力学演習 期末試験
August 5, 2009
x
y r
ϕ
r
問題1. デカルト座標系xyと2次元極座標r; 'について以下の問いに答えよ。 1-1. x; yとr; 'との関係を書け。
1-2. 2次元極座標系の単位ベクトルerとe'のx; y成分を求めよ。
1-3. 2次元極座標系の座標と単位ベクトルを用いて、位置ベクトルrを表せ。
1-4.速度ベクトルを求めよ。 1-5.加速度ベクトルを求めよ。
F
m
3m
2m
1-S
1S
1-S
2S
2a 問題2. 右図のように、滑らかな平面上で質量m1; m2; m3の物体を糸で連
結し直線上に置いた場合を考える。
2-1. m1を力F で引くと全体が加速度aで動いた。それぞれの糸の張力 をS1、S2として、質点m1; m2; m3に対する運動方程式を書け。
2-2.上の運動方程式から全体の加速度aと糸の張力S1、S2を求めよ。
問題3. バネの一端を固定し他端に質量mの質点をつける。つり合いの位置を原点、バネが伸びる方向をx軸 と選ぶ。原点からxずれたときの復元力をf = cxとし、この復元力以外の力は働かないとする。
3-1.質点が平衡の位置からずれたときに働く力を図示せよ。 3-2.運動方程式を書け。
3-3.運動方程式の一般解を求めよ。 3-4.周期Tを求めよ。
3-5.初期条件を各自で指定し、そのときの解を求めよ。
問題4. 次の保存力についてポテンシャルU を求めよ。 4-1.重力 Fz= mg; ただしU(z = 0) = 0とする。 4-2.単振動 Fx= cx; ただしU(x = 0) = 0とする。 4-3.万有引力 Fr= GMmr2 ; ただし U(r = 1) = 0とする。
以下の問題 5. 10. の中から 2 つの大問を選択して答えよ。
(3問以上答えた場合は、点数の高い2問で採点する。)
問題5.重力と速度に比例する空気抵抗f = kmvが働くとき、初速度0で落下する質点mの運動を考える。 5-1.鉛直下方をy軸とし、運動の概略(力と速度などの方向)を描け。ただしt = 0でy = 0とせよ。 5-2. kの次元を求めよ。(わからなければSI単位系での単位を求めよ。)
5-3.運動方程式を書け。
5-4. y方向の速度vy(t)を求めよ。 5-5.落下距離y(t)を求めよ。
5-6.十分時間が経った後(t k 1)での、終端速度v1およびy1(t)を求めよ。 5-7. vy(t)とy(t)をtの関数としてグラフで表せ。
問題6. バネ定数cのバネの一端を固定し他端に質量mの質点をつけ、水平方向にバネを振動させる。この質 点に速度vに比例する抵抗力f = 2kmvが働く場合を考える。以下、バネの重さは無視する。
6-1.バネの伸びる方向をx軸とし、質点が平衡の位置からずれたときに働く力を図示せよ。 6-2.抵抗が無い場合の角振動数! =
rc
mを用いて運動方程式を書け。 6-3.抵抗が比較的小さいk < !の場合、減衰振動となることを示せ。 6-4.この減衰振動の周期Tを求めよ。
6-5. x(t)をtの関数としてグラフで表せ。
r+ r ∆ v
r r ∆
O
問題7. 角運動量に関して以下の問いに答えよ。
7-1.質点mに働く力を力F として角運動量lの時間微分を求めよ。 7-2.質点に働く力が中心力の場合、角運動量が保存することを示せ。 7-3.角運動量が保存するなら、質点の運動が平面内に限られることを示せ。
✎この平面がxy平面になるように座標系を選べ。
7-4.同様に角運動量が保存する場合、質点の速度のz成分vzが0になることを示せ。
7-5.右図のように、時刻tでrにあった質点mが、時刻(t + t)にr + rに進んだ。時刻tでの速度を vとして面積速度を求めよ。
7-6.面積速度を角運動量lを使って表せ。
7-7.質点に働く力が中心力の場合、面積速度が一定となることを説明せよ。
R O
O'
x
y t 秒後
θ O' P r'
A
B 問題8. 半径Rの車輪が等速vで転がっている場合を考える。車輪の中心O0が
原点を通り過ぎた時刻を0とする。
8-1.車輪の角速度!をRとvを使って表せ。
8-2.時刻0で地面に接していた車輪上の一点が時刻tで点Pに来たとする。 図のを!を使って表せ。
8-3. O0から見た点Pの座標r0 とすると、原点Oから見た点Pの座標rは r = r0+ r0と書ける。rを求めよ。
8-4.点Pの速度v = _rを求めよ。
8-5.点Pの加速度a = rを求め、r0に比例することを示せ。 8-6.車輪の頂上の点Aと地面に接している点Bでの速度を求めよ。
問題9. 惑星の運動について考える。惑星の位置を太陽を原点とする2次元極座標(r; ')で表すと、太陽から の万有引力F は、F (r) =
GMm
r2 erと書ける。ここで太陽の質量をM、惑星の質量をmとした。ある条 件で、惑星の公転軌道r(')が楕円を描くことを示せ。
問題10. 水平面内で一端Oの周りに、定角速度!で回転する滑らかな直線に束縛された質点の運動について 考える。棒から質点に働く力をSと記す。
10-1.慣性系だけを用いて考えた場合、運動の概略図(座標や働く力など)を書け。
10-2.慣性系における運動方程式を書け。
10-3.運動方程式の一般解を求めよ。
10-4. t = 0でOから距離arのところで質点が静止していたという初期条件を選び、質点の座標を求めよ。 10-5.質点に作用する力Sを求めよ。
10-6.回転座標系を用いて運動の概略図(座標や働く力など)と運動方程式を書け。