株主の皆様へ
厳しいマクロ経済環境に置かれ、地政学的な不透明感が増し、商品価格の変動が激しかっ たにもかかわらず、当社は2016年に好業績を達成した。
2016年の特徴として、社内外の環境の変化が挙げられる。不安定な時期に長期的な視点 を持つことは不可欠である。
2016年に戦略的優先項目に取り組み、堅調に利益とキャッシュを創出した一方で、バラ ンスシートの健全性を維持し、価値の高い成長機会を推進したことを報告できるのは喜ば しいことである。
どの景気局面でも変わらぬ強さ
2016年に当社製品の平均価格は前年比で若干下落したが、基礎的利益は2015年比12%増 の51億US$となった。しかし、主に債券の早期償還における利払いと運転資本の推移が要 因となり、営業キャッシュフローは同10%減の85億US$となった。
2016年に、当社はコスト削減計画により相当な額を削減した。グループの税引前営業費 用の改善額および探査・調査費用の削減額は2012年比で78億US$となった。
株主への還元
昨年に、価格環境の悪化と価格変動の見通しを踏まえて、もはや累進的配当政策を維持す るのは適切でないと判断した。基礎的利益と見通しを一段と反映した、より柔軟なアプ ローチによる新たな配当政策を発表した。
新たな配当政策では、健全なバランスシートを維持する、将来の成長のために再投資す る、株主に報いるという 3 要素のバランスを取っている。株主への合計キャッシュ還元額 はどのような景気局面でも基礎的利益の40%~60%のレンジ内になると予想される。
2017年 2 月に、2016年業績を踏まえて株主へのキャッシュ還元額を36億US$とすること を発表した。内訳は、合計配当額が31億US$、自社株買いが 5 億US$となっており、2016 年の基礎的利益の70%に相当する。
世界的な成長
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2016年の英国と米国における政治の構造的な変換の世界経済への影響はいまだ明確でな いが、これにより世界全体で不透明感が高まったことは疑いない。
しかし、長期的な視点で捉えると、事業機会は豊富にある。向こう15年間に、過去20年 間を上回る量の銅、過去30年間とほぼ同量の鉄、過去40年間とほぼ同量のアルミニウム を世界は消費すると予想される。
一貫した戦略
外部環境の複雑さと不透明感が増していることを踏まえて、当社および業界に将来影響を 及ぼす可能性のあるマクロ経済トレンドを理解することにより一層重点を置いている。
今年、取締役会および経営陣は世界のトレンドとこれに対応するための戦略を見直した。
9 月に取締役会は10年間の長期戦略を承認した。埋蔵残存年数が長く、低コストで、拡 張性の高い資産に集中し、価値を創造するという当社の目的に変更はない。
経済的および社会的貢献
株主価値の提供が主な目的である一方で、特に不透明な時期に、受け入れてくれている国 に対する経済的および社会的貢献をより分かりやすく説明する必要があることは疑いな い。
2016年の世界の税金とロイヤルティの支払い額は40億US$で、過去 5 年間の支払い額は 320億US$を上回っている。過去 5 年間のRio Tintoの直接的な経済貢献は2,350億US$を 超え、ほぼ半分がサプライヤーへの財とサービスの支払いであった。
低 炭 素 社 会 に い か に 準 備 し、 い か に 貢 献 す る か に 対 す る 株 主 の 関 心 は 高 ま っ て い る。
2016年の年次総会での株主決議を受けて、今月に初めてとなる気候変動レポートを発表 する。同レポートでは当社の取り組みに関して情報を提供する。
取締役会および経営陣
過 去 1 年 間 に、 多 く の 取 締 役 と 経 営 陣 の 交 代 が あ っ た。2016 年 5 月、Richard Goodmanson氏が非業務執行取締役を退いた。また、2017年 2 月、Robert Brown氏と Anne Lauvergeon 氏 も 2017 年 5 月 4 日 の 年 次 総 会 で 退 く こ と を 発 表 し た。Richard Goodmanson氏、Robert Brown氏、Anne Lauvergeon氏は、長年にわたり取締役会に 多大な貢献をした。今後の幸運を祈りたい。
2017年 2 月に新たに 3 名の非業務執行取締役を任命した。2017年 2 月10日にSasol Ltdの
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としての 3 年半にわたる多大な貢献および変革をもたらしたリーダーシップに感謝した い。Jean-Sébastien Jacques最高経営責任者は 7 月に就任して以降、新たな時代に向け て生産性、業績、成長のテーマに取り組んでいる。就任後の 8 か月間に、同氏と新たな取 締役会はキャッシュの創出に引き続き重点的に取り組んだ一方で、資本配分とバランス シートの強化に関して厳格なアプローチを維持し、価値の高い成長の選択肢を広げた。
取締役会は2016年に、活動中の経営陣と社員に会うためにモンゴルを訪問した。この訪 問により献身的な社員に会うことができたとともに、社員の専門知識と取り組みに変わら ず大きな感銘を受けた。
規制に関して
期末の数か月に起きた出来事に言及することなしに2016年を説明することはできない。
2016年11月 9 日、外部委員の支援を受けた調査に続き、ギニアのSimandouプロジェクト に関して2011年に助言業務を提供したコンサルタントに対して合計1,050万US$の契約金 を支払ったことについて、米国、英国、豪州の規制当局に報告したことを発表した。
2016年12月 1 日、2012年の決算書に記載されているRio Tinto Coal Mozambiqueの減損 に対する調査に関連して、規制当局に協力することを確認した。
規制当局による調査結果および訴訟の可能性については明確でない。残念ながら、取締役 会が本件に関して最大限の適切な注意を払い、規制当局に最大限協力し続けていることを 保証する以外に現時点で言えることはわずかである。私の監督下で、専任の委員会を設置 し、進展を監視している。
国家への誇り、国際的な精神
昨年は変化が起き、不透明な年であったが、二国間協定、文化史と友情の共有により世界 は引き続き密接に結びついている。将来、世界が成長する上でこれらの要素が基盤とな る。
144年前に設立されて以来、Rio Tintoでは国への誇りおよび国際的な精神が結びついて きた。この精神は今日も生きており、事業を永続させるために利害関係者と手を取り合っ ている。同僚の取締役を代表して、勤勉な社員と株主の変わらぬ支援に対して謝意を表し たい。
Jan du Plessis 会長
2017年 3 月 1 日
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