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第5章 耕盤岡場の営農排水法と細溝暗渠施工機の開発

35 C区

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〈分〉

暗渠からの排水量(困場容水量の土壌) 経過時間

図5 - 5 60

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〈分〉

暗渠からの排水量(乾燥土壌) 経過時間

図5 - 6

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2-表5-1 排水性能試験後の土壌物理性

試験区 岡場容水 48時間後 仮比重 真比重 固相率 液相率 気相率

EL (%) 含水比(%) (%) (%) (%)

A-1 36.96 30.92 1. 11 2.62 42. 2 40.8 17.0

A 2 35. 12 31. 51 1. 21 2. 62 45.9 42. 3 11. 8

A-3 37. 37 32.47 1. 16 2. 59 44. 7 43. 3 12.0

A-4 34. 43 30. 76 1. 22 2.63 46.4 41. 9 11. 7

B-1 39. 08 31. 80 1. 07 2.63 40. 7 41. 7 17.6

B-2 35. 30 31.45 1. 19 2.64 45.0 41. 8 13. 2

B-3 37.57 31. 52 1. 02 2.67 38.1 38. 1 23. 8

B-4 34. 80 31. 58 1. 13 2.67 42. 1 39. 3 18.6

C-1 37.86 30.06 1. 14 2. 62 43.6 43.2 13.2

C-2 34. 56 29.98 1. 27 2.65 48. 1 43.9 8.0

C-3 38. 10 29.68 1. 10 2.63 41. 8 41. 8 16.4

C-4 36. 35 30.55 1. 19 2.61 45. 7 43. 3 11. 0

D-1 37. 02 31. 18 1. 13 2.62 42.9 41. 6 15. 5

D-2 34.97 32.99 1. 18 2.64 44. 5 41. 0 14.5

D-3 36.43 28.00 1. 16 2.62 44. 0 42. 1 13.9

D-4 33.84 29.25 1. 23 2.62 47.0 41. 6 11. 4

注1 )試験区 1 :処理部から10cm, 深さ5 cm 2:処理部から10cm, 深さ15cm

3 :処理部より30cm, 深さ5 cm 4:処理部より30cm, 深さ15cm

表5-2 小麦の成熟期の生育・収量

試験区 稗長 穂、長 有効穂数 千粒重 わら重 子実重 (cm) (cm) (本/ rrí) (g) ( g / rrí) ( g / rrf)

A 83. 2 8.4 655 32. 5 679. 5 606.6

B 83.6 8.4 645 33.2 652.0 609. 1

C 84.2 8.8 590 32.9 658. 5 586.4

D 83.4 9.1 574 33.5 649.6 641. 2

注)成熟期: 6月4日 品種:シロガネコムギ

小さくなったが, 処理後1年しか経過しておらず, サンプリングの誤差を考慮すると有意 差は認められなかった.

取後に, 小麦の成熟期の生育・収量を表5-2に示す. 弾丸暗渠区が, 有効穂数は他に

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比べ少なかったが, 子実重は641. 2kg/ m 2と最も高くなった. 細溝暗渠区は無処理区と ほと んど変わらず約600kg/m 2であったが, 全体的な傾向として土壌の気相率が高いほ ど増収になっていた. また, 穿孔暗渠区は排水速度が最も大で、排水性は向上したが, この 排水とともに肥料成分も流出したと思われ, 収量は最も低くなった. しかし, これ らはラ イシメータによるモデル試験 の結果であり, さらに 反復試験を行い詳細な原因を解明する 必要がある.

以上, ライシメータによる試験結果より, 重粘土壌の場合, 細溝暗渠は弾丸暗渠と同程 度の排水性能の向上が期待されることが明らか になった.

5-3 細溝暗渠施工機の試作および性能試験5 7 )

5 - 1節で述べた細溝暗渠を中小形トラクタで輪換回に 施工可能な細溝暗渠施工機を 設計, 製作した. なお, 主な設計指針は以下のとおり である.

1 )使用トラクタは水田で多く使用されている15kW {20PS}級とする.

2 )駆動方式はトラクタPTOとする.

3 )なるべくロータリ(サイドドライブタイプ〉のフレーム等を利用する.

4 )掘削部はチェーンラダ型で, 2本同時に掘削できるようにする.

5 )掘削する細溝は, 深さ約30cm, 幅5 cmとする.

6 )作業速度は, 既存の振動式弾丸暗渠穿孔機程度を目標とする.

7 )振動式弾丸暗渠穿孔機より, トラクタ座席の振動を軽減する.

図5-7に, 細溝暗渠施工機の概念図を示す. 既存のロータリと同様にトラクタの3点 リンクに装着する構造となっている.

5 - 3 - 1 試作1号機の概要

図5-8に中小形トラクタ用細溝暗渠施工機の試作1号機の全体図を示す. 正転ロータ リ(サイドドライブタイプ)のフレームを利用して, 耕うん刃の取り付け部分を除去した ロータリ軸に左右2組のスプロケットとベアリ ングを取り付けている. なお, この軸の 径は既存のロータリ軸と同じに設定されている. このベアリ ングを内蔵した外枠に先端に スプロケットを取り付けた長さ600mm のアームをそれぞれ連結する.

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24-土壌表面 アタッチメントチェーン

図5- 7 細溝暗渠施工機の概念図

これらスプロケット間に切削刃を等間隔に取り付けたアタッチメントチェーンを掛け,

このチェーンを回転させることにより土壌表面を連続的に切削する構造になっている. 切 削刃の幅は50mm, 高さは30mmで, 溝の11屈が狭いためl号機では形鋼をコの字形に折り曲 げた簡単な刃にしているが, チェーンを高速回転させることにより十分土壌を切削できる ことが確認されている. なお, アーム部およびベアリング部の設計図を図5 - 9および図 5 -10に示す. これは, チェーンテンショナの部分を除いて試作l号機および2号機とも に共通部分である.

また, 試作l号機の掘削方向はダウンカット方向となっており, 掘削した土壌を後方へ 飛ばすため, 施工作業と同時に掘削した細溝の中に膨軟な土壌の大部分が推積することに なり, 5 - 1節に示した細溝暗渠をl行程で形成する. なお, 試作l号機は全長1500mm,

全幅1250mm, 全高1300mm, 質量約170kgである.

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25-図5-8 細溝暗渠施工機( 1号機)

5- 3-2 試作1号機の性能試験 1 )試験方法

試作l号機の性能 を調査するため,水稲・小麦・大豆 の輪作田で施工試験を行った. 供 試圃場は九州農業試験場筑後水田 〈沖積/黒ボク)で, 面積は 22 aである. 試験年月は 1988 年6月で,前作物は小麦であった. 供試圃場の土壌はし、ずれも多湿黒ボク土で乾燥過 程のやや進行した段階にあったが, 耕盤の硬度 が非常に高く, 透水係数も1mm/hと悪か

った. 使用した乗用トラクタ〈側東洋社)の主な諸元は,常用エンジン出力 16. 9 k W {23PS},

機体質量8 30kg,2輪駆動で,エンジン回転数を 2500rpm に設定して施工試験を行った.

暗渠施工後,大豆(フクユタカ)を作付けした( 7月播種, 畦幅 140cm, 4条, 30 x 21cm,

l粒播き). なお,施工試験時の土嬢含水比は,作土 46.2%, 耕盤41. 9 %, 仮比重は作土 0.9, 耕盤1.1で,耕盤の3相分布は固相率 39.7%,液相率: 45.1%,気相率: 15.3%で あった. なお, コーンペネトロメータで測定した供試圃場の土壌 硬度は図5-11に示すと おりである. 調査項目は,作業 速度, エンジン回転数, 掘削チェーンの速度, すべり率,

掘削深,掘削幅である.

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掘削部側面図 図5 - 9

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