肺炎様陰影を呈した肺腺癌の一例
巨摩共立病院内科 野口武雄 甲府共立病院外科 位田歳晴 巨摩共立病院外科 吉田正史 甲府共立病院病理科 畑日出夫Lはじめに
原発牲肺癌は組織型や進展様式などによ って多彩な胸部X線像や予後を呈するが、 肺腺癌の中には肺炎様陰影を呈し、肺内転 移のみで、肺外転移はおこらず、進行も比 較的ゆるやかなものがある。今回我々は肺 炎様陰影を呈し、手術後健側肺へ転移しな がら、4年6ヵ月にわたり生存している症 例を経験したので報告する。 2.症例患者:53歳、女性、主婦
主訴:咳、疾、発熱 既往歴:高血圧症、子宮筋腫、慢性副鼻腔 炎 家族歴:特記すべきことなし 喫煙歴:なし仕事歴:昭和59年9月下旬ん10月上旬
左肺下葉気管支肺炎、CEXで加瓶昭和60年4月5日から4月30日まで左
肺下葉気管支肺炎にて蹴
昭和60年8月5日から8月12日同上に
て入院退院後昭和60年10月22日の
喀穎i細胞診にてclass V(adenocarcinoma)昭和60年11月11日FBS、このとき
≧1蜘正常o 細‖膨℃1ass 皿b昭和60年11月25日手術目的にて甲府
共立病院飛斗へ入院 入院時現症:体格は中等、栄養は良好で貧 血もなかった。表在リンパ節は触知せず。 呼吸音は正常肺胸音を聴取した。Laboratory
WBC
RBC
Hb
Ht
PLT
22.ESR(1hr)
TP
Alb
ALP
GOT
GPT
LDH
BUN
Cr ’UA
CEA
findings
7000/mm3
449×104/rnm3
13. 7g/d 140.5%
8×104/mm3
14
7.1g/d 14.Og/dl
7.lKA単位
251U/1
221U/1
346Wabu/1
12.6mg/dl
O. 85mg/d 16.1mg/dI
O. 69ng/d1
Respiratory
CEA
VC
%VC
FEV,
FEV1%
PF
Vso
Vz5
ECG
fanction
O. 69ng/d1
2.63ml
104%
2.27m1
86%
6.OL/S
3.1L/S
l.1L/S
n.P
図1.入院時の胸部正面XP 左心絵影に重なって浸潤陰影がありま す。 一92一図2.左側壁より10c■の側面断層XP
浸潤影がS6を中心にありair b
nonchgnamがあります。
図3.胸部CTです. S6を中心とした 浸溜影がみられます。 以上より、臨床病期1期LTtNdHeとして、昭和60年12月8日、左肺全摘出
術をしました。 図4.摘出肺です。左肺S6に米粒大小結鰍在鵬径13×9×4mでし
た。 蟻芸灘彩 ・ 籟/9, 4 蘂懸
繰蘂バ撚
F 熱
撫
一93一図5.組織では肺胞は腫瘍でほほ破壊さ れていましたが、気管支はほぼ完全に残 っておりました。一部肺胞上皮癌かと思 われるところもありましたが、この部分 はほんの一部でした。 術後、シスプラスチンを含む化学療法 を1クール行いましたが、副作用が激し く1クールのみで中止。以後は、対症的 な治療のみで様子をみております。