Operating Systems
C.2 ディスク入出力の問題
C.2.2 RAW論理ボリュームと比較した場合のジャーナル・ファイル・シス テムの使用
バッファ数(SQL*LoaderのBUFFERSパラメータで設定)は、使用可能なメモリーの量およびCPU使 用率を最大化する程度によって異なります。
パフォーマンスの向上は、CPU使用率およびデータのロード時に使用する並列度によって変化し ます。
ファイル・システムは、実装の多様化に伴い、継続的に改善されています。
様々なベンダーが、各ディスクの長所を生かすために、様々な方法でファイル・システム・
レイヤーを実装しています。その結果、プラットフォーム間でファイル・システムを比較す ることが難しくなっています。
IBM AIX on POWER Systems (64-bit)に組み込まれているダイレクト入出力機能および同時入 出力機能により、ファイル・システムのパフォーマンスはRAW論理ボリュームと同じレベ ルまで向上します。
以前のバージョンのIBM AIX on POWER Systems (64-bit)では、ファイル・システムはバッフ ァに対する読取り/書込みのみをサポートしており、inodeロックが不完全なために余計な競 合が発生していました。この2つの問題は、JFS2の同時入出力機能およびSpectrum Scale
(GPFS)のダイレクト入出力機能によって解決されています。
より強力な論理ボリューム・マネージャ・インタフェースを導入すると、RAW論理ボリュ ームに基づいた論理ディスクの構成およびバックアップの作業が大幅に減少します。
Oracle ASMは、RAWディスク・デバイスがディスク・グループに追加された場合に最も効 果的に機能します。Oracle ASMを使用している場合は、論理ボリューム・マネージャを使用 してストライプ化を行わないでください。Oracle ASMは、ストライプ化およびミラー化を実 装します。
注意: Oracle RACオプションを使用するには、Oracle ASMディスク・グループまた
はSpectrum Scale (GPFS)ファイル・システムにデータファイルを配置する必要がありま す。JFSまたはJFS2は使用できません。Spectrum Scale (GPFS)を使用すると、ダイレクト 入出力が暗黙的に有効になります。
ファイル・システム・オプション
IBM AIX on POWER Systems (64-bit)では、ダイレクト入出力および同時入出力がサポートされてい ます。ダイレクト入出力および同時入出力のサポートにより、データベース・ファイルがファイ ル・システム上に存在できるようになります。これは、Oracle Databaseが提供する機能を使用し て、オペレーティング・システムのバッファ・キャッシュを回避し、冗長なinodeロック操作を排 除することで実現されます。
次の表に、IBM AIX on POWER Systems (64-bit)で使用できるファイル・システムとその推奨設定を 示します。
ファイル・システ
ム オプション 説明
JFS dio JFSでは、同時入出力は使用できません。ダイレクト入出力は 使用できますが、同時入手力を使用したJFS2と比較してパフォ ーマンスが劣ります。
JFSラージ・ファ
イル なし 128KBの位置合せ制約によってダイレクト入出力が使用できな
いため、JFSラージ・ファイルをOracle Databaseに使用すること は推奨されません。
JFS2 cio 同時入出力は、同一のファイルに対して複数の同時リーダー/ラ イターをサポートしているため、ダイレクト入出力より
もJFS2に適した設定です。ただし、JFS2/CIOに対するIBM AIX on POWER Systems (64-bit)制限のため、同時入出力はOracleデ ータファイル、制御ファイルおよびログ・ファイルでのみ使用 されます。このような目的専用のファイル・システムにのみ適 用してください。同じ理由から、CIOオプションでマウントす るJFS2ファイル・システムでは、Oracleホーム・ディレクトリ はサポートされません。たとえば、インストール時に、CIOオ プションでマウントするJFS2ファイル・システムにOracleホー ム・ディレクトリを配置するように誤って指定した場合
は、Oracleに再リンクしようとすると、次のエラーが表示され
ることがあります。
"ld: 0711-866 INTERNAL ERROR: Output symbol table size miscalculated"
注意: Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)以上の場合、IBM AIX on POWER Systems (64-bit) 6.1以上のシステムでは、JFS2フ ァイル・システム上でCIOマウント・オプションを使用しない ことをお薦めします。最新のOracle Databaseリリースの場合 は、Oracleの内部でO_CIORオプションでファイルシステムが開 かれるため、CIOマウント・オプションを使用する必要はあり ません。これにより、他のアプリケーションでOracleデータ・
ファイルをO_CIOオプションなしで読取り専用モードで開くこ とができるとともに、CIOのメリットを受けられます。
Spectrum Scale
(GPFS) NA Oracle Databaseは、最適なパフォーマンスを得るため
に、Spectrum Scaleに対してダイレクト入出力を暗黙的に有効に
します。Spectrum Scaleのダイレクト入出力は、すでに複数のノ
ード上の複数のリーダー/ライターをサポートしています。した
がって、Spectrum Scaleでは、ダイレクト入出力と同時入出力は
同じです。
JFSおよびJFS2の考慮事項
JFS2ファイル・システムにOracle Databaseログを配置している場合、構成を最適化するに
は、agblksize=512オプションを使用してファイル・システムを作成し、CIOオプションでマウ ントします。
Oracle Database 12cより前のリリースでは、JFS/JFS2において、ダイレクト入出力および同時入出 力をファイル・レベルで有効にできませんでした。したがって、最適なパフォーマンスを得るた
めに、Oracleホーム・ディレクトリおよびデータファイルを別個のファイル・システムに配置する
必要がありました。つまり、Oracleホーム・ディレクトリをデフォルト・オプションでマウントし たファイル・システムに配置し、データファイルおよびログをDIOまたはCIOオプションを使用し てマウントしたファイル・システムに配置していました。
では、 において、ダイレクト入出力および同時入出力をファイル・レ ベルで有効にできます。そのためには、サーバー・パラメータ・ファイル
のFILESYSTEMIO_OPTIONSパラメータをSETALLまたはDIRECTIOに設定します。これにより、
すべてのデータファイル入出力に対して、JFS2での同時入力およびJFSでのダイレクト入出力が有 効になります。これは、DIRECTIO設定により、通常は使用しない非同期入出力が無効になるため です。この12cの機能により、Oracleホーム・ディレクトリと同じJFS/JFS2ファイル・システムに データファイルを配置し、ダイレクト入出力または同時入出力を使用してパフォーマンスを向上 させることができます。前述のように、最適なパフォーマンスを得るためには、Oracle Databaseロ グを別個のJFS2ファイル・システムに配置する必要があります。
関連項目:
詳細は、『Oracle Architecture and Tuning on AIX v2.30』を参照してください。
Spectrum Scaleの考慮事項
Spectrum Scale (GPFS)を使用している場合、すべての目的に同じファイル・システムを使用できま
す。Oracleホーム・ディレクトリとしての使用や、データ・ファイルやログの格納などです。最適
なパフォーマンスを得るため、大きなSpectrum Scaleブロック・サイズ(通常、512KB以上)を使用す る必要があります。Spectrum Scaleはスケーラビリティのために設計されているため、データの量 が単一のSpectrum Scaleファイル・システムに収まるかぎり、複数のSpectrum Scaleファイル・シス テムを作成する必要はありません。