まれそうなんですが、

熱が下がりません!

25

症例

【患者】

44歳 女性

高齢初産の方

【主訴】 抗菌薬での治療で改善しない発熱

【既往歴】 5妊0産

①右卵管妊娠②SA③SA④22トリソミーのためKA)

子宮筋腫

Max:2cm

子宮頚部上皮内がん 円錐切除

26

【現病歴】 1月1日37w5d 38.4℃の発熱あり、咳なし、倦怠感少し。 1月2日37w6d 産科定期受診、内診で子宮口径は1cm。そのまま帰 宅も昼食後から悪寒あり、夕方に38℃を超える発熱、頭痛、腰 痛、関節痛あり。咳はなかったが痰がらみあり。18時にERを受 診。インフルA -/B-で血培、尿培提出してそのまま産科に入院。 家族に感冒症状のある人+

27

【入院時現症】 意識:清明 JCS:0 体温:39.0 ℃ 血圧: 116/64 mmHg 脈拍:131 回/分 呼吸数:記録なし SpO2:97% CTG:baseline:165-175 bpm acceleration+ deceleration- UC 1回/27分 エコー:BPD 94.5mm APTD×TTD 107.1×93.7mm FL 66.6mm EFBW 3164g 羊水ポケット 0.8cm 胎動+ 筋緊張OK 膣鏡診:褐色帯下少量 悪臭ー 内診:1指、0−30%、−3、広報、中、bagー

28

血液・尿検査所見(

37w6d)

血算 尿 生化学 WBC 9.2 ×103/μl 色調 黄色 TP 5.8 g/dl Na 136 mEq/l

Neutro 84.1 % 混濁 + Alb 2.7 g/dl K 4.1 mEq/l

Lympho 8.5% pH 5.5 T-bil 0.64 mg/dl Cl 105 mEq/l

Mo 4.6% 比重 1.020 AST 13 IU/l CRP 2.10 mg/dl

Eosino 2.7% 糖 3+ ALT 11 IU/l 感染症

Baso 0.1% 蛋白 - LD 165 IU/l インフルエンザ Aー /B ー

RBC 3.78 ×106/μl ウロビリノーゲン 1.0 ALP 315 IU/l HGB 10.6 g/dl ビリルビン - GGT 6 IU/l HCT 32.1% ケトン体 +/- BUN 7.9 mg/dl PLT 193×102/μl 潜血 ー Cre 0.54 mg/dl 亜硝酸塩 ー eGFR 95.0 mg/分/1.73 白血球 3+ 糖半定量 500 当院基準値以上:赤色 以下:青色

産科医の頭の中

原因不明の発熱、羊水過少があり原因検索と経過観察 目的で入院。 各種検査や胎児モニターを →急変時には緊急帝王切開も検討

(6)

【入院後経過】 1月3日 38w0d 朝38.℃の発熱あり、BP 109/59。CTG:RFS。採血、 インフル迅速検査再検へ。インフルA-/B- WBC 9,200、CRP 4.41。 クーリングのみで徐々に解熱して夜間は36℃に。

31

血液・尿検査所見(

38w0d)

血算 尿 生化学 WBC 9.2 ×103/μl 色調 淡黄色 TP 5.5 g/dl Na 132 mEq/l

Neutro 87.7% 混濁 ー Alb 2.5 g/dl K 3.5 mEq/l Lympho 5.4% pH 7.0 T-bil 0.73 mg/dl Cl 104 mEq/l Mo 4.4% 比重 ≦1.005 AST 16 IU/l CRP 4.41 mg/dl Eosino 2.3% 糖 ー ALT 14 IU/l 感染症

Baso 0.2% 蛋白 - LD 157 IU/l インフルエンザ Aー /B ー RBC 3.50 ×106/μl ウロビリノーゲン 0.1 ALP 296 IU/l HGB 9.8 g/dl ビリルビン - GGT 6 IU/l HCT 29.3% ケトン体 - BUN 5.5 mg/dl PLT 152×102/μl 潜血 + Cre 0.49 mg/dl 亜硝酸塩 ー eGFR 105.6 mg/分/1.73 白血球 ー 糖半定量 -当院基準値以上:赤色 以下:青色

32

【入院後経過】 1月4日 38w1d 午前は発熱なくこのまま落ち着いていれば退院を という話になっていたが、午前11時35分に38.5℃、12時30分に悪 寒と39.6℃の発熱みられ解熱剤投与。採血、インフル迅速の再検 を。

33

血液・尿検査所見(

38w1d)

血算 尿 生化学 WBC 8.3 ×103/μl 色調 淡黄色 TP 6.0 g/dl Na 136 mEq/l

Neutro 93.0% 混濁 ー Alb 2.5 g/dl K 3.9 mEq/l Lympho 4.0% pH 6.5 T-bil 0.64 mg/dl Cl 103 mEq/l Mo 1.8% 比重 1.020 AST 25 IU/l CRP 7.23 mg/dl Eosino 1.1% 糖 ー ALT 22 IU/l 感染症

Baso 0.1% 蛋白 +/ー LD 204 IU/l インフルエンザ Aー /B ー RBC 3.91 ×106/μl ウロビリノーゲン 2.0 ALP 334 IU/l PCT 0.11 HGB 10.8 g/dl ビリルビン - GGT 9 IU/l HCT 33.5% ケトン体 2+ BUN 5.3 mg/dl PLT 155×102/μl 潜血 ー Cre 0.47 mg/dl 亜硝酸塩 ー eGFR 110.5 mg/分/1.73 白血球 ー 糖半定量 -当院基準値以上:赤色 以下:青色

34

【入院後経過】 インフルA-/B- WBC 8,300、CRP 7.23。細菌感染を考え抗菌薬(セ フメタゾール)を開始。

1月5日 38w2d CTG:reassuring fetal status, UC-

~+/-昨夜、60bpmのvariable deceleration1回あり。その後は accelerationあり。baselineは160−180bpm、発熱時に一時的に低下 あるも大きな異常なし。

産科医の頭の中

現時点では積極的に娩出をする適応はないかも知れな いが、原因不明の発熱、羊水過少があり気持ち悪い状 況。帝王切開はやり過ぎだとしても、誘発はしても良 いかもしれない。 →急変時には緊急帝王切開も検討

(7)

血液・尿検査所見

(38w2d)

血算 生化学

WBC 7.0 ×103/μl TP 5.3 g/dl Na 135 mEq/l

Neutro 85.4% Alb 2.2 g/dl K 4.0 mEq/l Lympho 8.9% T-bil 0.46 mg/dl Cl 104 mEq/l Mo 3.2% AST 27 IU/l CRP 7.01 mg/dl Eosino 2.4% ALT 23 IU/l BS 100 mg/dl Baso 0.1% LD 223 IU/l 凝固系 RBC 3.52 ×106/μl ALP 293 IU/l PT 11.5 秒 HGB 9.7 g/dl GGT 10 IU/l PT 94% HCT 29.7% BUN 5.0 mg/dl PT-INR 1.04 PLT 143×102/μl Cre 0.49 mg/dl APTT 33.4 秒 eGFR 105.6 mg/分/1.73 当院基準値以上:赤色 以下:青色

37

産科医の頭の中

1月5日 38w2d 38w1dの膣分泌物培養ではGNR4+、GPR3+、連 鎖球菌2+。WBC、neutroは横ばい(妊婦としては正常値)Pltは やや低下。 このまま経過観察もありだが……、まずは細菌感染を考え、また 絨毛羊膜炎も完全に否定できないため、早期娩出を考えたい。 ただし帝王切開は現時点ではやり過ぎと思う。休日ではあるが 、リスクを天秤にかけ、PG内服による誘発を行なう。

38

産科医の頭の中

発熱は相変わらずあるが感染巣は不明。感染かどうかも不明、 他の原因もあるかも。 本日の誘発は不発。少し頸管所見はよくなった印象。自然分娩 を期待。術前検査は異常なし。 直近で絨毛羊膜炎で新生児敗血症で児を失った症例あり。それ を考えると帝王切開してしまいたくなるが…。現時点では切る 理由はなし。 胎児期のは問題なし。

39

【入院後経過】 6日 38w3d 本人に説明。「現時点では他の感染巣が考えずらいの で絨毛羊膜炎として対応。その場合、ゲンタマイシン併用の必 要があるが、妊婦への投与は新生児に第8脳神経障害をきたす 恐れがあるため、十分な説明と同意が必要。よく使われており その危険性は低いと考える。抗菌薬の投与をしながら、誘発な ど分娩を急ぐ。帝王切開は通常と同様、適応があると判断した 場合のみ行なう」

40

【入院後経過】 6日38w3d 午前は発熱なく経過。夕方に39.6℃の発熱。 7日38w4d 午前は発熱なく経過。アトニン点滴で誘発。しかし、 分娩には至らず。 夕方の産科カンファレンス 陣痛促進はうまくいかず。CAM、子宮内感染を疑うが胎児の状 態を含め明らかな異常なし。熱源精査で明日、内科・総合診療 科に相談。 (2g×1回) (1g ×4 回/日) (1g ×2回/日) (70mg ×3回/日) (70mg ×1回/日) WBC (/μl) CRP (mg/dl) 9.22.10 CMZ GM 9.2 4.41 8.37.23 7.07.01 4.56.71 6.25.02 体温× 脈拍○ 私 に 相 談 経過表

(8)

43

【当科初診時現症】

意識:

JCS:0

体温:

36.2℃ 血圧: 101/63 mmHg 脈拍:81回/分

前額部、上顎、側頭部:疼痛・圧痛なし

眼球結膜:黄染なし 貧血なし 黄疸なし 項部硬直 なし

頚部:リンパ節腫脹なし 甲状腺:腫脹なし、圧痛なし

胸部 肺雑音:なし 心雑音:なし

腹部 妊娠

38週 圧痛など優しく確認

背部 圧痛なし、叩打痛なし、褥瘡なし

体幹 発疹、痂皮などなし 四肢 浮腫などなし

43

44

何を考えますか?

44

45

私の頭の中

→入院当初の発熱の原因はハッキリしないが、6−7日 の熱は以前とは違う印象。6日の39.6℃で脈拍99/分 は比較的徐脈の範疇か。 🦹比較的元気、比較的CRPが低め、比較的徐脈から薬 剤性発熱を考えて抗菌薬などの中止を提案。 改善なければ更に精査をすすめる?赤沈、フェリチン 尿沈渣は取っておく。下痢はないけど入院後の発熱、 抗菌薬投与後なのでCDもチェック?

45

46

経過表

(2g×1回) (1g ×4 回/日) (1g ×2回/日) (70mg ×3回/日) (70mg ×1回/日) WBC (/μl) CRP (mg/dl) 9.22.10 CMZ GM 9.2 4.41 8.3 7.23 7.0 7.01 4.5 6.71 6.2 5.02 体温× 脈拍○ 私 に 相 談

46

赤血球沈降速度検査

• 古くから用いられてきた炎症マーカー • 初診時のスクリーニング、慢性炎症の診断などに • RBCの数、形態やγグロブリン、フィブリノーゲン、 アルブミンなどの血漿蛋白を反映し、これらの増減 を間接的に見ている。 • 1897年にEdmund Biernackiによって発明。 • 1918年にFahraeusが妊娠の診断に使ったのが臨床で

コーヒーブレイク

経過表 その後 私 に 相 談🦹抗 菌 薬 の 中 止 を 宣 言 !

(9)

皆さん、どう思いますか?

49

症例3

イレウスの手術をしたいんですが、

熱が下がりません!

50

症例

【患者】

56歳 男性

埼玉県在住 飯豊山に渓流釣りに来ていた。

【主訴】 右下腹部痛、体動困難

【既往歴】 急性虫垂炎 術後

51

【現病歴】 8月2日、渓流釣り目的に飯豊山に入山。昼食後に腹痛が出現 。痛みのため動くこともままならず。そのまま山中で夜を過ご した。 8月3日、防災ヘリで当院に搬送。イレウスの診断で外科に入 院になった。イレウスチューブ挿入で減圧を図り、絶食・十分 な補液で対応していた。 本人、家族ともに埼玉での加療を希望しており、状態の改善 を待って転院の方針でいた。

52

コーヒーブレイク

コーヒーブレイク

(10)

入院時の腹部

X線写真

立 位 イ レ ウ ス チ ュ ー ブ 挿 入 後

55

入院時の腹部

CT写真

56

血算 生化学 WBC 14.8 ×103/μl TP 6.9 g/dl Na 138 mEq/l Neutro 86.1 % Alb 4.4 g/dl K 4.3 mEq/l Lympho 8.7 % T-bil 0.94 mg/dl Cl 102 mEq/l Mo 5.0% D-bil 0.30 mg/dl Ca 9.5 mEq/l Eosino 0.1% AST 27 IU/l P 2.9 mEq/l Baso 0.1% ALT 20 IU/l CRP 2.57 mg/dl RBC 5.19 ×106/μl LD 306 IU/l 凝固

HGB 17.6 g/dl ALP 220 IU/l PT 11.8 sec HCT 48.7% GGT 44 IU/l APTT 32.0 sec PLT 301×102/μl ChE 280 IU/l Fib 439 mg/dl

静脈血ガス BUN 18.5 mg/dl FDP 4.9 μg/dl pH 7.597 Cre 0.78 mg/dl Dダイマー 2.6 μg/dl PaCO2 20.9 mmHg UA 5.3 mg/dl PaO2 71.2 mmHg eGFR 79.0 ml/分/1.73 HCO3 20.5 mmHg BS 152 mg/dl

血液・尿検査所見

(8月4日)

当院基準値以上:赤色 以下:青色

57

【入院後経過】 腹痛などの自覚症状は徐々に改善。 8月13日、朝9時にイレウスチューブをクランプ。午後からイ レウスチューブからの造影検査を実施。造影剤は大腸まで流れ ており完全ではないがイレウスは解除されたと判断。 しかし、しばらくしてから悪寒戦慄あり39℃台の発熱が見られ 、夜には40℃超え。採血+血培2セット施行し、抗菌薬投与開 始。

58

【入院後経過】

血液・尿検査所見(

8月14日)

血算 生化学 WBC 29.5 ×103/μl TP 5.9 g/dl Na 132 mEq/l

Neutro 96.2% Alb 3.4 g/dl K 4.2 mEq/l

Lympho 2.3% T-bil 0.36 mg/dl Cl 97 mEq/l

Mo 1.3% AST 23 IU/l CRP 18.35 mg/dl

Eosino 0.0% ALT 40 IU/l

Baso 0.2% LD 236 IU/l 凝固系 RBC 4.66 ×106/μl ALP 328 IU/l PT 16.6 秒 HGB 15.8 g/dl GGT 104 IU/l PT 57% HCT 44.2% BUN 27.0 mg/dl PT-INR 1.33 PLT 202×102/μl Cre 1.57 mg/dl APTT 44.0 秒 UA 5.5 mg/dl Fib 502 mg/dl

(11)

【入院後経過】 8月14日、午前にBP:89/50と血圧低下。敗血症性ショック•重症 細菌感染症として、ドーパミン、γグロブリンなど追加投与。合 わせてDIC合併も危惧して、トロンボモジュリンα、アンチトロ ンビンIIIも投与。 8月15日は発熱なく経過していたが、8月16日には38.6℃、8月 17日には39.8℃と発熱が再度見られるようになった。

61

【入院後経過】 (0.5g ×3回/日) MPEM 血 培 2 セ ッ ト DOA IGIV rTM (5.0γ) (2.5g ×2回/日) (25,600単位×1回/日) (1,500単位×1回/日) AT-III WBC (/μl) CRP (mg/dl) 29.518.35 8.6 1.11 48.4 30.45 18.9 12.63 27.0 19.19 17.0 22.54 血 培 2 セ ッ ト

62

【入院後経過】 8月18日、血培2セット再検。 8月19日にGNR+判明。菌血症が確定。 8月21Enterobacter cloacaeと判明。 シプロキサン、クリンダマイシンに変 更。加えてホスフルコナゾールも投与開 始。 薬 剤 名 MIC 判 定 1 ABPC ≧32 R 2 LVFX ≦0.12 S 3 CAZ ≦1 S 4 TAZ/PIPC ≦4 S 5 AMK ≦2 S 6 PIPC ≦4 S 7 AZT ≦1 S 8 IPM 1 S 9 CEZ ≧64 R 10 CPFX ≦0.25 S 11 MINO 2 S 12 SBT /ABPC 8 R 13 GM ≦1 S 14 CFPM ≦1 S 15 CTRX ≦1 S 16 MEPM ≦0.25 S 17 CMZ ≧64 R

63

【入院後経過】 (0.5g ×3回/日) MPEM DOA IGIV (5.0γ) (2.5g ×2回/日) (1,500単位×1回/日) AT-III WBC (/μl) CRP (mg/dl) 15.415.83 9.7 13.46 (300mg ×2回/日) CPFX (600mg ×2回/日) CLDM (200mg ×1回/日) F-FLCZ 私 に コ ン サ ル ト 血 培 2 セ ッ ト 9.2 16.18

64

イレウスでseptic shockの状態。8月18日の血培でEnterobacter cloacaeが陽性。感受性を勘案してCPFX,CLDMに変更したが解熱傾 向なし。しかも40℃を超える発熱にも関わらず、脈拍は100〜120 程度で「比較的徐脈」の範疇か。 藪の中で一晩過ごしていたことなどから、敗血症+別の感染症と 考えた。ダニ関連が怪しい!

私の頭の中

66

私のコメント

(12)

【入院後経過】 (300mg ×2回/日) CPFX (600mg ×2回/日) CLDM (100mg ×2回/日) MINO WBC (/μl) CRP (mg/dl) 19.118.82 20.0 16.80 9.3 8.74 7.7 4.26 6.5 2.31 6.2 2.08 (0.5g ×4回/日内服) VCM CDトキシン+

67

【入院後経過】 無事、手術を実施。その後は 順調に経過し埼玉に帰宅。

68

皆さん、どう思いますか?

69

ダニ咬傷関連を考えたら

検査どうしますか?

70

よくわからない発熱の時、

バイタルサインをチェック

は時々役に立つ。

自分が行った臨床推論や自分が選択

した治療方針が、本当にその患者に

とって良かったのかを検証する機会

があると良いな、と思います。

(13)

ご清聴ありがとうございました。

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