Lecture-1
性分化異常
次の文章の(a)∼(e)にあてはまる単語を記入せよ(2007)
男子への性分化の過程では、胎児の(a)から分泌される(b)により至急・卵管などの発育が抑え られ、(c)から分泌される(d)により精管・精嚢腺の発達が促され、5-reductase により転換され た(e)の作用で陰茎などの外性器が形成される。
Disorder of Sex Development(DSD)で、性染色体に異常のみられない、46, XY DSD および XX, DSD に相当する疾患を1つずつあげよ(2007) DSD 患児の社会的性の決定に際しては性腺・内外性器の解剖学的把握が重要であるがそのために行わ れる検査を2つあげよ(2007) 次の正常な性分化の模式図の空枠(1)−(4)を下のa−eより選択せよ(2006) a テストステロン b デヒドロテストステロン c エストロジェン d ミューラー氏管抑制因子
下記の性分化異常症の中で、性腺摘出が必要となる疾患を3つ選択せよ(2006) a 先天性副腎過形成 b クラインフェルター症候群 c 真性半陰陽 d 混合性性腺異形成症 e 精巣性女性化症 次の性分化異常症に関する外科的対応、外陰形成術に関する記載で誤っているものを2つ選択せよ (2006)
a 女子外陰形成術において、膣口が泌尿生殖洞の遠位に開口する所謂low vaginal entry では学童
以降にflap vaginoplasty を、近位に開口する high vaginal entry では思春期以降に pull-tbrough
vaginoplasty を行うことが望ましい。 b 男子外陰形成術の1 つである停留精巣は自然下降や精巣機能の両面を考慮して、1 歳前後に精巣 固定術を行うことが望ましい。 c 尿道下裂に対する形成術は尿道形成のみならず、索変形の矯正、亀頭外尿道口形成、陰嚢形成 も行う術式である。 d 性腺の異形成を伴う男性仮性半陰陽や混合性性腺異形成症における腹腔内性腺は、性腺の悪性 化を考慮し恩春期前に開腹にて内性器も含めた性腺摘除を行う必要がある。 e 男女の別なく外陰形成術は主として性機能を確保するために行われるため、例え乳幼児期に手 術が行われても思春期以降の長期間にわたる経過観察が必須である。 次に記載するホルモンの中で人の性分化に最も影響を及ぼすものを2つ選びなさい(2005) a エストロゲン b プロゲステロン c テストステロン d 絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG) e ミュラー氏管抑制ホルモン 次の性分化に関する記載で誤っているものを2つ選びなさい(2005) a 男子への性分化にはY 染色体短腕上にある精巣決定因子(TDF)が必要である。 b 女子への性分化には胎盤よりのホルモン刺激による胎児卵巣のステロイド合成が不可欠であ る。
c 混合型性腺異形成症(mixed gonadal dysgenesis)では、一側性腺が精巣で他側が卵巣であるた め、内外性器は男女中間の形態となる。
d 女子21 水酸化酵素欠損症は性分化異常症の中で最も頻度が高く、内性器は女性のそれと矛盾し
ないが外性器は軽度の陰核肥大のみのものから男児に近いものまで様々な形態を示す。
e Y 染色体を有する線条性腺(streak gonad)や異形成性精巣では高率に精巣腫瘍の発生を見るの
次の性分化異常症に関する記載で正しいものを2つ選択せよ(2004)
a 男子外性器の形成には男性ホルモン(testosterone)が必要であり、女子外性器の形成には女性 ホルモン(estrogen)が必要である。
b 未分化性腺が精巣に分化するためには精巣決定因子SRY(sex-determinant region on Y)や
SOX9 などの転写因子が必要である。 c 真性半陰陽とは原始卵胞を有する卵巣組織と精細管を有する精巣組織を合わせ持つ場合を意味 し、Y 染色体やモザイクの有無などに左右されない。 d ヒトの脳の性分化は標的臓器にて男性ホルモンが芳香化酵素(アロマターゼ)により変換される 17β-エストラジオール(E2)によって起こるとされている。 e 女子21 水酸化酵素欠損症は最も頻度の高い疾患で、腹腔鏡にて両側卵巣の存在を確認すること で、診断を確定させる。 次の記載で正しいものを2つ選択せよ(2004)
a 45,XO/46,XY の核型を示す混合性性腺形成不全症では一側の性腺が線条性腺(streak gonad)と
なっており、腫瘍化の面から男女の別なく摘除する必要がある。 b 性染色体モザイク症における形成不全精巣ではテストステロン産生低下を示すものやミュラー 氏管抑制因子分泌不全を示すものがあり、所属内性器として精管と卵管の双方がみられること がある。 c 45,XO の核型を示すターナー症候群で翼状頚や馬蹄鉄腎を示す例では腹腔鏡にて両側性腺の正 常を確認する必要がある。 d 高度尿道下裂に両側停留精巣を伴う男性仮性半陰陽症例で男性化外陰形成術を行うときには、 手技的に難しい尿道下裂形成術を先に行う必要がある。 e 尿道と膣が外尿道括約筋の遠位で合流している女子外陰形成術に関しては陰核陰唇形成術を乳 幼児期に行い、思春期を過ぎてから皮膚弁による膣形成術を行う。 真性半陰陽症例の性の決定に関し、男性として養育する際に最も大切と思われる因子を1つ選択せよ (2003) a Y 染色体 b 精巣組織 c テストステロン d アロマターゼ活性 e 陰茎 下記の性分化に関する記載で誤っているものを2つ選択せよ(2002) a 患児が戸籍上男として登録され、医学的に女子とした方がよいと判断された場合、両親が反対 しても裁判にて性の変更は可能である。 b 染色体が46XY であっても、5α 還元酵素欠損症や精巣性女性化症のように標的臓器におけるア ンドロジェンの発現に問題のある例では、思春期の男性化が望めず、女子として養育される。 c 性染色体モザイク45,XO/46,XY を示す混合性性腺形成不全症において一側の精巣が陰嚢内に触 知しても、その精巣は形成不全であり、精子形成能などの障害を有するが、テストステロン産 生能は保持されていることが多い。 d 染色体が46XX であるにもかかわらず外陰が完全男性型である XX male では、精巣決定因子を 検索するとその殆どが陽性であり、思春期以降の内分泌動態は47,XXY の Klinefelter 症候群と 類似する。 e 女子21 水酸化酵素欠損による女性化仮性半陰陽は性分化異常症の中で最も頻度が高く、現在の 17-OH progesterone 測定によるマススクリーニングを行っており、出生直後に診断
Lecture-2
前立腺肥大症
前立腺肥大症に関する次の記述のうち正しいものはどれか(2007) 1)前立腺肥大症とは解剖学的には尿道周囲腺および前立腺移行域より発生する肥大結節(腺腫)を 生じる疾患である。 2)前立腺肥大症に見られる自覚症状として、排尿時のいきみ、尿勢の低下、尿線の途絶などの排 尿障害が主なものであり、頻尿、尿意切迫感、尿失禁などの蓄尿症状を認めることはまれであ る。 3)前立腺肥大症の患者が感じる自覚症状は前立腺組織の腫大による尿道の閉塞が原因であり、症状 の重症度と前立腺組織の重量はよく相関する。 4)中高年男性の男性が訴える下部尿路症状の原因には、前立腺肥大などによる尿道の閉塞、排尿筋 の収縮障害、排尿筋過活動などが関与している可能性がある。 5)夜間頻尿は前立腺肥大症によく認められる症状であるが、下部尿路の問題以外に、睡眠障害や多 飲・多尿、高血圧や糖尿病などさまざまな原因が複合することが多い。 a 1,2,3 b 2,3,4 c 3,4,5 d 1,4,5 e 2,3 前立腺肥大症に関する記述のうち誤ったものはどれか(2007) 1)前立腺肥大症の自覚的重症度評価には国際前立腺症状スコア、QOL スコアが用いられるこ とが多い。 2)尿流量測定・残尿測定検査は非侵襲的検査であり排尿障害のスクリーニング検査として有 用である。 3)前立腺肥大症による下部尿路閉塞には1 アドレナリン受容体を介した前立腺および尿道周 囲平滑筋の収縮反応が関与する。 4)前立腺肥大症にみられる排尿障害の原因を特定する方法として下部尿路機能検査であるウ ロダイナミクス検査が行われる。 a 1 b 2 c 3 d 4 e どれも正しい 前立腺肥大症に関する記述のうち正しいものはどれか(2007) a 前立腺肥大症に対する外科的治療の絶対的適応は反復する尿閉、血尿、尿排出障害に起因 する難治性尿路感染や膀胱結石、腎障害の合併である。 b 前立腺肥大症に対する外科的治療として内視鏡を用いた前立腺切除術が一般的に行われる が、治療効果を予測する方法としてウロダイナミクス検査は有用でない。 c 前立腺肥大症の治療の目的は、下部尿路症状とそれに伴うQOL 障害の改善が主なものであ り、治療方法の決定には患者の希望は重視されない。 d 前立腺肥大症に対する薬物療法として最も頻用されている薬剤はa1 受容体遮断薬である が、最近は血圧低下などの副作用を軽減するためにa1B 受容体への親和性の低い薬剤が使用 されることが多い。 e 前立腺肥大症の患者が尿閉になるきっかけとして、抗ヒスタミン作用をもつ感冒薬の内服、 多量のアルコールの摂取、排尿の過度の我慢などがある。 1 a,b,c 2 b,c,d 3 c,d,e 4 a,d,e 5 b,c前立腺肥大症に関する記述のうち誤ったものはどれか(2006) a 前立腺肥大症の重症度評価として下部尿路症状の評価には国際前立腺症状スコアとQOL スコア が用いられる。 b 前立腺肥大症の薬物治療としてアドレナリン受容体のα1 受容体に選択的な阻害剤が使用される ことがあるが、有効な例はまれである c 前立腺肥大症に対する外科的な治療として内視鏡を用いた前立腺切除術が一般的に行われる が、この治療効果を予測する方法としてウロダイナミクス検査が有用である。 d 前立腺肥大症の外科的な治療の絶対的適応は前立腺の腫大による尿閉、血尿、尿排出障害に起 因する難治性尿路感染や膀胱結石の合併である。 e 尿流量測定・残尿測定検査は前立腺肥大症による排尿障害の重症度の評価に有用である。 前立腺肥大症に関する記述のうち正しいものはどれか(2006,2005) 1)前立腺肥大症は解剖学的には尿道周囲の前立腺移行域より発年する肥大結節(腺腫)が原因とな って生じる疾患である。 2)前立腺肥大症の患者の自覚症状として排尿時のいきみ、尿勢いの低下、尿線の途絶など排尿困 難感が主なものであり、夜間頻尿や急に強い尿意を自覚し時に失禁に至る尿意切迫などの症状 をみることはない。 3)前立腺肥大症の患者が感じる排尿困難などの下部尿路症状は前立腺組織の腫大による尿道の閉 塞が原因であり、症状の重症度と前立腺組織の重量、さらに客観的な尿道閉塞を示すパラメー タとはよく相関する。 4)前立腺肥大症による下部尿路症状には前立腺組織による尿道の閉塞以外に、膀胱排尿筋の収縮 不全や排尿筋の過活動が関与することがある。 5)前立腺肥大症の治療の目標は下部尿路症状と下部尿路症状に伴うQOL 障害の改善である。 a 1,2,3 b 2,3,4 c 1,3,4 d 1,4,5 e 3,4,5 前立腺肥大症に関する記載のうち正しいものを3つ選択せよ(2004) a 前立腺の肥大結節は末梢域(peripheral zone)から発生することが多い。 b 加齢とともに下部尿路症状の出現頻度が高くなることが疫学調査で報告されている。 c 前立腺に分布するα1 受容体サブタイプの中では、α1D が最も多い。 d 前立腺肥大症と前立腺癌との鑑別は、症状のみからは不可能である。 e 前立腺肥大症による下部尿路閉塞がある例では、排尿圧は高くなることが多い。 前立腺肥大症の診断、治療に関する記載のうち正しいものを3つ選択せよ(2004,2003) a 下部尿路症状の定量的評価として、国際前立腺症状スコア(I-PSS)が使用されている。このス コアを用いると前立腺肥大症と尿道狭窄の鑑別が可能である。 b 下部尿路症状の原因として、前立腺による機械的および機能的尿道閉塞と膀胱機能異常が関与 する。 c 前立腺の間質には平滑筋が多く含まれており、前立腺肥大症の薬物療法の第一選択は交感神経 α1 受容体遮断薬である。 d 薬物療法が無効な例では手術治療を考慮するが、手術治療の主体は経尿道的前立腺切除術 (TUR-P)である。 e 前立腺肥大症は基本的に生活の質(Quality of Life:QOL)に関係する疾患であり、尿路感染や膀 胱結石、上部尿路障害をきたすことはない。
前立腺肥大症の診断、治療に関する記載のうち正しいものを2つ選択せよ(2002) a 下部尿路症状の定量的評価として、国際前立腺症状スコア(I-PSS)が使用されている。このス コアを用いると前立腺肥大症と尿道狭窄の鑑別が可能である。 b 下部尿路症状の原因は肥大した前立腺による尿道閉塞であり、膀胱機能異常の合併は少ない。 c 前立腺の間質には平滑筋が多く含まれており、前立腺肥大症の薬物療法の第一選択は交感神経 α1 受容体遮断薬である。 d 薬物療法が無効な例では外科的治療を考慮するが、外科的治療の主体は開腹による前立腺摘出 である。 e 前立腺肥大症は基本的に生活の質(Quality of Life:QOL)に関係する疾患であるが、尿路感染や 上部尿路障害の合併の有無にも配慮する必要がある。
Lecture-3
神経因性膀胱
下部尿路機能および神経因性膀胱に関する記述につき正しいものはどれか(2007) 1)下部尿路は仙髄の副交感神経核からの線維である骨盤神経、胸腰髄の好感神経核からの下腹神 経、仙髄のオヌフ核からの体性神経である陰部神経の3種類により支配されている。 2)正常な下部尿路では、排尿中には排尿筋の持続的な収縮とともに尿道括約筋の弛緩が生じ、その 結果として良好な尿の勢いと少ない残尿となる。 3)糖尿病やパーキンソン病は泌尿器科以外の疾患であるため、神経因性膀胱の原因にはなりえな い。 4)排尿筋と括約筋の協調運動によって残尿なく排尿できる場合でも、随意的な排尿でない場合は正 常な排尿機能ということはできない。 5)神経因性膀胱は尿失禁や頻尿の原因となり、患者の生活の質を障害するものの、尿路感染症や腎 機能障害など生命予後に影響することはまれである。 a 1,2,3 b 2,3,4 c 3,4,5 d 1,2,4 e 2,4,5 下部尿路の機能を評価する方法としてウロダイナミクス検査があるが、これに関する記述につき正し いものはどれか(2007) 1)神経因性膀胱では、疾患特異的な下部尿路異常パターンであるため、ほとんどの症例でウロダイ ナミクスによる下部尿路機能の評価は不要である。 2)排尿機能のスクリーニング検査として行われるものとして排尿日誌があるが、排水や飲水に関す る日常状態の把握や蓄尿・排尿障害の重症度判定に有用な非侵襲的検査である。 3)尿道括約筋の協調不全とは排尿時に尿道括約筋が弛緩しない状態であるが、診断には膀胱内圧測 定が有用である。 4)尿流量/残尿測定は非侵襲的検査であるが、排尿障害の原因が膀胱出口部の閉塞のためか、排尿 筋の収縮障害のためであるかを鑑別することは困難である。5)Pressure flow stude(PFS)や Video urodynamics(V-UDS)は、尿道内カテーテルや直腸内カ テーテルを挿入する必要がある侵襲的な検査であるが、下部尿路機能の評価に有用な検査なの で乳幼児にも行うことがある。
a 1,2,3 b 2,3,4 c 3,4,5
神経因性膀胱の治療に関する下記の記述につき正しいものはどれか(2007) 1)間欠導尿は排尿機能障害の有用な治療であるため、脊髄髄膜瘤や潜在性脊髄閉鎖障害などによる 先天性神経因性膀胱を持った新生児や乳児でもおこなうことがある。 2)間欠導尿の原則は約3 時間ごとの導尿間隔を守ることであり、さらに尿路感染症予防のための厳 格な滅菌操作を行う必要がある。 3)排尿障害患者に長期にわたって尿道カテーテル留置を行った場合細菌尿は必発であり、特に男性 患者の場合は、尿道損傷や精巣上体炎などを起こすことがあるので好ましくない。 4)排尿筋過活動や低コンプライアンス膀胱による排尿機能障害の治療として、抗コリン剤の投与や 神経ブロックなどの保存的治療のみであり、外科的治療を行うことはない。 5)排尿管理の最終目標は、腎機能の保持、尿禁制の獲得、尿路性器合併症の回避、そして患者の QOL への配慮である。 a 1,2,3 b 2,3,4 c 3,4,5 d 1,2,4 e 2,4,5 下部尿路機能および神経因性膀胱に関する記述につき正しいものはどれか(2006) 1)下部尿路は仙随の副交感神経核からの線維である下腹神経、胸腰随の交感神経核からの骨盤神 経、仙髄のオヌフ核から体性神経である陰部神経の3 種類により支配されている。 2)排尿時には脳幹部橋の排尿中枢が興奮し、次いで陶腰髄の交感神経核、仙髄のオヌフ核が抑制さ れる一方で、仙髄の副交感神経核が興奮が起こり、円滑に尿が排出される。 3)正常な下部尿路では、排尿中には排尿筋の持続的な収縮とともに尿道括約筋の収縮が生じ、その 結果として良好な尿の勢いと少ない残尿となる。 4)神経因性膀胱は尿失禁や頻尿の原因となり患者の生活の質を障害するが、その他に尿路感染症や 腎機能障害など生命予後にも影響する。 5)排尿筋と括約筋の協調運動によって残尿なく排尿できる場合でも、随意的な排尿でない場合は正 常な排尿機能と言うことができない。 a 1,2,3 b 2,3,4 c 3,4,5 d 1,4,5 e 2,4,5 下部尿路の機能を評価する方法としてウロダイナミクス検査があるが、これに関する記述につき正し いものはどれか(2006) 1)神経因性膀胱では、疾患特異的な下部尿路の異常パターンなく、症状からだけでは下部尿路機能 の状態を推測することが困難であるために、ウロダイナミクスによる下部尿路機能の評価が必 要である。 2)膀胱内圧測定は蓄尿機能障害に関して排尿筋の不随意収縮である排尿筋過活動の有無と膀胱の拡 張性の異常である膀胱コンプライアンスの低下の評価が可能である。 3)尿流量測定は尿流量/残尿測定により排尿障害の原因が膀胱出口部の閉塞のためか、排尿筋の収 縮障害のためであるかを鑑別することが可能な非侵襲的な検査である。 4)ウログイナミクス検査のうち、排尿機能のスクリーニング検査として行われるものは排尿日誌で あり、排尿や飲水に関する日常状態の把握や蓄尿・排尿障害の重症度判定に有用な非侵襲的な 検査である。
5)Pressure flow study(PFS)や Video urodynamics(V-UDS)は、非常に有用な検査である が、尿道内カテーテルや直腸内カテーテルを挿入する必要がある侵襲的な検査なので、乳幼児 には行うことができない。
a 1,2,3 b 2,3,4 c 3,4,5
神経因性膀胱の治療に関する下記の記述につき正しいものはどれか(2006) 1)間歇導入の原則は約3 時間ごとの導尿間隔を守ることであり、さらに尿路感染予防のための厳格 な滅菌操作を行う必要がある。 2)間歇導尿は排尿機能障害の有用な治療だが、脊髄髄膜瘤や潜在性脊髄閉鎖障害などによる先天 性神経因性膀胱を持った新生児や乳児では危険なために行うことができない。 3)排尿障害患者に長期にわたって尿道カテーテル留置を行った場合細菌尿は必発であり、特に男 性患者の場合は、尿道損傷や精巣上体炎などを起こすことがあるので好ましくない。 4)排尿筋過活動や低コンプライアンス膀胱による蓄尿機能障害の治療として、抗コリン剤の投与や 神経ブロックなどの保存的治療行うが、無効例では膀胱拡大術などの外科的治療を行うことが ある。 5)排尿管理の最終目標は、腎機能の保持、尿禁制の獲得、尿路性器合併症の回避、そして患者の QOL への配慮である。 a 1,2,3 b 2,3,4 c 3,4,5 d 1,4,5 e 2,4,5 神経因性膀胱に関する記載のうち正しいものを3つ選べ(2005) a 神経因性膀胱の症状は排尿困難などの排尿機能障害と尿失禁などの蓄尿機能障害に大別される が、両者を合併することはまれである。 b 過活動膀胱は尿意切迫感や切迫性尿失禁などの原因となるだけではなく、高齢者の転倒に伴う 骨折リスクの増加や患者の社会的活動を制限する要因ともなる。 c 外尿道括約筋協調不全とは蓄尿中に尿道括約筋が弛緩する状態であり、腹圧性尿失禁の原因と なる。 d 神経因性膀胱は尿失禁や頻尿の原因となり患者の生活の質を障害するが、その他に尿路感染所 や腎機能障害など生命予後にも影響する。 e 神経因性膀胱を来す基礎疾患は多岐に渡るが脳幹部より上位中枢の疾患では蓄尿機能障害が主 な症状となることが多い。 神経因性膀胱に関する記載のうち正しいものを3つ選択せよ(2004) a 神経因性膀胱による合併症として、水腎症や膀胱尿管逆流等の上部尿路障害が起こりうる。 b 詳細な問診により膀胱および尿道の機能異常の診断が可能であり、ウロダイナミクス(尿流動態 検査)が必要な症例は少ない。 c 排尿筋過活動、低コンプライアンス膀胱に対する薬物療法として抗コリン薬が用いられてい る。 d 尿排出障害に対する尿路管理法としての間欠導尿は、高齢者や乳児においても施行可能であ り、膀胱の過伸展を避けるよう時間を守って施行する。カテーテルの挿入の際には滅菌操作が 必要である。 e 脊髄髄膜瘤における上部尿路障害のリスクファクターは尿道抵抗の高いことで、生後早期に初 期評価を行うことが望ましい。 神経因性膀胱に関する記載のうち正しいものを3つ選択せよ(2004) a 尿排出機能障害の原因には、排尿筋-外尿道括約筋協調不全と排尿筋無反射がある。 b 排尿筋過活動は、しばしば頻尿や切迫性尿失禁の原因となる。 c 男子患者に対する長期の尿道留置カテーテルによる尿路管理では、膀胱結石、尿道皮膚瘻、精 巣上体炎などの合併症が問題となることが多い。 d 括約筋機能不全による尿失禁には、α1 受容体遮断薬等の薬物療法が有効である。
神経因性膀胱に関する記載のうち正しいものを2つ選択せよ(2003) a 神経因性膀胱では尿路感染、上部尿路障害、尿失禁の併発は稀である。 b 詳細な問診により膀胱および尿道の機能異常の診断が可能であり、ウロダイナミクス(尿流動態 検査)が必要な症例は少ない。 c 排尿筋過活動、低コンプライアンス膀胱に対する薬物療法として抗コリン薬が用いられてい る。 d 尿排出障害に対する尿路管理法としての間欠導尿は、高齢者や乳児においても施行可能であ り、膀胱の過伸展を避けるよう時間を守って施行する。カテーテルの挿入の際には滅菌操作が 必要である。 e 脊髄髄膜瘤における上部尿路障害のリスクファクターは尿道抵抗の高いことで、生後早期に初 期評価を行うことが望ましい。 神経因性膀胱に関する記載のうち正しいものを2つ選択せよ。(2002) a 蓄尿機能障害、尿排出機能障害の診断は詳細な問診をおこなうことにより容易であり、多くの 症例では尿水力学検査(ウロダイナミクス)は不要である。 b 排尿筋-外尿道括約筋協調不全や排尿筋無反射は尿排出障害の原因となる。 c 排尿筋過反射、低コンプライアンス膀胱は尿失禁の原因となり、薬物療法として抗コリン薬が 用いられている。 d 神経因性膀胱では尿路感染や上部尿路障害の併発はきわめて少ない。 e 尿排出障害に対する尿路管理法としての間欠導尿は、高齢者や乳児においても施行可能であ り、膀胱の過伸展を避けるよう時間を守って施行する。カテーテルの挿入の際には滅菌操作が 必要である。
Lecture-4
female Urology
女性の下部尿路障害に関する下記の文章のうち正しいものを2つ選びなさい(2007) a 女性に見られる尿失禁として頻度の高い尿失禁は腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁であるが、両者 の混合型は存在しない。 b 腹圧性尿失禁の原因として尿道の支持組織の異常と内因性の尿道括約筋の障害が存在するが、 骨盤腔への放射線療法後にみられる尿失禁は支持組織の以上によるものである。 c 尿失禁の重症度を考えるときに尿失禁の量や頻度が重要であり、尿失禁による生活の質QOL へ の影響は、客観性を欠くため考慮しない方がよい。 d 骨盤内臓器の脱出は骨盤底を支える肛門挙筋の異常や膀胱・子宮に付着する靱帯の弛緩 が原因となって起こる。 e 膀胱脱においては高度な例ほど尿道の屈曲により、潜在する腹圧性尿失禁をマスクすることが 多く、よって外科的治療後に尿失禁が顕在化することがある。 女性の下部尿路機能障害のタイプと自覚症状の組み合わせで適当なものはどれか(2007,2004) 下部尿路機能異常の種類 自覚症状 1) 内因性尿道括約筋機能不全 切迫性尿失禁 2) 排尿筋過活動 腹圧性尿失禁 3) 排尿筋収縮障害 腹圧排尿 4) 尿閉 溢流性尿失禁 a 1,2 b 2,3 c 3,4 d 1,3 e 2,4
過活動膀胱に関する記述のうち正しいものを3つ選べ(2007) a 過活動膀胱とは尿意切迫感を主症状とし、通常は頻尿や夜間頻尿、切迫性尿失禁を伴うことが 多い。 b 排尿筋の不随意収縮である排尿筋過活動は尿意切迫感や切迫性尿失禁など尿路症状の原因とな るだけでなく、高齢者の転倒に伴うリスクを高める原因となる。 c 尿意切迫感とは、我慢しがたい尿意が唐突に起こる現象であり、通常排尿を最大限我慢したと きに感じる尿意と同じ生理的な感覚である。 d 過活動膀胱の患者は尿意を我慢する生活をしていることが多い。 e 過活動膀胱による影響は頻尿や尿失禁などの症状のみではなく、水分摂取の制限、外出や旅行 の制限、仕事や会議など時間にしばられた生活を敬遠するなど、多方面への影響が見られる。 女性の下部尿路機能異常に関する下記のの記述に関しあてはまらないものを1つ選べ(2006,2005) a 尿失禁の重症度を考える上で尿失禁の量や頻度が重要であるが、尿失禁により生じる生活の質 (QOL)への影響も重要な指標となる。 b 咳などによる瞬間的な腹圧の上昇は膀胱内に伝達され尿漏れの原因となるが、正常であれば尿 道禁制機構が作用するため尿もれは起きない。 c 腹圧性尿失禁の発生には尿道を構成する粘膜、粘膜下組織、尿道周囲の平滑筋組織による静的 な閉鎖機構と尿道周囲の支持組織による動的な閉鎖機構の障害が関与する。 d 膀胱が正常位置から下方に移動する膀胱脱では進行すると尿道の屈曲を生じる。このため腹圧 性尿失禁を合併する例が増加する。 e 間質性膀胱炎とは膀胱の充満に伴う下腹部痛を主症状とする慢性的疾患であり、進行例では疼 痛とともに一回排尿量の減少、高度の頻尿を伴う。 下記における記述のうち正しいものを3つ選べ(2004) a 女性における腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁の頻度を比べると腹圧性尿失禁の方が頻度が高い。 b 腹圧性上昇時に作用する尿禁制機構として尿道の支持組織と尿道自体の持つ禁制機構(尿道の閉 鎖機構)が重要であるが、尿道上皮や上皮下の血管床の萎縮は尿失禁の原因とはならない。 c 腹圧性尿失禁の発生に関与する後天的因子として出産回数や骨盤内手術、骨盤腔への放射線照 射が挙げられる。 d 腹圧性尿失禁の重症度を評価する上で尿失禁の頻度や程度が重要であり、尿失禁の与える生活 への影響に関しては考慮すべきではない。 e 骨盤内臓器脱とは骨盤底を支持する腱や筋膜の弛緩により発生する現象であるが脱出する臓器 として膀胱、子宮、直腸や小腸がある。 f 間質性膀胱炎とは膀胱充満に伴う痛みを主訴とする疾患であるが診断には尿検査が重要であ る。
Lecture-5
前立腺癌
前立腺癌に関する記載として正しいものを2つ選びなさい(2007) a PSA は、前立腺間質細胞から分泌される酵素である。 b 一般に前立腺癌の組織学的分類にはGleeson 分類が使用されている。 c 前立腺癌は、一般にTransitional Zone(McNesl 分類)から発生すると考えられている。 d 臨床病期T1c とは、触診にて前立腺両葉に腫瘤が触知され、生検にて癌が確定したものであ前立腺癌の治療に関する記述として正しいものを2つ選びなさい(2007,2006 類題) a 放射線治療(体外照射)では、勃起不全が起こらないとされている。 b 前立腺全摘除術の合併症として、尿失禁、勃起不全があげられる。 c 内分泌療法の基本は、女性ホルモンの抑制である。 d 臨床病期T3 で、体外放射線療法を実施する場合、内分泌療法を併用する場合がある。 e 前立腺癌が発見された場合、必ずなんらかの治療(手術・放射線・内分泌)を行うべきである。 前立腺癌の疫学的記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい(2007、2006 類題) a 父親・兄弟に前立腺がん患者がいる人ほど発症頻度が高い。 b 高齢な人ほど発症頻度が高い。 c 高脂肪食を多く摂取する人ほど発症頻度が高い。 d 白人は東洋人に比べ発症頻度が高い。 e 晩婚の人ほど発症頻度が高い。 前立腺癌に関する記載として正しいものを3つ選びなさい(2006) a 一般に前立腺癌の組織学的分類にはGleason 分類が使用されている。 b 臨床病期T1c とは、触診にて前立腺両葉に腫痛が触知され、生検にて癌が確定したものであ る。 c PSA は、前立腺上皮細胞から分泌される酵素である。 d 前立腺癌は、肺・肝に高率に転移するとされている。 e 早期の前立腺癌では、前立腺癌に特有の症状はないとされている。 次の中から正しいものを2つ選びなさい(2005、2004 類題) a 血清PSA が 4.1-10 ng/ml の場合、前立腺癌である可能性は 50%以上である。
b Prostate Specific Antigen は human Kalikrein family の1つで serine protease である。 c 日本における前立腺癌の死亡率は近年増加傾向である。 d 病期T1c とは触診上前立腺および精嚢に硬結を触知し、病理学的に癌の存在が確認された状態 である。 e 日本人の前立腺の潜在癌の頻度はアメリカの約1/10 である。 次の中から正しいものを2つ選びなさい(2005) a 前立腺癌の組織生検は直腸または会陰皮膚を通して行われる。 b 前立腺癌の転移部位として肺、肝臓の頻度が高い。 c 病期D1 は放射線・化学療法の併用療法のよい適応である。 d 内分泌療法は高齢者では無効のことが多い。 e 男性ホルモン除去療法として、LHRH 拮抗剤は外科的去勢術とほぼ同等である。 次の中から正しいものを2つ選べ(2004) a PSA 値が境界域の場合、正診率を高めるために補助的に PAP の測定が行われる。 b 病期D1 は放射線と化学療法の併用療法の良い適応である。 c 前立腺癌に対する根治術では、射精障害が必発である。 d 男性ホルモン除去療法として、外科的去勢術はLHRH 拮抗剤とほぼ同等である。 e 内分泌療法は高齢者では無効のことが多い。
前立腺がんに関する以下の記述のうち、正しいものを2つ選択せよ(2003、2002 類題) a 前立腺がんは、人口の高齢化・食事の欧米化とともに日本でも増加している。 b 前立腺がんは、ホルモン抵抗性のがんの一つとして考えられている。 c 病期T1c とは、触診上前立腺両葉に結節を触知し、病理学的に癌の存在が確認された状態であ る。 d 前立腺がんは、放射線に抵抗性で、治療的価値はないと考えられている。 e 局所前立腺がんに対し、前立腺全摘術は有力な治療法の一つと考えられている。
Lecture-6
膀胱腫瘍
膀胱がんに関する記述のうち、誤っているものを3つ選びなさい(2007、2006) a 表在性膀胱癌は経尿道的切除によって、診断、治療されるが、再発率は40-50%と高率である。 しかし、再発した場合でも、表在性膀胱癌であることが多い。 b 膀胱癌の発生原因として、特定の物質への暴露(染料工場での勤務など)、結石などによる膀胱 の慢性刺激によるものなどがあげられるが、喫煙者と非喫煙者の発生頻度は同等とされる。 c 膀胱癌の症状としては、無症候性肉眼的血尿や膀胱刺激症状(頻尿・残尿感)があげられる。 d 尿細胞診は膀胱癌の診断に有用なことがあるが、特に膀胱の上皮内癌の診断に有用である。 e 膀胱癌は女性に多く、女性ホルモンによる影響があると考えられている。 f 膀胱粘膜から筋層まで進展している膀胱癌は表在癌、膀胱外へ進展している膀胱癌は浸潤癌と 考えられている。 症例は68 歳、男性。無症候性の血尿を主訴に来院した。検尿上、赤血球を 1 視野あたり 40-50 個認 めた。超音波検査(エコー)では、膀胱内に突出する構造物を認める。採血上、貧血なく、腎機能、肝 機能は正常。既往歴に突起すべきことなし。Performance Status は良好。(2007) (1)次に外来で予定すべき検査はどれか。 1)膀胱鏡 2)MRI 3)骨シンチ 4)尿細胞診 a 1,2 b 1,4 c 1,3,4 d すべて e 4のみ (2)入院後、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)により病理検体を得たところ、浸潤性膀胱癌 と診断された。画像上遠隔転移は認めない。次に行うべき治療はどれか。 1)BCG 膀胱内注入 2)インターフェロン皮下投与 3)抗がん剤膀胱内注入 4)膀胱全摘除術 a 1,2 b 1,4 c 1,3,4 d すべて e 4のみ膀胱癌に対する手術について、誤っているものを2つ選びなさい(2006) a 先端にあるループ電極にて腫瘍を切除する手術、いわゆる経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt) により病理検体を得て膀胱癌の診断、治療を行うが、この際に膀胱筋層を切除すると膀胱穿孔 の危険性があるため粘膜までの切除にとどめることが大切である。 b TUR-Bt の手術後には血尿となりやすい。血尿が強い場合、凝血塊によるカテーテルの閉塞に注 意する必要がある。 c 膀胱の側壁に存在する大きな腫瘍をTUR-Bt する場合、閉鎖神経の反射がおきる危険性がある ため、神経ブロックを行うべきである。 d 浸潤性膀胱癌の場合やTUR-Bt にて腫瘍がコントロールされないほど広範囲で再発が頻回な場 合、膀胱全摘除術が適応となり、同時に尿路変更術を行う必要がある。その方法としては、尿 管皮膚癌、回腸導管、代用膀胱作成(Hautmann 法など)があり、尿管皮膚瘻や回腸導管を造設 した場合には集尿パック(集尿袋)を皮膚にはる必要がある。 e 浸潤性膀胱癌による膀胱全摘除術の際には、原則として膀胱のみの摘除にとどめ、男性では前 立腺を、女性では子宮、膣を温存すべきである。 膀胱癌の治療について、誤っているものを2つ選びなさい(2006) a 表在性膀胱癌は経尿道的切除によって、診断、治療されるが、再発率は40−50%と高率であ る。しかし、再発した場合でも、その多くは表在性のままである。 b 表在性膀胱癌の治療、再発予防にBCG の膀眺内注入を行うことがあるが、その有効性は約 70% とされている。副作用として頻尿、発熱、血尿、膀胱萎縮があげられる。 c 膀胱全摘術後の病理検査にて膀胱内に癌細胞がない場合、上部尿路(腎孟、腎杯、尿管)に再発 の危険性はなく、定期的な画像評価、尿細胞診は不要である。 d 膀眺全摘術の際、小腸を利用した代用膀胱作製し、これを尿道に吻合した場合、自排尿はでき ないので、白己導尿による排尿管確が必須である。 e 膀胱癌で転移をきたした症例では、シスプラチンを中心とした全身化学療法が行われるが、最 近では、タキサン系抗癌剤をはじめとした新規抗癌剤による治療が試みられている。 膀胱癌に関する記述のうち、間違っているものを2つ選びなさい(2005) a 膀胱癌患者では、第9 染色体長腕の変化や RAS 遺伝子、P53 遺伝子の変異が見られることが知 られている。 b 膀胱癌の発生原因として、禁煙、特定の物質への暴露(染料工場での勤務など)、結石などによ る膀胱の慢性刺激によるものがあげられる。 c 膀胱癌の症状としては、無症候性肉眼的血尿が最も多い。 d 尿細胞診は診断に有用なことがあるが、膀胱の上皮内癌では診断に有用ではない。 e 膀胱癌は若年の女性に好発する。
膀胱癌の治療について、誤っているものを1つ選びなさい(2005) a 尿道から内視鏡を挿入し、先端にあるループ電極にて腫瘍を切除する手術、いわゆる経尿道的 膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)により病理検体を得て膀胱癌の診断を行うが、この手術は同時に治 療的意味を持つことがある。 b 表在性膀胱癌の再発予防に薬剤の膀胱内注入を行うことがあるが、現在最も有効とされている のはアドリアマイシンである。 c 膀胱筋層に腫瘍が進展している場合やTUR-Bt にて腫瘍がコントロールされない場合、膀胱全 摘除術が適応となる。 d 膀胱全摘除術を施行した場合尿路変更術を同時に行う必要があるが、その方法として、尿管皮 膚瘻、回腸導管、代用膀胱作成(Hautmann 法など)がある。尿道に代用膀胱を縫合した Hautmann 法では腹圧による排尿が可能であることが多い e 転移をきたした症例では、シスプラチンを中心とした全身化学療法が行われるが、有効性は必 ずしも高くなく、最近では、タキサン系抗癌剤をはじめとした新規抗癌剤による治療が試みら れている。 膀胱がんに関する以下の記述のうち、正しいものを3 つ選択せよ(2004) a 一般に膀胱がんの組織型は、その多くが移行上皮がんである。 b 膀胱がん患者さんの主訴として最も多いのは、頻尿・排尿時痛である。 c 膀胱上皮内がんに対する治療として、BCG 膀胱内注入療法を行うことがある。 d 喫煙は膀胱がん発生の危険因子ではない。 e 進行性膀胱がんに対する全身化学療法は、cisplatin を中心とした多剤併用化学療法が標準的で ある。 以下の記述のうち、正しいものを3 つ選択せよ(2004) a 腎盂尿管がんに対して腎尿管全摘術施行後、膀胱内再発の可能性があるため定期的に膀胱内視 鏡検査を行う必要がある。 b 腎盂がんに対する薬物療法の中心はインターフェロンである。 c 尿細胞診が陰性の場合は、尿路上皮がんの存在は否定してよい。 d 腎盂尿管がんや膀胱がんは、60∼70 歳代の男性に多く発症する。 e 一般に尿道がんの組織型は、扁平上皮がんが多い。 膀胱がんに関する以下の記述のうち、正しいものを2つ選択せよ(2003) a 一般に膀胱がんの組織型は、扁平上皮がんが多い。 b 表在性膀胱がんの治療は一般に経尿道適切除が行われ、再発することはない。 c 膀胱がんは女性に多く発症する。 d 局所浸潤性膀胱がんに対し、放射線治療が行われることがある。 e 膀胱がん患者さんの主訴として、無症候性血尿が多い。 膀胱がんに関する以下の記述のうち、正しいものを3つ選択せよ(2002) a 膀胱がんは、一般に表在性がんが多く、経尿道適切除で治療し得、再発率は低い。 b 一般に膀胱がんの組織型は、移行上皮がんが多い。 c 膀胱癌は放射線抵抗性であり、局所浸潤性膀胱がんに対し、放射線治療が用いられることはな い。 d 膀胱がん患者さんの主訴として最も多いのは、無症候性血尿である。 e 膀胱がんは染料を用いる職業に就いている人に好発する。
Lecture-7
精巣腫瘍
次に中から正しい記述を2つ選びなさい(2007) a Seminoma では治療前 AFP は上昇していることが多い b Stage 1 での無治療サーベイランスで seminoma でのみ選択肢となる。 c Seminoma は放射線感受性が高い。 d 進行性Seminoma の標準導入化学療法は VIP 療法である。 e Seminoma では治療前血清hCG が上昇することがある。 患者は25 歳男性。半年前からの左精巣腫大を主訴に北大泌尿器科を受診した。触診上、小児頭大の 左精巣腫瘍を認めた。血液性化学検査では血清AFP 1500ng/ml、hCG 1500ng/ml、LDH 1000U と高 値であった。画像検査上、径 8cm の後腹膜リンパ節転移を認めたが、その他の場所には転移を認めなかった。後日、左高位除睾術を施行、病理はseminoma + yolk sac tumor + teratoma であった。標準
化学療法を4 コース施行したところ、血清 AFP、hCG、LDH ともに正常化し、径 2cm の後腹膜リン パ節が残存した。この症例に関して正しい記述を以下の文章の中から2つ選びなさい。(2007) a この症例の臨床病期は日本泌尿器科学会分類で病期2B である。 b この症例では化学療法を行ったが放射線療法が実際には好ましい。 c この症例で行われた標準化学療法はMEC 療法(Methotrexate、Epidriamycin、Cisplatin)と 考えられる。 d 腫瘍マーカーは正常化しており、引き続き後腹膜リンパ節郭清が原則必要である。 e 後腹膜リンパ節が残存しており、引き続き二次化学療法を行う必要がある。 次の中から正しい記述を2つ選びなさい(2007) a 本邦における精巣腫瘍の発生頻度は約15 人/10 万人・年である。 b 血清AFP の半減期は 24-36 時間である。 c 血清hCG の半減期は 24-36 時間である。
d 小児精巣腫瘍で最も多い組織型はyolk sac tumor である。
e IGCCC 分類(International Germ Cell Consensus Classification)では化学療法前の腫瘍マー カーの値を考慮していない。 次のなかから、正しいものを2つ選ぺ(2006) a 本邦における精巣腫瘍の発生頻度は約100 人/10 万人・年である。 b 右精巣腫瘍の所属リンパ節は、右鼠径節である。 c 好発年齢は15−35 才である。 d セミノーマの血清マーカーとして、HCG、LDH がしばしば高値を示す。 e 化学療法の有効率は、30−50%と不良である。 次のなかから、正しいものを2つ選べ(2006) a 精巣腫瘍に対する根治的手術では、陰嚢を大きく切開し周囲組織ごと精巣を摘出する。 b 病期1 のセミノーマ(SGCT)に対して精巣摘出術のみで経過観察した場合の再発率は、約 10-15%程度であるため、経過観察を行う場合がある。 c 病期1 の非セミノーマ(NSGCT)に対して、精巣摘出術のみで経過観察した場合、約 40%に再 発がみられるため、所属リンパ節に予防的放射線照射が行われる場合が多い。 d 肺転移のある精巣腫瘍に対する標準的化学療法は、ブレオマイシン、エトポシド、シスプラチ 3 剤併用療法である。
25 才男性。左陰嚢内容の疼痛、腫大を主訴に来院。陰嚢部 USG では精巣内に heterogenous hypoechoic mass を認める。血液学的検査では、LDH 980IU/l(正常 450 以下)、CRP8.30(正常 0.24 以下)であった。引き続き行う検査・治療として適当なものを2つ選べ(2006、2005) a 血清AFP、HCG 検杏 b 骨盤部MRI 検査 c 抗生剤投与 d 経皮的腫瘍針生検 e 精巣摘出術 次の中から、正しいものを2つ選びなさい(2005) a 本邦における精巣腫瘍の発生頻度は約50 人/10 万人・年である。 b 奇形腫が転移することは稀である。 c 非セミノーマの血清マーカーとして、HCG、AFP がしばしば高値を示す。 d 臨床病期1 の非セミノーマの治療として、予防的化学療法を行った場合の 2 年生存率は 98%以 上である。 e 遠隔転移を認めず腎門部リンパ節に転移を認める場合は臨床病期3 である。 次の中から、正しいものを3つ選べ(2004、2002) a 本邦における精巣腫瘍の発生頻度は約15 人/10 万人・年である。 b 肺転移を有するセミノーマ性胚細胞腫瘍の予後は2 年生存率は 20%前後と不良である。 c セミノーマの血清マーカーとして、LDH、AFP などがしばしば高値をきたす。 d 遠隔転移を有するセミノーマ性胚細胞腫ではCDDP をはじめとする化学療法と外科的切除療法 が重要である。 e 小児に発生する精巣腫瘍としてセミノーマは稀である。 f Leydig 細胞腫は小児期にみられる精巣腫瘍である。 40 歳男性。左陰嚢内容の腫大を主訴に来院。陰嚢部 USG(超音波検査)では精巣内に
heterogenous hypoechoic mass を認める。血液学的検査では、LDH 980IU/l(正常 450 以下)、AFP 20ng/ml(正常 10 以下)、β-HCG 10ng/ml(正常 0.1 以下)、CRP 8.30(正常 0.24 以下)であった。 引き続き行う検査・治療として適当なのはどれか2つ選べ(2004) a 腹部CT 検査 b Ga シンチグラフィ c 高位精巣摘出術 d 後腹膜リンパ節廓清術 e 経皮的生検 精巣腫瘍に対する記述のうち正しいものを2つ選択せよ(2003) a 成人に発生する精巣腫瘍はセミノーマ、非セミノーマに大別される。 b Stage 1 セミノーマ症例は、高位除睾術後再発する心配はない。 c 後腹膜リンパ節転移を有する非セミノーマ症例に対する標準的治療は、放射線療法である。 d 非セミノーマ・臨床病期1 の症例に対し、神経温存後腹膜リンパ廓清が行われることがある。 e成人精巣に発生する腫瘍の多くは良性腫瘍であり、悪性腫瘍は稀である。