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第 6 章 学習システムの評価実験

6.2 実験結果

6.2.3 SD 法

表6.11SD法の各尺度に対する記述統計として,両群の平均値(M)と標準偏差(SD について記述した.この表の網掛けは,絶対値が2.0以上の項目を表した.また,図6.2 に両群の平均値について,セマンティック・プロフィールを図示した.なお,図のエラー バーは95%信頼区間 を表した.これらの図表から,まず実験群は「良い」「楽しい」「親 しみやすい」「明るい」が大きく評価された.また,対照群は「良い」「楽しい」「明るい」

が大きく評価された.

表6.11: SD法の各尺度に対する記述統計

SD法の尺度 実験群 対照群

左側 右側 M SD M SD

良い 悪い -2.11 0.60 -2.00 0.82

重い 軽い 0.56 2.24 1.00 2.45 嫌いな 好きな 1.67 1.12 1.14 1.95

温かい 冷たい -0.44 2.30 -1.00 2.00

楽しい つまらない -2.78 0.44 -2.00 0.82

硬い 柔らかい -0.44 2.13 0.00 2.24

難しい 易しい 1.22 1.79 0.00 2.83

積極的な 消極的な -0.11 2.09 -1.71 1.70

親しみやすい よそよそしい -2.00 1.32 -0.71 2.20 暗い 明るい 2.56 0.53 2.43 0.53

図6.2: SD法のセマンティック・プロフィール

表6.12: SD法の各尺度に対するt検定の結果

SD法の尺度 等分散性の検定 t検定

左側 右側 Fp値 等分散性 tdf pr

良い 悪い 0.54 0.48 仮定する -0.31 14.00 0.76 0.08

重い 軽い 0.01 0.91 仮定する -0.38 14.00 0.71 0.10

嫌いな 好きな 0.54 0.48 仮定する 0.68 14.00 0.51 0.18

温かい 冷たい 0.85 0.37 仮定する 0.51 14.00 0.62 0.14

楽しい つまらない 1.28 0.28 仮定する -2.45 14.00 0.03 0.55

硬い 柔らかい 0.16 0.69 仮定する -0.41 14.00 0.69 0.11

難しい 易しい 8.71 0.01 仮定しない 1.00 9.61 0.34 0.31

積極的な 消極的な 3.27 0.09 仮定する 1.65 14.00 0.12 0.40

親しみやすい よそよそしい 7.98 0.01 仮定しない -1.32 9.06 0.22 0.40

暗い 明るい 0.01 0.91 仮定する 0.48 14.00 0.64 0.13

表 6.13: 因子負荷量

SD法の尺度 因子

左側 右側 1 2 3 4 共通性

親しみやすい よそよそしい -0.893 0.085 -0.001 -0.057 0.808

嫌いな 好きな 0.641 0.079 0.307 0.151 0.534

重い 軽い 0.479 -0.210 0.410 0.405 0.606

暗い 明るい 0.335 0.181 -0.064 -0.200 0.190

積極的な 消極的な -0.230 0.937 0.092 0.294 0.999

温かい 冷たい 0.237 0.728 0.060 -0.214 0.634

硬い 柔らかい -0.182 -0.226 -0.889 0.058 0.877

楽しい つまらない -0.059 -0.336 0.387 0.228 0.318

難しい 易しい 0.273 -0.162 -0.160 0.779 0.733

良い 悪い -0.079 0.104 0.152 0.455 0.247

回転後の負荷量平方和 1.776 1.699 1.267 1.231 因子寄与率(%) 17.759 16.991 12.675 12.311 累積寄与率(%) 17.759 34.750 47.424 59.735

この各尺度の両群の平均値に対してt検定を行った.表6.12は,SD法の各尺度に対す るt検定の結果として,等分散性のためのLeveneの検定のF値 とp値 および検定結果,

ならびにt値,自由度(df),p値,効果量(r)を記述した.この表の網掛けの部分から わかる通り,「楽しい|つまらない」の尺度に対して5%水準で有意であり,さらに効果量

が大きかった.なお,それ以外の尺度については有意差は見られなかった.

また,因子分析の結果として,表6.13に因子負荷量を示した.なお,太字は「0.35」以 上の値を表した.これにより,4つの因子が採用された.これらの因子は,表6.14の通り,

第1因子は「友好的」,第2因子は「陰湿的」,第3因子は「既存性」,第4因子は「簡易 性」と解釈した.また,図6.3に,各因子の因子得点の平均値を記述した.

表6.14: 因子解釈

因子 形容詞 回転後の

負荷量平方和 因子解釈 1 親しみやすい・好きな・軽い 1.776 友好的 2 消極的な・冷たい 1.699 陰湿的 3 軽い・硬い・つまらない 1.267 既存性 4 軽い・易しい・悪い 1.231 簡易性

図6.3: 因子得点の平均値の比較

6.2.4 五段階評価によるアンケート

表6.15にSD法の各尺度に対する記述統計として,両群の平均値(M)と標準偏差(SD) について記述した.この各質問項目の両群の平均値に対してt検定を行った.表6.16は,

SD法の各尺度に対するt検定の結果として,等分散性のためのLeveneの検定のF 値 と p値 および検定結果,ならびにt値,自由度(df),p値,効果量(r)を記述した.この表 の網掛けの部分からわかる通り,「もう一度やりたいか」の質問項目に対して,5%水準で

有意であり,さらに効果量が大きかった.また,「全体の面白さ」「全体の学びやすさ」「障 碍者を理解できたか」の質問項目に対して,10水準で有意傾向であり,特に「全体の面白 さ」については効果量も大きかった.ただし,「自信がついたか」の質問項目に対して,有 意差は見られなかった.

表6.15: アンケートの各質問項目に対する記述統計

質問項目の略称 実験群 対照群

M SD M SD

全体の面白さ 4.444 0.726 3.000 1.633 もう一度やりたいか 4.333 1.118 2.714 1.496 全体の学びやすさ 4.667 0.500 3.857 1.069 自信がついたか 4.000 0.707 3.286 1.113 障碍者を理解できたか 4.444 0.527 3.714 0.951

表 6.16: アンケートの各質問項目に対するt検定の結果

等分散性の検定 t検定 アンケート項目の略称

F値 p値 等分散性 t 値 df p値 r

全体の面白さ 14.472 0.002 仮定しない 2.179 7.850 0.062 0.610 もう一度やりたいか 0.736 0.405 仮定する 2.483 14.000 0.026 0.550 全体の学びやすさ 2.106 0.169 仮定する 2.020 14.000 0.063 0.480 自信がついたか 2.830 0.115 仮定する 1.569 14.000 0.139 0.390 障碍者を理解できたか 1.058 0.321 仮定する 1.960 14.000 0.070 0.470

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