Hib感染症予防接種は初回の間隔は27~56日、追加は初回終了後7~13月おい てとなっています。なんらかの事情でその間隔を過ぎてしまった場合、気付いた段階 で速やかに接種を行えば、有効な免疫が獲得できると考えてよろしいでしょうか?
4月から定期予防接種となり、接種スケジュールの相談に対応していますが、定めら れた間隔を過ぎている場合の判断に困っています。
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まずは接種スケジュール図を示します。
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1. 現在1歳以下で、すでに初回免疫を2~7ヶ月に開始したものの、接種間隔が乱れ た場合
① 1回のみ接種してある場合⇒ あと2回4~8週間隔で2回接種後、
7~13ヶ月後に1回追加接種
② 2回接種してある場合⇒ あと1回接種後、7~13ヶ月後に1回追加接種
2. 現在1歳以下で、すでに初回接種を7ヶ月以上で開始したものの、4~8週後に2 回目を接種していない場合⇒ あと1回接種後、7~13ヶ月後に1回追加接種
3. 現在1歳以上の場合
①まだ1度も接種していない場合⇒ 1回接種で完了。
②初回免疫が標準スケジュール通り接種できていない場合⇒ あと1回接種で 完了だが、前回接種のあと少なくとも7ヶ月以上経過してから接種。
要するに、少し乱れても初回免疫がいつからだったかによって、規定の回数を接種 していくことが基本的な考え方です。なお、7ヶ月以上、あるいは1歳以上での接種回 数はそれぞれ、3回、1回と減りますが、キャッチアップ接種の検討では好発年齢内の 抗体価維持はしっかりできるというデータがありますので、心配いりません。
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Q37 Hib 不規則接種
ヒブワクチンの不規則接種について。生後3か月の児で、2回目の接種を1回目か ら2週間の間隔で接種してしまいました。この場合の、人体への影響、3回目以降の接 種スケジュールについて教えてください。
A37
もちろんベストの接種方法ではありませんが、効果の面で有意に落ちることはなく、
また副反応が増強されることもないと思います。回数が担保できていれば、大きな問題 は生じません。
したがって、2回目の接種から4~8週後に3回目を予定して初回免疫を終了して いただき、3回目の接種から7~13ヶ月後に4回目の追加免疫をして頂ければ大丈夫 です。
なお、このケースは健康被害が生じるようなものではないものの、わが国の定期予防 接種制度上インシデントであることは間違いありません。今後同様のミスが生じないよう に、貴課および接種担当医療機関の職員のみなさんと話し合ったうえで、善後策を反 映したマニュアルを確認いただければ幸いです。
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Q38 Hib 不規則接種
現在1歳3カ月のお子さんです。Hib 1回目を平成25年4月22日(生後11ヶ月)、
2回目を6月14日に接種されていました。〈生後7ヶ月~12ヶ月未満の開始〉に当た るので、本来であれば2 回目から7 ヶ月以上あけて追加接種の対象でしたが、8 月 2 日に接種を受けられました(2回目から1ヵ月18日の間隔)。
この場合、免疫の獲得についてどのように説明すれば良いでしょうか。また、ここで 接種終了として良いでしょうか。
A38
このケースの場合、1 回目がほぼ 1 歳直前で遅く、しかも 2 回目もしっかり接種して おられますので、この 2 回のみでも医学的に効果は十分得られ、ある程度の持続も得 られることがわかっています。日本のデータではありませんが下図のようにフランスの データがあります。
もちろん、3回目は2回目接種から7~12ヶ月空けたほうがより効果が持続するとは 思いますが、今回の接種によって結果的にはインフルエンザ菌による疾患の発生年 齢である4歳までの感染防御効果は心配ないと思います。例えば1歳を過ぎてから接 種を開始した場合に 1 回のみで良いことも勘案していただくとより安心していただける と思います。なお、今回のケースで通常接種の場合より副反応のリスクが高まることは ありません。
ただし、医学的に問題ではないものの、わが国の定期予防接種制度上インシデント であることは間違いありません。今後同様のミスが生じないように、貴課および接種担 当医療機関の職員のみなさんと話し合ったうえで、善後策を反映したマニュアルを確 認いただければ幸いです。
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9.その他
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Q39 ドイツ渡航前の 0 歳児接種計画
平成25年1月26日生まれ(現在1カ月)の児。
平成25年7月頃ドイツに渡航予定、平成26年3月に一度帰国予定(その後再び 渡航する可能性あり)。
上記予防接種について、どのようなスケジュールで接種すべきか保護者より相談が ありました。保護者の方は、7 月中には一通りの接種を終えてから渡航したいと考えて おられます。
町としては以下のように考えていますが、ご意見をいただきたいと思います。
生後2か月 B型肝炎、ロタ、ヒブ、小児用肺炎球菌(1回目) 同時接種 生後3か月 B型肝炎、ロタ、ヒブ、小児用肺炎球菌(2回目)、
4種混合(1回目) 同時接種
生後4か月 ヒブ、小児用肺炎球菌(3回目)、4種混合(2回目) 同時接種 生後5か月 4種混合(3回目)、BCG 同時接種
また、平成26年3月に一度帰国予定(その後再び渡航する可能性あり)のタイミン グで、ヒブ・小児用肺炎球菌(追加)とMRの接種を考えていますが、B型肝炎3回目と 4種混合の追加のスケジュールはどのようにすすめたらよいでしょうか。
A39
大変適切なワクチン接種計画だと思います。同時接種を最大限に活用し、お子さん と保護者が来られる回数を最小限にしている点で評価でき、このままの接種計画でよ ろしいと思います。
H26年3月の一時帰国時には、Hib、PCV-7、MRに加え、HBV、DPT-IPVの同時 も可能です。ただし5種類になってしまうため接種する場所が足りないということであれ ば、MR以外の4種類を同時に接種し、1週間後にMRを接種する考え方でも良いと 思います。
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Q40 B 型肝炎ワクチンの対象者
最近は新生児にB型肝炎ワクチンを勧めています。そうすると、上の兄弟にもうちた い、私(母)はどうしたらいいのかと質問を受けます。どのようにするといいのでしょうか。
3 歳未満の感染は慢性化の可能性が高いといわれています。成人の慢性化は1%
とも言われています。3 歳から19歳くらいの小児は、慢性化はしやすいのでしょうか?
やはり、幼いほうが慢性化しやすいのでしょうか?
3 歳未満の接種が推奨されるのは明らかですが、性交渉等で、急性 B 型肝炎を発 症するのを予防するのも意味があるでしょうし慢性化が1%といえど、予防の価値はあ ると思います。19 歳くらいまでは勧めようかと思っています。母は、性交渉の相手が固 定化していると思われますので、接種するほどでもないように思います。
どのように説明、推奨していくとよいでしょうか。
A40
母親からの垂直感染予防のための接種は、新生児期には感染すると高率にキャリ ア化するためにそれを予防する目的になりますが、一般にB型肝炎ワクチンは医療従 事者を含めB型肝炎の感染を予防するためのものであり、感染して急性肝炎を発症さ せないための方策です。
HBs 免疫が抗体を保有していない状態で感染し、B 型急性肝炎を発症した場合、
成人はごく一部の免疫不全者を除き、通常は急性肝炎を発症するか劇症肝炎まで至 って生命予後に関わるほどになるかだけであり、その後のキャリア化、慢性化は極めて まれです。ただし、最近は外国からの輸入例でキャリア化しやすい株も報告されており、
以前より免疫正常者でもキャリア化してしまうことも多くなっているようです。一方、3 歳 以下であれば HBV 株に関わらず高率にキャリア化しますし、免疫不全患者もキャリア 化のリスクがあります。
わが国のキャリア人口はまだ 1%弱はありますので、日常生活の中で感染するリスク はキャリアファミリー内でなくてもどこにでも存在します。なお、母親から見ると性交渉相 手は夫一人だけであったとしても、その夫が妻のみを性交渉の相手としているかどうか はわかりません。
まとめますと、B型肝炎ワクチンはすべての年齢で HBs抗体を獲得していない人が 接種対象になるユニバーサルワクチンです。したがって、現時点では任意接種ですが、
希望者には全員接種願います。
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Q41 Hib,PCV-7 不規則接種
① 生年月日 H22.7.23(現在2歳8カ月)
ヒブ+肺炎球菌 H23.1.21 (5カ月)1回接種のみ
今後のヒブ゙予防接種は1回接種のみで、追加接種は 1回接種後7~13ヶ月間 を過ぎていますので接種不可とし、キャッチアップ接種として、1 歳を過ぎているの で接種しなかったこととして1回接種してよろしいでしょうか。この方法で定期接種と 解釈してよろしいでしょうか。同じく肺炎球菌は 1 回接種のみで、追加接種は生後 12~15ヵ月後を過ぎていますので定期接種は不可と判断し2歳過ぎていますので 接種しなかったこととして1回接種してよろしいでしょうか。この方法で定期接種と解 釈してよろしいでしょうか。
② 生年月日 H23.9.7(現在1歳6カ月)転入児です。
ヒブ(①24.1.24:4M ②24.3.13:6M ③24.4.10:7M) 肺炎球菌(①24.1.31:4M ②24.3.21:6M ③24.4.27:7M)
ヒブは追加接種を13ヶ月の間ではありますが3回目が7ヶ月過ぎていました。1 歳キャッチアップ接種として1歳以上で1回。同様に肺炎球菌は15ヶ月を過ぎて いますが、1歳以上2歳未満として1回接種し定期とみなしてよろしいでしょうか。
A41
①のケース
⇒Hib、PCV-7ともにご提案のように今まで接種しなかった場合と同様に考えて、で
きるだけ早く 1 回ずつ接種(同時で構いません)してください。医学的にこのような キャッチアップ接種での感染防御抗体の上昇は確かめられていますので、その点 保護者の方にも安心していただけるようにご説明願います。また1回目の接種が5 ヶ月時であって、今回結果的には不規則接種になっていますが、5 歳未満の現時 点での1回接種は定期接種だと思います。
②のケース
⇒①と同様に、できるだけ早く1回ずつ接種(同時接種で構いません)してください。
なお、このケースも何の疑問もなく定期接種だと思います。昨年末に出た厚労省の
「ワクチン接種緊急促進事業実施要領」およびその解釈に関する通知でも、接種 推奨時期と、定期接種とみなされる時期を混同せず、フレキシブルに考えるように お知らせがあったはずです。