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第1章『M9.0の脅威』 伊達市災害記録誌 福島県伊達市ホームページ

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(1)

西には吾妻連峰、北方には宮城県境の山々が遠望できる福島盆地の中にある。

 面積は265.1㎢で、そのうち65%を森林と農地が占め、豊かな自然を生かして、桃、リンゴ、 イチゴ、ブドウ、柿など種々な美味しい果物の宝庫となっている。

 平成18年に伊達郡内の5町が合併しての発足以来、「伊達 織りなす未来 ひとつの心」を 旗印に、少子・高齢化社会に向けた「安心して歳がとれ、子育てが出来るまち」を目指した取 り組みを行っている。

伊達地域

梁川地域

保原地域 霊山地域

月舘地域

おおいずみ にいだ

たかこ だて

こおり ふじた

ほばら かみほばら

至仙台市

相馬市 桑折町

国見町

飯舘村 至福島市街

川俣町 にった

やながわ とみの

かぶと

やながわきぼうのもりこうえんまえ 国見IC

福島飯坂IC

JCT IC

IC

IC

IC 阿武隈川

349

399

4

4

115

115 123

123 102

320

316

317 318

317

269 4

46

31

31

31 45

45 150

349

399 349

伊達市役所

伊達総合支所

伊達ふれあいセンター

保原工業団地

やながわ希望の森公園 梁川工業団地

梁川八幡神社

霊山こどもの村 霊山 保原総合公園

高子沼

つきだて花工房

霊山総合支所

月舘総合支所 梁川総合支所

(梁川分庁舎)

高子岡城跡

(保原本庁舎)

東北中央自動車道・相馬福島道路

伊達市の地目別面積

地目 宅地 池沼 山林 牧場 原野 雑種地 その他

面積(㎢) 21.95 48.66 14.37 0.18 101.78 0.03 3.11 3.44 71.58 265.1 比率(%) 8.28 18.36 5.42 0.07 38.39 0.01 1.17 1.3 27 100

※数字は、固定資産税概要調書によるもの

人口及び世帯数

地域 H26.4.1

人口 世帯

伊達 11,237 4,093 梁川 18,153 5,975 保原 22,890 8,062 霊山 8,108 2,738 月舘 3,743 1,308 合計 64,131 22,176

※数字は、住民基本台帳によるもの

(2)

M9.0 脅 威 の

東日本大震災の発生で、 伊達市も大きな被害を受けた。 行政はどう動いたのかー。

緊浬した日々を、あらためて振り る。

(3)

大地震が発生した。直後から強い余震が頻発し、市民は駐車場へ避難して庁舎を見守った

棚の本だけでなく、天井設置の排煙窓 ガラスも落下し散乱した伊達市立図書 館。奇跡的にけが人はいなかったが、 復旧作業のため、約2週間休館した

(4)

大地震発生 震度6弱 伊達市

庁舎内は書類が散乱し、 重さ20kgのプリンター も棚から落下した

市内各地で屋根瓦の落下やブロック塀の倒 壊の被害が出た。写真は保原町東台後地区

校舎の屋上頂壁がせん断破壊の

(5)

各地に大きな爪痕

放送各局は大地震発生直後から 被害の様子と大津波の到来を伝 えた。停電を免れた保原本庁舎 でテレビ放送を見る市民

入り口の屋根が落下したコープ マート保原店とその店内

(6)

校庭の一部が地割れの被害 を受けた柱沢小学校

(7)

23 3 12 1

2 5 3 6 4 7

1

巨大地震災害への対応

平成23年3月11日~平成23年3月31日

 平成23年3月11日午後2時46分、三陸沖を震

源とするマグニチュード(M)9.0の地震が発生

し、宮城県栗原市で震度7、宮城県、福島県、

茨城県、栃木県の4県37市町村で震度6強を観

測したほか、東日本を中心に広い範囲で強い揺

れを観測した。また、この地震に伴い、東北地

方から関東地方にかけての太平洋沿岸では非常

に高い津波も観測した。

 この地震(津波及び余震を含む)により、死者

18,958人、行方不明者2,655人、全壊家屋127,291

棟などの甚大な被害が生じた(平成26年3月1日

現在、総務省消防庁による)。

 気象庁は、国内観測史上最大規模であったこ

の地震を「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖

地震」と命名し、この地震による災害について「東

日本大震災」と呼ぶことが閣議決定された。

ポ イ ン ト

災害ごみの

収集

開設と給食 避難所の

の実施

支援物資の

受入と配送

パトロール 被害状況

の実施

給水の実施

本部を設置 災害対策

巨大地震 発生、

ライフライン

寸断

(8)

平成23

3/11㊎

東北地方太平洋沖地震発生

■大震災・原発事故の主な動き 14:46

三陸沖を震源とするM9.0の 巨大地震発生

福島第一原発1号機から3 号機が自動停止

14:49

気象庁が本県、青森、岩手、 宮城、茨城、千葉の太平洋 沿岸に大津波警報発令

・政府が官邸対策室を設置

・県が災害対策本部、県警が 災害警備本部を設置。中・ 浜通りなど46市町村も災害 対策本部を設置

災害対策本部を設置

災害対策基本法及び伊達市地域防災計画 に基づき、伊達市災害対策本部を保原本 庁舎2階庁議室に設置する

「災害対策本部の設置」➡26頁へ

梁川町南本町地区で建物火災が発生

15:42

福島第一原発1号機から3号 機で全ての交流電源が喪失 福島地方水道用水供給企業団が送水を停

止する

「伊達ふれあいセンター」に避難所を開設。 順次、市内13カ所に指定避難所を開設

「避難所の開設」➡28頁へ

16:36

福島第一原発1、2号機で 非常用炉心冷却装置による 注水が不能となる

全消防団に火災予防の広報を指示する

全消防団に避難場所広報を指示する 14:46

15:00

15:15 15:20

16:05

17:55

18:10

120人の市民が避難した保原市民センター

平成23年 3 月 11 日㊎

(9)

平成23

3/11㊎ 第1回災害対策本部会議

「第1回災害対策本部会議を開催」

➡26頁へ

■大震災・原発事故の主な動き 19:03

政府が福島第一原発につい て原子力災害対策特別措置 法に基づく「原子力緊急事 態宣言」を発令

21:23

福島第一原発の半径3㎞圏 内の避難、3㎞から10㎞圏 内の屋内退避指示が発令さ れる

3/12㊏ 第2回災害対策本部会議

【報告・協議事項】

・被害状況、住民避難状況、給水対応、 避難者への給食等について

・建設業協会を6時に招集し、道路の被 害調査と応急対応を実施する

「道路施設の被害」➡50頁へ

0:49福島第一原発1号機で原子 炉格納容器内の圧力が高ま ったと東電が国に報告 5:441号機の中央制御室で放射

線量が上昇し、避難指示区 域を半径3㎞から10㎞に拡

7:40福島第二原発の1、2、4 号機が冷却機能を失い、東 電が国に緊急事態を通報 7:45福島第二原発について原子

力緊急事態宣言が発令され るとともに、福島第二原発 の半径3㎞圏内の避難、3

㎞から10㎞圏内の屋内退避 指示が発令される

・JAからコメを調達し、伊達学校給食セ ンターで1,000食の炊き出しを実施する

→市民避難者への給食を開始する

「避難所給食」➡38頁へ

・伊達総合支所、梁川分庁舎、保原中央 公民館で給水を開始する(6時30分~ 20時)

「給水作業」➡40頁へ 20:15

8:00

情報収集にあたる災害対策本部

伊達学校給食センターでの炊き出し

(10)

第3回災害対策本部会議

【報告・協議事項】

・被害状況、住民避難状況、給水対応、 避難者への給食等について

・米沢市から支援の申し出(飲料水2㍑ ペットボトル600本)がある

・市内全域断水のため、市内7カ所にお いて6時30分~20時の時間で給水を行う

【決定事項】

・地震により被害を受けた建物につい て、被災建築物応急危険度判定を行う

(25日まで)

「被災建築物応急危険度判定」➡54頁へ

14:00過ぎ

福島第一原発1号機の周辺 で放射性物質のセシウムが 検出されたことが判明。炉 心溶融が起きたことを確認 15:36

福島第一原発1号機で水素 爆発。東電社員ら4人がけ

・市立の保育園、幼稚園、小中学校につ いて、3月14日・15日を臨時休校・休 園とする

11:30

平成23年 3 月 11 日㊎ → 3 月 12 日㊏

住宅の応急危険度判定

梁川分庁舎前での給水

(11)

平成23

3/12㊏ 第4回災害対策本部会議

【報告・協議事項】

・被害状況、住民避難状況、給水状況、 ライフライン復旧状況、避難者への給 食等について

■大震災・原発事故の主な動き 17:39

福島第二原発の半径10㎞圏 内の避難指示が発令 18:25

福島第一原発の半径20㎞圏 内の避難指示が発令 19:04

官邸の指示で福島第一原発 の避難指示の範囲を半径20

㎞以内に拡大したと県。東 電は1号機に海水注入

◦県は、東北地方太平洋沖地 震により多数の者が生命ま たは身体に危害を受け、ま たは受ける恐れが生じ、避 難して継続的に救助を必要 としているため、災害救助 法の適用を発表する(3月 11日適用)

第5回災害対策本部会議

【報告・協議事項】

・被害状況、住民避難状況、給水状況、 ライフライン復旧状況、避難者への給 食等について

【決定事項】

・原発関係避難者について県からの指示 はないが、現時点で希望者の全員を受 け入れるとし、保原町柱沢公民館と霊 山中央公民館に避難所を開設する

3/13㊐ 第6回災害対策本部会議

【報告・協議事項】

・被害状況、住民避難状況、給水状況、 ライフライン復旧状況、避難者への給 食等について

【決定事項】

・避難者の名簿を市ホームページ上に掲 載する

・ライフラインの 復旧状況につい て、壁新聞を作 成 し 各 総 合 支 所・避難所に貼 り付ける

・給水作業員は統 一のジャンパー を着用する

・災害対応業務要 員として各部3 割の人員を確保 する

5:10福島第一原発3号機で冷却 機能を喪失

16:00

21:00

9:00

原発関係避難者の避難所となった柱沢公民館

手書きで作成され避難所 に貼られた情報伝言板

(12)

第7回災害対策本部会議

【報告・協議事項】

・被害状況、住民避難状況、相双地域避 難者の受け入れ対応、給水状況、ライ フライン復旧状況、避難者への給食等 について

・同日深夜から、翌日未明にかけて避難 指示を受けた相双地域からの避難者が 本市へ避難してきたため、正午より保 原本庁舎前にて受付を開始する

・市民避難者に加えて相双地域からの避 難者への給食も開始する(合計2,000食)

【決定事項】

・各機関より支援物資が届き始めている ので、物資の受払管理を総務企画部で 対応する

・今後、相双地域からの避難者への対応 が主になっていくことを見込み、市民 対象の避難所規模を縮小する

◦県は、東北地方太平洋沖地 震により住宅に多数の被害 が生じたため、被災者生活 再建支援法に定める自然災 害に該当するものと認め、 被災者生活再建支援法の適 用を発表する(3月11日適 用)

第8回災害対策本部会議

【報告・協議事項】

・被害状況、住民避難状況、相双地域避 難者の受け入れ対応、給水状況、ライ フライン復旧状況、避難者への給食等 について

【決定事項】

・相双地域からの避難者受け入れのため、 消防団が市民に毛布の提供を呼びかけ、 寄せられた毛布を各総合支所に運搬する

・平成22年分所得申告相談会について、3 月14日、15日は開催せず中止する

3/14㊊

市内全域で電気が復旧する

第9回災害対策本部会議

◦文部科学省は、被災した児 童生徒等の就学の機会を確 保するため、対象児童生徒 等が域内の公立学校への受 け入れを希望した場合には、 可能な限り弾力的に取り扱 い、速やかに受け入れるよ う各都道府県教育委員会等 へ通知する

11:01

福島第一原発3号機で水素 爆発。経済産業省原子力安 全・保安院は半径20㎞の住 民らに屋内退避を呼び掛け 13:25

福島第一原発2号機で冷却 機能を喪失

第10回災害対策本部会議

・南相馬市より避難者の受け入れ要請が ある

・相双地域からの避難者受け入れに対応 した職員全員に、保原保健センター駐 車場でスクリーニングを受けるよう指 示する

平成23年 3 月 12 日㊏ → 3 月 14 日㊊

13:30

19:00

9:00

13:30

(13)

平成23

3/14㊊ 第11回災害対策本部会議

・災害用緊急車両の給油方針を確認す る。現在、消防車両、緊急車両、公用 車は、ガソリンを橘石油で、軽油をJA 伊達みらいとシミズ鉱油で給油が可能 と報告される

「ガソリン問題」➡42頁へ

■大震災・原発事故の主な動き

19:55ごろ

福島第一原発2号機で燃料 が水面から完全に露出し、 原子炉が空だき状態になっ たと東電が公表

・相馬市より火葬の支援要請がある

3/15㊋ 第12回災害対策本部会議

・災害対応業務要員として各部4割の人 員を確保する

◦前日の電気の全面復旧により、市内避 難者が一部を除き帰宅したことで、市 民対象の避難所を閉鎖する

◦県災害対策本部に保原高校、梁川高校 の県立2校の使用許可、及び物資供給 を依頼し、梁川高校について了解を得 る(保原高校は校舎に被害が生じたた め使用不可となる)

6:10福島第一原発2号機で衝撃 音。経済産業省原子力安全・ 保安院は「放射性物質が漏 えいする恐れ」

6:14福島第一原発4号機が爆発 により一部損傷

9:40福島第一原発4号機の原子 炉建屋4階で出火を確認 11:00

福島第一原発の半径20㎞か ら30㎞圏内の屋内退避指示

第13回災害対策本部会議

が発令

・本日から伊達地域より順次給水を再開 し、20日の全面復旧を予定しているこ とが報告される

・市立の保育園、幼稚園、小学校につい て、3月17日まで休園、休校とする 13:30

9:30 18:00

灯油を求める列(梁川町八筋地区)

(14)

第14回災害対策本部会議

・南相馬市からの500人の避難者が今夜、 梁川体育館に到着する予定であるた め、今後、状況に応じて伊達ふれあい センター、MDDホール、梁川農村環 境改善センターの順に避難者を受け入 れることとした

3/16㊌

市内全域で電話が復旧する

第15回災害対策本部会議

5:45福島第一原発4号機の原子 炉建屋4階で火災が発生

第16回災害対策本部会議

・双葉病院から搬送され、伊達ふれあい センターに避難していた2人(要介護 者)が死亡したことが報告される

・燃料不足のため、ごみ収集を週1回と する

・本日から、各総合支所には夜間の当直 は置かないこととする

第17回災害対策本部会議

・市立の幼稚園、小中学校について、3月 18日まで休校・休園とする

3/17㊍

◦福島県による伊達市の空間放射線量の 測定が始まる

※測定地点→保原本庁舎 22時20分  毎時7.35μSv

◦市立の保育園では、弁当や飲料水の持 参可能な園児を対象に臨時的に再開する

◦伊達市社会福祉協議会本所に、「災害ボ ランティアセンター」を設置する

「災害ボランティア」➡46頁へ

◦厚生労働省は、原発事故を 受けて食品衛生法の規定に 基づく食品中の放射性物質 の暫定規制値を設定し、政 府の原子力災害対策本部の 決定に基づき、暫定規制値 を超える食品が市場に流通 しないよう出荷制限などの 措置をとる

平成23年 3 月 14 日㊊ → 3 月 17 日㊍

18:00 13:30 9:00 18:00

聖光学院高校野球部によ る 支 援 物 資 仕 分 け ボ ラ ンティア(富士通アイソ テックスポーツプラザ) 写真提供:富士通アイソ テック

(15)

平成23

3/17㊍ 第18回災害対策本部会議

・民間家屋、公共施設などの被災状況の 確認、本庁・支所間の連絡や避難所へ の物資運搬等に使用する公用車の集中 管理を、財務部で行う

第19回災害対策本部会議

・罹災証明書の発行について、申請受付・ 発行事務は市民生活課で行い、建物の 被害調査は税務課で行う

「家屋の被害調査と罹災証明書の発行」

➡55頁へ

■大震災・原発事故の主な動き 9:48福島第一原発3号機で陸自 ヘリにより使用済み燃料プー ルへの散水(約30㌧)を開始

3/18㊎

◦医療機関による避難所の巡回診察が開 始される

「避難所救護活動」➡34頁へ

◦東京消防庁がハイパーレス キュー隊ら139人を福島第一 原発へ派遣

第20回災害対策本部会議

・相馬市からの火葬支援要請を受けて、 伊達市斎場の火葬回数を、通常の4回 から8回に増やす

第21回災害対策本部会議

3/19㊏

◦県から安定ヨウ素剤が届くとともに、 その配布対象者(40歳未満25,572人)の リストアップを完了する

◦臨時窓口を開設し、罹災証明願の申請 受付が保原本庁舎、各総合支所窓口で 始まる(20日、26日、27日)

◦県立梁川高等学校体育館に設置された 相双地域の避難所運営、管理を伊達市 が県より引き継ぐ

◦県が放射線健康リスク管理 アドバイザーとして世界保 健機関(WHO)緊急被ばく 医療協力研究センター長の 山下俊一氏、元WHOテク ニカルオフィサーの高村昇 氏を委嘱したと発表。2人 は県災害対策本部で記者会 見し、「放射能の影響は心配 ない」と強調

9:30

17:00

10:00

16:00

家屋被害調査の打ち合わせ(保原本庁舎)

(16)

第22回災害対策本部会議

・相馬市、新地町への支援について協議 する

第23回災害対策本部会議

3/20㊐

◦島根県出雲市・斐川町より支援物資が 届く

「支援物資」➡44頁へ

◦北沢俊美防衛相は、福島第 一原発1~6号機使用済み 燃料プールの温度は全て100 度未満と説明。「国民の皆さ んに安心していただける数 字」

◦県は、本県産の原乳から食 品衛生法上の暫定規制値を 超える放射性セシウムが検 出されたため、出荷及び自 家消費の自粛を要請する。 また、県内産の露地野菜に ついても出荷の自粛を要請 する

第24回災害対策本部会議

・安定ヨウ素剤は市が保管し、使用につ いては県の指示により市災害対策本部 が行う

・支援物資の取り扱いについて、市内の 避難所分と相馬地区へ支援物資として 送る分の配分・作業計画を協議する

・医療機関、福祉施設従事者へのガソリン 供給について、対応が可能と報告される

第25回災害対策本部会議

3/21㊊

市内全域で水道が復旧する

◦市立幼稚園の卒園式を 行う

◦相馬市と新地町へ支援 物資を届ける

平成23年 3 月 17 日㊍ → 3 月 21 日㊊

16:00

11:00

16:00 10:00

島根県出雲市・斐川町から届けられた支援物資

(保原本庁舎)

支援物資を積んで相馬市と新地町に向 けて保原本庁舎を出発するトラック

(17)

平成23

3/21㊊

◦厚生労働省が飯舘村で21日に検査した水道水から国の摂取基準値の3倍 を超える1㎏当たり965Bqの放射性ヨウ素を検出したと発表

◦厚生労働省は、水道水の放射性ヨウ素が100Bq/㎏を超える場合には、 乳児用調製粉乳を水道水で溶かして乳児に与える等、乳児による水道水 の摂取を控えるよう通知する

第26回災害対策本部会議

・安定ヨウ素剤の配布・服用時期は、県の指示等により検討する

・月舘簡易水道の放射性物質モニタリング検査の検体を県に提出し、明後 日の検査結果により、給水の実施等の有無を検討する

・明日以降、市内の避難所にいる避難者の車両(257台)の燃料を満タンに する(市民の車両は対象外とする)

・明日以降、職員は平常業務が行える体制をとるように各部へ通知する

◦政府の原子力災害対策本部は、県内で産出されたホウレンソウとカキナ 及び原乳について、県内全域を対象に出荷を制限するよう県に指示する。 これを受けて県は、昨日、県内全域の農家に要請していた露地野菜全般 の出荷自粛を解除し、国からの指示内容を関係団体に要請する

第27回災害対策本部会議

・医療、介護福祉関係施設へのガソリン給油について、給油券250枚を確 保したので、医療介護関係者会議において割り振りをしてもらい、明日 から給油を行う

・避難所にいる児童は、希望があれば受け入れるとし、児童の詳細を把握 するため、教育委員会で各避難所を調査する

「就学援助・区域外就学」➡60頁へ

・安定ヨウ素剤の配布は、各総合支所行政区単位での配布を検討するとし、 いつでも配布できるよう準備態勢を整える

・避難所の運営について、避難所毎に自主的な組織が出来つつあるが、不 測の事態に備えて、引き続き市職員が24時間体制で対応する

3/22㊋ 第28回災害対策本部会議

・罹災証明願のあった家屋(3月19日~3月23日受付分:1,586件)につい て、3月25日から職員40人体制で被害調査に入る

・福島信用金庫に、伊達市への義援金の口座を開設する

第29回災害対策本部会議

3/23㊌

◦政府の原子力災害対策本部は、県内で産出された非結球性葉菜類・結球性 葉菜類(ホウレンソウ、コマツナ、キャベツ等)及びアブラナ科の花蕾類(ブ ロッコリー、カリフラワー等)について、摂取及び出荷を制限するとともに、 県内で産出されたカブについて出荷を制限するよう県に指示する

◦月舘簡易水道の放射性物質モニタリング検査において、乳児に与える基 準値を上回る放射性ヨウ素が検出されたため、3歳未満乳幼児への水道 水の摂取制限を行い、ペットボトル(軟水)を配付する

16:00

10:00

16:00 11:00

(18)

◦各課1人の応援要員を出して安定ヨウ素剤の袋詰め作業を始める

◦市内各小学校の卒業式を行う

◦幼稚園の預かり保育を再開する

◦島根県出雲市、JAグループ島根より支援物資が届く

◦相馬市へ支援物資を届ける

平成23年 3 月 21 日㊊ → 3 月 23 日㊌

泉原小学校卒業式。引き続き、137年の歴史に別れを告げる閉校式も行われた

卒業式実施の経緯  災害対策にてんやわんやのある

日、子どもの父兄から「地震の影 響で今年は卒業式を行わない、と の話だが、本当か」と言われました。 確かに尋常ならざる状況で、そう いう判断も無いわけではないが、

「それで良いのだろうか」との思い もあり、教育長に確かめましたら、 県教育委員会から中止の指示が出 ているとのことでした。

 確かに浜通り地方はそれどころ

ではないのは当然として、我々伊 達市は災害復旧などで混乱はして いるが、卒業式は子ども達にとっ て一生に一度のことでもあり、万 難を排してもやるべきとの判断に 至り、教育委員会と先生方のご努 力により当市は全部の学校で卒業 式を実施することが出来ました。

(市長日誌 平成26年4月号『大震災 後、3年目の卒業式』より抜粋)

(19)

平成23

3/23㊌ 第30回災害対策本部会議

・避難所の運営を自主運営に変えていく方針が示される

◦今週まで震災により崩落・倒壊し、通行の妨げになっているブロック塀、 石塀、がれきの収集を行い、3月25日からは「災害ごみ」として、各家 庭が伊達地方衛生処理組合清掃センターに直接搬入するか、各地区に設 置した仮置き場に搬入してもらう

「ごみ収集・がれきの搬入」➡49頁へ

◦夕方より、ごみ収集車への給油を行う

3/24㊍

◦県よりサーベイメータ1台が市に貸与され、市職員による環境放射線量 測定チームを編成し、3月27日から午前、午後1回ずつ定点測定して、 県へ報告することになる

◦市立保育園での通常保育と、放課後児童クラブが再開する

◦袋詰めした安定ヨウ素剤を各総合支所へ配布する

第31回災害対策本部会議

・今後の避難者の動きを見るため、避難者の意向について市独自の調査を 行う

◦国は、福島第一原発の半径20㎞から30㎞圏内の住民の自主避難を促す

◦県は、県内各地の避難所に避難されている被災者の生活改善と、避難所 施設の本来機能の回復を目的に、仮設住宅等の環境が整うまでの間、希 望者について一時的に県内の旅館・ホテルに受け入れること及び県災害 救助法施行規則に基づく民間賃貸住宅を借り上げる「借り上げ住宅制度

(家賃無料、光熱水費実費)」を創設し、住宅が全壊し、又は流出して居 住する住宅がない被災者に供給することを発表する

3/25㊎ 第32回災害対策本部会議

・市内在住者で、罹災証明書において住宅の被害程度が半壊以上の判定を 受けた人等の住宅を緊急的に確保するため、市営住宅の空き室を活用し、 公営住宅の目的外使用により、対象者へ市営住宅の入居を認める

◦3月28日から「燃やせるごみ」の収集だけを再開する。それ以外につい ては、燃料の確保が安定するまでの間、各家庭で一時保管するようお願 いする

◦市立小中学校の入学式日程及び今回の地震で授業実施が困難となった保 原小学校と梁川小学校の今後の授業計画等について確認する

「学校教育への対応」➡58頁へ

3/26㊏ 第33回災害対策本部会議

・市内の避難所以外の親戚宅等に避難している人の安否確認や状況把握の ため、広報紙等の活用を決定する

◦市は、「葉菜類などの摂取制限と出荷停止に伴う農家支援対策の要望書」 を国に提出する

13:30 13:30

13:30

10:00

(20)

3/27㊐ 第34回災害対策本部会議

・地震被災者等の旅館・ホテルへの一時受け入れに関する県の意向調査と は別に、市独自で避難所に避難している人を対象に、旅館・ホテルへの 移動希望調査と、市立保育園・幼稚園・小中学校への入園入学希望調査 を実施することを決定する

◦地震による住宅の倒壊や、原発事故による避難指示によって、伊達市に 避難してきた相双地域住民を対象に、雇用促進住宅保原宿舎45戸を一時 的に貸与することを決定する(26戸が入居)

3/28㊊ 第35回災害対策本部会議

・県の意向調査については、避難元市町村の災害対策本部が行うとされて いるが、現実的には困難なため、本市も協力し、調査票を本日中に各避 難所へ配布する

3/29㊋ 第36回災害対策本部会議

・地震及び原発事故に伴う避難児童生徒の市立小中学校、保育園、幼稚園 への転入学等の手続きについて、各避難所に臨時相談窓口を開設し、相 談・申請の受け付けを始める

3/30㊌

◦福島交通と宮城交通による臨時高速バス、伊達~仙台線の運行が始まる

(1日5往復、大人片道1,200円)

第37回災害対策本部会議

・市地域防災計画の事務分掌・体制等を検証し、当計画の見直しを目的に、 地震発生から2週間の各部の災害対応業務の報告を求める

◦罹災証明願のあった家屋(3月24日~3月29日受付分:1,486件)につい て、4月4日から職員40人体制で被害調査に入る

◦避難所の運営、避難者に対する支援体制を4月より変更し、県職員・南相 馬市職員、本市職員・ボランティア等が重複している現体制の役割を見直 す

3/31㊍ 第38回災害対策本部会議

・4月1日以降の災害対策本部体制について、見直しを行うことを確認する

・4月1日以降の避難所体制について、これまでの各避難所への職員の配 置を廃止し、その運営を避難所の各リーダーに委任して、自主運営を基 本とする

・避難児童生徒の転入学等申請について、昨日現在、小学校43人、中学校 19人の申請があったことが報告される

◦罹災証明書の発送を開始する 10:00

9:00

10:00

10:00

10:00

平成23年 3 月 23 日㊌ → 3 月 31 日㊍

(21)

災害対策本部会議

第1回災害対策本部会議が午後8時 15分から午後10時まで開かれた

平成23年3月11日午後2時46分

東北地方太平洋沖地震が発生

市内各地の震度 伊達・梁川:震度6弱、保原・霊山・月舘:震度5強

 余震が続く中、3月11日午後3時に災害対策

基本法及び伊達市地域防災計画に基づき、市長 を本部長とする「伊達市災害対策本部」を保原 本庁舎2階庁議室に設置し情報収集に入った。

 午後8時15分から第1回災害対策本部会議を 開催し、災害対策本部事務局長の市民生活部長 及び各部長から現在までの被害状況、住民避難 状況について報告されるとともに、断水に伴う 給水対応、避難所開設に伴うその運営等につい て協議を行った。

 また、伊達市が発足して初めての全職員が対 応に当たる大規模災害となったため、地域防災 計画に基づく各部の応急対応、所掌事務につい ての確認も行った。

平成23年3月11日午後2時46分、三陸沖を

震源とするマグニチュード(M)9.0の激

震が日本列島を襲った。のちに「東日本大

震災」と名付けられる大地のうねりと沿岸

を襲った大津波。死者・行方不明者は1万

8,000人を超えた。伊達市は最大震度6弱

を観測したが、大きな人的被害は無かった。

しかし、保原小学校、梁川小学校が全壊し

使用不能になるなど、公共施設、民間施設、

住家には多くの被害が生じるとともに、電

気・水道・電話などのライフラインが寸断

され、市民生活に大きな影響をもたらした。

●午後3時00分

災害対策本部を設置

●午後8時15分

第1回災害対策本部会議を開催

(22)

東日本大震災 伊達市被害状況

道路・公共施設被害

40

6,208

万円

▼消防団員出動延べ人数

2,326

がれき量(推定)

2

4,076

断水 最大

10

日間

停電 最大

3

日間

電話不通 最大

5

日間

ガソリン不足

1

カ月半

阿武隈急行不通

66

日間

死者・行方不明

0

負傷者(軽傷)

3

▼家屋被害(半壊以上)

284

 〈全壊〉

28

 〈大規模半壊・半壊〉

256

▼市民の最大避難者数(3月12日)

993

▼市外からの最大避難者数(3月16日)

1,728

(23)

 震災発生を受け、平成23年3月11日午後4時 5分、市民の避難施設として「伊達ふれあいセ ンター」に避難所が開設された。以降、順次、 市内13カ所に指定避難所を開設し、職員及び保 健師を派遣した。

 対応した職員の主な業務は、災害対策本部と 避難所との連絡調整役として、避難者の受け入 れと退出確認の人員把握、物資の要望取りまと めと報告、食事・飲料水の管理と提供、避難所 清掃等の環境整備、避難者の健康管理・相談等 を行った。

 3月12日午後から、原発状況の悪化に伴い、 相双地域住民への相次ぐ避難指示が出されたの を受けて、同日午後9時から開催された第5回 災害対策本部会議では、原発関係避難者は希望 者全員を受け入れるとし、ライフラインが確保 されていた保原町柱沢公民館と霊山中央公民館 に避難所を開設することを決めた。同日深夜か ら翌3月13日未明にかけて、避難指示を受けた

21カ所に避難所を開設

相双地域からの住民が本市へ相次いで避難して きた。

 原発関係避難者の受け入れにあたっては、被 ばく検査が必要とされたため、検査機器の整備 とともに、対応職員には、健康推進課で準備し た簡易防護服(タイベックス)の着用を指示し た。

 3月15日、電気の復旧に伴い市民の避難者が 一部を除き帰宅したことから、市民対象の避難 所を閉鎖した(保原ふれあいセンターは4月18 日まで継続)。この日、南相馬市から500人が避 難してきたことを受け、新たに市内6カ所にも 避難所を開設した。

 避難所の運営が落ち着いてきた頃からは、行 政側からの働きかけなどで避難所ごとに自主的 な組織ができつつあり、県職員、避難元市町村 職員、伊達市職員、ボランティア等で行ってき た支援体制を見直し、自主運営に移行する準備 を進めた。

霊山体育館

(24)

 4月1日以降の避難所体制は、これまで24時 間体制で関わってきた職員の配置を廃止し、運 営を避難所の各リーダーに委任することとし た。リーダーの主な業務は、職員が行っていた 業務のほか、昼食と夕食の発注、副食の調理の 取りまとめも行った。

 4月になると、県は、県内各地の避難所に避 難している被災者の生活改善と、避難所施設の 本来の機能回復を目的に、仮設住宅等の環境が 整うまでの間、希望者について、一時的に県内 の旅館・ホテルに受け入れる「二次避難」の制 度を開始した。伊達市でも4月6日に、市内各 地の避難所にいた南相馬市民の二次避難がス タートし、市内8カ所に設けられた指定避難所 は、8月1日までにすべて閉鎖された。

4月7日午後11時32分頃に発生したM7.2 の地震(伊達市:震度5強)で、保原第2体 育館の天井の壁が落下し、避難者43人が急 遽、伊達体育館に移動した

市民受入 指定避難所一覧

地域 施設名 開設日 閉鎖日

開設期間中の最大 収容日・ 人数

伊達

伊達中学校体育館 3月11日 3月12日 3月12日 150人 伊達ふれあいセンター 3月11日 3月15日 3月12日

243人

梁川

梁川農村環境

改善センター 3月11日 3月15日 3月12日 120人 粟野農業構造

改善センター 3月11日 3月15日 3月12日 130人 山舟生林業構造

改善センター 3月11日 3月15日 3月12日 18人 東大枝農業構造

改善センター 3月11日 3月15日 3月12日 29人

保原

保原中央公民館 3月11日 3月17日 3月13日 160人 保原市民

センター 3月11日 3月15日 3月11日 120人 保原ふれあい

センター 3月11日 4月18日 3月11日 43人 霊山 霊山総合福祉センター 3月11日 3月15日 3月12日

21人

月舘

ふるさと

ふれあいホール 3月15日 3月15日 3月16日 5人 下手渡公民館 3月11日 3月14日 3月11日

30人 月舘老人福祉

センター 3月11日 3月14日 3月11日 5人

相双地域避難者受入 指定避難所一覧

地域 施設名 開設日 閉鎖日

開設期間 中の最大 収容日・ 人数

伊達

伊達体育館 3月15日 5月6日 3月15日 263人 伊達ふれあいセンター 3月16日 7月31日 3月16日

105人

梁川

梁川体育館 3月15日 6月29日 3月17日 356人 県立梁川高等学校

体育館 3月16日 4月10日 3月16日 350人

保原

保原第2体育館 3月15日 4月8日 3月15日 175人 柱沢公民館 3月13日 4月16日 3月15日

67人

霊山

霊山中央公民館 3月13日 5月14日 3月14日 199人 霊山体育館 3月14日 3月19日 3月15日

247人 当初、市内で唯一県が管理・運営していた 梁川高校体育館は、避難所間の運営内容の 均一性を図るため、3月19日より市で管理・ 運営することとなった

梁川高等学校体育館

保原第2体育館

(25)

避 難 所 の よ う す ❶ 避 難 所 の よ う す ❶

になった。市民受け入れとして13カ所、

相双地域の避難者受け入れとして8カ所

の避難所を市内各地に開設した。

保原第2体育館

粟野農構センター

保原ふれあいセンター

(26)

伊達ふれあいセンター

霊山中央公民館

保原中央公民館 梁川体育館

霊山体育館

(27)

難 難 所 避 避 所 よ う す よ う す ❷ の ❷ の あった。

(28)

(29)

 市民が避難した市内8カ所の避難所には、開 設時から市の保健師・栄養士が配置され、24時 間体制での避難所救護活動を行った。

 平成23年3月13日からは、相双地域からの避 難者の受け入れに伴い、家族状況、放射能検査 の有無、医療の必要度、内服薬の有無などにつ いて、受付時に健康チェックとあわせて実施し た。中には、緊急に医療を必要とする人、要介 護度の高い人、出産を間近に控えた妊婦もいて、 医療機関など各関係機関へ緊急に協力を依頼し た事例もあった。

 23年3月18日からは、伊達医師会の協力で避 難所への医師のボランティアによる巡回診療が 開始され、保健師は各避難所診療に関する医療 機関との連絡調整、要診察者の把握、診察の介 助、処方箋の薬局手配等を行うとともに、避難 元の市町村との連絡を図った。

 避難所が、体育館等という衛生設備が不十分 で、なおかつ小部屋がなかったため、インフル エンザの発生・要介護高齢者・産婦や新生児の

対応等については、避難所間での移動や各機関 の協力を得ながら実施した。

 3月21日から県北保健福祉事務所、福島県立 医科大学、4月8日から長崎県の保健師の応援 を受けた。

 また、4月5~8日には心のケア巡回(滋賀 県チーム)も行われ、108件の相談を受け付けた。 その他、市内の歯科医師による巡回相談、市の 保健師によるエコノミークラス症候群予防健康 教室も開催した。

 5月からは、南相馬市より避難所に派遣され た看護師と週1回の情報交換を実施しながら、 感染予防をはじめとする避難者の健康管理にあ たり、8月1日の全避難所閉鎖をもって救護活 動を終えた。

市内8カ所に保健師を配置

避難者の健康守る

避難所での相談件数

3月11日から8月1日までの健康相談件数  伊達市民 155件

 相双地域の避難者 2,799件        合計 2,954件

保原第2体育館

(30)

 下の表は、原発関係避難者の受け入れにあ たって、市職員に示されたマニュアルである。 放射能防護に対する知識がなかったことを示す 貴重な資料である。

 着のみ着のままでやっとの思いで避難されて

きた方々、限られた国・県からの情報で対応し た市(職員)。

 県のスクリーニング検査も機器が限られてお り思うように進まず、スクリーニング検査が済 むまでの数日間は、指示された内容に沿って対 応せざるを得なかった。

原発関係避難者受け入れ方法

平成23年3月14日作成

職員 人数 業務内容

  

市職員 1 車が進入

2 車から降ろさない。窓を開けてもらう 3 どこから来たかを確認

4 被災地からの場合、チェッカーにて 検査

1以上の場合はブザーがなり被ばく と判定

そのまま医大に受診してもらう 病院に車のナンバー等を連絡しておく 5 被ばくなしの場合は、会場内へ案内

その際、車のボディーには極力触れ ないよう注意する。

6 氏名住所等基礎的な情報を記入して もらう

保健師 1 健康チェックをする 2 医療行為等必要な場合

対応医療機関を把握し情報提供する

原発関係避難者受け入れについて 平成23年3月14日作成 1 皮膚を露出しない

2 ガウン・キャップ・マスク・グローブを装着する 3 装着したものは、使い捨て。袋に入れ固く口を縛り

廃棄する

4 長時間の接触は不要

健康上問題ある人のみの対応。緊急性の場合は医療 優先

受診の際は、経過について報告すること 健康相談できるところを明確に伝えておくこと 5 ガウン等の下に着用したものは、通常の洗濯でよい 6 飲食はガウン等を廃棄してから、よく手洗いをして

から

7 事務室内はクリーンに保つので防護服を着て入らな

8 防護服を着用するものは受付・保健師のみで安全確 認後接触するものは着用不要

9 チェッカーの確認ができない場合は被ばくしている ものとみなして対応する

手探りの「放射能防護」対策

(31)

伊達市への双葉病院入院患者の受け入れ経過

 3月15日の午後に、県より市災害対策本部へ、 受け入れ施設が見つかるまでの応急対応とし て、「相双地域医療施設の患者を受け入れてほ しい。医師及び看護スタッフも付いている」と の要請があり、受け入れを承諾するとともに、 伊達ふれあいセンターを避難所として態勢を整 えた。

 翌日早朝、日赤職員、県外派遣医師(D-MAT) 2人が同行し、双葉病院の入院患者(要介護者) 54人が搬送されてきた。

 3月15日午後に双葉病院から救出され、二本 松市でスクリーニング検査を受けた後、伊達市 に搬送された54人の患者は、おむつは交換され ておらず、搬送車内には異臭がたちこめてい た。数日間、水分補給も食事摂取もなかったの か、脱水症状を起こし衰弱が激しく発声もでき ない状況であった。加えて、カルテ等の持参も なく氏名・生年月日も分からず個人を特定する ことができないという状況であった。伊達市側

には事前に、搬送者の状況がこれほどまでにひ どいという情報は何一つ伝えられていなかった ため、準備態勢も不十分で、避難所という空間 で生命の危険と隣り合わせの懸命な救護活動を 行った。

 保健師は、地域包括支援センターや社会福祉 協議会のスタッフの支援を受けながら、おむつ 交換や水分補給の準備、全身状態の確認を行う とともに、個人を特定するために、一人ひとり に個人記録票を作成し、写真を添付し避難所で の対応を記録した。おむつ交換をしながら状態 観察していると、中心静脈栄養患者を発見し、 医療機関へ搬送手配したり、毛布の下からトリ アージカードが発見されたが、誰のものか不明 ということもあった。

 3月16日昼に、伊達ふれあいセンターの避難 所担当より、市災害対策本部へ避難者2人が死 亡したとの報告がされた。一刻も早い緊急の医 療措置が必要だったため、患者を市外の病院に 収容できるよう県に早急なる調整を何度も依頼 し、県は各医療機関と受け入れの協議に奔走し た。午後、市災害対策本部を通して、伊達ふれ あいセンターに市内病院から医師2人の派遣が あり、診察を受け、水分・かゆの摂取許可が出 た。そして、水分摂取により劇的に会話ができ るようになった患者もいた。

 そして、3月16日の夕方から、死亡した2人 を除く52人の市外病院への搬送が始まった。  医療優先度の高い順に、藤田総合病院(国見 町)、福島松ヶ丘病院、板倉病院(福島市)など に救急車や民間救急車(患者輸送専門の有料自 動車)、院長・病院スタッフが自ら運転するな どして、38人を次々と搬送した。残りの14人は、

 ここには、当時この出来事に対応した災害対策本部職員、避難所担当職員、そして保

健師の証言を基にした経過を掲載した。

双葉病院をめぐる避難の動き

 双葉郡大熊町にある私立の精神科病院。現 在は、帰還困難区域にあるため閉鎖されてい る。東京電力福島原子力発電所における事故 調査・検証委員会の最終報告書によると、福 島第一原発事故を受けて、当時、双葉病院に いた寝たきり・認知症の入院患者約340人と、 隣接する系列の介護老人保健施設の入所者約 100人の避難が3月12日から開始されたが、 入院患者約130人と入所者全員の避難(救出) は3月15日まで時間を要した。伊達市・福島 市・いわき市の3カ所の避難所へ一時避難と して搬送された救出患者等のうち21人が3月 17日までに避難先等で死亡した。

(32)

高齢者の安否確認・食事など支援

 震災の発生に伴い、高齢福祉課を中心に一人 暮らしや要援護の高齢者の安否確認、支援を 行った。

 一人暮らし高齢者を対象とした配食サービス 事業の利用者についても、昼食弁当の配達に合 わせて安否確認が行われた。平成23年3月12日 は事業者で準備したパン、おにぎり、飲み物を 配達しながら利用者の無事を確認した。14日ま でに全員の安否が確かめられた。14日以降につ

いては、以前の利用者にもおにぎりを持参し安 否を確認した。

 17日の伊達市ケア会議で県設置の避難所要援 護者支援として、要援護者の介護サービスの利 用希望については、高齢福祉課に情報を集約後、 地域包括支援センターに情報提供し、ショート ステイ等の介護サービス利用の対応を取ること となった。

 また、避難所生活が長期化してきた4月以降、 同室避難者に配慮しながら行っていたおむつ交 換等で介護者の疲労が日に日に積み重なってき たため、ショートステイ等の介護サービスを希 望する方へ特別養護老人ホームのショートステ イベッドを緊急用として確保し入所の手配を 行った。

 今回、一人暮らしの安否確認については民生 委員、介護保険認定者については複数のサービ ス事業者と重複して安否確認が行われていたの で、今後は、要援護者全体の効率的な確認方法 を確立していく必要がある。

3月12日の臨時伊達市民生委員連絡協議会会 議で高齢者の安否確認や支援等が協議された

受け入れの医療機関が決まらず、そのまま伊達 ふれあいセンターで過ごすこととなり、介護を 要する患者もいたため、新たに介護専門員を配 置した。

 3月17日の午後に、14人の受け入れ先が会津 中央病院と決まった。引率には、県北保健福祉 事務所職員2人、市保健師2人が要請された。 搬送には、身体的・精神的に重症の患者が多かっ たため、県が準備したバスに乗せるのに多くの 時間を要した。さらに、県北保健福祉事務所職 員の引率が急遽、市内避難所対応中の県職員2 人に変更になるなどして、午後9時過ぎにやっ と伊達ふれあいセンターを出発した。

 受け入れ先の病院が搬送途中で変更され、午 後10時50分に到着したのは、会津中央病院系列

の「つるが松窪病院」であった。患者の搬送と 医師及び看護師への引き継ぎを行い、午後11時 50分に病院を後にし、翌3月18日の午前1時30 分に伊達ふれあいセンターに戻ってきた。

 双葉病院については、関係機関の連携が不足 し患者の救出が遅れてしまったことが、その後 の幾多の困難な事態を引き起こす原因となって しまった。

 一方で、現在、各市町村で制定が進められて いる避難行動要支援者支援制度で想定されてい るのは、主に在宅の高齢者や障がい者である。 今回の双葉病院の件は、病院や福祉施設にいる 患者や入所者が、災害によって一斉に施設外へ 避難を強いられた場合に、対応方法をどうする のかという大きな課題を残した。

(33)

 震災発生から一夜明けた平成23年3月12日午 前6時現在で、約700人の市民が各地の避難所 へ避難していた。この日から避難者への食事の 提供、給食業務が始まった。

 前夜開催された第1回災害対策本部会議で は、12日の朝食は、旧5町の備蓄倉庫に備蓄し ていた非常食(アルファ米等)で対応し、昼食 以降は状況をみて伊達学校給食センターで炊き 出しを行うことを決めていた。12日の昼食から、 伊達学校給食センターにおいて1,000食分の炊 き出しを行い、職員が各避難所へ配送した。  コメは、停電を免れた伊達地区のJA伊達み らい「んめーべ」で、精米が可能であったため 仕入れを確保できたが、ごはんを詰めるパック、 箸、ラップなどの消耗品については、物流の停 滞で市内外の業者からかき集めるなどその確保 に苦労した。

 避難所への市民避難者が約1,000人とピーク を迎えた13日、さらに、相双地域からの避難者 受け入れにより、市民向けの食事と合わせて

ピーク時に2,000食 避難者への炊き出し

2,000食の炊き出しを行った。

 その後、相双地域避難者への給食が主となっ てからは、伊達学校給食センターに加え、学校 給食納入業者にもパンやご飯の調理を依頼し た。配送についても、職員による配送から学校 給食運送組合、シルバー人材センターへ順次移 行した。

 4月1日以降は、朝食は県からのパン配食を 引き続き活用するとともに、昼食と夕食は市内 業者へ弁当配食を委託した(1食単価300円)。 昼食・夕食については、これまで県が配食して いたおにぎりとして、前日の午前中にJA南会 津で作られ、その日の夜に伊達市に配送されて きたものを翌日に活用するという形をとってい たが、より温かく安全な食事の提供を目的に、 地元業者による弁当配食に変更した。

 また、避難所の自主運営(自炊)の段取りに も入った。避難所での自炊が可能かどうかの調 査を行い、鍋や炊飯器などの必要器具の確保と、 支援物資として届けられたコメ、野菜、調味料、

伊達学校給食センター

(34)

嗜好品を避難所に配り準備を整えていった。そ して、弁当配食の開始に合わせて、副食物(汁 物等)については、避難者が調理する体制となっ た。

◇         ◇

 国は23年5月、宮城、岩手、福島の3県につ いて、避難の長期化が予想され、避難所での食 事内容の改善を進める必要から、災害救助法に よる食事給与単価の特別基準を設定し、これま で1人1日1,010円以内とされた食費を1,500円 以内に引き上げ、栄養バランス確保のためのメ ニューの多様化、高齢者等要援護者へ配慮した 適温食等を提供した。

3 月19日、20日 に は、 保原市民センターで社 会福祉協議会職員、日 赤奉仕団の協力を得て 給食対応を行った

4月以降、副食物(汁物等)は避難者で調 理することになった。避難所に調理室がな かった体育館等では、社会福祉協議会より 大型なべを借用し、屋外に簡易炊事場を設 置して炊事を行った。写真は伊達体育館

霊山体育館での配食のようす

参照

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