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板東大橋の主塔完成系に対する耐風安定性について

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Academic year: 2022

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全文

(1)

板東大橋の主塔完成系に対する耐風安定性について

群馬県伊勢崎土木事務所 新井 規之 長大(株) 茂呂 充 三菱重工業(株)正員 所 伸介 正員 ◯杉山 貞人

1.まえがき

 板東大橋(全長

936m)では,橋長 384m,中央支間 200m

3

径間斜張橋区間が計画されている。

 本橋の主塔は,図1に示すように通常のラーメン型の構 造とは異なり,水平材を省略した構造となるため,一本柱 の空力特性に類似し,渦励振やギャロッピングに関する検 討が必要であると考えられた。

 本研究は,風洞試験を使用した上記主塔に対する動 的な耐風安定性検討の概要をまとめたものである。

2.試験概要

 模型は,橋桁より上部の主塔の片側を再現した縮尺

1/20

3

次元弾性体模型とした。なお,完成時の主 塔では,主塔面外方向に対してケーブル・桁の付加質 量および付加減衰が見込まれるが,ケーブルの拘束力 が小さい主塔面内方向に対しては空力振動が発生し易 い為,振動モードは図2に示す主塔面内振動である

4

次モードを対象とし,風向は橋軸直角方向を中心に±

20゜の範囲とした。

3.試験結果

(1)風向特性

 表1に風速−振幅曲線,渦励振振幅およびギャロッピング照査風速

(45.4m/s)における振幅の風向特性を示す。

耐風安定性は風向により変化し,風向−10 ゚では,渦励振が発生した 後に緩やかに振幅が増加しているのに対して,風向

10

゚では,風向−10゚ に比べ低風速で渦励振が発生するが,高風速域では有意な振幅の発生 は認められない。また,風向に対して渦励振振幅およびギャロッピン グ照査風速域(45.4m/s)の振幅を比較すると,渦励振振幅は,正と負 の風向それぞれでピークをとり,正の風向に比べ,負の風向の振幅が やや大きくなる傾向にあり,照査風速域(45.4m/s)での振幅は,風向

−10゜における振幅が最大となる。

(2)塔頂部の形状

本主塔では,橋軸に対して±20゜の範囲で比較的大きな空力振動が確認されたが,ギャロッピングに至ら なかった。しかし本主塔と類似な断面形状を有する主塔

1)

の風洞試験では,橋軸直角風(風向

0°)により

主塔立面図 主塔断面図

橋梁全体図

図1 橋梁一般図

振動数 0.85Hz 等価質量 0.61t・s2

/m/m

図2 振動モード 模型値  ○ 実橋値

キーワード:主塔,風向特性,塔頂形状,渦励振,風洞試験

連絡先:〒851−0392 長崎市深堀町

5-717-1 TEL (095)834-2842 FAX(095)834-2385

土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月)

‑1005‑

I‑503

(2)

ギャロッピングが生じていることから,本主塔の空力振動の安定化の要因として塔頂部形状に着目し,塔頂 部のみを変更した模型を用いた風洞試験より耐風安定性の変化を調査した。

塔頂部を平らにした「フラット型」,ギャロッピングが生じた主塔の塔頂形状を模擬した「斜めカット型」,

「板東大橋型」の

3

つの塔頂形状に対する耐風安定性を比較した。

表2に風速−振幅曲線を示す。いずれの形状も風速が増速するにつれて振幅は緩やかに増加しているが発 散振動に至らなかった。この原因として,今回の主塔はギャロッピングが発生した主塔と比較して,アスペ クト比が小さく・テーパの傾斜が大きいことなどが考えられる。

しかし,今回の塔頂部形状のみを変更した試験より,「フラット型」「斜めカット 型」では,高風速域で比較的大きな振幅が生じているのに対して,「板東大橋型」

では振幅が半減していることが確認され,橋軸直角風(風向

0°)において,本塔

頂形状が制振効果を果たしていることが明らかとなった。

4.まとめ

 本主塔では,初通過破壊を生じるような発散振動は生じなかったため,空力対策 は設置されなかったが,比較的低風速で渦励振が発生しており,疲労損傷対策が必 要となる場合,減衰付加による制振対策を実施する予定である。

<参考文献>

1)本田,藤田,今金,「女神大橋完成系主塔の耐風性について」,土木学会第

51

回年次講演会,1992 表1 風速−振幅曲線(風向の影響)

負風向 正風向 風向−振幅特性

表 2 風速−振幅曲線(風向

0°)

フラット 斜めカット 板東大橋

0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3

0 10 20 30 40 50 60

実橋換算風速 (m/s)

(m)

0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3

0 10 20 30 40 50 60

実橋換算風速 (m/s)

(m)

0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3

0 10 20 30 40 50 60

実橋換算風速 (m/s)

(m)

風向β

橋軸 図3 風向の定義

0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3

0 10 20 30 40 50 60

実橋換算風速 (m/s)

(m)

○ 風向 -5 ゚

△ 風向 -10 ゚

× 風向 -15 ゚

0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3

0 10 20 30 40 50 60

実橋換算風速 (m/s)

(m)

○ 風向 5 ゚

△ 風向 10 ゚

× 風向 15 ゚

0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25

-20 -10 0 10 20

風向(deg)

片振(mm)

ギャロッピング 照査風速における振幅

渦励振振幅

土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月)

‑1006‑

I‑503

参照

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