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株主の皆様へ

BHPの会長に就任し、今回執筆する機会を得たことは名誉であり光栄に思う。最初に、

取締役会を過去 7 年間にわたりけん引したJac Nasser前会長の貢献に謝意を表す。同氏 の在任中の取締役会及びグループに対する優れた貢献に感謝する。強力なリーダーシップ と賢明な助言を失うことは残念であるが、当社に残された遺産はこれからも引き継がれ る。

会長に就任後、私は過去 3 か月のほとんどの時間を世界中の株主及び利害関係者と積極的 に関わることに費やし、彼らの視点をより理解することに努めた。今後も投資家と常に積 極的に関わる予定である。

昨年取締役会に加わってから、世界各地にある当社の多くの施設を訪問する機会を得て、

現場からBHPをより理解しようと努めた。訪問先として、西オーストラリア州のPilbara の鉄鉱石鉱山、クイーンランド州の石炭鉱山、カナダのJansenカリウムプロジェクト、

米国の海洋及び陸上油田、チリの銅鉱山が挙げられる。これらの訪問は貴重な経験であ り、BHPが株主に対して長期にわたり価値を創造し続ける強みと可能性を新たに認識し た。

BHPの一流の資産は、商品サイクルのほぼすべての局面で多額のキャッシュを創出して いる。今後のキャッシュの配分方法が、どれだけの株主価値を創造するのかを左右する重 要な決定要因となる。取締役会は、Andrew Mackenzie最高経営責任者が2016年の初め に策定した資本配分枠組みを強く支持する。しかし、これは枠組みに過ぎず、策定以来、

取締役会と経営陣はともにその実践の強化に取り組んでおり、現在も進行中である。

取締役会は株主へのキャッシュ還元の重要性を認識している。配当政策では、各期の基礎 的帰属利益の配当性向を50%以上に設定している。取締役会は2017年度(注:2016年 7 月~2017年 6 月)の期末配当額を 1 株当たり0.43US$に決定し、同期に創出されたフリー キャッシュフローを原資とする。期末配当額の内訳は、 1 株当たりの最低支払額と追加の 0.1US$となっている。資本配分枠組みに忠実に従うことによって、透明性の高い一貫し

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BHP Billiton

取締役会はSamarcoの悲劇に重点的に取り組み続けている。2017年度に現在操業してい ない合弁事業が検証され、この一環として明らかにされた措置の多くに取り組んだ。

我々は、現在操業していない合弁事業におけるBHPの権益の管理要件を取り決める世界 基準を策定した。これらの最低限の基準には、現在操業していない合弁事業がBHPにも たらすリスクの特定・管理のための枠組みが含まれており、全社的なリスクを特定・管理 するリスク管理の枠組みに沿った内容になっている。

BHPのリスクを効果的に掌握・管理するのに必要なスキル、経験及び特性を有する、取 締役会の後継者探しには、体系的で厳格なアプローチを取っている。こうすることで、取 締役会は適切なバランスを取り、目的に適合し続けている。

今年、John Schubert氏とPat Davies氏が取締役を退いた。また、Malcolm Brinded氏 とGrant King氏が2017年の年次総会で取締役に立候補しない予定である。これらの退任 を控えた取締役全員に謝意を表するとともに、今後の幸運を祈る。

次 世 代 取 締 役 育 成 計 画 に 沿 っ て、2017 年 10 月 1 日 付 け で Terry Bowen 氏 と John Mogford氏が非業務執行取締役に任命された。両氏は豊富な経験を有しており、BHPの 取締役会に多大な貢献をしてくれることだろう。

数年にわたる熟慮を重ねた周到な取り組みの結果、BHPは強化、簡略化され、生産性が 向上した。Andrew Mackenzie最高経営責任者がリーダーを務める当社の経営陣は世界 有数のレベルにあり、私はその経営陣を支援し、すべての株主に対して長期にわたる価値 を創造することを楽しみにしている。

当社のために力を尽くしていてくれることに謝意を表したい。

Ken MacKenzie 会長

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BHP Billiton

過去 5 年間に当社は、リターンを大幅に改善し、価値を高めるための基盤を構築

Andrew Mackenzie 最高経営責任者

株主の皆様へ

今 日 の 課 題 に 対 応 す る た め に は、 数 十 年 及 び 数 世 代 の 単 位 で 考 え な け れ ば な ら な い。

BHPは長期にわたり計画・遂行・投資する能力を有しており、これが常に競争優位性の 源泉となってきた。

過去 5 年間に当社は、リターンを大幅に改善し、価値を高めるための基盤を築いてきた。

この周到なプロセスの成果が2017年度の実績に表れていることは明らかである。

安全は常に当社の最優先事項である。痛ましいことに、過去 1 年の間に社員 1 名が2016 年10月にチリのEscondida鉱山で、もう 1 名が2017年 8 月に豪州のGoonyella Riverside 鉱山で作業中に死亡した。命を失った 2 名のご家族、ご友人及び仲間に哀悼の意を表した い。

私を含めてBHP全員にとって最も重要な仕事は、チームのメンバーが一日の終わりに無 事に帰宅できるように徹底することである。安全実績を改善し、合計記録可能傷害回数

(total recordable injury frequency)を100万労働時間当たり4.2に減少させた一方で、

リスクに加えてBHPで働く全員の健康と安全を守るために策定されるべき重要な管理及 びリスクを社員が理解するためのサポートに新たに取り組んだ。

当社の新たな 5 年間の持続可能性実績目標は2017年 7 月 1 日からスタートした。この目 標は、利害関係者に対する持続可能性についての当社の公式声明であり、パリ協定及び国 連の持続可能な開発目標への関与とリンクしている。また、これはBHPでの働き方の中 心を占めており、我々は実績を通じて前向きな変化を生み出す決意である。

2017年度の財務及び業務実績は好調であった。すべての操業資産のフリーキャッシュフ ローはプラスで、合計126億US$となった。バランスシートの強化と株主への44億US$の 還元のためにこのキャッシュを使用した。

過去 1 年の間に多くのことを成し遂げたが、これで立ち止まるわけではない。キャッシュ フローの最大化、投資方針の厳格な適用及び価値とリターンの向上に取り組んでいる。

当社は、資本配分枠組みに従って、株主へのキャッシュ還元を含めて資本を一貫してかつ

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BHP Billiton

のチームが一丸となった時に達成できることの証左と言えよう。

最も多様なチームが、最も優れた業績を上げることを当社は理解しており、業績がこのこ とを物語っている。こうした理由から、2025年度までに男女間の雇用機会均等を達成す るという意欲的な目標を昨年の年次総会で発表したことを誇りに思っている。過去 1 年間 に大きく前進したが、まだ道のりは長い。

過年度には多くのことを、その中でもとりわけ、大胆かつ創造的に思考し、全力を引き出 すことができる人物を世界は必要としていることを学んだ。世界は大きく構想できる人物 を必要としている。BHPのような企業において、イノベーション、生産性向上及び技術 を通じて進歩するか否かは自分次第である。発言し、透明性を維持することは、当社の責 任である。

当社とともに歩む、社員、株主、サプライヤー、お客様、受け入れてくれている地域社会 に感謝を申し上げる。全世界数百万人の生活を向上させ、世界経済の成長をけん引するた めに、我々はともに働いている。

また、BHPそして私自身にとっても強さとリーダーシップの源泉であった退任されたJac Nasser前会長に対しても過去10年間の貢献に謝意を表する。同氏の並外れた遺産と功績 は今後も忘れられることはない。

BHPは新任のKen MacKenzie会長とともに将来に向けて有利な態勢にある。取締役会と ともに、2018年度以降も株主価値を高め、リターンを増やすことを楽しみにしている。

Andrew Mackenzie 最高経営責任者

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BHP Billiton

2 .2  Rio Tinto

2 .2 .1  企業概要

設立 1873年 本社 ロンドン(英国) 上場先 LSE / ASX / NYSE 決算期 12月末 CEO Jean-Sébastien

Jacques(16年7月~) 連結従業員数 54,938名 主な生産鉱種

Fe Cu Pb

Mn

Zn

Ni

Al

Co

Ti Li

K P

Pt

Pd Ag

DIA

Mo U

Au

Cr B

Nb

■経営数値■

図 2 - 2 - 1  Rio Tinto売上

図 2 - 2 - 2  Rio Tinto利益

図 2 - 2 - 3  Rio Tinto負債 図 2 - 2 - 4  Rio Tinto資産

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Rio Tinto

図 2 - 2 - 5  Rio Tinto収益性 図 2 - 2 - 6  Rio Tinto配当

図 2 - 2 - 7  Rio Tinto内部留保

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Rio Tinto

2 .2 .2  個社概況

 2015年は数10億US$単位の巨額の為替差損及び減損を計上したため、2012年以来の赤 字決算となった。斯かる決算結果及び取り巻く厳しい市場環境を踏まえ、同社は2016年 以降、更なるコスト削減を進めることを発表した。

 その後、2016年 3 月には新CEOとしてJean-Sébastien Jacques氏の就任を発表、以降、

特に事業の選択と集中においてそれまでにも増してエッジの利いた決断が見られる様に なった。

 全社員の昇給凍結、人員削減にまで踏み込んだコスト削減を進める一方、注力事業と位 置付ける「世界級」の案件、即ち、豪/WA州Pilbara地区のSilvergrass鉄鉱石プロジェ クト、モンゴルのOyu Tolgoi銅・金鉱山及び豪/QLD州のAmrunボーキサイトプロジェ クトについては積極的に資金を投入し将来の生産開始に向けて着々と準備を進めた。

 同社の方針で興味深いのは、たとえ注力事業領域であっても案件毎に中核/非中核の選 別を積極的に進めている点である。銅事業におけるインドネシアのGrasberg鉱山は資産 としては「世界級」であっても、同社にとって「世界級」の事業かどうかについて疑問を 呈し、アルミニウム事業についてはバリューチェーンの中流に位置する製錬事業の内一部 からの撤退の方向性を打ち出した。

 生産/販売は豪/WA州の鉄鉱石は港湾と鉄道のメンテナンスの影響を受け当初の見込み を下回ったものの前年比増、アルミニウムは当初の目標を上回っての前年比増と好調、銅 はチリ/Escondida鉱山の鉱石品位低下、インドネシア/Grasberg鉱山のストライキの影 響で前年比増ではあるが目標を10%以上下回るも、コスト削減効果に加えて期中の石炭 及び鉄鉱石価格の上昇を受け、2016年は見事Ⅴ字回復の決算を達成した。

 同社は取扱商品ラインナップにホウ酸、工業塩やダイヤモンドを並べている点が他社に 比しユニークで、その延長線上であってか、セルビアでリチウム・ホウ酸塩プロジェクト を推進中である。また加/Potash Corporation of Saskatchewan(PotashCorp)と加/

Agrium の 合 併 の 際 の 条 件 と し て の PotashCorp が 保 有 す る チ リ の リ チ ウ ム 企 業 の Sociedad Química y Minera de Chile (SQM)の株式売却時の候補先としても取り沙汰 され、他社に先駆けて推進中の豪/鉄鉱石事業における自動輸送等、独自路線の進展が今 後益々興味深い。

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