Solid Waste Management in Colombo City, Sri Lanka: Current Practices, Challenges and Opportunities
6. Conclusions and Recommendations
4.3. 廃棄物収集・運搬
職員からの聞き取りによると、近辺は食品、繊維他の輸出入製品の加工・包装関係企業があり、そこか らの廃棄物が他の地域と一緒に回収されているという。また、市内の官民の大病院、クリニック、老人 ホームから医療関係の廃棄物が適切な処理基準を順守しないまま、他の廃棄物と一緒に回収されている。
市の職員は、7つの公立病院、24 の私立病院・老人ホーム、61 の診療所・産院があり、そこからの廃 棄物は、人体組織、医療針、病理・ラボ廃棄物、薬局廃棄物、体液が付着した処理装置や容器、特殊治 療及び低レベル放射性廃棄物を含む。データは不確かではあるが、コロンボから発生する産業・医療廃 棄物総予測量は、1日当たり5トンである。
4.2. 廃棄物構成と量
表6はコロンボ市と他の都市の廃棄物構成と各物質の占める割合を重量で示す。コロンボ全体の(83%)
が野菜市場や一般家庭からの有機性廃棄物。約 16% がリサイクル可能な物質で、大部分は紙類(7%)
である。1991年にCMCが実施したテストによると、コロンボの廃棄物は、300-350 kg/metric ton、有機 性廃棄物が占める割合が大きいため、含有水分比率が55% - 65%あった。カロリー値は、600 kcal/kg か ら1,200 kcal/kgの間であった [14]。
表6: スリランカの都市別廃棄物構成比較 Local Authority Waste Component (%)
Organic 紙類 プ ラ ス テ ィ
ック
金属 ガラス その他
コロンボ MC 83 7 6 2 1 1
Matale MC 84 8 4 1 1 2
Jaffna MC 79 11 2 1 1 6
Moratuwa MC 90 5 3 1 1 1
Kandy MC 82 7 5 1 1 4
National Figures 81 6 6 3 2 2
資料: Compiled by Premakumara, 2011 based on the data available in Premachandra, 2006; Bandara and Hettiarachchi, 2010; Sevanatha, 2010
時回収地点に積上げる。その後、トラックとトラクターがそれを回収して埋立地に運搬する。約1,250の 臨時回収地点が市内にあるが、これらの場所は非衛生的で見苦しいこと極まりない。
解決方法としてCMCはウィーリー・ビンを使用 し始めた。1立方メートル容量の大型金属容器を 臨時回収地点に配置し、機械での積込みが可能に なった。道路がある程度まで清潔になったものの、
問題が完全に解決されたわけではない。この方法 の問題点を市職員が提示した。例えば、行政サー ビスを利用する非定住者が増加、麻薬常習者が容 器の車部分金属を切取って売飛ばしたり、小規模 洗濯業者がアイロンかけに使う炭を捨てて火事 をおこしたり、金属腐食・老朽化により使用不可 になったもの(資金不足で補充不可)、等々の問 題に加えて、交通事故の原因(夜、金属容器に車 が衝突して事故を起こす)にもなった。
1997 年、中央政府を通して日本政府の援助によ り、90 台の新しいコンパクタートラックの入手 と修理工場が設置された。その結果、CMC は定 時の指定ルートによる戸別廃棄物回収を開始し た。同時に CMC は、1998 年に決定された廃棄 物収集運搬の民営化を一部の地域で実施した。
廃棄物収集運搬の民営化事業は、競争入札方式に より、市のビジネスセンターであるFort区から始 まった。その後、目に見える改善が見られたため、
議会は他の地域にも民営化を拡大する結論を出 し、市の半分の廃棄物収集運搬は民営企業2社が 請負っている。契約は1期4年で、契約事項によ り、請負企業は決められた数の車両をCMCから 賃借りする。4年後に再度、技術面・金額面から の入札が行われる。先ずテクニカルプロポーザル の評価が行われ、その後に金銭面のネゴシエー ションが行われる。業務内容は、廃棄物回収、
街路・舗装道路の清掃、雑草除去、芝の生えた 道端維持、枝掃いのごみ撤去、建築現場ごみの 撤去、無許可の幟、ポスター、紐、切抜き細工
の撤去である。契約会社は、車両使用料と未完了業務の罰金を差引いたものを月毎に受取る。業務の監 督と管理は市のスタッフが担当する [14]。
現在、D1、D2A、D5地域の廃棄物収集運搬と、市全体の道路清掃が民間企業に委託されている。市のそ の他の地域(D2B、D3、D4)の廃棄物収集運搬は、市が直接管理する。官民両セクターともに、住宅地 域の廃棄物回収は1週間に 3 回、その他の地域では毎日実施している。市内の回収方法は、戸別回収、
道路縁回収、共同回収の3タイプある。スリランカの他のLAsと比較して、コロンボの廃棄物収集運搬 の車両台数と労働力は大きい。コンパクタートラック 106台、ダンプカー4台、トラクター24台、マル チローダー12台、ヒールローダー5台、宣伝カー4台、ポスター除去マシン4台、手押しカート300台以 上を保有している [14]。
表 7を参照すると、CMC市全体7,153人のうち738人の作業員が廃棄物管理部に雇われている。さらに
1,437人が民間企業で雇用されている。全作業員のうち2,004人(92%)が、運転手と作業員として直接
図7: 住民が放置された金属ごみ容器の傍にごみを出している。
Narahenpita地域にある補助的収集ポイントにて。
資料: Premakumara, IGES
図6:タウンホールにて女性清掃員による道路清掃。
資料: Premakumara, IGES
廃棄物収集運搬に関わっている。残りの 8% は管理レベルのスタッフである。回収廃棄物量に比較して みると、1トン当たり4人の計算になる。
表7: 2010年コロンボ市政府の労働力要約
Service Category Approved Cadre Total Workforce in the CMC
Total Workforce in the 廃 棄 物 管 理 division of the CMC
Total Workforce employed by the Private Sector
Senior Managers 35 33 4 0
Middle Managers 295 178 6 6
Technical or Middle Level
1,995 1,249 40 69
Clerical 1,305 644 29 13
Drivers and Labourers
8,491 5,015 655 1,349
Casual 0 34 4 0
Total 12,121 7,153 738 1,437
資料: Compiled by Premakumara, 2011 based on the data available in CMC, 2010 and Abesuriya, 2007
市の職員によると、市の廃棄物回収サービスの向上は高所得層及び中間所得層エリアでは効果が出てい るが、行政サービスが不行き届きな集落における廃棄物管理は未だに問題が解決できていない。コロン ボ市内には、行政サービスが不行き届きの集落が1,500以上も存在し、住宅人口の約51%が住んでいる ことになる [29]。植民地時代には、大民間事業主が社員用に低額の社員用住宅を作ったが、年数が経つ につれ老朽化が進み、とりわけ財産所有の上限が設定された後、所有者から住宅が剥奪されスラム化が 進んだ。第 2 次大戦中、コロンボは空襲を受けたため、市の一部を取り壊して延焼を食止める遮断帯が 作られた。その後、都市部の貧困層人口増加に対応して掘立小屋が建った[27]。
これらの行政サービスが不行き届きな集落は、市の周辺地帯の場所、湿地帯、浸水地域、鉄道・道路保 留地にある。これら集落が直面する問題は、悪い衛生状態からくる病気である。約 56%の世帯は個人の 水道がなく、40-100世帯が使用する共同水道に依存している。約 67%の世帯には、共同トイレしかない か、またはトイレがない。これらの集落(70%以上)では、舗装道路や雨水配水管・排水溝などが設置 されていない。約 66%のこれらのコミュニティは、廃棄物回収サービスのアクセスがない。大きい集落 でさえもアクセス道路の狭さが障害となって、手押しカートでの回収作業も行われていない。小さい集 落では共同回収地点までごみを持って行く必要
がある[30]。
これら集落のごみ回収が不十分なため、回収前 に近くの運河、排水溝、保留地にごみを捨てる。
解決策として、1999-2000 の間で、回収までの ごみ保管と臨時回収地点でのごみボリュームを
1,250 から 750 リットルまで下げる目的で、50
リットル入るプラスティック・ビンが各世帯に 無料で配布された。しかしながら、新しい廃 棄物収集システムは以下のような問題で失敗し た。設置スペースの問題、配布前の市・庶民間 のコミュニケーション不足で回収システムへの 理解が得られなかった、世帯の無責任感(ビン がごみ保管以外に使われたり、廃品回収業者に 売却されたりした)、市の職員の無責任な業務 パターン(回収パターのぶれ、チップをもらえ る高所得層・中間層でより長い時間を費やして
図 20: 行 政 サ ー ビ ス が 不 行 き 届 き な 集 落 で 見 ら れ る の 典 型 的 光 景
いた)、あまり良い結果は出ず、道路や公共場所にごみを捨てるケースが続いた
4.4. 廃棄物処理と再資源化
ごみ発生源分別とリサイクリングプロモーション
CMCは分別廃棄物回収と再資源化の導入をパイロットレベルで行ったが結果はまちまちであった。 1999 年に約35 軒の世帯が第5区から選ばれ、家庭再資源化プログラムが導入された。地域住民はコミュニテ ィ・ミーティングでプロジェクトについて告知され、まず麻袋2枚が各家庭に配られ、新しいごみ分別・
回収システムがスタートした。無色の瓶とガラスをひとつの袋に入れ、他方の袋に着色瓶とガラスを入 れて、毎月、第一土曜日に回収に来る市の作業員に渡すようにと通達された。パイロットプロジェクト に関わっていた世帯はその進歩に満足していたと市の職員は伝えた。ポジティブな結果を踏まえて、CMC はパイロットプロジェクトを他の地域に拡大する決定を下した。
2002年にプロジェクトは、600世帯、同区域(D5)
の3区から追加された。今回CMCは、ポリバッ グを 3 枚配布し、ガラス、プラスティック、ポ リエティレン、紙類、段ボール紙を別々に集め るよう依頼した。配布前に、市の職員による意 識改善プログラムが実施された。分別再資源化 資材は 2 週間に一度別々の車両にて中央地点に 集められ、売却するためにさらにソートされた。
その後、2004年には、当初の600 軒から同地区
内の 5,000 軒に拡大され、他の周辺地区(D4)
の4,500軒も加えられた。同時に、CMCは資材
の保管用に再資源化資材中央回収所をパイロッ ト地域内に2か所設置した。Eco-Kiose センター と命名された。
市の職員によると、これらのプロジェクトは高 所得・中間所得層に置いては成功すると考えて
いる。同時に、環境意識と教育レベルが これらの地域では高いため、公共プロジ ェクトへの参加・協力が得やすい。これ らの世帯では、回収されるまで分別廃棄 物を保管するスペースが有る。しかし、
これらの企画は、行政サービスが不行き 届きな集落では分別ごみを保管するスペ ースが不足している理由で成功は望めな い。CMCは、状況を考慮して保管スペー ス に 余 裕 が あ る 高 ・ 中 間 所 得 層 地 域 に Eco-Kiose センターを4カ所追加し、リサ イクル資材を出したい世帯のために開放 した。確かなデータはないが、センター に集まってくる再資源化できる廃棄物の 量は、作業員の推測によると各センター に毎週約1トンの廃棄物が集まるとのこ とである。ある程度の廃棄物が回収された 時、近辺の廃品回収業者に売却され、その 代金は関連した作業員達が分配する。作業
図14: Thibirigasyaya 地域の廃品回収業者 資料: Premakumara, IGES
図21: CMC 従業員が回収中に廃棄物の分別を行う。
資料: Premakumara, IGES