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9. Pune 市の廃棄物管理実施機関
Pune市自治体は1950年の設立以来、日常的に発生する廃棄物の取扱、管理及び処分を行っ ている。Pune市自治体の市役所(civic body)が、1949年ボンベイ地方自治体法を通じて管轄 し て い る 。 業 務 全 般 は 総 務 部 (General Body)、 常 設 委 員 会 及 び 市 行 政 長 官 (Municipal
Commissioner)が担当している。Pune市自治体が投入している予算は、年間3,196.12クローレ
ルピーである。
インド政府が発案した2000年都市廃棄物管理取扱規則は、インド国内のすべての地方自治 体に強制的に適用される。Pune市自治体も同規則に従って、市内で日常的に発生する廃棄物の 取扱・処分を行っている。かつては市自治体の上級医官が、廃棄物処分担当者に任命された。
いまでは副行政長官が同局の長を務めている。
廃棄物部門の職員の大多数は、医療・パラメディカル分野の経歴を有している。彼らは廃
棄物の取扱・処分に関する十分な知識・訓練を有していない。3 年前から、SWACH 協同組合
(SWACH cooperative society)がPune市内の廃棄物の収集・取扱に従事している。SWACHは 廃棄物収集・取扱チーム(solid waste collection and handling team)の略である。これはインド初 の、自営のウェイスト・ピッカーをはじめ都市の貧困層が 100%所有する協同組合である。自 主運営事業で、Pune市民に廃棄物の初期段階管理サービスを提供している。
表7:各廃棄物パラメータがもつ意義
Parameters Significance
Waste generation Amount of solid waste
generated signifies the resource utilization as well as culture. It also reflects the need for infrastructure requirements
Infrastructure availability.
Vehicles, sweepers, containers
Collection and transport potential related to the waste generation is important from point of view of management and resource allocation ratio with that of generation determine the planning needs.
Vermicomposting pits Signifies segregation and management at source through people involvement
9.1 廃棄物の分別:廃棄物の分別は、廃棄物管理における最重要なステップであり、乾燥ごみと濡れ たごみの2種類に大別する方法がとられている。Pune市自治体では、2005年7月1日から廃棄物分別プ ロセスを開始した。市自治体は住民に乾燥ごみと濡れたごみの分別義務を課していた。市自治体は 14 区の8種類の廃棄物発生場所において、廃棄物分別慣行の実態調査を実施している。8種類とはソサエ ティ、バンガロー、スラム、コロニー、ホテル、レストラン、ジュースバー、結婚式場、ホステル、食 肉処理場、店舗である。Gidd et al (2008)の調査によれば、廃棄物の分別は区や場所によってばらばらだ という。スラムでは廃棄物はきちんと分別されているが、ホテルでは廃棄物のわずか50%しか分別され ていない。一方、一部の区の食肉処理場では、廃棄物の分別を行っていない。
9.2 廃棄物の収集運搬:廃棄物の収集運搬に関しては、市自治体が次のように車両隊を配備して、戸別 収集において積極的な役割を果たしている。
4) 市内各地で450台近くの人力車が稼働している。
5) 戸別サービスに関しては、65台のガンタ(ベル)トラックが全戸の60%をカバーしている。
6) ホテルの廃棄物については、トラック20台が別個のシステムで稼働している。
戸別収集サービスを強化した結果、市自治体は容積3.8立方メートルのコンテナ300個余りと、それ に匹敵する数のコンパクトバケツを減らし、コンテナなしエリアを達成することに成功した。
廃棄物の収集運搬に向け、市自治体はPune市内の戦略地点6カ所にランプを設置している。各収集 地点で収集した廃棄物を、ダンパープレーサーその他の運搬手段によってこれらのランプへ運びこむ。
全廃棄物をステーションに運んで計量し、コンピュータ記録を保存した上で、全廃棄物をUruli-Devachi にある処分場へ運ぶ。
表8:使用車両の総数
Sr.
No.
Type No. of
Vehicles
1 Open body truck 18
2 Tipper truck 11
3 Damper placer 33
4 Compactor Vehicle
18
5 Tricycle[ Ghanta
gadi]
356
6 Community bin
container [3.8 cubic meter]
530
7 Community bin
container [1.85 cubic meter]
150
Source- PMC, Environmental Status Report, 2008-09.
3.3 廃棄物の処理・処分:市内で発生した廃棄物はすべて収集され、埋立地へ運ばれる。そこ で廃棄物は投棄され、一部はしかるべく処理される。Urauli–Devachi 埋立地は、1991年に割り 当てられ、以後、日々発生する廃棄物がここへ投棄されるようになった。同投棄地の処理能力
は年間295,000MTで、敷地面積は43ヘクタール余りである(Anagal, 2009)。同投棄地は市自治
体が管理しているが、廃棄物再資源化プラントは民間の経営で、商業規模のコンポスト肥料生 産を行っている。Urauli–Devachi 埋立地は面積約43ヘクタールで、うち約15ヘクタールはす でに埋め立てられ、永久封鎖されている(Dhere et al., 2008)。予想される人口増に対処するため、
Pune市自治体は以下の各プロジェクトの実施を決定している(Gidde et al., 2008)。
1) 建設・運営・移管(BOT)方式により、50MTD の濡れたごみの分散形態での処理能力をも
つバイオガスプラントを設立する。
2) 処理能力50MTDのバーミン培養プラントと、処理能力500MTDの機械式コンポスト化プラ
ント。
3) 敷地面積1エーカーのコンポストプラント。
10. 官民パートナーシップ
4.1 SWACH:Pune市自治体は4年前から、SWACHと共同で廃棄物収集作業を行っている。SWACHは、
清掃作業員やウェイスト・ピッカーが結成したNPOである。設立は2007年、活動を開始したのは2008 年である。SWACH は、KKPKP による廃棄物戸別収集構想を制度化したものだ。生活水準を改善した いというウェイスト・ピッカーやごみ収集業者の利害と、持続可能な廃棄物管理をしたいという地方自 治体の利害とを結びつけた構想といえる。
Kagad Kach Patra Kashtakari Panchayat(KKPKP)は、Pune市内のウェイスト・ピッカーやごみ収 集業者や行商ごみ買取業者で構成する業界団体である。1993年のウェイスト・ピッカー会議の際に設立 された。ウェイスト・ピッカーは市町村の職員ではない。インフォーマル・セクターに属する自営労働 者で、都市廃棄物の中から再資源化可能なスクラップを回収して売って生計を立てている。
KKPKP は、ウェイスト・ピッカーやごみ収集業者の身分証を市町村に認めさせることに成功した。
このことはウェイスト・ピッカーの権利闘争の焦点となり、廃棄物管理への彼らの貢献を定量化した。
その結果、ウェイスト・ピッカーやごみ収集業者による回収作業のおかげで、PuneとPimpri Chinchwad の各市自治体が数クローレの廃棄物取扱コストを節約できていることが明らかになった。今日ではウェ イスト・ピッカーやごみ収集業者は、自分たちの運動や闘争と、KKPKP の建設的構想のおかげで多大 な利益を得ることができている。
今ではウェイスト・ピッカーやごみ収集業者は、社会的認知、融資を受ける機会、子どもたちに教 育奨学金を受けさせる機会、健康保険や生命保険、いっそうの交渉力、コミュニティでの認知などを獲 得し、今度はさらに、SWACHを通じた生活水準改善の機会も得られることとなった。
4.2 Janvaniによるごみゼロ・プロジェクト:Puneに拠点をおくJanvaniは、価値連鎖分析に裏づけられた
行政モデルを開発しているNGOである。目指すは、同モデルを商業的に持続可能なベンチャーへ転化し ていくことだ。Janvaniは「ごみゼロ区」を提唱している。選ばれたのはPune市のKatrajにある選挙区であ る。同モデルは2011年1月にスタートした。同モデルの利点は下記のとおり。
1) 投棄地が不要になる。そうなればスペースの節約にもなるし、投棄地周辺のごみや、数えきれないほ どの健康被害も解消される。
2) 廃棄物の運搬コストの節約になる。運搬車両が市内にまき散らす汚染や悪臭もなくなる。
3) 廃棄物がクリーンになる。発生源で分別して早めに処分するため健康被害が減り、病気が蔓延する可 能性が低下し、社会的医療費の節約になる。
4) ウェイスト・ピッカーが中心となって分別しなくてもよくなる。そうなれば彼らは労働の尊厳を確保 でき、より価値のある仕事ができ、社会における公平や上方流動性も確保される。
5) 乾燥ごみの再生は、環境に優しい取扱や、サービスしやすい市場や、健全なモニタリングの強化・確
保につなが 6) 同モデル 保でき、環境