九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
圃場機械のけん引・走行性能向上に関する研究
亀井, 雅浩
https://doi.org/10.11501/3151025
出版情報:Kyushu University, 1998, 博士(農学), 論文博士 バージョン:
権利関係:
�
第3章 軟弱地盤上のラグ車輸の運動特性
軟弱地盤上を圃場機械が走行するときの性能評価には, 第2章で述べたように正味推進 力, ころがり抵抗, けん引係数等が考えられる. 従来, これらの特性を解明するために,
車輸のラグに関する研究や車輪下の土壌の変形に関する研究が多く報告されているが, ラ グ車輸の走行時の上下動やラグの形状を決定するための理論解析については未解決の部 分も残されている.
本章では, 走行面の状態を3種類に分けたが, 特に軟弱地盤上を走行するラグ車輪の運 動について砂質系土壌槽における実験結果に基づいて軌跡方程式を導いた. さらに, ラグ の運動軌跡とラグに作用する土壌反力の関係についても若干の考察を行った.
なお, 本研究に おいては車輪やラグの弾性変形はないとした剛性車輪を対象とした基礎 的な軌跡方程式を提案して解析を進めている. 変形がある場合については, これらを参考 にした後の解析に期待したい.
3 - 1
ラグ車輪の構成要素
本章ではラグ車輪のラグの運動解析を進めるが, 最初jにラグを含めたラグ車輪の形状,
寸法, 角度等を設定しモデル化しておく必要がある. 図3- 1にモデル化したラグ車輪を 示す このラグ車輪は平面ラグを持つパイプ車輪であるが, 実際のラグ車輪はこのような 単純なものではなく, ラグの形状 も様々ではあるが, ラグ車輪の基本的な運動特性を把握 するためこのようにモデル化した. なお, 図中の記号は以下に示すとおりである. 0は車 軸中心, pはラグ先端, Qはラグ内端, Aはラグ取付部, rはリム半径, r pはラグ先端 半径, r Qはラグ内端半径, Lはラグ長さ, bはラグ幅, L pはラグ取付部とラグ先端の長 さ, αはラグ先端角, α' はラグ取付角, θrは車輪回転角を表す. また, 以下の運動軌 跡解析は全て2次元で進める.
まず, 図3 - 2の設定により, 静止しているラグ車輸の各点の座標を求めておく. ここ で, ラグ番号iは省略する.
1 )車軸中心0
X c = 0
y c = 0 ( 3 ・ 1 )
- 6 6 -
Y Y
τp
X Z
b
図3 - 1 解析に用いたラグ車輪の模式図
Y
x C, Y c
。
図3 - 2 ラグ車輪各部の座標
- 6 7 -
2 )ラグ先端P
x p = r p cosθr
Yp=- r p sin θr ( 3 ・ 2)
3 )ラグ内端Q
X Q = X p -L cos (θr-α) YQ=Yp+Lsin (θr α) または,
X Q = r Q cos (θr+δQ) Y Q = -r Q sin (e r +δQ)
4 )ラグ取付部A
( 3 ・ 3 )
( 3 ・ 4 )
X A = X P -L pCos (e r一α) Y A = Y p + L psin (θr一α) または,
( 3 ・ 5 )
\、Jノ
\BIノ P P 5 5 + + ra ra ハσ ηU /人 /i、
QU nu
ハU・1ょ
pu Qu rA ri
一一一一
A A
X
VJ ( 3 ・ 6)
5 )ラグ面の方程式
2次元解析として進めるので, ラグ先端座標, ラグ内端座標の2点を通る直線の方程式 を求めればよい.
Y = X tan (θr α) + r p {cos e r tan (e r一α) -sine r} ( 3 ・ 7 )
3-2 走行実験
第1章 および第2章で述べたラグ車輪走行性能実験装置を用いて, 砂質系土壌槽におい てラグ車輸の運動およびラグに作用する土壌反力を測定した . 機体重量〈供試ラグ車輪2 個の重量784.6N {80kgf}を含む) は3530. 5N {360kgf}で一定とした . ラグは平面ラグ(長 さ188 x幅150mm) 6枚で, ラグ先端角が0.349 {20} , 0.698{40}および1.047rad {600 } の3種類を供試した. ラグl枚をiL型」アームで車軸に連結し, このアームに貼付した
3組のひずみゲージによりラグ1枚に作用する水平力f h I ' 鉛直力f v lおよびその 作用 線を測定した.
測定用ラグ車輸の外周速度(ラグ先端)は, 0.67m/sに設定し, 円形鉄車輪でレール上を
-68-
走行する制動用トラクタを後方に連結し, その制動によりすべり率を変化させた. また,
差動変位計により, 測定用ラグ車輪の沈下量および上下動を測定した. なお, 沈下量はラ グ車輪1回転の平均値を採用した.
供試土壌は砂質系土壌(マサ土)で, 土壌槽にお いてロータリにより耕うん, 砕士, 均
平化した後, ローラで2回鎮圧した. このときの土壌硬度は山中式硬度計で約12N/ crn 2 , コーンペネトロメータでの測定結果は図2 -10に示す. 土壌含水率は15'"'-'17%w.b., 間隙 比は1. 1であった. また, 一面せん断試験結果は, 内部摩擦角ゆ: O. 546rad {31. 30 }, 外 部摩擦角ゆ, : o. 337rad {19. 30 }, 粘着力C : 3. 9kPa {O. 04kg/cm 2}および付着力C' 2. OkPa {O. 02kg/ cm 2 }であった.
以上により, ラグ車輪走行実験を行い, 実測された差動変位計の出力値およびラグやリ ムに作用する土壌反力, 作用線をノマーソナルコンピュータで解析し, Xyプロッタに出力 した そして, 以下に求められるラグ車輪の運動軌跡図に土壌反力を矢印で示した.これ らの実験および解析方法は, 第2章と同様である.
3 - 3 ラグ車輪各点の運動軌跡
3 - 1節で求めた座標および方程式は静的なものである. 当然, 車判l中心Oは, ラグ車 輪が回転するにしたがって移動する. モデルとしたラグ車輸の走行軌跡と他の車輪補助 装置の走行軌跡は線本的に相違すると思われる. 車輪補助装置の大半, 特に空気タイヤに 取り付けるものは, 空気タイヤの走行軌跡に伴う軌跡, すなわちトロコイド曲線を描く.
過去の車輪の運動に関する研究においては, ラグ車輪の運動軌跡は, 車軸中心が一定高を 保ちながら移動すると仮定して解かれたものがほとんどである. しかし, これらは特殊な 場合であり, 軟弱地等の場合は, わずかながら上下動を繰り返して走行しているのが観察 される. この上下動こそが直装式ラグ車輪の振動の原因であり, また, 左右のラグ車輪の ラグ位置を非対称に装着した場合の左右方向への振動の原因となる. ラグ車輪は, 走行路 の状態により主に次のような運動をすると考えられる.
1 )コンクリート上等剛性平面上を走行する場合
自動車に使用されている空気タイヤ等の車事h中心は路面とほぼ平行に移動し, 車輪円周 はトロコイド曲線を描くが, ラグ車輪は隣接している2つのラグの頂点で支持される形に なるので正多角形が転がる軌跡を描く15)47) この場合, 車軸中心はラグの枚数をNと
nuυ nhu
すると 2 π/Nの周期で上下動を繰り返すことになる. 過去にグェン等4 6 )によって解か れているので本研究では運動軌跡の解析を省略する. ラグ枚数6枚, ラグ先端角O.698rad
{400 }の場合の車軸中心およびラグの運動軌跡の一例を図3-3に示す.
2 )湛水田等沈下が大きい平面上を走行する場合
著者等の観察により, 湛水田や耕起後の畑等沈下が非常に大きい圃場を走行する場合に は, ラグ車輪の外周が耕盤に達して, 車軸中心は路面に対しでほぼ平行に運動することが 確認されている. この場合のラグ車輪各点の運動軌跡に関しても過去に多くの報告がなさ れているので, 本研究では省略する. ラグ枚数6枚, ラグ先端角O.698rad {400 }の場合 の車軸中心およびラグの運動軌跡の一例を図3-4に示す.
3 )上記1 )と 2)の中間の平面上を走行する場合
この場合も沈下が生じ, しかも車軸中心が上下動することが, 本実験結果や走行中のラ グ車輪の観察により確認されている. しかし, 1)のように多角形が転がる運動とは若干 異なっており, 上下動の振幅は小さくなっている. この上下動を歩行用トラクタの車軸上 に設置した差動変位計で測定した結果の一例が図3 - 5の曲線である. ラグ車輪1回転で ラグ枚数に相当する山が確認できる. この傾向は, ラグ先端角やすべり率が変わると振幅 の大きさが変化するもののほぼ同様であった. この曲線のフーリエ近似を行うと図3-6 に示すようにほぼ正弦曲線になることが明らかにされた. これはあくまでも鉛直方向の運 動であるが, これより水平方向も常に一定速度ではなく変動しながら走行していることが 予想される.
つぎに, このラグ車輪の運動軌跡を求めていく. まず, 図3-7および3-8に走行実 験で得られたラグ枚数6枚のラグ車輸の上下動の振幅とラグ先端角およびすべり率の関 係を示す. 図3-7はロータリ耕うんのみの土壌槽, 図3-8はロータリ耕うん後鎮圧ロ ーラで 2 回鎮圧した土壌槽における結果である. 図より, ラグ車輪の上下動の振幅の予想 される傾向を示すと以下のようになる.
まず, 本実験のようにラグ枚数が少なくラグ間隔が広い場合は, ラグ先端角が大きくな るほうが車輪の上下動の振幅は大となる. これは, 鉛直方向のラグの接地面積の変動が大 きくなるためと考えられる. よって, ラグ間隔が狭くなると, すなわちラグ枚数が多いほ ど連続的にラグが土壌に接地するため上下動の振幅は小さくなると予測される. 逆に, ラ グ先端角が小さくなるとラグ車輪の沈下量が大きくなり, 鉛直方向のラグの綾地面積の変 動が少なくほとんど沈んだ状態で走行するため, ラグ車輸の上下動の振幅が小さくなる.
-70-
B←一一一一一→1SØmm
SCRしE 1/5 ラグ先端半径
ラグ枚数 ラグ先端角 ラグ長さ すべり率 沈下量 .. .. . . .
図3 - 3 コンクリート路面を走行する場合のラグの運動軌跡の一例
日ト一一一一一→1 ßOm m
SCRLE 1/5 ラグ、先端半径
ラグ枚数 ラグ先端角 ラグ長さ すべり率 沈下量
390 (mm)
6 (枚)
0.698 (rad) 188 (mm) 15 (%)
o (mm)
. ・ ・ ・ 。 X
390 (mm)
6 (枚)
0.698 (rad)
188 (mm)
15 (%) 120 (mm)
X
図3 - 4 湛水田を走行した場合のラグの運動軌跡の一例
1i ウi
E E
'-./ lØ0
4副 lム 去三
lS0
2白白 -90
車輪回転角 co )
9臼 1 8臼 270
目
平均値 すべり率: 19.0 (%) 沈下量 : 122.0 (mm) 振幅量 : 12.5 (mm) 日
50
ラグ先端角: 0.698rad {400
図3 - 5 測定用ラグ車輪の上下方向運動の測定波形の一例
η/一】ワI
E E
-90
日
50
側100 トム
士三
150
200
日
車輪回転角 c ) 9臼
平均値 すベり率: 19.0 (%) 沈下量 : 122.0 (mm) 振幅量 : 12.6 (rnm)
180
f ( a) = 122.1十12.1sin (6 t -29.3)
ラグ先端角: 0.698rad {400 }
図3 - 6 測定用ラグ車輸の上下方向運動の波形をフーリエ近似した一例
- 7 3 -
270
ロータリ耕うんのみ
|.
: 0・349凶|
A
モ 1 口 : O. 698rad
。
A 。く窃口0 × xo
iX
: 0山d- 企1B 口‘ 。: 1. 047rad
唱V
。 。 ミ‘
x .回 @
×
..., 。
I J圃晶」
唱b
A 4島 20
日 正
'-/ 12
4 16
8
同吾醤Q歯L1け「
100 60 80
(% ) 40
すべり率 20
G O
すべり率と測定用ラグ車輪の上下動の関係 図3 - 7
鎮圧ローラで2回鎮圧
• : 0削rad
I
.. : O. 524rad
C 口 : O. 698rad ト-l
。 。
。 X : O. 873rad
。 × 。 0: l.047rad
H
。 × 口
,/ )< ×〔A
,...,
うぞ全
\ L._J
そ合
A
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12
10
8
4 6
2
〈EE)同号悩硲Q繭に[』l
100 60 80
40 すべり率
。 20 O
-20
(% )
すべり率と測定用ラグ車輸の上下動の関係 図3 - 8
4A ウl
これは上記の2 )の状態に近づくものと考えられる.
つぎに, すべり率との関係をみてみると, すべり率20%前後で上下動の振隔が最大とな っており, すべりがほとんどない場合や, 逆に非常にすべりの大きい場合は上下動の振幅 が小さくなる傾向がみられる. これは, 第2章で述べたすべり率とけん引効率の関係に類 似している. このことより, ラグ車輪の上下動には鉛直方向のラグの接地面積だけでなく 水平方向のラグの接地面積も考慮したラグの接地面積に関係してくると予想される.
また, すべり率が大きくなるとラグ車輪の沈下量も増大し, 上記の2 )の状態に近づく ものと考えられる. さらに, ロータリ耕うんのみの土壌表面を走行する場合が, 鎮圧ロー ラで鎮圧した土壌表面を走行する場合に比べラグ車輪の上下動の振幅が大きくなってい る. これは沈下量の大きさにも比例しており, ラグの接地面積の変動が大きくなったと考 えられる. 以上の結果から, 総じて, 走行中のラグの接地面積の変動が大きい場合にラグ 車輪の上下動の振幅が大になると予想される.
3-3-1 すべりがない場合
ラグ車輪が無けん引の状態で走行するときの車利!中心Oの軌跡の一例を図3-9に不 す ここでは便宜上, 歩行用トラクタが単独走行し, けん引力がOのときの状態、をすべり 率0と仮定した. よって, 路面状態, 車輪の形状等の違いですべり率Oの車輪1回転の走 行距離は変化することになる.
Y
Yc
。
図3-9 無けん引時の車軸中心の軌跡
-75-
1 )車軸中心O
�3-5に示すような実験結果より車軸中心のY座標ycは, いずれのラグ先端角およ びすべり率においてもフーリエ近似を行うと周期データとみなされ, 車輪の回転とともに 次のように正弦関数で表されると仮定した.
y c = a sin (N e r +φ) (3 ・ 8)
ここで, aは上下動の振幅, Nはラグ枚数, e rは車輪回転角, φは基準状態時の上下動 の振幅の位相差を表す. なお, aおよびφは, 実験結果よりラグ先端角α, ラグ枚数N,
ラグ先端半径r p, すべり率S, ラグ長さL, ラグ幅b, 土壌条件等から決まるラグの接 地面積の変動割合の関数になると考えられる. 本研究では実験条件が限られており, これ に関しては解明できなかったが, 土壌条件が異なると式(3 ・ 8 )のように正弦関数では 表せない場合も予想される.
本研究では, 車軸中心のY座標ycは式(3 ・ 8 )で表されると仮定して以後の運動解 析を進める. まず, 車軸中心のX座標x cを求める. 図3-9に示されるようにラグ車輪 の車軸中心は上下動しながら走行しているが, この曲線上をラグ車輪がすべることなく1 回転して走った距離をラグ車輪の円周として, それを2πで除した値をラグ先端半径r p
と等しいとおいた. また, このときのラグ車輪の外周速度は一定であるとしているので,
車輪回転角がe rのとき, この曲線の長さはr p e rで表される. これより車軸中心のX座 標xcは三平方の定理を利用して次のように与えられる.
x cニS { r p 2 - N 2 a 2 COS 2 (N e r +φ) } 1/2 d e r (3 ・ 9)
ここで, e rは0から2πの範囲である. また, e r = 2πのx cの値を2πで除した値を 無けん引時のころがり半径Rとする. このころがり半径Rは, ラグ車輸が上下動しながら 走行しているため, ラグ車輸のラグ先端半径r pより小さくなる. ところで, 式(3 ・ 9) の右辺は積分できないため, x cは解析的に求めることができない. よって, x cはパーソ ナルコンピュータで, SIMPSONの1/3公式を利用して数値解を求めることとした. 以上, ラ
グ車輪の車軸中心(XC1 Yc)の運動軌跡をまとめると,
x c = S { r p 2 -N 2 a 2 COS 2 (N e r十φ)} 1/2 d e r
yc=asin (Ne r+φ) (3 ・10)
となる. この式で, x cはe rの関数となり, ラグ車輪の走行速度は車輪回転角とともに変 動し一定でないことがわかる. 一方, ラグ車輪の外周速度は一定であると仮定しているの で, 車輪回転角e rは,
- 7 6 -
。r ωt=πn t /30 ( 3 ・11)
で表される. ここで, ωはラグ車輪の角速度, n はラグ車輪の回転数, tは時間である.
よって式(3 ・10)をtについて書き換えると, 次式のように表される.
x c = J { r p 2 -N 2 a 2 cos 2 (Nωt +φ) }1/2d t
Y c = a sin (Nωt +φ) ( 3 ・12)
車軸中心が求められたので, これよりラグ車輪各部の運動方程式を求めると下記のように 表される.
2 )ラグ先端P
x p = x c + r pCOSωt
y p = Y c - r p Slnωt 3 )ラグ先端Q
X Q = X p - L cos (ωt一α〉
YQ=Yp+Lsin (ωt -α〉
4 )ラグ取付部A
日←一一一一一→10Cmm SCRLE 1/5
。
ラグ先鋭i半径 ラグ枚数 ラグ先端角 ラグ長さ すべり率 沈下量
図3 -10 すべり率Oの場合のラグの運動軌跡
-77-
( 3 ・13)
( 3 ・14)
390 (mm)
6 (枚)
0.698 (rad) 188 (mm)
o (%)
100 (mm)
X
X A = X c + r cos (ωt + 0 p)
Y A = Y c + r sin (ωt + 0 p)
ここで, δp=sin-1 (rpsinα, / r p)である.
すべり率がOの場合の車軸中心およびラグの運動軌跡の一例として, ラグ枚数6枚, ラ ( 3 ・15)
グ先端半径390mm, ラグ長さ188mm, ラグ先端角0.698rad {400 } , 沈下量100mm, 上下動 の振幅10mmの計算結果を図3-10に示す. ラグが土壌に貫入する場合など, ラグの運動軌 跡が的確に表されている.
3-3-2 すべりがある場合
すべりを考慮すると, ラグ車輪の運動軌跡はさらに複雑になると予想される. 今まで解 析してきたすべりのない場合でも, ラグ車輪が上下動しているので, ラグ車輪1回転の走 行距離は, ラグ車輪の形状, 路面の違いにより変化するし, 走行速度も一定とならない.
また, すべりがある場合も, すべり率の違いによりラグ車輪の上下動の振幅が変化するこ とが図3- 7および3- 8に示されている. この場合, すべり率15,...._,20%で上下動の振幅 が最も大きくなっている.
本研究では, すべり率を第2章の方法で定義したが, 一般にすべり率Sは, 以下のよう に定義されている.
s = (1 0 -1 R) / 1 0 x 1 0 0 (%) (3 ・16)
ここで;, 1 。は車輪1回転における無けん引時の走行距縦, 1 Rは, 車輪1回転におけるけ ん引時の走行距離を表す.
しかし, ラグ車輪の運動軌跡を求める場合, 前述したようにラグ車輪の走行速度Vは一 定ではなく, 時間tとともに変動しており, よって, 走行中のすべり率も一定にならず,
時間の関数で表されることになる. けん引時のころがり半径を利用して刻一刻変化するす べり率を算出することも可能であるが, 後の計算が複雑になる. また, ラグ車輪半径に比 べ上下動の振幅は小さく, 走行速度の変動もあまり大きくないと予想される. さらに, す べり率が大きくなった場合でも無けん引時と同様に上下動を繰り返しながら走行してい るので, 本研究では, ラグ車輪は図3-9で示される曲線上を一定のすべり率ですべりな がら走行すると仮定した. よって, すべり率が何パーセントという場合は, 実験結果と同 様, 車輪1回転の平均値とする. したがって, すべりがある場合は, すべりがない場合の 車軸中心のX座標に(1 -S )をかけることにより求められる.
。。ヴi
1 )車軸中心0
Xc= (1-8) S{rp2-N2aZωZ COS 2 (Nωt +φ) }1/2d t
y c = a sin (Nωt +φ) ( 3 ・17)
以下, 同様にしてラグ先端P, ラグ内端Q, ラグ取付部Aは, 式(3 ・13) � ( 3 ・15) で求められる.
2 )ラグ面の方程式
式(3 ・ 7)および式( 3 ・17)より次のように表される.
y + x tan (ωt -α) -x c tan (ωt -α〉
+ r p {sin ωt - cosωt tan (ωt -α) } = 0 ( 3 ・18) すべりを考慮、したラグ車輪の車軸中心およびラグの運動軌跡の一例として, ラグ枚数6 枚, ラグ先端半径390mm, ラグ長さ188mm, ラグ先端角o. 698rad {400 } , すべり率30%,
沈下量120mm, 上下動の振幅15mmの場合の計算結果を図3 -11に示す. すべりがない場合 に比べx方向の距離が短くなり, ラグが土壌面とほぼ平行の状態、で貫入していること, 土 壌中で推進力を発生する方向に運動していること等が的確に表現されている.
日←一一一一一__, lÐElmm sc日LE 1/5
。
ラグ先端半径 ラグ枚数 ラグ先端角 ラグ長さ すべり率 沈下量
. .
図3 -11 すべりを考慮した場合のラグ面の運動軌跡の一例
-79-
390 (mm)
6 (枚)
0.698 (rad) 188 (mm)
30 (%)
120 (mm)
X
以上, ラグ車輸を装着した歩行用トラクタが土壌面を走行する場合, わずかながら上下 動しているので, 車軸中心の運動を正弦関数と仮定してラグ車輪各部の運動軌跡を求めた.
図3 -11に示したラグの運動軌跡を詳細にみてみると, ラグが土壌に貫入するとその速度 が小さくなっており, ラグ先端が最下点にくる位置は車軸の真下よりやや後方になってい ることがわかる. また, ラグ先端角がO. 349rad {200 }から1. 047 rad {600 }の5種のラ グの運動軌跡を解析すると, 本実験で供試した土壌条件においては, ラグ先端角O. 698rad
{400 }の場合が最も効果的な運動をしていると考えられた. すなわち, ラグが土壌に貫 入する場合はラグ面とほぼ垂直方向に運動して接地荷重を支持し, その後水平方向の運動 に変わり推進力を発生し, 土壌から抜け出る場合は抵抗にならないように上方向に運動し ていた. ラグ先端角がO. 349rad {200 }と小さくなると, 土壌中の水平方向の運動が大き くなるため推進力は発生しやすいが, 土壌に貫入する場合にラグ面が垂直方向よりも先端 側に運動するため, うまく接地荷重を支持できず沈下量が大きくなる. 逆に, ラグ先端角
が1. 047rad {600 }と大きくなると, 接地荷重はかなり支持するようになるが, ラグ面が
内端側から土壌に貫入するようになり, ころがり抵抗が大きくなる欠点が生じる.
3-4 ラグ先端の速度および加速度
ラグ車輸の外周速度は一定であると仮定しているので, ラグ先端Pの速度は以下のよう に表せる. 始めに, ラグ先端の軌跡方程式は,
Xp= (l-S) J{rp2-N2a2ω2 COS 2 (Nωt +φ) } 1/2 d t + r p cosωt Y p = a sin (Nωt +φ) -r psin ωt
で, 表されるので, これをtについて微分すると,
d X p/ d t = (1 -S) {r p 2 -N 2 a 2ω2 COS 2 (Nωt +φ)} 1/2_rpωsin ωt ( 3・19)
dYp/dt=Naωcos (Nωt +φ) - r pωcosωt ( 3・20)
となり, これらがラグ先端の速度となる. 同様にしてラグ内端の速度も求められる. また,
dYp/d t/dxp/d tとおくと, これは式(3・20)で示される曲線における時間tの 勾配を表すことになり, ラグ先端の進行方向を示している. さらに式(3・20)をtにつ いて微分すると,
d2xp /d t 2={ (l-S) N3a2ω3sin2 (Nωt +φ) }/2 {rp一
N 2 a 2ω2COS 2 (Nωt +φ)} 1/2_rpω2COSωt ( 3・21)
ハUno
ω
\ E きざ j習
d2Yp/d t 2=-aN2ω2sin (Nωt +φ) + r pω2si口ωt
となり, ラグ先端の加速度を表すことになる. ラグ車輪の回転に伴うラグ先端の速度およ び加速度の変化とそれぞれの方向の計算結果の一例を図3 -12'"'-' 3 -14に示す.
1 .0
ラグ先端角: 0.698rad {400
一-0一一 2.1%
ー一合ーー : 1 4.2%
一 一口一 ー : 27.1 %
…...…... :.42.5%
ム
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択� :f\
。
。 30 60 80 120
車輪回転角 c )
図3 -12 車輪回転角とラグ先端の速度の関係
- 8 1 -
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争 以 /l
込 ラグ先端角: O.698rad {400
3.0
2.0
nv ペ,lh,
(Nω\E)
μ国側川 =
雲市計'、
ー
2.1%
一べ〉ー;
1 4.2 % 一ーームーー :
27.1%
--0ー;
42.5%
-・…@一
。
150 180 120
\Iノ O JFEt、
90 車輪回転角 30 60
。
車輪回転角とラグ先端の加速度の関係 図3 -13
n4 00
ラグ先端角: 0.698rad {400 } すべり率: 27.1 (%)
3.0
2.0
/
� 1.0
ω
\
E
J出 摺
三宮
ポ o
�
1.0
rQ 6
. �ミ
戸 ひ
仁入\
//ノ \φ
ーーひ-一 : 水平方向の加速度
e-- : 鉛直方向の加速度
2.0
0 30 60 ・ 90 120
車輪回転角 (0 )
150 180
図3 -14 車輪回転角とラク、、先端の水平および鉛直方向の加速度の関係
qo QU
まず, ラグ先端の速度について考察する. 図3 -12に車輪回転角に対するラグ先端の速 度変化の一例を示す. これは, ラグ車輪の上下動を考慮、して計算した速度で, 考慮しない 場合に比べより実際的であると思われる. トロコイド曲線から予想されるように, すべり が小さい場合はラグが車輸の上方にあるときは速度が大きく, ラグ先端が土壌に貫入する と急激に減速し, その後等速運動をして, ラグが土壌から抜け出るとき再び加速している ことがわかる. すべり率が大きくなると, ラグ先端が土壌中にあるときの速度が大きくな り, 1回転中の速度差が小さくなっている. また, ラグ先端の運動方向も車軸の真下付近 でほぼ水平になっており, ここで推進力を発生していることがわかる. すべり率が大きく なるにしたがって, その等速運動の区闘が長くなっている. これらの運動方向はラグに作 用する土壌反力の方向にも関係があると思われる.
つぎに, ラグ先端の加速度について考察する. 図3 -13に車輪回転角に対するラグ先端 の加速度の変化の一例を示す. ラグ先端の速度からわかるように, ラグ先端が土壌に貫入 するときおよび土壌から抜け出るときにその加速度が最大となっている. この加速度を水 平および鉛直方向に分解してみると, 図3 -14のようになる. これより, 鉛直方向の加速 度の変化の影響が大きいことがわかる. さらに, ラグの運動軌跡にラグ先端の加速度を矢
自ト一一一一→lÐl3mm SCRLE 1/5
。
ラグ先端半径 ラグ枚数 ラグ先端角 ラグ長さ すべり率 沈下量
・ . .
‘ . ・
図3 -15 ラグ先端の加速度の大きさおよび方向の一例
-84-
390 (mm)
6 (枚)
0.698 (rad) 188 (mm) 42.5 (%)
145 (mm)
X
�
印で‘描いた図が図3 -15である. ここでは, ラグ先端について考察したが, 同様にしてラ グ車輪各部の速度および加速度が求められるので, それぞれの運動軌跡を解析することに よりラグ車輪の特にラグの合理的な設計指針が得られることになる.
3 - 5 ラグ車輪の運動軌跡と土壌反力
つぎに, ラグの運動軌跡とラグに作用する土壌反力の関係について考察する. 図3 -16
,.__ 3 -21に, ラグl枚に作用する土壌反力をラグの運動軌跡に矢印で示した. これらは,
走行実験で得られたラグに作用する水平力および鉛直力を合成し, その大きさを矢印の長 さで, 作用方向を矢印の傾きで表した. また, ラグに作用するモーメントより作用線を算 出し, ラグ面との交点を作用点として表した.
図より, ラグ先端角O.698rad {400 } の場合, ラグが土壌に貫入したとき, ほぼ鉛直方 向に土壌反力が作用しており, その後急激に増大するとともにその方向が進行方向に傾い てくる. そしてラグ先端が最下位置にくる付近で土壌反力の大きさが小さくなり始め上昇 する途中でほぼOとなる. また, これら土壌反力はし1ずれもラグ面にほぼ垂直に作用して おり, 作用点はラグの中央部より先端側にある. 改めて, 土壌反力の作用状況からも本実 験条件ではこのラグ先端角が最も効果的な働きをしていると考えられた.
ラグ先端角O.349rad {200 }の場合は, 0.698rad {400 } に比べラグが土壌に貫入した 直後から進行方向に傾いて土壌反力が作用しており, 鉛直成分が小さくなっており, 土壌 反力の大きさも小さい. 水平成分については, 効果的であると考えられるが, 接地荷重へ の効果が0.698rad {400 } よりも劣ると思われる.
ラグ先端角1.047rad {600 } の場合は, O. 349rad {200 }と逆の傾向がみられ, ラグ内 端側から土壌に貫入するため内端側に土壌反力が作用し, その後沈下するにしたがって中 央からラグ先端に移動する. また, ラグに作用する土壌反力の方向はほぼ鉛直で, 接地荷 重に対しては効果が高いが, 推進力に対する効果は小さい. ラグ面に対しては垂直よりや や内端側から土壌反力が作用している.
また, 図3 -22にリムに作用する土壌反力をリムの1/6の運動軌跡に矢印で示した.
リムの1/6に作用する土壌反力を検討すると, 土壌への貫入時は進行方向側から作用し 始め, 徐々に中央部へ移動し, 最も沈下する直前で最大値を示し, 上昇し 始めると減少し 始める. また, 土壌反力の作用方向はすべりが小さいときはほぼ鉛直方向であるが, すべ
fD no
日←一一一一一→1 ØØm m
SCRLE 1/5 ラグ先端半径
ラグ枚数 ラグ先端角 ラグ長さ すべり率 沈下量
390 (mm)
6 (枚)
0.698 (rad) 188 (mm) 2.1 (%)
104 (mm)
。
図3 -16 ラグに作用する土壌反力の大きさおよび方向の一例
B←一一一一→1 ßElmm
SCRLE 1/5 ラグ先端半径 390 (mm)
ラグ枚数 6 (枚) ラグ先端角 0.698 (rad) ラグ長さ 188 (mm)
すべり率 27.1 (%)
沈下量 112 (mm)
. .
. ・
X
図3 -17 ラグに作用する土嬢反力の大きさおよび方向の一例
ρO QU
18日mm
ラグ先端半径 390 (mm)
SCRしE 1/5
ラグ枚数 6 (枚) ラグ先端角 0.349 (rad)
ラグ長さ 188 (mm)
すべり率 17.4 (%)
沈下量 137 (mm)
。
X
図3 -18 ラグに作用する土壌反力の大きさおよび方向の一例
自ト一一一一一→ 1ØØm m SCRLE 1/5
ラグ先端半径 ラグ枚数 ラグ先端角 ラグ長さ すべり率 沈下量
390 (mm)
6 (枚)
0.349 (rad) 188 (mm) 29.6 (%) 140 (mm)
。 一. .
X
図3 -19 ラグに作用する土壌反力の大きさおよび方向の一例
ヴiQU
日←一一一一一→100m m
5CRLE 1/5 ラグ先端半径
ラグ枚数 ラグ先端角 ラグ長さ すべり率 沈下量
。
図3 -20 ラグに作用する土壌反力の大きさおよび方向の一例
日←一一一一→1 BBm m SCALE 1/5
ラグ先端半径 ラグ枚数 ラグ先端角 ラグ長さ すべり率 沈下量
/
。 . . . .
390 (mm)
6 (枚)
1.047 (rad) 188 (mm) 17.2 (%) 1 13 (mm)
X
390 (mm)
6 (枚)
1.047 (rad) 188 (mm) 26.9 (%) 107 (mm)
X
図3 -21 ラグに作用する土壌反力の大きさおよび方向の一例
no QU
ラグ先制半径 390 (mm)
。←一ー一一一→1Otlm m
�マトー\
ラグ枚数 6 (枚)5CRlE 1/5
ラグ先制JrJ 0.G98 (rad)
ラグ長さ 188 (mm)
すべり弓・2 27.1 (%)
沈下日 112 (mm)
。
X
図3 -22 リムに作用する土壌反力の大きさおよび方向の一例
りが大きくなるにともない, 水平方向に傾く傾向を示した. ただ, いずれの場合も土壌に 貫入するときは進行方向と逆方向に作用しており, ころがり抵抗の原因となっていること がわかる.
以上のことから総合的に判断すると, 本実験条件ではラグ先端角O. 69Srad {400 }前後 がラグの性能を最も発揮していると考えられる. また, リム部も鉛直力をある程度受け持 っているが, その運動軌跡からころがり抵抗を発生していることがわかった. このように 走行中のラグ車輪の上下動を考慮、して運動軌跡を解析することにより, より詳細にラグに 作用する外力の特性を把握することが可能になった. さらに, 本実験装置の精度もかなり 高いことが確認されているので, ラグ車輸のみかけの推進力およびころがり抵抗等をそれ ぞれ独立に求めることも可能になると思われる.
3-6 摘要
ラグ車輪の合理的な設計指針を得るには, ラグ車輸の運動と走行する路面の関係を明ら
QU nδ
かにする必要がある. 本章では, 軟弱地盤上を走行する場合のラグ車輪の運動軌跡につい て, 走行実験によってラグ車輸の上下動を測 定し, それに基づ いて軌跡方程 式を求め, ラ グ車輪各部の運動と作用する土壌反力との関係を考察した. 得られた結果は以下のとおり である.
1 )ラグ車輪の運動を大きく3つに分類し, ①コンクリート上等剛性平面上を走行する 場合, ②湛水田等沈下が大きい平面上を走行する場合, ③①と②の中間の平面上を走行す る場合について運動軌跡を考察した. 特に, ③について走行実験結果よりラグ車輪が上下 動し な がら走行している運動 として表現した.
2 )ラグ車輪の車軸中心の上下動を正弦関数として, 下記の車軸中心(Xc, Yc)の軌 跡方程式を提案した.
Xc= (1-8) J{rp2-N2a2ω2 COS 2 (Nωt +φ) }1/2d t
Y c = a sin (Nωt +φ)
ここで, 8はすべり率, Nはラグ枚数, aは上下動の振幅, ωはラグ車輪の角速度, φは 上下動振|隔の位相差, r pはラグ先端半径である.
3 )上記の車軸中心の軌跡方程式からラグ車輪各部の運動軌跡を求め, さらにそれらの 速度と加速度を算出し, 土壌中のラグの運動を解析した. ラグの運動軌跡より, ラグ面に 対しでほぼ垂直方向に運動するラグ先端角を持つラグが最も効果的である.
4 ) ラグの運動とラグに作用する土壌反力の方向を検討することにより, 軟弱地盤上を 走行する場合, 最も効果的なラグ先端角はo. 698rad {400 }付近であることが明らかにさ れた また, これらよりラグ車輸の運動特性を理論的に解析することが可能になる.
ハUnHU
第4章 すべり線解法によるラグに作用する外力の予測
土壌等の粉粒状体に関する塑性論の農業機械への応用 は, 以前からBekker1 9) , 川村20〉,
その他の研究者によって行われている. 特に, ラグ車輸の走行特性に関してはGee-Clough 24), Zhang. Shao 2 5 )等により, ラグ面に作用する土壌反力のすべり線解析が行われてい る. しかし, これらの解析は, ラグ面が鉛直に近い状態、に対して, Rankine受動すべり線 場26 )を援用したもので, すべり線論の本格的な導入は橋口23 )等によって始められてい るところである.
本章では, ラグ車輪が軟弱な土壌上を走行するときのラグに作用する土壌反力に関して,
すべり線解法を導入して理論解析を行った. 特に, 土壌の破壊条件, ラグ面の摩擦条件,
ラグの沈下状態, 傾きおよび運動方向により, それぞれに応じた合理的すべり線場を分類,
提案し, ラグに作用する土壌反力を算出したことが特徴である. また, 砂質系土壌槽にお いて走行実験を行い, 実験から得られたラグに作用する土壌反力の実測結果との比較検討 を行った.
4 - 1
基本仮定5
2 )本章では, 以下の仮定に基づいてラグに作用する土壌反力の理論解析を行う.
1 )対象材料である土壌は弾性変形を生じず, また, 硬・軟化を生じない剛完全塑性体 である.
2 ) Drucker4 8)により一般的な力学的解釈が与えられた最大塑性仕事の原理が成り立つ.
(σi J a-σi j b)εl J aミo (4 ・ 1 )
ここに, 空間固定の直角座標(x, y, z)に関する応力をσij (i, j=X, y, Z),
また, 塑性ひずみ速度をεi jとする. 特に , σl j aは塑性ひずみ速度εi jを生じさせる 降伏状態、における応力であり, σl j bは必ずしも降伏状態に達していない任意の応力であ る. なお, 垂直応力は引張を正とする.
3 )対象材料の降伏条件式および摩嬢条件式は, それぞれ以下のCoulomb-Mohr則および Coulombの摩擦則で、与えられる〈図4 - 1) .
モ+δSlnゆ一ccos ø = 0 τt+σt tan ø ' - C' = 0
- 9 1 -
( 4 ・ 2) ( 4 ・ 3)
__.・-ー
σ 2
� 4 - 1 Coulomb-Mohrの降伏条件および‘Coulombの摩擦条件
ここに, ゆ, φ, cおよびC'は, それぞれ対象材料の内部摩擦角, 外部摩擦角, 粘着力 および付着力である. また, 平均垂直応力δおよび最大せん断応力では, びlおよびσ2 を最大および最小主応力として次式で与えられる.
δ=(σ1+σ2)/2
モ=(σ1 σ2)/2 ( 4 ・ 4 )
ここで, 中間主応力方向, すなわちひずみ速度がOの方向をz軸に選ぶと, これらは次の ように表される.
δ=(σx+σy)/2
モ= {(びx一σy)2/4+てx Y2)i/2 ( 4 ・ 5 )
なお, σtおよびτtは, 摩擦面上のそれぞれ垂直応力およびせん断応力である .
4 )計算の簡略化のため, Sokolovsky4 9) , 山口50), Haar 51〉その他の諸論において
用いられている次の関係を仮定する.
C' cotゆ, = C cot φ ( 4 ・ 6 )
5 )対象材料の物体力(自重)は無視する.
- 9 2 -
6 )ラグの貫入に伴って, その周辺に土壌が貫入前の土壌表面より高く盛り上がること になり, この盛り上がった部分も変形抵抗を有すると考えられる. しかし, この土壌の盛 り上がり形状の予測は難しい. そこで, 本解析では, この土壌の盛り上がり部の強度は無 視する. 言い換えれば, 土壌表面は貫入前の一定の平面を維持するという前提ですべり線 場を設定する.
7 )対象地盤は, 耕盤等が存在しない半無限体とする. なお, 本章ではひずみ速度がO になる主方向をz軸方向に選び, X, Yについての平面ひずみ問題としてラグに作用する 土壌反力の解析を行う.
以上の仮定により, すべり線場に関しては以下のKétterの応力特性方程式1 8)が成立す る.
dx/dy=tanC e -μ) Cα線〉に対して:
dδ+2Cδ- H )tanゆdθ=0
dx/dy=tanCθ+μ) C ß線〉に対して: C 4 ・ 7 )
dδ-2Cδ- H )tanø dθ=0
ここに, eはx軸から反時計四りに最大主応力方向へ測った角度である. また, μ(三π/
4+ゆ/2)およびH (== C cotゆ) は材料定数である. なお, 時計回りおよび反時計回りの せん断応力が作用するすべり線をαおよびβ線とする.
式(4 ・ 7 )を積分すると次式が得られる.
ゆ= 0の場合
δ-ëJoi:CCθ-θ。)=0
ゆ> 0の場合 ( 4 ・ 8 )
(δ- H)/Cδ。- H) -exp {i: 2 Cθ-θ。)tanØ} = 0
ここで, δ。はθ=θ。における δ値である. 本論文の対象材料はゆ> 0であるので, 式
(4 ・ 8 )の下式を用いる. なお, 本式における複号の上側および下側は, それぞれ α線
およびβ線に相当する.
4-2 仮定したすべり線場5 2) 5 4 )
ラグ車輪のラグ面と土壌の接触面が粗で, ラグ面が土壌表面と平行の状態、で鉛直方向に 運動している場合には, 図4 - 2に示す半無限体に対するPran dtlのすべり線場が成立す
- 9 3 -
_..・-
る. しかし, ラグ車輪が回転し, すべりや沈下を生じると, ラグ面と土壌表面のなす角や ラグの運動方向が変化し, Prandtlのすべり線場は成立しなくなる. したがって, それぞ れの条件に応じたすべり線場を仮定する必要がある.
図4-3に本解析で仮定したすべり線場を示す. 本図において, 矢印はラグの運動方向 を表す. まず, ラグ上端が土壌表面上にある状態、で, すべり線場が片側のみに生じて, す べり線域が剛性域に拡がってし1く場合に対して成立する図4-3 (d), (k), (n)に ついて考える. 図4-4において, yはx軸方向から時計回りにラグ面へ測った角, 。は 対数らせん拡がり角, μ, (三π/4- ø /2)は材料定数である. ムABCは応力一定の直線 すべり線場であり, AB面は応力の作用していない最大主応力面である. また, B点を核 とする扇形領域BCDは対数らせん場であり, さらにムBDEはラグ面と土壌の接触部B Eにおける摩擦条件を満たす応力一定の直線すべり線場である.
つぎに, 図4-4におけるラグ面上の土壌の破壊応力状態は, 図4- 5のMohrの破壊応 力円で示される. 本図において点P はMohrの破壊応力円の極である. まず, 本図を参照し て次式が成立する.
tanゆ'=ysino/(H-a+τcosδ〉
ここで, δは以下のように表される.
(4 ・ 9)
5三2 {e -(π/2 - y )} ( 4 ・10)
一方, 式(4 ・ 2)および(4 ・ 9)より, 0は次式のようにも表される.
y
X
車軸中心
図4- 2 Prandtlのすべり線場
-94-
(
a) (b) (c)
(d) (e)
。1 81
(f)
(g)
82 82
- (h) /fll、、 .、,A 、、11Jf
三平7 /'tlt\ ・1・J \1JJ/ f'l\ 、bA 、、ltノ f--\ 'EE.,A \、ljノ
m 、、IJ/ n rrtt、、 (0)
\、ltJ PA ノitt、、
(q) ノrtl、、 r 、、lIJ'
(s) /'tl、\ ιIL \lJ
図4
-
3 仮定したすべり線場-
9 5-
y
グ一フ
β
図4-4 片側に対数らせん域が生じたすべり線場の一例
H σ
図4- 5 ラグ面における土壌の応力状態
ハonuu
0=ゆ,+sin-1(si口ゆ,/sinゆ) ( 4 ・11) 式(4 ・10), ( 4 ・11)より, e を算出すると, 以下のように与えられる.
。= γ+ゆ, /2+sin-1(sinゆ, /sinゆ)/2+π/2 ( 4 ・12)
本すべり線場の場合には, 直線すべり線域ABCのABが水平で、地表面に一致しており,
最大主応力方向はy車IÍIに一致するので, 対数らせん拡がり角。は, 前述のθで与えられる.
以上のように対数らせん拡がり角θは, x軸方向から時計回りにラグ面へ測った角7よ り, Mohrの破壊応力円を用いて算出できるが, たとえばラグが沈下した状態、で両側に対数 らせん域が生じるすべり線場やラグの運動方向がラグ面と平行に近いすべり線場等, この 方法で求められない場合がある. これらの一例として, ラグの一部が沈下し両側に対数ら せん域が生じるすべり線場(図4-3 (f), (j))について考える. 図4- 6を参照
して以下の式が成り立つ.
Lssin, = 1 2exP(θltanゆ)cosμ, {2 sin( 2θ1-π) }
または,
L ssin, = 1 lCOS(θ1+μ1 π/2) - 1 2sin( e 1 -μ, ) L SCOS , = 1 lsin(θ1+μ1 π/2) + 1 2 COS ( e 1 -μ, )
(4 ・13)
(4 ・14) (4 ・15)
ここで, L sはラグ接地長, 1 1および1 2はラグ直下に生じる直線すべり線場のαおよび 3線の最大長さ, e 1 は対数らせん拡がり角である.
y
X
図4- 6 両側に対数らせん域が生じたすべり線場の一例
-97-
式(4 ・13)r-... (4 ・15)よりlぃ 1 2およびLsを消去してe1に関する次式を得る.
exp( e 1 tanゆ)sin2 e lsin(e 1+' +μ')=-sin,sin2μ, / ( 2 cosμ, )
( 4 ・16) 式( 4 ・16)からはe 1に関する解析解は導出できないので, 逐次代入法により数値解と
して算出した. 同様にして, ラグ全体が沈下して両側に対数らせん域が生じる場合の対数 らせん拡がり角θ2, および片側のみに対数らせん域が生じる場合に, 受動Rankine直線 すべり線場が傾くことによる対数らせん拡がり角の増加分。lを求めた.
つぎに, 図4-3 (C), (g), (1), (0)のようにラグ面上の直線すべり線域 の剛性域との境界すべり線の方向にラグの運動方向が一致する場合の対数らせん拡がり 角の算出方法を述べる. まず, ラグの運動方向は以下のように求められる. 図4-7に,
ラグ車輪の回転に伴うラグの運動の状況を示す. 本論文では, 計算の簡略化のために車軸 中心は水平に移動すると仮定した. よって, 車輪各部はトロコイド曲線を描くので , ラグ 先端の座標(Xp, Yp)の軌跡は次のように表される
x p = r p { (1 - s) e r -COSθr }
y p = - [ psin θr ( 4 ・17)
ここで, [ p, θrおよびSは, ラグ先端半径, ラグ車輪回転角(X判I方向から時計回りを 正)およびすべり率である. 上式を微分すると次式が得られる.
d x p = [ p { (1 -S) - s in e r } dθr
d y p = - r pCosθr dθr ( 4 ・18)
これより, トロコイド曲線の接線がx軸となす角ゅは次のように与えられる.
ゆ=tan -1 {cos e r / (1 -S - s i nθr)} ( 4 ・19)
一方, ラグ先端角(ラグ先端を通る車軸中心線とラグ面のなす角〉をαとすると, ラグ 車輪の回転角。rよりx軸方向から時計回りにラグ面ヘ測った角7は次式で表される.
y=θr-α ( 4 ・20)
また, ラグの運動方向とラグ面のなす角えは次式で与えられる.
え=ゆ- , (4 ・21)
式(4 ・21)と図4-3 (c)を参照して, 対数らせん拡がり角。は, 次式で表される.
8=-,-).+μ'+π (4 ・22)
以上, 代表的なすべり線場について述べたが, 土壌の破壊条件, ラグ面の摩擦条件, ラグ
oo n同υ
y
r p =390 (mm)
α =0.698 (rad) s = 15.0 (%) h =120 (mm)
車軸中心
図4 - 7 ラグ面の運動軌跡
の沈下状態, ラグの傾きおよび運動方向により生じうる全ての状態に対する対数らせん拡 がり角をまとめて表4 - 1に示す. 本表において, A, Bはそれぞれ, A三φ'/2+{sin -1(sinØ'/sinØ)}/2, B三μ-Aを表す.
以上により, 仮定したそれぞれのすべり線場の対数らせん拡がり角。が算出されたので,
これに基づいてすべり線域における応力状態を算定しうる. 応力算定にあたっての初期条 件は受動直線すべり線域におけるθおよびδを0。およびδ。とすると,次のように与えら れる.
。0-π/2
a 0-一Ccosゆ/ ( 1 -sinゆ) ( 4 ・23)
本式を式(4 ・ 8 )に代入することにより, すべり線域の任意点における平均垂直応力は 次式で与えられる.
δ= H [1 -exp { :::t 2 ( () - () 0) tan Ø } / (1 -s inゆ)] ( 4 ・24) なお, 土壌反力を算定するにさいして, 各すべり線に作用する水平力, 鉛直力を求めなけ
QU QU
表4 - 1 仮定したすべり線場
ラ7のt尤吋
l ラグ内端が土表面下に
ある場合
(yp孟1'S> YQ)
ラグの傾き
[
ラクー?
方向のなす角い三
」 三三BBく..( <2μ-B i. �2μ-B 2μ-B豆..( <π-B 11ミ�2μ-B
」三五B B<J.くμ-r
μ-r�i.�μ+2μ-r μ+2μ'- r < i.くπ-B
J 二三π ーB
国3 (')) 図3 (c) 図3 (f) 図3 (d)
図3 (e)
対数らせん広がり角
。
場、ノ一j一〉〉〉〉〉諒一号-a一bcd
d き
り蓄-(一(〈(((
ベ ヨ
一3一
333
3 3
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A -A
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..( + r十μ' :\+,+π/2 _-\ -+- 1+ォ/2 -:\-,+π/2十8i
'l
-ò'三三 T 三0
タ ク
-A+,+π/2 2+,+μ'
。l
-}.+r+μ'十だ -_-\-, -+-π/2+8i
ケ 'l
ラグ全体が土表面下で 河端が先端より下にあ
る場合
(YS> yp �YQ)
上記の場合にそれぞれ, 対数らせん拡がり角の増加分。iをプラスする〈図3 (e) (三上記の場合と同 じ, 図3 (f)はれとなる〉。 以下に, 2とおりの例を示す。
'<-9' I B<).く2μ-B I ..(+,+μ'+8i
- cþ ,豆r孟o Iμ-, �i.;;;三μ+2μ'-, I 82 図3 (g) 図3 (h)
ラク'先端が土表面下に ある場合
(YO�YS > yp)
ラグ全体が土表面下で 内端が先端より上にあ る場合
(Ys>yo>yp)
むくT三五や' 」 三二B 一八十r+π/2+8i 図3 (i)
。 Bく」くμ-, ..( +,十μ' 図3 (k)
'l μ-, � i. �玉μ+2μ'-, 。、 図3 (j)
。 μ+2μ'-, <..(くた-B -).十,+μ'+π 図3 (1)
り j迄π-B -_-\-,+π/2 図3 (m
。'<,<A 1 三三B 一八十7+π/2十8i 図3 ( i )
勺 Bく1く2μ-B 入-7+π/2 図3 (k)
'l 2μ-B三」くπ-B -)+,十μ'十π 図3 (1)
'l ). �2μ-B -_-\- 1+π/2 図3 (m )
A孟,。<A+
π
/2 2μ-Bくiくπ-BA 三三2μ-B -..(十T十μ'+πA-r十π/2 図3図3 (n ) (0)A�玉r<π/2-.-\ 」 二三π -B -A- T+π/2 図3 (P)
π /2-A三五r<A十π/2 Aミπ-B 。 図3 (q)
T孟A+π/2
I い 1図3
(r)上記の場合にそれぞれ, 対数らせん広がり角の増加分。iをプラスする(図3 (i)はと記の場合と同 じ, 図3 (j)はθ2 となる〉。 以下に, 2とおりの例を示す。
o < r三五件 I B< i.くμ-T I ..(+1十μ'十8i
A三五,<A十π/2 I J. �2μ-B I A-r+π/2+8:
7孟A十π/2
ればならない. そこで, 図4 - 5を参照して,
δ= (ëJ - H) cosゆ+ H/cosゆ (4 ・25)
とおけば, すべり線に作用する応力は, これに沿って作用する粘着力Cおよびこれと対応 するすべり線方向から作用する応力δに分けられる.
ハUハU1tム
4-3 ラグの接地長52 )
すべり線域の応力から, ラグに作用する土嬢反力を求めるにあたって, ラグ面の接地長 を算定しておかねばならない. まず, ラグ車輪がe r回転した状態、におけるxおよびy剥|
方向へのラグの投影長1xおよび1yは次のように与えられる.
1 x = L cos(θr一α〉
1 y = L sin(θr α) ( 4 ・26)
ここで, Lはラグの長さである. これらは, 単にラグの投影長さを表しており, ラグの接 地長はラグ車輸の沈下量を考慮、して算出する必要がある xおよびy軸方向の接地投影長 さLxおよびLyは, 図4 - 7に示すように, YP' YQ' YSをそれぞれラグ先端, ラグ内 端, 土接表面のy座標値として, 以下の4つの場合に分けられる. なお, 本図において,
h三rp -Y sは, ラグ先端が最下点に来た状態において, 土壌表面からその点までの鉛直 距離を示すが, 本文ではこれを沈下量と呼ぶことにする.
( 1 )ラグ全体が土壌表面上にある場合(Yp>Ys, YQ>Ys)
Lx=Ly=O
( 2 )ラグ先端が土壌表面上にありラグ内端が土壌表面下にある場合
( 4 ・27)
(Yp>Ys, YQ孟Ys) Lx=Ly1x/1y
Ly=Ys-YQ ( 4 ・28)
( 3 )ラグ先端が土壌表面下にありラグ内端が土壌表面上にある場合
( Y p三五 Ys, YQ>Ys) Lx=Ly1x/1y
Ly=Ys-YP
( 4 )ラグ全体が土壌表面下にある場合(yp孟Ys' Y Q豆Ys)
(4 ・29)
Lxニ1x
L y=l y ( 4 ・30)
以上は, ラグが通過した後の土接の変形を考慮、していないが, ラグ車輪のラグ先端角や すべり率の変化によって, ラグ先端や内端が土壌表面下にあってもラグ面と土壌が一部し か接していない場合が考えられる.
一度ラグにより圧せられた土壌はその後のラグの作用により回復しない, すなわち, 一
守IよハU寸lム
度ラグが通過した部分には土壌が存在しないと仮定すれば, ラグが地表面下にあっても土 壌に接していない部分が生じることになる. この場合のラグ接地長は以下のように求めら れる.
ラグ車輪の各部はトロコイド曲線を描くので, ラグ面の方程式は次式で表される(図4
-8参照)•
y = -tan(θr-α) [x -r p { (1 - S ) Ð r + COSθr} ] -rpsinÐr (4 ・ 31) ここで, θrがLlÐ r変化した場合の直線の方程式は,
y = -tan(θr+LlÐr α) [x -r p { (1- S)(θr+LlÐr)+
COS(θr+LlÐr)} ] -rpsin(θr + Llθr ) ( 4 ・32) となるので, ラグ面の回転中心の座標を(Xe, YC)とすると, 式(4 ・31)および( 4 ・ 32)を等値して, Ll Ð rの極限をとることによりxcは次のように求められる.
xc= r p [ (1- S){sin(Ð r-α)cos( Ð r -α)+θr } +
cos(θr α)sin(θr-α)sinθr + sin 2 ( e r -α)cos e r ( 4 ・33)
V
X
(Xp, Yp)
図4-8 ラグ面の回転中心がラグ面内に生じる場合のラグの運動軌跡
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