第 5 章 省電力通信方式の提案
5.4 符号構成法
ここでは、反復符号法を基にした符号構成法について説明する。情報ビットを適切な数で区 切ったフレーム単位で反復させる符号構成法を提案する。
5.4.1 反復ブロック符号構成法
反復符号において情報ビット毎の反復の場合、3回の反復時には、8値PSKにおける信号点 0 (000)と信号点7 (111)の2つのシンボルのみで情報伝送が行われることになる。結果、
信号点間が最も短い距離のみで変復調が行われることから誤りが生じやすい。この課題を解決 すべく、情報ビットを適切な単位で区切って構成されるフレーム単位での符号構成を行う。
nビットで構成される2値情報系列を1フレームとして3回反復させブロックを構成し符号 化を行う。8値PSKシンボルはブロックの各列3ビットの列単位で決定される。
情報ビットを bT、送信シンボルをSTとして、符号化を行う情報ビット系列(1フレーム)
を次のように表す。
1つのフレームを3回反復させるが、反復する際に次のように1ビットシフトして配置し、
シフトによって生じるヌル部分は0を挿入する。得られた(n+2)×3の2次元ビットブロッ クにおいて、縦の列毎に8値PSKシンボルが決定される。
送信シンボル系列をSTとして下記のように示す。
…
0 0
0 0
0 (copy)
(copy) 0
ST(1) … ST(n+2)
…
… bT(n)
bT(n)
…
bT(n) bT(1)
bT(1) bT(1) bT = { bT (1),…,bT(j),…,bT (n) }
各列3ビットでシンボルへ変換 bT(j)∊ { 0,1 }
ST= { ST(1),…,ST(j),…,ST (n+2) } ST(j)= { 0,…,7 }
(式5-1)
(式5-2)
図5.1 反復ブロック符号構成法の情報ビット配置とシンボル変換
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5.4.2 セット分割反復ブロック符号構成法
8値PSK変調の1シンボルには3ビットの情報を含むが、3桁のうち最後の桁の情報に注目 すると図5.3のように信号点を2つのグループに分けることができる。
この特徴を用いた符号化方法をセット分割反復ブロック符号と呼ぶ。まず、8 値PSK 信号 点を限定させるために、先頭の情報ビットを1 行目の全列に配置する。そして、2、3 行目に は先頭の情報ビットを除いた情報ビット列を配置する。なお、2、3 行目に配置する際、各行 において1ビットシフトして配置することとする。
情報ビットを bT、送信シンボルをSTとし、情報ビット系列(1フレーム)を下記のように 表す。
3行目は2行目と同じ情報ビットを用いて、1ビットシフトして配置し、シフトによって生 じるヌル部分は0を挿入する。得られたn×3の2次元ビットブロックから8値PSKシンボル を構成する際5.4.1節と同じ方法を用いる。
送信シンボル系列をSTとして下記のように示すことができるが、bT(1)の値が0の時と1の 時でシンボルの値が異なる。
上記のシンボル系列による信号点を図5.3に示す。
0 0
…
…
…
ST(1) … … ST(n) bT(n) bT(2)
bT(2) bT(n)
bT(1) bT(1)
bT= { bT (1),…,bT (j),…,bT (n) } bT(j)∊ { 0,1 }
bT(1)=0の時 ST(j)={ 0,2,4,6 }
各列3ビットでシンボルへ変換
ST= { ST(1),…,ST(j),…,ST (n) }
bT(1)=1の時 ST(j)={ 1,3,5,7 }
図5.2 セット分割反復ブロック符号構成法の情報ビット配置とシンボル変換
(式5-3)
(式5-4)
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7 1 [011
] 5 [000
] 4
7 6
5
3 1
0
図5.3 セット分割反復ブロック符号構成法を用いた8値PSK信号点配置図
[000 ] [100
]
[010 ]
[110 ]
[001 ]
[101]
[011 ]
[111]
2
4
[001 ]
[101] [111]
3
[100 ]
[010 ]
[110 ]
0 2
6
bT(1)=0の時 8値PSK信号点配置
bT(1)=1の時 8値PSK信号点配置 8値PSK信号点配置
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