第1学年4組 技術・家庭科(技術分野)学習指導案
指導者 ○○ ○○
1.単元名 木製品の設計 2.指導観 ○ 技術立国である我が国において、技術教育の充実が強く望まれている。しかし、工業製品の過供 給のため、個々のものづくりを体験する機会が激減し、さらに技術・家庭科の時間の大幅削減とい う情勢にあって、子ども達の技術的能力は急激に低下している。そういった中、木材は建築物や家 具のような身近な製品の加工材料として古くから使われており、生徒も日常生活の中で木造の建築 物や木製品を身近に感じ、使用している。このことから、生徒が生活に密接な関わりのある課題と して木材を扱うことができ、ものづくり体験を通して技術的能力を高めることができると考える。 また、技術革新の結果、軽金属や石油化学材料が木材に代わる材料として、木材より安値で市場 に出回っている。本単元の「木製品の設計」において、多様化している材料の特徴や利用法、加工 法などをその他の材料と比較し、木材の良さを体感させるために、木材を中心として体験的に学ば せたい。 ものづくりは、製品決めから製図まで行う「設計」と部品加工や組み立てなどを行う「製作」と いう過程をたどる。生徒にとって身近で、比較的加工も簡単にできる木材を使った設計・製作を学 習過程に取り入れることにより、主体的に課題解決する中で、ものづくりの基礎を培うと共に学習 の中で得た知識と技術を自らの実生活に役立てようとする意欲と実践力を育てたい。 ○ 本学級の生徒は、男子15名、女子17名の計32名で構成されている。事前アンケートの結果、 「木材を使って製作する学習に興味がありますか?」という問いに対して、「とてもある」「少しあ る」と86%の生徒が答えており、ものづくりへの興味・関心の高さがうかがえる。しかし、「製 作をするにあたり、設計をしたり、設計図をかいたりしたいと思いますか?」という問いに対して は、「とても思う」「少し思う」と51%の生徒が答え、製作と比べて興味・関心がかなり低い。さ らに、「加工法(のこぎり引きやくぎ打ち接合など)を身につけたいと思いますか?」という問い では、「とても思う」「少し思う」と76%の生徒が答え、設計に比べると興味・関心がかなり高い。 また、「木材を使っての製作経験」と「のこぎりの使用経験」の問いに対しては、共に「経験がな い」と41%もの生徒が答えており、経験のある生徒が少なくなってきている。 生徒は、ものづくりの経験が乏しい割に興味・関心が高い。しかし、設計を行ったり、製作工程 全体を見通した作業は経験していないので、製作前の「設計」への興味・関心が低い。 主題研究のテーマ 「基礎的・基本的な学力の身についた生徒の育成」~各教科における指導方法の工夫を通して~ 教科の研究テーマ『
基礎・基本を実生活に活かす力を育てる指導方法の工夫』
~課題解決学習・体験的な学習等を取り入れた学習過程の工夫を通して~ 教科の学力向上プラン ・生活に密接な関わりのある課題を与え、自ら実生活に役立てようとする意欲を高める。 ・毎時間、導入時において課題を明確にし、学習意欲を高める。 ・実物・実体験を重視した教材・教具の工夫○ 本単元では、まず、「ものづくりの進め方」について設計から製作までの大まかな流れをつかま せる。その際、建築物や自動車、いすなどの製作前の段階について考えさせ、設計の重要性に気付 かせたい。 次に、実用性が高く製作しやすい板材とその製作例を提示し、各自つくりたい製品を考えさせる。 その際、製品の使用目的、使用条件をはっきりさせるようにすることで関心・意欲を高め、目的に 合った製品の設計へとつなぐ。 さらに観察や実験を通して、木材の特徴や性質を調べさせる。その際、さまざまな木製品を準備 して金属やプラスチックと比較した木材特有の良さに気付かせたり、乾燥した木材と水分を含んだ 木材を比較したりする実験などを行う。 また、じょうぶで使いやすい製品にするための構造と機能について考えさせる。その際、導入で はじょうぶではなく、使いにくい製品を見せることで課題意識を持たせる。そして、三角形と四角 形の構造をダンボールで作らせたり、本やCDなど収納するもののサイズを調べたりして自分のつ くる製品の構造と機能を検討させる。 最後に、製作のためには構想図や製作図が必要であるということを理解させ、前時までの学習を 踏まえて、最終的な構想を検討させる。構想図は、立体を表記しやすいキャビネット図の図法のみ を詳しく指導し、作図させる。 また、一単位時間の指導に当たっては、課題解決型の学習過程を基盤とし、授業の導入ではしっ かり課題意識を持たせるようにする。展開においては、実物・実体験を重視し、実験や観察を多く 取り入れ、基礎・基本の定着を図る。また、生活との関わりを意識できるようにし、生活や産業の 中で果たしている技術の役割について考えると共に学んだ基礎・基本を自らの実生活に活かす意欲 を高め、実践的な能力を育てたい。さらに、まとめでは自己評価、相互評価を行うことで授業を振 り返り、学んだことを実感し、次時への意欲とつなげていきたい。 3.単元の目標 ○ ものづくりの設計に関心を持ち、製品の材料や構造、機能について意欲的に検討し、図に表わそう とする。 (関心・意欲・態度) ○ 使用目的や使用条件を考慮し、検討した構造や機能を製品の構想に活かすことができる。 (創意工夫) ○ 自分のつくりたい製品について考えた構造や機能を踏まえて、構想図に表わすことができる。 (技能) ○ 自分のつくりたい製品の材料の特徴や構造、機能について説明できる。 (知識・理解) 4.学習計画及び評価計画(全7時間) 時 主な学習活動・内容 手立て・教師の支援 主な評価規準 1 ものづくりの進め方について 考えよう。 ・設計から製作までの大まかな流 れ を つ か め る よ う 建 築 物 や 自 動 車、いすなどを例に示す。 関・ものづくりの進め方に関心 をもち、設計の重要性に気付 く。 (学習プリント) 2 つくりたい製品を考えよう。 ・製作に使う板材と過去の製品例 を提示する。 ・製品を何に使うか、どこで使う か、どのように使うかなどの使用 目的、使用条件をはっきりさせる。 創・使用目的、使用条件を考慮 した製品を考えている。 (学習プリント) 3 材料の特徴を調べよう。 ・さまざまな木製品を観察させた り、金属やプラスチックの材料を 見せたりすることで材料の特徴を 分かりやすく示す。 知・木材、金属、プラスチック の特徴を比較して説明できる。 (単元テスト)
5.本時 平成20年11月14日(金)5校時 於 木工室 (1)本時の主眼 実験や観察を通して構造と機能について学び、自分のつくりたい製品の構想に活かし、検討 することができる。 (2)本時の仮説 (3)過程 学習活動・内容 教師の支援 形態 配時 導 入 1.2つの製品を見て、課題を見つ ける。 2.学習課題を確認する。 ・じょうぶでない本立てが壊れる様子と使いにく いCDラックを見せ、どのようにすればじょうぶ でたおれない本立てをつくることができるのだ ろうかという課題意識を持たせる。 ・学習課題を学習プリントに記入させる。 全 5 4 木材の性質を調べよう。 ・木材が管状の繊維をたばねたよ うな組織になっていることに気が つかせるために、木材の組織の観 察を顕微鏡で行う。 ・木材の性質に気付かせるために、 乾燥した木材に水分を吸収させる 実験・観察を行う。 知・木材の性質、木材の変形・ 割れへの対処方法を説明でき る。 (単元テスト) 5 本 時 じょうぶで使いやすい製品を 考えよう。 ・課題意識をもたせるために、じ ょうぶでなく、使いにくい製品を 提示する。 ・じょうぶな構造を気付かせるた めに、ダンボールで四角形と三角 形の構造を作り、実験を行う。 ・自分のつくりたい製品に収納す るもののサイズを調べさせ、機能 の検討に役立たせるようにする。 創・自分のつくりたい製品の構 造や機能を考え、形や大きさを 決めることができる。 (学習プリント・構想図) 6 ・ 7 製品の構想をまとめ、図に表わ そう。 ・構想図や製作図の必要性に気付 くようにする。 ・前時までの学習を踏まえ、最終 的 な 構 想 を 検 討 で き る よ う に す る。 ・構想図をキャビネット図で表せ るよう、正面図の取り方を中心に 図法を指導する。 技・自分のつくりたい製品を検 討した構造や機能を踏まえて 構想図に表わすことができる。 (構想図) 構造と機能の検討する学習の過程において、実物・実体験を重視して実験や観察を工夫すれば、 意欲的に自分の製品の構造と機能を工夫して、構想に活かすことができるであろう。 ◎ じょうぶで使いやすい製品を考えよう。
展 開 3.構造の検討 (1)四角形と三角形の構造を見て、 じょうぶだと思う方を予測する。 (2)四角形と三角形の構造をつく る。 (3)ポイントの確認をする。 (4)自分のつくりたい製品の構造を 検討する。 4.機能の検討 (1)収納するものの大きさを調べ る。 (2)自分のつくりたい製品の機能を 検討する。 ・予測した方に○をつけさせ、○をつけた方に挙 手させる。 ・各班に1つずつ、ダンボールで四角形と三角形 の構造をつくらせる。 ・四角形を強くするためには、どうしたら良いか 考えさせる。 ・三角形の構造にすると安定した、じょうぶな構 造になることを確認させる。 ・三角形の構造の具体例を提示する。 ・机間指導して、自らの構想に活かせるようにす る。 【細目1】自分の製品の構造を工夫できる。 ≪学習プリント≫ ・自分で準備した収納するものの大きさ(たて× 横×厚さなど)を測らせる。 ・使用目的・条件も踏まえて、製品の大きさ(た て×横×奥行きなど)を検討させる。 【細目2】機能性を考えて大きさや形を決めるこ とができる。 ≪学習プリント≫ 個 全 班 全 個 個 個 2 8 5 5 5 10 ま と め 5.構造と機能で検討したことを発 表する。 6授業を振り返る。 ・他の人の工夫している点にも気付かせる。 ・自己評価、相互評価を行わせ、本時の学習で分 かったこと、感想をまとめさせる。 全 個 5 5