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今 年 も 世 界 的 に 景 気 回 復 が 遅 れ、 商 品 の 平 均 価 格 が 低 水 準 に と ど ま る 中、Anglo Americanは大幅なコスト削減と生産性向上に取り組んだ。下半期には様々な商品価格が 急上昇したことが追い風となった。これら 2 つの要素が相まって、当社は業界屈指の目覚 ましい回復を遂げた。

財務および事業業績

3 年前に鉱物商品の危機が始まって以来、Anglo Americanは26の操業資産を減らした。

しかしながら、極めて重要なことに、鉱業株が一段と低迷し、一部のヘッジファンド(一 時期当社の約20%の株式を保有)の積極的な「空売り」がこれを助長した後、2015年の 終わりから2016年の初めにかけての不遇の時期でさえも、本質価値を下回る資産を売却 しないことを決定した。

したがって、2016年上半期に当社が売却に合意した主要資産はブラジルのニオブとリン 酸塩事業のみであり、その金額は市場予想を大きく上回る15億US$となった。

しかし、下期後半には鉄鉱石および原料炭・一般炭の価格がともに大幅に上昇したことを 背景に市場のセンチメントが改善した。また、当社は手持ち案件の再編を続ける中で多く の小規模な資産を売却し、売却総額は18億US$となった。

本会計年度の株主に帰属する利益は16億US$、基礎的EBITDAは61億US$となった。投 資方針を厳格に適用し続けた結果、資本支出は40億US$から25億US$に減少した一方で、

新規の大型プロジェクトは承認されなかった。操業モデルを積極的に展開し、生産性の低 い多くの資産を売却した結果、銅換算のコスト単価が米ドルで 9 %下落、事業全般にわた り生産性が18%改善した。

純負債は129億US$から44億US$減少し85億US$となり、年末目標の100億US$を大幅に下 回り、純負債/EBITDA倍率は1.4倍となった。鉱業界では変動が激しい状態が続いてい るため、負債の水準を一段と引き下げる計画である。

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資産の集中と選択

2016年 2 月に資源価格がここ最近の市況悪化の中でほぼ最低水準になった際に、ダイヤ モンド、白金族金属(PGM)および銅に資本を集中し、石炭および鉄鉱石の資産の多く の売却を目指す意向であることを発表した。

コスト削減および生産性改善の成果が現れ始めたこと、多くの石炭とプラチナ資産に加え てニオブとリン酸塩事業の売却に成功したこと、下半期に大部分の当社商品の価格が堅調 に推移したことがすべて追い風となり、当社の財務状態は加速度的に改善した。それによ り、主要資産の更なる売却を迫られる重圧からかなり解放された。

De Beers、PGMおよび銅事業において保有するトップクラスの資産が財務的に強固で競 争力のある当社の基盤を形成していることに変わりはないが、その他の質の高い鉄鉱石、

石炭およびニッケル資産も操業実績を大幅に改善させ、当社の業績に貢献していることも 事実である。よって、当社は現在、保有資産と地域的なバランスの観点から非常に幅広い 選択肢を有していると言える。

安全および健康

Anglo Americanでは全社的に安全が最優先事項となっている。2016年の合計記録可能傷 害率(total recordable injury rate)は2015年比24%減少した。しかし、死亡件数が急 増したのは痛ましいことである。グループ全体の操業において11名が死亡した。内 7 名 は地下深い鉱山で死亡し、その内 4 名が死亡した鉱山はその後売却された。これは近年の 傾向と明らかに異なる。グループ全体で安全が重視されていたことを踏まえると、より一 層驚きであった。当社では、危機管理を一段と重視し、世界安全デー・キャンペーンなど の安全の取り組みの徹底を図っている。職場で人命が失われるのは痛ましい出来事であ り、決して受け入れられない。さらに悲しいことに、死亡事故のいくつかは回避できた可 能性が高く、現場の操業慣行が当社の厳格な安全基準に沿っていなかったため発生した。

当社はこうした慣行を変えなければならない。取締役会および経験豊富な鉱夫である Jack Thompson氏が委員長を務めるサステイナビリティ委員会は、Mark Cutifani最高 経営責任者および経営陣と連携し、この課題に取り組んでいる。

当社のサステイナビリティ委員会は、すべての重大事故および死亡事故に対する調査、事 業全般の操業リスクの評価に深く関与している。また、90の尾鉱ダムすべてに対しても 特別な注意が払われている。当社はダムの管理に自信を持っており、鉱滓ダムに対して法 律で義務付けられている要件を上回る水準で監視を行っているが、それでもなお点検・監 査・リスク保証を一段と強化している。

南アフリカの珪肺の問題を解決するための転機となる措置が講じられたのは喜ばしいこと で あ る。2016 年 3 月 に Anglo American South Africa お よ び AngloGold Ashanti は、

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気候変動

当社は引き続き株主を含むすべての利害関係者と協力、相談して気候変動の原因と影響に 対処している。この一環として、鉱山会社の気候変動に対する取り組みの報告(事業への 影響をいかに管理するかを含む)を強化するために、当社の大株主を含む機関投資家によ り2012年に設立された「Aiming for A」連合に助言を求めている。

企業文化および企業価値

Anglo Americanが操業を許されるための信頼獲得に取り組む中で、社員一人ひとりが日 常的に貢献している。

正しいことを行っているという定評を得るのに信頼は不可欠である。これには、誠実に行 動すること、同僚の権利と生計、地域社会および当社が関わる自然環境に対して配慮と敬 意を示すことが含まれる。これをサポートするために、取締役会が直接関与して行動規範 を改訂し、グループの全社員に展開している。この行動規範のみを参照すればよいよう に、当社が社員に対してどのような行動基準を期待しているかを非常に明確にしている。

行動規範は共有価値の中核を成し、Anglo Americanの高い評価を守り、前向きな変化を もたらすために何をすべきかが規定されている。

ガバナンス

模範を示して組織をけん引する取締役会の役割は、会社が緊張を強いられる困難な時期に 特に重要である。2015年後半から2016年初めに商品危機が深刻化した時期に非業務執行 取締役が経営陣と連携し、会社の舵取りをサポートした。

役員報酬

年次総会は2016年 4 月に開催されたが、株主からの支持率は以前よりも大幅に低下した。

完璧な報酬制度は存在しないものの、Anglo Americanにおいては収益性と変動報酬の関 係は比較的健全であり、当社の報酬制度は公正で、業績に基づいており、他社並みである と取締役会は考える。取締役会は株主からさらに助言を得て、次回の年次総会で改訂した 報酬制度を提案する予定である。

取締役会の構成

2016年中に、残念ながら非業務執行取締役のRay O’Rourke氏とJudy Dlamini氏が退い た。O’Rourke氏は2009年に取締役会に加わり、Laing O’Rourke社の会長兼最高経営責 任者としての職務に専念するために退いた。同氏の賢明な助言および複雑なプロジェク ト・安全・イノベーションに関する経験は当社にとって非常に貴重であった。Dlamini氏 は2014年 1 月に取締役会に加わり、南アフリカのMbekani Groupの会長の職務に専念す

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を新たな財務最高責任者に任命した。Mèdori氏は12年間にわたり当グループにおいて専 門 的 業 務 を 担 っ た。 同 氏 の 貢 献 に 感 謝 す る と と も に、 今 後 の 成 功 を 願 う 所 存 で あ る。

Pearce氏は豪州のFortescue Metals Groupからの移籍となり、 1 月末に当社に加わり、

4 月の年次総会でMèdori氏の後を引き継ぐ予定である。一部のプロジェクトの移行と集 中の過程において継続性を維持するために、Mèdori氏は年末まで在籍する予定である。

会長職の継承

2017年 2 月に、私は取締役会が会長の後任を探す時期であることを指名委員会に伝えた。

会長を 8 年にわたり務め、Anglo Americanが鉱物商品危機の後、確固たる地位を築くの を目の当たりにしてきた。このように偉大な企業で会長を務める機会を得たことに感謝の 意を表するとともに、非常に優れた取締役会と世界一流の経営陣に後継を託す所存であ る。

感謝の言葉

最も困難な数年間に賢明な助言をし、支援してくれた取締役メンバーを有難く思う。ま た、鉱業界が危機に直面する中、当社の基盤を強化するために取締役が費やした多大な時 間 と 献 身 に 感 謝 す る。 取 締 役 会 を 代 表 し て、 様 々 な 形 で 会 社 の 価 値 を 高 め た Mark Cutifani最高経営責任者および経営陣にも感謝したい。Anglo Americanが創立100周年 を迎える今年、困難な時期において大幅な事業再編が求められる中、貢献してくれている 全社員に感謝の意を表する。

Sir John Parker 会長

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