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Academic year: 2018

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(1)

NEWSLETTER

四 国 英 語 教 育 学 会

No.29 Mar. 2005

〒760-8522 高松市幸町1−1 香川大学教育学部英語教育研究室 四 国 英 語 教 育 学 会 発 行

“Slow and sure.”

愛媛県支部長 松 本 達 也 最近の英語学習者を見ていると、分厚い辞書を片手に勉強をしている姿はあまり見か けなくなった。その代わりに電子辞書が幅を利かせて、殆どの者が利用しているようで ある。確かに急いでいるときとか、ある単語や項目の意味をまず知りたいというときに は便利である。さらに、幾つもの辞書を内蔵しているからその利用価値は大きい。しか しながら、ある単語の用法や使い方を詳しく知りたいときは、小さな画面に出てくる説 明なり例文を上下にスクロールしながら調べなければならない。なかなかこちらの望む ようなものが見つからないこともある。じっくり調べたいと思うときは、やはり従来の 辞書を開いてずっと目を通す方が我が意を得ることが多い。電子辞書の簡便さは言うま でもないが、本型の辞書もその存在感はまだまだ大きい。特に外国語学習にあっては、 やはり本型の1 ページをじっくり読むことも欠かせない。どちらがいいかではなく、二 つの特徴をうまく活かして使いこなしたい。

本年1 月 14 日の読売新聞「編集手帳」に、「多言語音声自動翻訳システム」のことが 紹介されていた。日本語、英語、中国語、韓国語の4言語を対象に携帯電話などを通じ、 音声と文字で翻訳する仕組みで、例えば電話口で「こんにちは」と話せば相手には「ハ ロー」「ニイハオ」などと届くようになるらしい。言語ごとに50 万程の文章、500 万語 を翻訳してくれるという。では外国語学習の決定打となり得るのだろうか。

これを利用して言いたいことを伝えたとしよう。で、それに対して返ってくる相手の 言葉もこの装置を通してであろう。つまりこの装置がなければ対話は難しいということ になるのではなかろうか。本当にコミュニケーションをしようと思えば相手の目を見な がらするもので、機械を通してのものでは何だか寂しい。やはり外国語学習は時間をか けてじっくりと身に付けていきたい。そうでなければ上辺だけのものになってしまう。

外国語の修得にpanacea はない。地道にコツコツと努力することである。自分に合っ

(2)

第 30 回全国英語教育学会長野研究大会報告

第30 回全国英語教育学会が 2004 年 8 月 7 日、8 日の 2 日間にわたって長野市の JA 長野県ビル及びもんぜんぷら座において開催された。期間中天候に恵まれ、善光寺など の名所を巡り、信州そばや名物おやきなどを食べ歩いた参加者も多かったのではないで あろうか。また初日夜には長野市の伝統的な行事「おびんずる祭」が行われ、市内中央 通りは夜遅くまで多くの人々でにぎわっていた。

全国英語教育学会は今大会で30 回目をむかえた。この間、日本の英語教育もさまざ まな面で進展し、その時その時に取りあげられる中心課題も変わってきた。本大会開会 行事では、日本の英語教育の行く末を左右しかねない重要課題として「指導者の英語コ ミュニケーション能力」、「小学校英語の教科化」、「学習者の英語力の到達目標」が取り あげられた。そして、大会期間中これらの課題を中心にさまざまな観点から自由研究発 表・実践報告、課題研究フォーラム・問題別討論会、シンポジウムが行われた。

まず、2日間にわたって行われた自由研究発表・実践報告は,発表件数が216(初日 は14 会場、2 日目は 16 会場)にも及び、これまでの最高を記録した。両日ともに各会 場で昼食時間を挟み 7∼8 件の発表が行われ、熱心な議論が展開された。初日私は、小 学校の英語教育に関する研究発表が行われた第 14 会場を訪れた。終始会場を埋め尽く すほどの参加者の数や真剣かつ熱心な討論から、小学校における英語教育の普及と進展 を感じた。2 日目は教師教育関係の研究発表が行われた第 1 会場において司会を担当し た。参加者数は会場を埋め尽くすほどではなかったが、英語教育発展のためにも、現職 教員研修や学部教員養成に関する課題の克服及び教師教育の質的向上の検討が急務で あることを実感させられた。

初日午後に行われた課題研究フォーラム・問題別討論会では、「英文和訳を超えたリ ーディングの指導」、「実践的コミュニケーション能力の育成のあり方と課題」、「教師が 変わる授業研究」、「求められる英語学力とその評価」、「日韓中の英語教科書の題材比較」、

「SELHi の現状と課題」といったテーマで議論が展開された。私は「教師が変わる授 業研究」の課題研究フォーラムに参加したが、立ち見の参加者が出るほどの盛況ぶりで、 授業研究に関する関心の高さをうかがい知ることができた。また、2 日目の午前中には 自由研究発表・実践報告と同時並行で大会特別企画として問題別討論会が「小学校英語 活動を考える―中学校との連携を視野に」をテーマに行われた。さらに午後には「日本 の英語教育の将来―『行動計画』で示された英語学力の学校種別目標は学校教育の実情 と整合性があるのか―」と題してシンポジウムが開催された。時間的・地理的な条件が 相俟ってか、シンポジウム会場が最後まで満席となるほどの参加者は残っていなかった。 しかし、最後まで熱心な討論が行われた。

次回大会(第31 回札幌研究大会)は 2005 年 8 月 6 日・7 日に北海道教育大学札幌校 において開催予定である。 (鳴門教育大学 山森 直人)

(3)

平成 16 年度四国英語教育学会理事会・総会報告

≪理事会報告≫

平成16 年 6 月 19 日(土)、標記理事会が四国大学において開かれ、下記の事項が審 議された。

○ 議

議題1.平成15 年度会務・会計決算報告ならびに会計監査報告について

平成15 年度の会務報告並びに下記の会計決算報告・同監査報告があり、承認された。

<収 入> <支 出>

前年度より繰越 248,219 高知研究大会補助 50,000 会 費 振 込 393,000 刷 費 235,595 全国英語教育学会より事務謝金等 71,160 通 信 費 149,740 紀要掲載料(6名) 18,000 雑 費 64,921 その他(全英教一時預り分) 80,000 その他(全英教会費振込み分) 76,000

――― ――― 次年度への繰越 234,123

計 810,379 計 810,379

議題2.平成16 年度会務・予算案について 会務並びに下記の予算案が承認された。

<収 入> <支 出>

前年度より繰越 234,123 徳島研究大会補助 50,000 会費(¥ 3,000× 170 名) 510,000 刷 費 215,000 全国英語教育学会より事務謝金等 63,000 通 信 費 150,000 紀要掲載料(14 名) 62,000 雑 費 50,000

――― ――― 予 備 費 404,123 全国英語教育学会費預り金 80,000 全国英語教育学会会費 80,000

計 949,123 計 949,123

議題3.平成17 年度研究大会について

次年度研究大会を香川県支部の担当で、香川大学にて開催すること、日程は定例どお り6 月 25・26 日の開催とすることを承認した。

議題4.NEWSLETTER の執筆分担について

No.29 の分担を決定し、原稿締め切りを1月末日とすることを確認した。

(4)

議題5.平成18 年度全国英語教育学会の開催担当について

四国英語教育学会の担当となっている標記研究大会について高知県の担当とし、これ に伴って愛媛県が担当予定の平成 18 年度の四国英語教育学会研究大会開催を見送り、 平成19 年度研究大会を愛媛県開催とすることを承認した。

議題6.役員改選について

藤井会長からの任期満了に伴う退任の申し出を承認し、任期2年二期との申し合わせ は個人を対象とするのではなく、残余の期間については当該県における責任とすること を確認した。これに伴い、平成17・18 年度会長には香川大学の竹中・現事務局長を、 事務局長には同大学の水野・現事務局長補佐をそれぞれ選任した。

議題7.紀要編集委員会細則について(紀要編集委員会発議)

紀要編集委員会にて検討された同委員会細則承認の要請があり、これを承認した。

議題8.その他

・学会事務局と研究大会事務局の職掌を次のように決定した。

学会事務局―大会案内・プログラムの発送、理事会開催に伴う派遣申請対応 大会事務局―大会案内・プログラムの作成、研究大会開催に伴う派遣申請対応、県

教委等への後援申請・事業報告

この分掌化に伴い、「四国英語教育学会研究大会実行委員長」の印を作成する。

・『紀要』25 号を「四国の英学史」特集とし、各県代表理事より執筆依頼をすることと した。

・未納3 ヶ年以上に及ぶ会員について、代表理事から督促を行うこととした。

・下部委員会事務局について、紀要編集委員会事務局は委員長選出県に、広報委員会事 務局は学会事務局に置くこととした。

○ 報告事項

報告1.平成15 年度会務報告 報告2.平成15 年度会計決算報告 報告3.平成15 年度会計監査報告 報告4.その他

・全国英語教育学会事務局より受領の CD-ROM「マルチメディアと発信型授業」デジ タル論文集を各県支部に2部ずつ送付した旨の事務局報告

・紀要編集委員長より同委員会の報告

・各県役員の交代等について報告

(5)

≪総会報告≫

平成16 年 6 月 20 日(日)、標記総会が四国大学共通教育棟において開かれ、下記の 事項が審議された。

○ 議

議題1.平成15 年度会務・会計決算報告ならびに会計監査報告について 平成15 年度の会務・会計決算・会計監査報告が行われ、承認された。

議題2.平成16 年度会務・予算案について

平成16 年度の会務・予算について新事務局より提案があり、了承された。

議題3.平成17 年度研究大会について

平成17 年度研究大会を 6 月 25・26 日、香川大学にて開催することが承認された。

議題4.平成18 年度全国英語教育学会の開催担当について

標記大会を高知県支部の担当にて開催すること、同年の四国英語教育学会研究大会は 中止とし、平成19 年度研究大会を愛媛において開催することが了承された。

議題5.役員改選について

藤井会長よりの任期満了に伴う退任申し出により、残余期間の平成17・18 年度会長 に香川大学の竹中・現事務局長が、事務局長に同大学の水野・現事務局長補佐を選任す ることが了承された。

議題6.その他

研究大会開催に伴う業務について、学会事務局と大会事務局との間で職掌を明確に分 けるとの事務局提案が了承された。

『紀要』第25 号に「四国の英学史」を特集として組むことが了承され、会員からの 積極的な執筆・投稿のお願いがなされた。

○ 報告事項

報告1.平成15 年度会務報告 報告2.平成15 年度会計決算報告 報告3.平成15 年度会計監査報告 報告4.その他

(6)

第 17 回四国英語教育学会徳島研究大会報告

第17 回四国英語教育学会徳島研究大会が 2004 年 6 月 20 日(日)四国大学で開かれ た。本大会は16 の自由研究発表と「新しい英語教育の試み―『英語を教える』から『英 語で教える』へ」と題しての一般公開シンポジュームを中心に、さらに、初心者向けに コーパスの使い方に関するワークショップが開かれたほか、昼休みには、四国大学沖縄 県人会によるエイサーが披露されるなど、緊張感のある中にも、一息つける大変充実し た研究大会となった。

まず、午前中の16 の自由研究発表について、第1室では、「実践的なコミュニケーシ ョン能力の育成」をキーワードとして、経験を通してコミュニケーション・ストラテジ ーを習得させる指導の在り方、Learner Autonomy を備えている学習者の学習のストラ テジー、また、高専生の英語学習意識や使える英語に関する日本人大学生の認識に関す る発表が報告された。Communicative approach に関して、その指導の在り方、学習者 の果たす役割や日本人学習者にとっての必要性の点から今後も検討する必要性を感じ させられた。第2室では、音声指導に関わって、学習者が発音学習に対して持つ意識が 彼等の実際の発音のレベルに影響を与えること、また、イントネーションの指導におい て、教師は正しいモデルを示すだけではなく、学習者の個々の発音を評価し、矯正でき る指導力が求められていることが論じられた。また、リーディングの指導では、visual aids (visual organizer )が、高い英語力を持たない生徒がより高次な読解力を習得する のに役立つこと、また、EFL における読解とメタ認知活性度の関係を連結詞に焦点をあ てて、メタ認知の種類、テクストの論理関係、連結詞の提示方法という三つの要因の相 互作用によって活性度が変わること、が指摘された。第3室では、コーパス研究に基づ いての基本語彙と辞書指導の在り方に関する発表が行われた。パラフレーズの在り方や 発想を促すための英和辞書の指導のしかた、現在広く普及しつつある電子辞書の在り方 について考えさせられた。第4室の小学校英語活動と英語科経営に関する発表では、今 後小学校での英語活動をより効果的にするために、児童の意識を理解したり、授業での 教師と児童、児童と児童とのインターラクションの実態を正確に知ること、カナダのイ マージョン教育の成功とその要因を分析し、日本の実状に生かすこと、さらに、英語科 経営の核として校内研修を実施すること、が提案された。

午後は一般公開シンポジューム「新しい英語教育の試み―『英語を教える』から『英 語で教える』へ」と題して、生光学園小学校のイマージョン教育と徳島北高等学校のス ーパー・イングリシュ・ランゲージの取り組みがスライドを使って、報告された。これ らの先導的な二つの実践から聴衆は多くの刺激を受けたことでしょう。

最後に、当日は台風の接近が危ぶまれていたが、徳島研究大会事務局と四国大学のご 尽力によりすばらしい大会になったことを報告しておきたいと思います。

(高知大学 那須恒夫)

(7)

第 18 回四国英語教育学会香川研究大会案内

標記の研究大会を下記の要領で開催いたします。多数の先生方がご参加くださいます よう、ご案内申し上げます。

期 日:2005 年 6 月 25 日(土)理事会・懇親会 6 月 26 日(日)研究発表会・総会等 会 場:香川大学教育学部 〒760-8522 高松市幸町1−1

TEL: 087-832-1523(竹中研究室)832-1372(LL 準備室) FAX: 087-832-1417(学部事務室)

参 加 資格:四国英語教育学会会員ならびに英語教育に関心のある方 参 加 費:会員・学生 1,000 円、非会員 1,500 円(受付にて納入) 大会事務局:〒760-8523 高松市幸町2−1 香川大学経済学部水野研究室

TEL: 087-832-1934(水野康一)087-832-1523(竹中龍範) E-mail: mizuno@ec.kagawa-u.ac.jp(水野康一)

そ の 他: (1)自由研究発表については、申込み締切りは 4 月 30 日(土)必着です。 発表をされる方は、学会ホームページより所定の申込み用紙をダウンロ ードし、必要事項を記入の上、Eメール(添付ファイル)または郵送に て下記宛てお申込みください。

なお、発表資格は、共同研究発表の場合も含めて、四国英語教育学会会 員であることとなっていますので、非学会員で発表を希望される場合は 入会手続きをおとり下さい。

申込先:〒760-8523 高松市幸町 2-1 香川大学経済学部水野研究室 第18 回四国英語教育学会香川研究大会事務局

E-mail: mizuno@ec.kagawa-u.ac.jp(水野康一)

発表要旨については、申込みのあった発表予定者に書式を別途ご案内 しますので、それに従って作成し、5 月 31 日(火)までに上記申込み 先にお送りください。

(2)懇親会

・日時:2005 年 6 月 25 日(土) 18:00∼20:00

・場所:KKR さぬき荘(予定)

・懇親会は、同日午後に開催の理事会終了後開催されますが、会員であ ればどなたでもご参加いただけます。

学会ホームページ http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~mizuno/SELES/

(8)

第 31 回全国英語教育学会北海道研究大会(案)

期 日:平成 17 年 8 月6日(土)・7日(日) 場 所:札幌市・北海道教育大学札幌校 日 程:詳細については未定・未発表

※ 平成17 年 4 月 2 日(土)に開催予定の全国英語教育学会理事会に報告・提 案がなされ、承認を得たのち、北海道英語教育学会ホームページ上に公開 される予定。

紀要編集委員会より

◆ 『紀要』第 25 号原稿募集中

四国英語教育学会『紀要』第25 号への投稿締切りは 4 月 20 日(水)となっています。 第24 号巻末に収載の執筆要領、文献の示し方を踏まえ、投稿規定等は学会ホームペー ジで確認して、奮ってご応募ください。また、この第25 号では、四国英語教育学会発 足時よりの共同研究テーマとなっておりました「四国の英学史」を特集いたします。こ の方面のご研究成果についても積極的にご投稿をお願いいたします。

編 集 後 記

ニュースレター第29 号をお届けいたします。

全国高校野球の優勝旗が昨年ついに津軽海峡を渡りましたが、今年は全国英語教育学 会がはじめて北海道で開催されます。年々規模を拡大しながら、北は北海道から南は沖 縄まで全国を一巡し、来年はいよいよ第一回全国英語教育学会研究大会が開催された高 知に戻ってまいります。担当地区学会としましては、高知研究大会をなんとしても成功 させたいと考えますが、それには四国英語教育学会会員の皆様のご協力がどうしても必 要となります。大会準備・運営へのご協力をはじめ、大会での研究発表等にも積極的に お申し込みいただきますよう、ご準備のほどよろしくお願い申し上げます。

6 月の香川研究大会へのご参加、ご発表を心よりお待ちしております。

参照

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