• 検索結果がありません。

「 小野田地区 」  瀬戸委員  小野田地区の現状は、二次医療圏の医師のメー リングリスト、市内保健医療福祉や教育関係のメ ーリングリストを利用しているが、発信者は少な い。積極的に発信してくれる人を確保しなければ ならない。県医療情報ネットワークについては現 在 45 機関中 20 機関が加入(登録は勤務医を入 れて 80 名)。小野田地区では空きベッド情報が 利用されている。意外と使えて、市内の 3 公的 病院を含め(1 精神科を除き)、7 件の有床の医 療機関の全てがシステムに毎日空きベッド情報を 登録している。そのほか、紹介状、返事、文書資 料室、治療方針など、個人のニーズに応じて各々 がこのネットワークを活用している。地域連携室 から各病院の外来、医局まで今のところ連絡が取 れておらず、そこら辺が今後の問題点である。小 野田市では市の介護保険課と介護保険の資料のや り取りをこのシステムで行うこも考えている。ま た、専門医と養護教員との連携も現在考えている ところである。

「徳山地区」  坂本委員

 2 ヶ月から 3 ヶ月くらいで検査センターからの 検査データの配信が Yamame-net を通じて行え るようになる。そのプログラムを作っているとこ ろである。放射線部からの画像の配信についても、

手間かけずにすんなりとできることがわかったの で、若干の外部接続を準備する事で、2 月末には 完成するだろう。12 月にかけて県医師会からの ネットワーク連絡網、検査データの配信、画像配 信をセットにして参加のアピールを行う。

「 下関地区 」  赤司委員

 下関地区は参加者が少ない。先日、下関市医 師会 HP のアンケートを行った。これは下関市 医師会 HP の内容更新が大変なので、情報を減 少させようというものである。お願いがあるが、

Yamame-net に個々の医療機関情報を掲載してほ しい。住所、科目はもちろんの事、個々の医療機 関の特長やこれを掲載してほしいということを載 せるフォーム(雛形)があるとよい。

「 宇部地区 」  栗栖委員(欠席の為、配布資料)

 宇部市の情報委員会で、パソコンアレルギーを 解消すべく IT 講習会を去年から開催した。また、

パソコンに関するアンケート調査を行った。山口 医療情報ネットワークシステムについては 60%

があまり知らないと回答、ネットワークの説明会 に参加するか否かについては 64% が参加したい との回答。病院との情報のやり取りができるなら ば利用したい人が約 67% で、関心度が高い事が わかる。

 県医療情報ネットワークへの接続は、インター ネット環境があり、2 セッションタイプのルータ を接続すればよいわけだが、宇部市医療情報委員 会ではすでにルータを持っている先生が山口医療 情報ネットワークに参加する為に少しでも参考に なるよう、Web Caster700 というルータ設定に ついての手順を掲載した。

4 ディスカッション

 県民向けの医療機関情報については今もある が、情報更新が追いついていない状態であると委 員の指摘あり。

 医師会の講演会の内容を Yamame-net にスト ック、動画とパワーポイントを同時に放送できな いか(コンテンツの充実)という吉本常任の提案 に、それは同調がむずかしいし、手間がかかると NTT データの回答。

 今後、Yamame-net を会員に広める為にはど うすればよいかという吉本常任の問いかけに、

Yamame-net の広告を兼ねたアンケート調査を行 うのが良いとの意見が委員からでた。また、徳山 や岩国地区のように検査データのやり取りをする キラーアプリケーションを作ると良いとの意見も でた。整形外科医会や内科医会などのグループで メーリングリストを作り、ネットワークを広める たり、役員全員が率先してパソコンでやり取りす るのも一つの手である。

 Yamame-net の文書機能を医師連盟が利用する ことについても、疑問の声が委員より出ており、

今後の協議となった。

 山口市医師会で、Yamame-net の協議を行うこ とも予定。

平成 17 年度花粉測定講習会

と き  平成 17 年 11 月 27 日(日)午前 10 時〜

ところ  山口県医師会館 6 階会議室 参加者  花粉測定機関 測定担当者

[ 報告:理事 加藤欣士郎 ]

1. 平成 17 年の飛散状況と平成 18 年の飛散予測  (医)社団沖中耳鼻咽喉科 理事長     

県医師会花粉情報委員 委員長 沖中芳彦 2005 年スギ・ヒノキ科花粉飛散については、

山口県の最近 10 年間の平均スギ個数 1,800 個 /cm2に対し、3,500 から 4,000 個 /cm2と予測、

スギ花粉は中部地方で 1 月中旬に飛散を開始、2 月中旬から継続的に飛散するようになった。3 月 11 日に過去最多の 3,119 個 /cm2を光市で記録、

東部中部で多数の花粉が飛散、過去 3 番目の多 さであった。ヒノキ科は 3 月中旬から捕集され、

県内 26 測定機関の平均花粉数は 2,040 個 /cm2 で、過去最多の値となり、スギ、ヒノキ科ともに ほぼ予想通りの飛散となった。

2006 年の花粉飛散については、1,500 個程度 と、平年をやや下回るのではないかという予測で ある。

2. 花粉情報利用に関するアンケート報告  済生会山口総合病院耳鼻咽喉科医長    

県医師会花粉情報委員 金谷浩一郎  2005 年に花粉情報利用に関するアンケート調 査を医療系の専門学校の学生 250 名を対象に行 った。

昨年の薬局来店者を対象としたアンケートで は回答者の平均年齢が 40 代以上で、今年は 20 代が多かった。花粉情報をどのように入手するか については、昨年は新聞が多かったが、今年はイ ンターネットと、年齢による回答の差が目立った。

ちなみにテレビで花粉情報を得るというのが圧倒

的に多い。花粉情報の活用に関する質問では、「花 粉が多いといわれても対策はあまりとらない」と いう回答が花粉症状のある人もそうでない人も多 かった。今年の特長は花粉情報を積極的に見る人 が去年に比べて少なく、対策を立てるという人が 少ない結果であった。

3. リアルタイムの花粉計測と花粉情報

東邦大学薬学部教授 佐橋紀男

<プロフィール>

 1940 年 東 京 生 ま れ。

東邦大学薬学部卒業後、

母校の助手、講師、助教 授を経て 1997 年から現 職、その間 1982 年に理 学博士(筑波大学)。専 攻は植物形態・分類学、

花粉の研究は高校 1 年から開始しており、空中 花粉・花粉症の研究は 1973 年頃から始める。

 現職は東邦大学薬学部教授、NPO 花粉情報協 会理事長、日本花粉学会副会長、日本アレルギー 学会代議員である。

1970 年ごろから花粉情報が始まり、本格的に なったのは 1987 年で、マスコミを通して行われ るようになった。現在はおよそ 50 近くの花粉情 報がインターネットなどで見ることができる。花 粉情報は主に花粉飛散情報、患者情報、花粉飛散 予報と患者発症予報の種類がある。初期の花粉情 報であるが、1980 年ごろからスギ花粉総数の予

測、開始日の予測が行われるよう になった。私は花粉情報作成にお いて必要な情報は飛散数だけでな く、気象情報、発症者数予測や初 発日予測などの患者情報、各地の 花粉情報や予報、学会論文などの 情報もあわせる事が大事だと思う。

 1988 年に京都府立医大の竹中教

授が花粉情報(スギ花粉症の治療、病因、飛散予 測)と花粉速報(次の日の予測)を定義した。ス ギ花粉情報の仕組みであるが、東京都が花粉対策 検討委員会を設置、夏の気象調査やスギの花芽成 長調査などをおこなうことで花粉症撲滅活動がス タートした。

 自動計測器を取り入れた場合の花粉情報システ ムであるが、山間部と都市部にリアルタイムモニ タを設置、それらの測定データを日本気象協会に 集め、気象データとあわせて、花粉情報として提 供するものである(但し患者情報はない)。現在、

関東、中部、近畿地方で行っており、来春より中 国四国地方で行うことになっている。山口県では 3 箇所、大和町、宇部市、山口市に設置する事に なっている。インターネット「はなこさん」を利 用する事で花粉飛散量や風向きなどを知る事がで きる。

 千葉県の花粉測定システムであるが、主に病院 屋上にモニターを設置、データを東京都にあるサ ーバで取りまとめて各地へ提供している。私の勤 めている大学附属病院でも治療室や待合室にライ ブ表示機を設置し、現在の飛散状況をリアルタイ

ムに患者やドクターが見れるようになっている。

自動計測器であるが、KH-3000 、KP-1000 がある。

後者は花粉の色素での種類を見分けてカウントす る事ができるものである。両者で測定比較をやっ ており、後者は前者に比べて 3 倍近い数値を出 す事が有り、今後も改良が必要となっている。

まとめであるが、医師の側からは花粉症の予 防や治療、治療効果、翌年以降の対策などに役立 つ花粉情報が理想的である。患者側からの理想的 な花粉情報としては、花粉飛散の正確な情報・予 報、初期治療、手術、薬剤の知識である。花粉情 報をいかに活用するか、特に若い方に欠如してお りますので、啓蒙をしなければならない。