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【1明治維新】

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Academic year: 2021

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【近代1 明治維新】

1.新政府成立と維新の業績 2.殖産産興業 3.文明開化 4.初期の国際問題 5.新政府への批判・反乱 1.新政府成立と維新の業績 新政府成立 A) 基本方針…五箇条の御誓文(1868.3)…公議,世論の尊重,開国和親など国策の基本 天皇が百官を率いて神々に誓約→親政強調 由利公正(起草),福岡孝弟(修正),木戸孝允(加筆修正) B) 政治組織…政体書 (1868閏4) 中央:太政官への権力集中(~1885),三権分立,官吏公選制…体裁は欧米に 地方:府,県,藩の三治制 福岡孝弟,副島種臣 C) 民衆支配…五榜の掲示 儒教的道徳,民衆運動禁止,キリスト教を邪宗門(1873解禁) D) 江戸→東京(1868.7)…前島密の建議 E) E)一世一元の制(明治と改元 1868.9) 1.中央集権 体制へ A) ねらい…全国の租税,軍事の権限を中央政府がにぎる ・幕府領の召し上げ…要地は府,その他は県とする ・版籍奉還(1868)…まず薩長土肥4藩,ついで各藩主に行ってもらう。 将軍ではなく天皇からあらためて領地をもらうという感覚だが,形式上,新政府が全領地, 領民を支配化に置くことになる。 藩主=知藩事としてそのまま藩政に,また歳入の一割を家禄として受けとることができ,旧 藩主らの反対はなかった。 意義 ①主従関係の解消, ②知藩事は非世襲,③領主権の否定, ④家禄を藩の経費と分 離 ↓ ・残る問題点 租税と軍事の両権が従来どおり藩に属しており,実質的効果はなし。また,新政府の直轄地 (府・県)で徴税が厳しく一揆続発,藩地でも江戸時代と変わらぬ徴税に不満。 ※新政府発足後,一揆,内部対立,大藩の参政要求の動きが高まってきた。 ↓ これらを抑える形で薩摩,長州,土佐から御親兵を組織(1871)…武力を固める。 ・廃藩置県を断行(1871年7月)…藩制を全廃。藩の債務も肩代わりする 知藩事を罷免し東京居住。新府知事・県令を任命→政治的統一(全国の租税徴収,軍事権の掌 握)=薩長の静かなクーデタという見方 秩禄(家禄と賞典録)を保障しているが,歳出の3割を占め,財政負担大きい。後に奉還の法を 発し,やがて廃止する方向で進めていく。 士族の没落につながるが,4分の1が公務員(官員7割,教員4割)として生きのびる。 B) 中央官制の改革 太政官制2官6省 版籍奉還後(1869.7) 留守政権のもとで 神祇官を上位,太政官のもとに6省設置。

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太政官制三院制 廃藩置県後(1871.7) 正院(内閣),右院(連絡機関),左院(立法)のもとに各省 参議,各省の卿,大輔など薩長土肥の実力者が独占=藩閥政府の基礎整う ※廃藩後,岩倉使節団出発。留守政権により学制,徴兵制,地租改正などに着手 2.身分制改 革と徴兵制 ねらい…武士の身分の解体し,国民皆兵による国民軍をつくる A) 四民平等…壬申戸籍作成 士農工商が平等 華族,士族,卒族,平民(1869) (72年 卒族は士,平に分属), 平民の苗字許可,住居,職業選択の自由,結婚の自由,散髪廃刀許可,身分解法令(えた,非 人の称を廃止)→形式だけで実質伴わず。(1871) 華族,士族には秩禄(賞典禄,家禄)を給与 B) 徴兵制創設…近代的軍隊の創設 大村益次郎から山県有朋へ継承 廃藩とともに藩兵解散→兵部省が兵権をもち,鎮台に配置。 徴兵告諭布告(1872)→徴兵令公布(1873)満20歳以上3年間…統一的な兵制の成立 免除規定:長男,戸主,官員とその候補となる学制,代人料270円納付者 諸方からの批判…士族の特権が奪われるが,政府内では島津久光が「兵制復旧」(江戸時代 のように)を唱え,板垣退助は必要に応じて徴兵する「義勇兵制」があがる。士族らからは 武士だけで軍を組織する士族兵制論,民衆らは軍役に対して「血税一揆」を起こす。 3.文明開化 ねらい… 近代化のために,国民に無学の者をなくすこと。日本の独自性を出すこと A) 教育界 文部省設立(1871) 学制(1872)…フランスの学校制度にならう。 国民を創るための教育が開始される。 まず小学校教育に力を入れる。 1.立身出世主義的教育観(身を立てる財本=元手である) 2.教育の四民平等(国民皆学) 3.実利主義的な学問(日常生活に役立つ知識) 4.受益者負担(学校設立,維持費) 目標 53760校(600人に1校)。実現したのは26584校(1878),27125校(1907) 就学率も向上していった。 東京大学(1877)…官僚養成を目的 初代総長=加藤弘之 B) 新しい教学政策 神道中心:神仏分離令→廃仏毀釈,祝祭日の制定(皇室中心) 神仏分離令(1868) 王政復古による祭政一致の立場から,古代以来の神仏混交を禁じて,神道を国教とした。 仏教的なものをなくし,日本の独自性を強めようとした。 僧は還俗して神官になる(例.興福寺は春日大社に属する) →全国に廃仏毀釈のあらし 大教宣布(1870) さらなる神道国教化をめざす。神社制度・祝祭日などを制定 キリスト教について1873年解禁,江戸時代以来の弾圧をつづけたため外国の厳しい抗議の中, 宣教師らが積極的に働きかけた結果。

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地租改正 A) 新政府の財源=旧幕府時代のままうけついだ地租(年貢) 債務も引き継いだため財政苦しい→地租の近代化による財源の安定をはかる。 作付制限廃止(1871),田畑永代売買の禁令を解除(1872) 地券制度 地価を定めて地券を発行…土地を不動産としてその所有権を明確に(地主,自作農 にわたる) ↓ 封建的領有制解体,地券制度→1886登記制度に ↓これをもとに ・地租改正条例公布(1873年7月~79年) 山林原野を残して完了(1881までにほぼ完了) ①課税基準を一定した地価にもとめる ②金納とし地価の3% ③納税者…耕作者ではなく土地所有者 B) 影響:農民の負担が増えるところも(維新への幻滅) 山林,原野などの入会地のうち,その所有権を立証できないもの官有地に編入→地租 改正反対一揆,地主負担は定額,小作人は現物納入→地主成長への基礎 ※近代的財政の基礎が固まる 地主,自作農の土地所有権確立。金納化によって商品経済との結びつきが深められる。寄生地主化 ※農民の負担,小作農の地主との関係は変わらない,入会地など所有権の明確でないものは官有とされたた め,地租の軽減を求めて各地で一揆・・・2.5%に軽減 日本は全くの農業国で,他に産業がなく,関税自主権もないため,地租こそ歳入の要だった。 明治6年の政変(1873) 西郷隆盛,江藤新平ら下野 内務省設置 大久保政権下(1873) ・殖産興業と交通路改良,全国の警察を整備。首都警察…警視庁(1874) 士族の処分 ・反乱の一因に 華・士族への家禄,功労者への賞典禄=秩禄(国家財政の30%,負担大) ↓ 秩禄奉還の法(1873年) 奉還 希望者に一時金を支給したが効果なし 禄制全廃…秩禄処分(1876年) 金禄公債証書を与えるが,多くの士族にとって不足。 公務員になれなかった士族は公債を手放す。 →農工についたり,商売したり…士族の商法 …失敗して没落する者も 廃刀令(同年) すべての特権を失う 士族授産…北海道開拓などおこすが十分でなく貧困においこまれる。 2.殖産興業 富国強兵のた めに A) 富国強兵を目指し,近代産業の育成を図る。 関所,宿駅,助郷制度の撤廃,株仲間などの独占の廃止,身分にまつわる制約除去…封建 的諸制度撤廃 ・産業育成の特徴:政府主導(工部省,内務省設置,お雇い外国人による技術指導) ・内容 ①産業基盤の整備:郵便・鉄道・電信・新しい貨幣制度(→国立銀行条例) ②官営工場の経営:軍事工場・造船所・鉱山・模範工場(富岡製糸場…機械化推進)

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③北海道開拓:屯田兵制度,札幌農学校開設 ・政商の成立:三井,三菱に特権 ・郵便制度…前島密の建議で発足(1871) B) 官営事業 ・内務省を中心に始まり,工部省設置(1870年)以後はそこが中心に 旧幕府,藩の鉱山を官営事業に。また,砲兵工廠,造船所の拡充,鉄道敷設に。 輸出の増加と輸入の減少を目指し…富岡製糸場(生糸の生産に入る) ※内務省は官営模範工場を通じて民間の機械制生産を促すなど広範な勧業政策。また,流通 のため道路改修を奨励。 ※農,牧も主要産業として技術改良に力を入れる…駒場農学校,三田育種場の開設。 ※北海道と改称し開拓使を置く(1869年) 屯田兵制度(1874年),札幌農学校(1876年) C) 通信,運輸 通信…電信線…東京-大阪間(1869)以後,欧米とつながる。 海運…政府は国内企業に近海,沿海の海運を掌握させた。 岩崎弥太郎…三菱(郵便汽船三菱会社)…軍事輸送のために手厚い保護 当初,政府は共同運輸を設立し,三菱をつぶそうとする。岩崎の死後,政府が調停 に乗り出し,三菱が吸収する形で日本郵船となる 新貨条例 政商 ・円・銭・厘の新硬貨(1871)…十進法の採用 実際は港で銀貨,国内で紙幣 ・紙幣統一を進めたが,不換紙幣だった(1872)→民間の力を借りて「兌換」を発行しよう→国 立銀行条例…渋沢栄一ら しかしうまくいかず,兌換義務を取り除くと銀行設立希望者増える(1879年 第百五十三 国立銀行まで) 「国立」≠「国営」→国法にもとづいて設立されるという意味 ・三井・岩崎(三菱)など政府と結託→のち財閥へ 3.文明開化 思想界 ・西洋近代思想の流行,天賦人権の思想 福沢諭吉「西洋事情」「学問のすすめ」「文明論之概略」 中村正直 訳「西国立志編」(スマイルズ),「自由之理」(J.S.ミル) 教育界 ・文部省設立(1871) ・学制(1872)…フランスの学校制度にならう。 国民を創るための教育が開始される。 ・東京大学(1877)…官僚養成を目的 初代総長=加藤弘之 新しい教学政 策 ・神道中心:神仏分離令→廃仏毀釈,祝祭日の制定(皇室中心) ・神仏分離令(1868) 王政復古による祭政一致の立場から,古代以来の神仏混交を禁じて,神道を国教とした。 全国に廃仏毀釈のあらし ・大教宣布(1870) さらなる神道国教化をめざす。神社制度・祝祭日などを制定 キリスト教について江戸時代以来の弾圧をつづけたため 外国の厳しい抗議の中,1873年解禁 宣教師らが積極的に

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新聞・雑誌 ・活字印刷術 本木昌造が鉛製活字の量産成功(1869) 日刊新聞・雑誌の創刊 東京を中心に発刊 『横浜毎日新聞』(1870 初の日刊紙),『日真新事誌』(1872 ブラック〈英〉発行) 『東京日日新聞』(1872),『郵便報知新聞』(1872),『朝野新聞』(1874)など 『明六雑誌』(1874~75) 明六社の機関誌,新聞紙条例で廃刊 生活文化の西 欧化 太陽暦の採用 1872(明治5).12.3→1873.1.1,1日24時間,週7日,日曜休日制 封建的習俗の廃止 散髪脱刀令(1871)→ざんぎり頭 衣食住などの洋風化=「日本橋近辺の文明開化」(木戸孝允の言葉) 伝統文化軽視の風潮 文化遺産の破壊,文化財の安売り 衣 食 住 交通 1870 背広着用 1867 牛肉店 1868 築地ホテル館 1870 人力車 70 靴の製造 71 西洋料理店 72 ガス灯 70 自転車 70 こうもり傘 72 ビール 74 銀座・瓦街 72 鉄道 71 散髪許可 73 巻タバコ 82 電灯 82 鉄道馬車 4.初期の国際問題 条約改正交渉 ・岩倉使節団 (1871.11~73.9) 安政諸条約は1872年から改正交渉ができることになっていたので,改正予備交渉と欧米の 制度文物の視察を目的として派遣される。 大統領グラントと会見 天皇の信任状をも持たなかった,改正の望みは断たれる。以降は 国情や産業の視察に ・外務卿 寺島宗則 アメリカとの税権回復に成功(1876)→しかし英独の反対で無効。 近隣諸国との 関係 A) 中国 日清修好条規(1871年)…対等主義,批准は1873年 台湾での琉球漁民殺害事件(1871)をめぐり責任問題もつれる→征台の役=台湾出兵(1874 年)。清は「化外の地」と逃げるが,イギリスの調停で賠償金支払い,八重山群島,宮古島を 獲得。 木戸孝允は征韓論と変わらない!と批判し,下野。 B) 朝鮮…鎖国政策をとっており,日本は維新後,国交樹立を求めるが拒絶 征韓論…西郷,板垣ら(1873年)おこるが沈静化。しかし,江華島事件(1875年)を機に日朝修 好条規(不平等条約)(1876年)。 C) 琉球…島津氏と中国に両属 日本政府は日本領とする方針をとって,琉球藩を置く(1872) 藩王尚泰。これを清朝は承認 しない。 沖縄県設置(琉球処分)(1879)…清が抗議。グラント(米)が調停するが未解決→日清戦争で決 着 A) ロシア…樺太の帰属は幕末以来の懸案 樺太千島交換条約(1875)…北海道の開拓で手一杯であった日本は樺太の一切の権利をロシ アにゆずり,かわりに千島全島を領有することで解決。 択捉より南はもともと日本領。その北のウルップ島以北をもらいうけたことになる。 ・小笠原諸島…英米は異議唱えず 内務省のもとに(1876)

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5.新政府への批判・反乱 農民の不満 A) 新制度に伴う負担増大に対する民衆の一揆 …学制反対,徴兵反対一揆(血税一揆) (1873),地租改正反対一揆(1876) →政府の対応:地租軽減(3%→ 2.5%) 士族の反抗 B) 保守的士族らは新政府樹立に功をあげながらも,報われなく,不満を募らせて暴動を起こ す。 ・秩禄処分,廃刀令…失業,特権的身分喪失 ・征韓論争に決着…西郷,江藤,板垣らの下野(明治6年の政変 1873年) →広範な士族の不満の高まり…政府批判運動高まる ・民撰議員設立の建白書 左院に提出(1874年)…板垣退助,後藤象二郎,江藤新平 政府専制=有司専制を批判, 国会設立を要求…士族の代表者による会議(天下の公議)という内容だった。 C) 内乱 ・佐賀の乱…江藤新平(1874) ・敬神党(神風連の乱)(1876 熊本) 太田黒伴雄…廃刀令,秩禄処分に怒る これに呼応して→秋月の乱(1876 福岡),宮崎車之助 ・萩の乱(1876 山口) 前原一誠(前参議) ・西南戦争 (1877) 私学校生徒らの蜂起兵力4万 西郷隆盛 九州各地の士族が呼応。政府軍6万(徴兵による近代装備軍)が鎮圧。戦費4,156万円 ⇒ 以後は武力による反抗はなくなり,言論での政府攻撃に移行 ★

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