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WBAN チャネルモデルのまとめ

第 4 章 WBAN チャネルモデル構築

4.4 WBAN チャネルモデルのまとめ

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4.4.3 パスロス変動特性パラメータ

図4.31から図4.38に示したパスロス変動特性を表現したモデルのパラメータを周波数毎に 表4.4に示す。

4.4.4 チャネルモデルパラメータの考察

WBAN の電波伝搬測定の結果からチャネルモデル構築を行い、距離特性を示したパスロス モデルから周波数帯毎のパラメータを算出、周波数特性を示したパスロスモデルからは各人体 の部位毎のパラメータを算出した。さらに距離と周波数の両方で表現するモデルを平面でモデ ル化してパラメータを算出した。またパスロスの変動成分を算出し、WBAN 特有のチャネル モデルパラメータを求めることができた。

距離特性と周波数特性のパスロスモデルからは傾きが全てマイナスのパラメータであり、距 離または周波数の増加に伴いパスロスが増加する特性が確認でき、人体上の反射、回折、吸収 など影響のあるWBANであってもパスロスモデルを適用できることを確認した。また求めた 傾きと切片のパラメータは自由空間のパラメータとは異なる値を示し、人体上における WBAN特有のパラメータを算出することができた。図4.39に自由空間損失の傾向と表4.4に 自由空間損失とチャネルモデルで求めたパラメータを示す。

距離-周波数特性で求めたモデルでは距離と周波数の両方の変数設定ができるモデルとして 考えたが、距離と周波数の値をそれぞれ固定して表現した距離特性、周波数特性のモデルと比 べると値が大きく異なることを確認した。そのため、精度の高いモデルとして扱う場合は距離 特性、周波数特性の各モデルを用いることが望ましいと考える。

パスロス変動特性からは各周波数帯の距離特性におけるパスロスの変動を正規分布の累積 密度分布で示すことができた。さらに実測値と近似曲線の相関係数を求め、全ての環境と周波 数帯において非常に高い値を示し、得られたWBANチャネルモデルが妥当であることを確認 した。

パスロス変動特性で求めた標準偏差で示されるように、人体部位による遮蔽などによる影響 から、WBAN における伝搬損失は変動が大きいことがわかる。また医療分野での応用におい ては、高い信頼性が求められることから、誤り訂正技術の適用が不可欠だと考えられる。

周波数帯域 σ 相関係数 σ 相関係数 400MHz帯 3.84 0.99929 7.61 0.99336 600MHz帯 3.23 0.99967 6.06 0.99812 900MHz帯 5.03 0.99860 4.32 0.99765 2400MHz帯 2.89 0.99963 2.58 0.99717

電波暗室 模擬病室

表4.4 パスロス変動特性パラメータ

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次章ではこの章で導出したWBANチャネルモデルのパラメータを用いて、通信方式の検討 を行う。

0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5

-50 -40 -30 -20 -10 0 10 20

図4.39 自由空間損失理論値

パスロス[dB]

距離 [log10(距離[mm])]

―:400MHz

…:600MHz --:900MHz -・:2400MHz

表4.5 自由空間損失理論値パラメータとチャネルモデルパラメータ

周波数帯域 傾き 切片 傾き 切片 傾き 切片

400MHz帯 -20.00 35.52 -33.69 52.14 -21.08 21.32

600MHz帯 -20.00 32.00 -46.91 81.92 -21.97 14.23

900MHz帯 -20.00 28.48 -57.28 100.43 -24.17 22.38

2400MHz帯 -20.00 19.96 -47.26 66.48 -8.61 -22.31

自由空間 電波暗室 模擬病室

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4.4.5 通信方式の検討に用いるチャネルモデル

本章で求めたWBANチャネルモデルの結果についてまとめる。

次章では本章で構築したチャネルモデルを用いて通信方式の検討を行う。その検討では人体 の部位毎で行わず、周波数帯域毎で行うことにした。現実的に通信機器などは法的に割り当て られた特定の周波数帯域と電力で設計、製作され、使用する環境で通信エリアなどを考えてシ ステムを構築する。そのためWBANチャネルモデルとして各周波数帯での伝搬特性を示した 距離特性のパスロスモデルとその距離特性から算出したパスロスの変動成分を用いて以下の 式[10,26]で表現することにした。

x:傾斜係数 y:切片係数

d:送受信アンテナ間距離[mm]

σ:標準偏差 [dB]

N:正規分布(平均0、標準偏差1)

𝑃𝐿 𝑑 𝑑𝐵 = 𝑥 × 𝑙𝑜𝑔10(𝑑) + 𝑦 + 𝜎 × 𝑁 (式4-10)

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