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XML Europe 2002 参加報告

ドキュメント内 XML/EDI調査研究・普及促進報告書 (ページ 155-162)

2 XML 海外調査

2.3 XML2002 カンファレンス報告

2.3.1 XML Europe 2002 参加報告

-ebXMLは,このComplex (Collaborative) Web Serviceを実現するフレームワークを提供し ている。

③  展示会関係

・  殆どの展示出展企業は,(中小の)ソフトウェアベンダーが主体であり,大企業(IBM,サン マイクロなど)の展示はなかった。

・ B2B用ソフトウェアではebXML仕様サポート製品が多かった。

・  もう一つのXMLソフトウェアの柱がXMLドキュメント編集ツールである。

・  日本から 2 社(アンテナハウス,ネクストソリューション),韓国から 2 社(Innodigital, Samsung SDS)の参加があった。

II. セミナー

(教育セッション,5/20)

(1) Security Standards in the world of XML & Web Services (Krishna Sankar, CISCO)

①  W3C が制定している基盤のセキュリティ標準として以下がある。XML Signature だけが Recommendationになっている。

・ XML Signature

・ XML Encryption

・ XKMS (XML Key Management Specification)

②  OASISが制定しているアプリケーションのセキュリティ標準として以下がある。

・ SAML (Security Assertion Mark-up Language)

・ XACML (eXtensible Access Control Markup Language)

・ XrML (extensible Rights Markup Language)

・ ebXML Security

・ UDDI Security

③  セキュリティ標準の実装の動きは以下がある。

・ ebXMLのFSV関係標準(MSG,CPPA)は,XML Signatureを採用している。

・ RosettaNetの次期RNIFでは,XML Signatureを採用する。

④  XMLセキュリティの採用の事例(XML文書)が紹介された。

(2) Implementing ebXML Today(Duane Nickull, XML Global Technologies,eBTWGのアーキテクチ ャチームのリーダー)

①  ebXML仕様の概略の説明。

(4) Efficiencies of XML-Enable Business Process (Dale Waldt, aXtive minds, USA))

・ XMLは,ビジネスプロセス構築の効率化を実現する。

・ XMLを適用したEDIシステムの4種のケーススタディ。

(5) Using Secure XML & Trans Technologies to Facilitate EDI <-> EDI (Mark O’Neill, Voldel, Ireland)

(6) UBL Update (Sue Probert,Commerce One)

・ UBL:Universal Business Language

・ UBLは,工業会をまたがったニュートラルなXML文書の仕様を提供する。各工業界は独自の仕様 でデータ交換できるが,工業会間はUBL仕様の電文でデータ交換する。

・ UBLとWeb Serviceにより次世代のEDIを実現する。

・ UBLは,ebXML仕様(UN/CEFACT,OASIS)に準拠する。CC仕様に準拠する。

・ UBLはB2B−Webを実現する。

HTML + HTTP = web publishing UBL + ebXML = web commerce

(7) B2Bi Using ebXML –Modeling to Runtime (Himagiri Mukkamala, SYBASE)

・ BPI (Business Process Integration)の概念。

・ Web Serviceは2種に分類できる。Simple Web ServiceとCollaborative Web Service。

・ ebXMLはCollaborative Web Serviceにフィットする。

・ SYBASEは,BPIを構築できるソリューション「BPI Suite」を提供している。これは,ebXML MSG V2.0, CPPA V2.0, BPSS V2.0に準拠している。

・ BPIのケーススタディとして,「Car Parts International」のデモを実施。

(以下の講演はebXML Dayのもの,5/23)

(8) Key Note (Patrik Gammon, President & CEO, OASIS)

① ebWSとebXMLの説明

・ ebWS (Web Services)は①Simple,②Complex, e-Businessの2種に分類される。

・  ①Simple Web Services:20年前から取り組んでいる分散アプリケーションを実現する技術。

RPC (Remote Procedure Call) based Web Services。現在の技術として,SOAP,WSDL,UDDI がある。

(10) Using ebXML Messaging in Insurance (Roland Schmid, Innovation Process Technology Inc., Switzerland)

・ 英国を始めとしたヨーロッパでのeマーケットプレイスの「inreon」は,ebXML仕様を採用したシ ステムでビジネスをスタートした。

・ ebXML仕様でないペイロードを持ったビジネスドキュメント(EDI電文)にebXML MSG仕様を 採用した。

・ 現状では,MSG仕様,CPPA仕様を採用している。将来的にはBPSSを採用する予定。システム構 成的には,ebXMLのMSG,CPPA,BPSSを考慮している。

・ このebXML MSG仕様ベースのシステムは,2002年4月から運用開始している。これは世界最初

でのebXML採用の実システムの一つ。

(11) Key Note (Lay Walker, UN/CEFACT)

・ The result of ebXML will be open, interoperable, industrial strength, framework for eBusiness Web Services.

(12) Collaboration Sophistication and the American Automotive Supply Chain, Migration to ebXML (Chuck Fenton, Sterling Commerce, USA)

・ 米国自動車工業会(AIAG)の歴史・活動を紹介(ANX,COVISINTなど)。

・ ebXML MSG仕様を採用の予定。

・ CPP/CPAも検討している。

(13) STAR -an ebXML Based Auto Industry Community (Anthony Blazej, OAGI, USA)

・ STAR:Standards for Technology in Automotive Retail,自動車メーカーと自動車ディーラ間のEDI 標準化推進組織。

・ OAG:Open Application Group,種々の標準アプリケーションを提供している。

・ STAR/XML プロジェクトは,OAGIS ver.8[XSD]を開発した。以下から構成される。これらは pure

ebXML仕様に準拠している。

-ebXML MSG V1.0

-BPSS Schema express collaboration

-CPP/A define OEM & Dealer system configuration

・ STAR/XMLプロジェクトが仕様を開発して,STARとOAGの承認を経て,最終のOAG/STAR仕様に

KTNET, Korea)

・ 最近,日本(TEDI)とマレーシア(DagangNet)が加入して,7ヵ国間のサービスプロバイダー同 盟になっている。

・ ビジョン:グローバライゼーションを推進する。このため ebXML 標準を採用。従来のトラディッ

ショナルEDIは残る。Hub to Hubのアーキテクチャとしている。

・ セキュリティ機能としては,XML Signature, SOAP complex, HTTPS, SSLを採用している。

・ 電文フォーマットは独自のフォーマットを定義している。

・ CPPA仕様を採用した背景:CertificateとParty-IDの指定が重要と認識しており,この指定機能を 利用するためCPPA仕様を採用した。

・ Registry, Repositoryを開発している。National RegistryとDomain Registryがある。

・ 本システムのユーザは,7 社を始めとしたサービスプロバイダー自身が勿論あるが,その他に CA

(Certificate Authority,認証局)がある。

(15) Oracle’s ebXML Implementation (Arijit Sengupta, Oracle Corporation, USA)

・ 「Comparison of B2B Standards」が参考になる。RosettaNet,ebXML,OAGIS,Web Services を機能的に位置付けしている。

III. 展示会(主な展示会社と展示内容)

(1) TIBCO software(米国)

・ TIBCOは種々の標準をサポートする。(ebXML,RosettaNet,EDI (X12, EDIFACT),SOAP, CXML,XCBL)

・  ビジネスプロセス構築ソフトウェアとして「BusinessConnect」を提供している。EDI電文の 交換のビジネスプロセスを定義してEDI電文を送受信する機能を持つ。機能的には,ebXML のBPSS,CPPA,MSG仕様を包含している。

・ Business Connectの次期バージョンでは,BPSS V2.0,CPPA V2.0,MSG V2.0をサポート の予定(2002年末)。

・ Drummondグループの MSG仕様のコンフォーマンス・相互互換性実証プロジェクトには参

加していない。理由:参加料が高い($35,000)。OASIS ebXML IIC TCには参加している。

(2) IONA Technologies(米国)

・ B2Bインテグレーションソフトウェアとして「Orbix E2A」を提供している。

・ Orbix E2AはebXMLとRosettaNetをサポートしている。

(3) Innodigital(韓国)

・ ebXML仕様をサポートするB2Bソフトウェア「Vega B2Bi Suite for ebXML」を提供する。

・ ebXML Message Service Handler

・ ebXML Registry & Repository

・ Business Process Editor

・ CPPA Composer

・  これらは現状ではebXML V1.0をサポートしている。近い将来V2.0をサポートする。

(4) Samsung SDS(韓国)

・ SCM構築用ソフトウェア「Bizentro-SCM」を提供している。EAIエンジンとしてebXML機 能を採用している。

・ ebXML MSG V2.0,CPPA仕様V1.0に準拠している。ebXML機能はInnodigitalのソフトウ ェアを採用している。

・ Samsung SDSは独立系企業。

(5) アンテナハウス(日本)

・ XMLエディター「SXParser V1.1」を提供している。これは書類XML文書用のXMLエディ ターである。XMLパーサーとして,XML-SPY(日本では東芝ITソリューションが提供)が あるが,XML-SPYはXMLデータ編集用のツールであり,これらは競合しない。

・ XML帳票用エディターとして「XSL Formatter V2」を提供している。XSL V1.0に準拠して いる。

・  これらのソフトは自社(アンテナハウス)が開発した。本社が日本にあり,中国に子会社があ る。

(6) Software AG(ドイツ)

・  ドキュメント編集・作成ソフトウェア「TAMINO XML Server」を提供している。

・  特徴:この種のソフトウェアとしてArbortextのEpicシリーズがあるが,これより機能が豊 富。

・  本社はドイツ。日本法人もある。売上:$140M/Y。従業員数:2,500人。

(7) ネクストソリューション(日本)

・SGML,XML編集ソフトウェアを提供している。

(1) XML Europeとは

・  主催者:IDEAlliance。IDEAlliance(前身の企業を含む)は,SGML,XMLなどの文書・ビ ジネス言語関係の会議(セミナー)を約20年前から開催している。

・ XML Europeの第一回目は1997年に開催され,今回は6回目である。このXML会議は,毎 年2回開催されている。一つは「XML Europe」でありヨーロッパで開催,もう一つは「XML Conference」として米国で開催している。

・  参加者規模は,今回は600〜700名である。昨年は約1,000名の参加があったとのことで,規 模的には全ての面で縮小しているとのことである。(理由:不況)

・ XML-Oneとの比較では,勿論主催者が異なるが,内容的には,XML-Oneが技術的であるこ

とに対して,XML Europeは,開発者,実装者,ユーザにも目を向けた構成にしているとのこ とである。(斉藤の解釈:昨年のXML-Oneに参加したが,XML-Oneでもビジネストラック があり,両者の内容の性格は大差ないと思われる。)

・  日本からは,展示会の説明要員を含めて14名の参加があった。(主催者レジストレーションの 情報,NTT コムウェア,テクノロジックアート,ネクストソリューション,アンテナハウス など)

(2)「EDI」の概念

・  欧米では,EDIは通常は非XMLのEDIを指す(標準EDIの例:X12,UN/EDIFACT,XCBL, HL7,OAG)。ebXML,RosettaNetなどはEDIと呼んでいない。「XML (ebXML)」のような 言葉を使っている。「XML/EDI」の言葉は出てこない。

・  数種のプレゼンテーションでEDIの言葉がでてきたが,これらは従来のTraditional EDIを指 していた。

(3) 収集した及び収集予定のプレゼンテーション資料(参考になるもの)

・  Security Standards in the world of XML & Web Services (Krishna Sankar, CISCO, USA)

・  Implementing ebXML Today(Duane Nickull, XML Global Technologies, Canada)

・  Efficiencies of XML-Enable Business Process (Dale Waldt, aXtive minds, USA)

・  Using Secure XML & Trans Technologies to Facilitate EDI <-> EDI (Mark O’Neill, Voldel, Ireland)

・  UBL Update (Sue Probert,Commerce One)

・  B2Bi Using ebXML –Modeling to Runtime (Himagiri Mukkamala, SYBASE)

・  Using ebXML Messaging in Insurance (Roland Schmid, Innovation Process Technology

日時:2002年5月22日(水)13:00〜17:00 場所:World Trade Center

参加者:Susan Stuble (Sun Microsystems), Stefano Pogliani (Sun Microsystems), Kamlesh Gandhi (Sun Microsystems), Carol Geyer (OASIS), Bjarne Emig (Dansk Standard, DK), Jorn Heerulff (International Asset System, Denmark), (IONA),  Yukinori Saito (ECOM),他(全体で12名)

(1) 背景:ebXML 仕様開発は続けているが,マーケティング活動が出来てない。マーケティングチー

ムの再立ち上げが必要。

(2) 目標:6〜12ヵ月の活動計画を作成する。

(3) JCC (Joint Coordination Committee)からの提案

・ Publication Effort: popular magazine, publish white paper

・ Branding: ebXML=Web Services for business

・ Web site:

-add JCC/JTLT page -ebXML Org Chart

・ Charter

(4) 今後の活動

・ e-mailによるディスカッション

・ Tele-Conference (約2週間毎)

・  リーダー:Susan Stuble (Sun Microsystems)

ドキュメント内 XML/EDI調査研究・普及促進報告書 (ページ 155-162)