84.8 97.0 84.8 84.8 45.5 45.5 57:6 54.5 45:5 36.4苦 オ
oD eの oの oD (1め (lD (19 (18) (10 (12)
×()内の数字は人数を示す。*ヽ<.01の水準で有意な差が認められたことを示九
全 体 的 に 実 践
1の
正 答 率 が 高 い 結 果 で あ つ た 。 た だ し,鉄
とア ル ミニ ウ ム に つ98
いてはそ うではなか つた。 まず
,熱
伝 導性 に関す る設 間では,水
銀 の正答率 に 有意 な差 が認 め られ たが,他
の物質 につ いて は,正
知事例,誤
知事例 に関わ らず有意 な差 はなか つた。 次 に
,展
性 や延 性 の有無 に関す る設 間では,カ
ル シ ウムの正答 率 に有意 な差が認 め られ たが
,熱
伝 導性 に関す る設 間 と同様 に,他
の物質 の正答率 には有意 な差 はなか つた。 さらに
,実
践 1にお い て も,正
答 率 が7割
を超 えたのは,正
知事例 とナ トリウムな どの再生的課題 に留ま つてい る。水銀 は液 体で あった こと,マ グネ シ ウムはハ サ ミで簡 単 に切れ た こ とが,「金 属 は展性や延性 を もつ」 とい うル ール を
,課
題 に適 用す る ことを妨 げ,再
生的課題 で あつた に も関わ らず正答率 が低 くなった と考 え られ る。
次 に
,設
問 ご との完全正答 率 を比較 した。 その結果 をFigure30に
示す。■実践
1
日実践2 6050 40 30 20 10 0
Figure 30
事後の熱伝導性 と展性や延性の有無に関す る設間の完全正答率(%)
どち らの設 間にお いて も
,実
践 1の完 全正答 率が高 く,実
践2と 比較 す る と有 意 な 差 が 認 め られ た (熱 伝 導 性 (x2(1)=8.84,p<.01),展 性 や 延 性 の 有 無(x2(1)=8.39,p<.01))。 つ ま り,実践
1の
授 業後,学習者 が,「金 属 は熱 を伝 える」,「金属 は展性や延性 をもつ」 とい うルール を適用 した課題解決 を促進 させてい るこ とが示唆 され た。 しか しなが ら
,実
践1に
お い て も完全正答率 は5割
前後 に留 まつてお り,正
答率 が高 い とは言 えない。 つ ま り,実
践1に
導入 した属 性 操作 は,「金 属 は熱 を伝 える」,「金 属 は展性や 延性 を もつ」とい うルール を適 用した課題解決 を促進 させ たが
,そ
の効果 は十分 と言 うこ とはで きない。以上 の ことか ら
,改
変型 二重推理 法 を導入 した授 業後,学
習者 が,外
延 的理 解課題 に対 して,「金 属 は電気 を通す」,「金 属 は光 沢 を もつ」とい うル ール を適 用 した課題解決 を促 進 させ るこ とが明 らかになった。一方,カ
テ ゴ リール ール熱伝導性 展性や延性の有無
99
に基づ いた属性操 作 は
,外
延 的理解課題 に対 して,「金 属は熱 を伝 える」や 「金 属 は展性や延性 を もつ」 とい うルール を適 用 した課題解決 を促す傾 向は認 め ら れ るが,そ
の促進 的 な効果 は限定的で あつた。100
5。 内包 的理解課 題 の正答 率 につ いて
Figure25の
結果 か ら,改 変型 二重推理法 を導入 した授 業 を行 わな くて も,「金 属 は電気 を通す」 な どのカテ ゴ リール ール を事例 とともに提 示すれ ば,学
習者 は 「金属 」概念 の内包 を想 起 で きてい ることが分か る。 したが って,改
変型 二重推理 法 を導入 した実践
1の
授 業が,学
習者 に 「金属」概 念 の 内包 を想起 させ るこ とに対 して促進 的な効果 を持 つていた とは言 えない。しか しなが ら
,カ
テ ゴ リール ール の想起 は,実
践1,実
践2で
ほぼ 同 じレベ ル で行 えてい るに も関わ らず,実
践2で
は,ル
ール を適 用 した課題解 決 が行 え て いないので ある。 そ こで,実
践 1と 実 践2の
内包 的理解課題 の正答者 につ い て,外
延 的理解課題 の完全正答 率 を調 べた。 そ の結果 をFigure31に
示す。100 80 60 40 20 0
■実践1 1J実践2 90
電気伝導性
光沢の有無
熱伝導性
展性や延性の有無
Figure 31
内包的理解課題正答者 における外延的理解課題 の完全正答率(%)
す べ て の 設 間 に つ い て
,完
全 正 答 率 に 有 意 な 差 が あ つ た(電
気 伝 導 性lx2(1)=19.53,p<.01),光
沢 の 有 無 (x2(1)=27.50,pく 。01),熱
伝 導 性(x2(1)=7.73,p<。
01),展
性 や延性 の有無(x2(1)=10,82,pく .01))。 実践1で
は,カ テ ゴ リールール を想 起で きた学習者 の多 くが,そ
れぞれ のル ール を課題 に適用 し て外延 的理解課題 に完全正答 してい るが,実
践2で
は,カ
テ ゴ リール ール を想 起 で きた学習者 の多 くが,そ
れ ぞれ のルール を課題 に適 用 で きていない と言 え る。 したが つて,実
践 1に は,「金属」概 念 に対 して事例 を増や す効果 が認 め ら れ るが,実
践2に
は,そ
の効果 は認 め られ ない。 つ ま り,改
変型 二重推理法 を 導入 した実践1の
授 業後,学
習者 は,金
属 と明示 され た物 質 に対 して戸惑 うことな く金属 の事例 に加 え るこ とがで きた と言 える。
電気伝導性
101
第
3節
メ タ レベ ル の 知 識 の 変 化 と学 習 内 容 の 転 移 の 関 係 性ア ンケー トの質 問
5の
記述 内容 を も とに,学
習者 のメ タ レベ ル にお ける金 属 の知識 に対す る変 化 を,属
性 群,カ
テ ゴ リー群,そ
の他 に分類 した(FiguFell 参照)。 実践1で
は,属
性 ル ール を中心 に授 業 がデ ザイ ン され て い る。 したが つ て,メ
タ レベル の知識 の変化 が,属
性ル ール を記述 でき る レベル か らカテ ゴ リ ール ール を記述 で き る レベルヘ と変化 した学習者 について,学
習内容 の転移 が 促進 され る と思 われ る。 そ の他 に分類 した学 習者 につ いて は,メ
タ レベル の知識 の変化 が
,属
性ルール を記述 で き る レベル に留 ま ってい るのか,そ
れ ともカ テ ゴ リールール を記述 で きる レベル に変化 してい るのか判 断す るこ とがで きな いので分析対象 か ら除外す る。 したが つて,分
析対象者 は,実
践1の
学習者 のうち属性群 の
10人
とカテ ゴ リー群 の14人
で ある。まず
,そ
れぞれ の群 ご とに,外
延 的理解課題 の設 問 ご との完全正答者 の割合 を調 べ た。 そ の結果 をFig■lre32に 示す。¬属性群(10人
)■
カテゴ リー群(14人)電気伝導性 熱伝導性
展性や延性の有無
Figure 32
事後の外延的理解課題の完全正答率(%)
カテ ゴリー群 の学習者では
,外
延的理解課題 の どの設間に対 しても完全正答者 は7割
を超 えてお り,完
全正答率は高水準である。 また,群
ごとの完全正答率は
,電
気伝導性や光沢の有無 に関す る設 間の差 は有意ではないが,熱
伝導性や 展 性 や 延 性 の 有 無 に 関 す る設 間 で は 有 意 な 差 が 認 め られ た (熱 伝 導 性 (x2(1)=4.29,pく。05),展
性や延性 の有無(直接確 率p=.0006))。次に
,そ
れぞれの群 ごとに,内
包的理解課題 の設 問ごとの正答者 の割合 を調 べた。その結果 をFigure33に
示す。0 0 2
光沢の有無
102
属性 群 (10人) カテ ゴ リー群 (14人) 100
10。 92.9 80
60 40 40
20 0
電気 を通 す
Figure 33
光 沢 を もつ 熱 を伝 え る 展性や延性 を もつ
事後の内包的理解課題の正答率
(%)
「光 沢 を もつ 」 に 関す る設 間 を除 き
,群
ご との 正 答 率 に 有 意 な 差 が認 め られ た (「電 気 を通 す 」(x2(1)=5.54,p<.05),「
熱 を伝 え る」(直接 確 率 p=,0003),「展 性 や 延 性 を もつ 」 (x2(1)=7.84,pく,01))。 ま た,カ
テ ゴ リー 群 の 正 答 率 は,ど
の 設 間 に対 して も7割
を超 え て お り,正
答 率 は 高 水 準 で あ る と言 え る。これ らの こ とか ら
,メ
タ レベ ル の 知 識 の状 態 が カ テ ゴ リー ル ー ル を記 述 で き る レベ ル に 変 化 した 学 習 者 は,属
性 ル ー ル 関 わ る カ テ ゴ リー ル ー ル を超 え て,「金 属 は 熱 を伝 え る」 や 「金 属 は展 性 や 延 性 を もつ 」 とい うル ール を適 用 した 課 題 解 決 を促 進 させ て い る こ とや 「金 属
J概
念 の 「熱 を伝 え る」 や 「展 性 や 延 性 を もつ 」 とい う内 包 も想 起 で きて い る こ とが 分 か っ た 。 つ ま り,属
性 操 作 によ り,「金 属 」―「電 気 を通 す もの 」―「光 沢 を もつ も の 」 とい う概 念 間 の連 合 関 係 に 注 意 が 向 い た 学 習 者 は,属性 ル ー ル に 関 す る概 念 の 連 合 関係 を超 え て,「金 属 」 ―「電 気 を通 す もの 」―「光 沢 を もつ もの 」 ―「熱 を通 す もの 」―「展 性 や 延 性 を もつ もの 」 とい う概 念 間 の 連 合 関係 へ と転 移 した と考 え られ る。 そ して,
これ らの概 念 の連 合 関係 を必 要 に応 じて操 作 し,課 題 解 決 に適 用 で き る よ うに,
ル ー ル を 自由 自在 に作 り出 して い る と思 われ る。これ は
,工
藤(2010b)が 述 べ て い る 「関係 性 の 学 習 」 が 行 われ た と言 え よ う。一 方
,属
性 群 で は,電
気 伝 導 性 や 金 属 光 沢 の 有 無 に 関 す る外 延 的 理 解 課 題 の 正 答 率 は 比 較 的 高 い が,「電 気 を通 す 」や 「光 沢 を もつ 」 に 関 す る内 包 的 理 解 課 題 の 正 答 率 は4割
と低 水 準 で あ つ た。こ の こ とか ら,これ らの 学 習者 は,「金 属 」 概 念 の 内 包 を正 し く把 握 で き て い な い と考 え られ る。 つ ま り,こ
れ らの 学 習 者 は,外
延 的 理 解 課 題 に 対 して も,「 ピカ ピカ 光 る もの は,電
気 を 通 す 」 とい うル ー ル を援 用 し,問
題 文 中 に記 され た 「電 気 を通 す 」 や 「ピカ ピカ 光 る 」 を手 が78.6
40
30
103
か りに課題解 決 を行 つた と思 われ る。
104
①
第
4節
成 果 と課 題本研究の結果をまとめると以下の通 りである。
金属 の学習 を行 う以前の 中学生 は,「金 属」概念 の 「電気 を通 す」 とい う内 包 を正 しく把握 で きてい なか った。仮 に把握 で きていた として も,「金 属」
概念 の外延 を特殊化 して捉 えてお り,限 られ た物 質 しか金属 と認 識 していな い。また,「電気 を通 さない もの」につ いて も,「人体 を構成す る物質 は電気 を通 さない」や 「食 品にふ くまれ る物質 は電気 を通 さない」な どの誤 つた認 識 を持 つていた。
改変型 二重推理 法 を導入 した授 業 で
,学
習者 の先 行概念 が活性化 し,科
学的 概念 と相互交渉 を してい る様子 が認 め られ た。改変型 二重推 理 法 を導入 した授 業後,学 習者 の「金 属」概 念 の外延 が広 が り, 金 属 で あ る と明示 された物質 を,戸 惑 うこ とな く金属 の事例 に加 える こ とが で きるよ うにな つた。
カテ ゴ リール ール を事例 とともに教示 した授 業後 にお いて も
,学
習者 は「金 属」概念 の内包 を,改
変型 二重推理 法 を導入 した授業後 と同 じレベル で想起してい た。
属性操作 を行 つて も
,学
習者 は,教
示 され たル ール の制約 を受 けた課題解決 を行 つた。メタ レベル の金 属 に関す る知識 が,カ テ ゴ リール ール を記述 で きるレベルヘ と変化 した学習者 において,金 属 に関す る概念 の連合 関係 を必 要 に応 じて操 作 し
,課
題解決 に適用 で きるル ール を 自由 自在 に作 り出 した り,想
起 した りしていた。
以上 の結果 を踏 まえて
,事
前 に立てた以下 の3つ
の仮説 について検討 を行 う。授 業前 の 中学 生 にお いて は
,金
属 に関す る誤認 識 が認 め られ るで あ ろ う。改変型 二重推理法 を導入 した授 業後,カ テ ゴ リールール を適 用 した課題解 決 が促進 され るで あろ う。
属性操 作 を させ る こ とで
,属
性ル ール に関係す る金属 の概念 間の連 合 関係 が,属
性ル ール と関係 しない金属 に関す る概念 間の連合 関係 に転移す るで あ ろ う。105
②
③
④
⑤
⑥
1 2
3.