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Perumnasの村落給水施設

ドキュメント内 インドネシア共和国 (ページ 176-200)

第4章 インドネシア上水道セクターの我が国の協力実績と今後の方向性

2. 村落部の給水事業の現地調査結果

2.3.1. Perumnasの村落給水施設

Perumnas の施設は、地下水を水源とする深井戸の取水施設であり、中央政府の特別会計

予算(DAK)とカラガンニャ県政府による補助金の 2 つの資金ソースを活用して 2006年に建設さ れた。特に水処理工程はなく、貯水槽から自然流下にて各戸及び公共栓に給水するシステムであ る。当施設ができるまでは、1km離れた池まで水汲みに行っていた。現在、約120世帯が当施設か らの給水を利用している。

水利用者組合は4人で構成されており、一人当たり3万Rp/月の報酬を支給している。水道料金

は800Rp/㎥の従量制を採っている。

維持管理上の問題としては、水源の取水量の変動により、稼動給水能力が雨季に5L/秒で あるが、乾季になると約2L/秒と低下する。ポンプにて3分揚水すると5分休ませないと十分な水量 が確保できていない状態である。水道公社の話によると、深井戸掘削の際に適切な水源に揚水ポ ンプが設置されていない可能性があるとのことである。つまり、村落給水施設の建設場所はどうして も住民の希望する場所になりやすいため、適切な地下水水源がある場所を選定して井戸が掘削さ れたか疑問が残る。

一方で、過去に揚水ポンプが既に2回故障しており、交換した。交換費用は1台250万Rp/月 であり、故障した場合の連絡・相談先は施設を建設した建設業者であり、県公共事業局は全く関 与していない。

付属資料1

2.4. まとめ

訪問給水施設数とヒアリング先が限られていたため、一般化することは難しいが、浮かび上がっ た問題点、懸念される課題は次にまとめた。

 訪問した給水施設の多くの場合、建設後の維持管理が問題となっていたり、あるいは将来 的にその持続性に疑問が残る。水管理組合が既に形骸化していたり、近年設立されたとこ ろは組合が機能しているものの、施設の維持管理費用(特にポンプの交換費用)の確保に 四苦八苦しているところが多い。

 事業の計画段階で、住民の支払能力をどの程度検討したのかは不明であるが、適切に考 慮されていない可能性が残る。現場サイドの情報から判断すると、5年に1度必要とされるポ ンプ交換も、十分な貯蓄が進まないことから延期される恐れが十分にある。さらに、ポンプが 壊れてしまうと交換できる財務的余裕がないことから、給水を止めざる得ない状況に陥ること が予想され、施設の持続性もポンプの寿命次第といった現状である。

 施設の維持管理については、市/県政府からの支援はなく、水利用者組合も施設を建設し た建設業者に相談をもちかけ、建設業者もボランティアベースでの対応をしているのが現状 である。給水事業の実施主体である市/県政府が、引渡し後のフォローも責任をもって行なう ことが期待される。そのためには、水道公社(必要に応じて建設業者)を巻き込んだ運営維 持管理の支援体制の仕組み造りが持続性の確保に必要である。現在はそういった運営面、

技術面での知見をもった水道公社は全く関与しておらず、彼らの知見を有効に活用する協 力体制を構築することが鍵となる。

付属資料2

1. メダン水道公社の現況と課題 1) 概況

PDAM Tirtanadi(PDAM Medanのこと)は、1999年からPDAM Medanが下図に示すよう に周辺の上下水道の運営を任されることになり、現在 Province(州)政府が所掌している PDAMとなっている。

PDAM Tirtanadiの対象区は、以下のZone1とZone2に分かれている。

付属資料2

Zone 1はメダン市の給水を対象として契約件数376,846件を抱え、一方、Zone 2はメダ

ン市以外の周辺の県を対象としており、その契約者数は、42,328件である。

2) 財務状況・債務返済・水道料金等の状況 財務状況

内務省政令No.47, 1999に基づくPDAM Tirtanadiの2011年度の財務実績評価は、65.51点 で”BAIK(良好)”に分類されており、また、BPPSPAMの指標による評価では、3.975点で あり、HealthyなPDAMとして評価されている。

表1.1および表1.2に、2010年度と2011年度の損益計算書と貸借対照表をそれぞれ示す。

1.1 損益計算書

NO DESCRIPTION Per Dec 31 2011 Per Dec 31 2010

1 REVENUE

Water Sales Rp 325,736,006,022 Rp 319,166,989,520

Water Waste Retribution Rp 3,379,088,593 Rp 3,276,122,846

Non-Water Revenue Rp 48,522,019,819 Rp 35,929,711,427

TOTAL REVENUE Rp 377,637,114,434 Rp 358,372,823,793

2 DIRECT OPERATIONAL EXPENSES

Water Source Expenses Rp 46,873,103,929 Rp 47,392,877,247

Treatment Expenses Rp 65,566,656,930 Rp 58,043,613,309

Transmission/Distribution Expenses Rp 99,738,596,313 Rp 87,051,512,575 Water Waste Expenses Rp 4,587,030,266 Rp 4,159,453,688 TOTAL of DIRECT OPERATIONAL EXPENSES Rp 216,765,387,438 Rp 196,647,456,819 3 GROSS PROFIT (LOSS) 1-2 Rp 160,871,726,996 Rp 161,725,366,974

4 GENERAL & ADMINISTRATIVE EXPENSES Rp 146,976,787,871 Rp 152,498,667,405 5 GROSS PROFIT (LOSS) 3-4 Rp 13,894,939,125 Rp 9,226,699,569 6 OTHER REVENUES/(EXPENSES)

Other Revenues Rp 2,997,924,474 Rp 3,835,125,540

Other Expenses Rp (70,016,030) Rp (173,733,088) Gain (Loss) of current exchange rate Rp (1,047,846,300) Rp 4,990,085,053 TOTAL of OTHER REVENUES/(EXPENSES) Rp 1,880,062,144 Rp 8,651,477,505 7 GROSS PROFIT (LOSS) 5+6 Rp 15,775,001,269 Rp 17,878,177,074 8 OUTSTANDING PROFIT (LOSS) Rp - Rp (1,797,063,356) 9 PROFIT (LOSS) before INCOME TAX Rp 15,775,001,269 Rp 16,081,113,718 10 INCOME TAX Rp 5,164,499,628 Rp 6,356,560,000 11 NET PROFIT (LOSS) after INCOME TAX 9-10 Rp 10,610,501,641 Rp 9,724,553,718

付属資料2

1.2 貸借対照表

ASSETS NOTES Per Dec 31 2011 Per Dec 31 2010 LIABILITES and EQUITY NOTES Per Dec 31 2011 Per Dec 31 2010

CURRENT ASSETS CURRENT LIABILITY

Cash/Bank 7.1.1 34,698,826,957 27,186,251,513Account Payables 7.1.18 8,919,852,444 13,468,348,198

Short Term Investments 7.1.2 - 13,000,000,000Other Payables 7.1.19 3,684,751,321 2,766,509,727

Account Receivables 7.1.3 13,683,078,885 12,951,736,429Accrued Expenses 7.1.20 667,294,000 20,342,879,977 Doubtful Account Receivables 7.1.4 4,014,323,238 3,442,880,196 Tax Payables 7.1.21 1,785,173,469 315,211,884 Allowance for Doubtful Account Receivables 7.1.5 (4,215,198,176) (3,553,284,375)Long Term Debts that has matured 7.1.22 43,811,313,271 43,474,276,154 Prepaid Expense 7.1.6 1,066,137,688 1,019,693,784 Accrued Interest Expenses 7.1.23 48,478,354,381 27,811,297,304 Employee Receivables 7.1.7 3,694,366,808 2,524,528,854 Maintenance Guarantee 7.1.24 41,327,000 41,327,000 Other Receivables 7.1.8 225,644,680 232,940,517

Inventory 7.1.9 11,241,816,327 10,591,390,479

TOTAL CURRENT ASSETS 64,408,996,407 67,396,137,397TOTAL CURRENT LIABILITIES 107,388,065,886 108,219,850,244

NON-FIXED ASSETS NON-CURRENT LIABILITIES 7.1.25

Inclusions 415,080,372 415,080,372Asian Devel. Bank (ADB) 2,531,437,577 7,594,312,730

TOTAL of NON-FIXED ASSETS 415,080,372 415,080,372Asian Devel. Bank (ADB)-MMUDP III 65,359,599,156 71,285,065,278 TOTAL OF NON-CURRENT LIABILITIES

67,891,036,733

78,879,378,008

FIXED ASSETS 7.1.11

Land 8,380,088,874 8,380,088,875 MISC. LIABILITIES

Source Installation 25,692,096,980 24,757,047,065Customer Subscriptions Guarantee 7.1.27 5,972,229,839 6,560,831,275

Pump Installations 84,899,181,552 83,417,478,894KSO Loans 7.1.28 644,108,833 700,689,778

Treatment Installations 96,086,264,961 96,002,240,326TOTAL of MISC. LIABILITIES 6,616,338,672 7,261,521,053 Transmission/Distribution Installations 440,904,783,290 428,834,653,697

Building 16,207,640,959 15,687,375,902

Equipment and Supplies 8,809,484,795 8,411,753,045 Vehicles and Transport 4,112,143,010 4,082,743,010

Office Inventory 19,908,321,382 19,120,274,432

Total Amount of Acquistion Value 705,000,005,804 688,693,655,246 (Accumulated Depreciation) (430,387,131,079) (401,467,111,146) Total BOOK VALUE (TA of Acq

Value-Acc Dep) 274,612,874,725 287,226,544,100

OTHER ASSETS EQUITY

Water Treatment Plant 7.1.12 10,213,485,162 540,567,649Separated Local Government Funds 7.1.29 126,777,259,903 126,777,259,903 Installation Material 7.1.13 13,577,004,232 11,687,837,045General Reserve 7.1.30 37,935,192,900 30,155,549,928 Advancement of profit share 7.1.15 7,773,673,391 7,773,673,391 Un-identified Government Capital Venture 7.1.31 14,553,544,690 14,553,544,690 Guarantee Cash 7.1.17 390,420,268 390,420,268Profit (Loss) of the On-Going Year 10,610,501,642 9,724,553,717

Deferred Expenses 7.1.14 - 108,377,984

New Connections that will be received 7.1.16 380,405,869 33,019,336

TOTAL of OTHER ASSETS 32,334,988,922 20,533,895,673TOTAL EQUITY 189,876,499,135 181,210,908,238 TOTAL ASSETS

(T.Cur.Assets+T.Non-Fixed Assets+Tot. Book

Value+Tot.of.Other Assets 371,771,940,426 375,571,657,542

TOTAL (LIABILITIES + EQUITY)

371,771,940,426

375,571,657,543 7.1.10

負債返済

Tirtanadi の負債は、Zone2にあるDeli Serdang Regency (KSO) へのBulk Supplyのための プロジェクトとTirtanadiのZone1の整備プロジェクトによるもので、2011年完了予定のプ ロジェクトが、遅れたために返済も遅れているとのことである。以下の負債がある。

 元本:5.3 billion Rp + US$ 1,749,503

 利息+遅延金等:19.98 billion Rp

ビジネスプランについては、2011年~2015 年までのプランを BPKP のサポートを受けて MOFに既に提出し、Debt RestructuringのプランがTechnical Committeeで承認されており、

大統領の承認を待っているところとのことである(2012年10月現在)。

水道料金

水道料金については2006年から値上げしていない。ビジネスプランにおいて2011年に値 上げをすることになっていたが難しく、料金値上げがチャレンジとなっている。水道施設 のAssetはProvincial Governmentのオーナーシップであるが、Tirtanadiの会計報告上には記 載されているとのことである。

付属資料2

3) メダン市の水道整備状況

メダン市の水道普及率は約 70%である。平均の給水時間は 18時間である。メダン市水 道(Zone 1)には以下の5か所の浄水場がある。

① Sunggal浄水場: 1,900 lps

② Delitua浄水場: 1,550 lps

③ Sibolangi浄水場: 600 lps

④ Limau Manis浄水場: 500 lps

⑤ TLM浄水場: 500 lps

一 方 、 市 内 の 配 水 シ ステ ム は 、 口 径 300mm 以 上 が 鋼 管 と ダ ク タ イル 鋳 鉄 管 で 、

300mm~75mmはPVC管で構成されている。給水管については、96%が亜鉛メッキ鋼管であ

るが、新しい接続については HDPE 管を使用するようにしている。市内の配水圧は、下図 に示すようにほとんどが基準の1.0kg/cm2を満足していない状態で、配水管網のキャパシテ ィが不足しており、配水管網の増強と拡張が必要とPDAMは認識している。

無収水対策としては、DMAを構築して管理を行いたいが、資金がなくその整備はできて いない。漏水は、漏水調査のユニットがあり対応している。

今後の整備計画については、下図に示す2011年~20年のプランがある。

付属資料2

2015年までに90,000件の新規接続をして普及率を80%に上げ、さらに2020年には100%

にまで上昇させる計画である。給水量としては、2011年の約5,000 lps を2020年には約8,500 lps に増強しなければならないとのことである。そのためには、4 カ所の新たな浄水場の建 設と9カ所の配水池建設が必要で、約1.2 trillion Rpの投資規模となると推定している。上 水道マスタープランがなく、水道マスタープラン策定について横浜市の協力を期待してい る。

また、現在進行中の具体的な拡張計画としては、以下の自己資金による2件のプロジェ クトとPPPによる2件の整備プロジェクトがある。

① Sunggal浄水場の500 lpsの拡張:Tirtadaiの資金によるもので、現在、入札公示 段階で2013年中の完成を目指している。

② Martobung浄水場200 lpsの新設:Tirtadaiの資金によるもので、現在は配水池し かない所に浄水場を新たに建設するもの。進捗は不明。

③ Sei Sungai浄水場1,000 lpsの新設:ローカル企業のPT Aquaticoとの間でFS調 査実施のMOUを10月第2週に締結予定。

④ Lubura浄水場400 lpsの新設:マレーシア企業のNew Vision Property社との間で FS調査実施のMOUを10月第2週に締結予定。

4) アセット・マネージメント

既存施設情報管理について GIS はまだ導入されておらず、配水管網データも紙ベースの

付属資料2

図面で管理されている。ポンプ等の浄水場機械電気設備等のインベントリーデータは、管 理保管されている。アセット・マネージメントの必要性は認識しているものの、まずイン ベントリーの段階で。

5) 人材育成

現局長はPERPAMSIの副会長でもあり、毎年10~20名の若い職員をPERPAMSI等の研

修に参加させている。研修に2011年の年間トレーニング予算は、全体の予算の1%くらい

(20~30億ルピア)である。

また、Sunggal浄水場にトレーニングセンターがあるが、レクチャールームが2室あるの

みである。

海外への技術研修としては、日本の国際技術研修(AOTS)を通して毎年2~3名の職員 を送っている。

6) 既存のPPP事業の状況

 既存のTLM(Tirta Lyonnaise Medan)浄水場(500 lps)が、2Liyoneseが85%、Tirtanadi が15%出資によるPT. Tirta Lyonnaise Medan社によって2001年から2026年までの25 年間のBOT事業として稼働している。BOTの範囲は取水~浄水場~送水管途中5.3km までの分(配水池までの送水管総延長は13km)までのバルク売りである。浄水場は、

Compact Degremontと呼ばれるスチール製のユニット型の浄水場である。水道料金は

2006年から値上げされていないが、採算は取れており、また Tirtanadiとの契約上の トラブルもないとのこと。原水料金は15 Rp/m3。今後の施設改善として、高い原水濁 度(雨季に8,000度ほどになる)に対応するため原水調整池を建設予定で、まもなく 入札となる。この事業はTLMとTirtanadiの出資で行われるが、TLMが金融機関から 融資を得て、Tirtanadiに一部転貸する形で行うとのことである。

 この他、ROT による浄水場がオランダの会社によりメダン市郊外(Zone 2 の Deli Serdang のTirta Sumur)で稼働している。

7) 他のドナーの活動

 IUWASH(USAID)がPublic Awarenessのキャンペーンに関するキャパシティ・ビル ディングを行っている。

 ADBの融資による下水処理システムが州政府のCity Development Serviceの管轄の下、

MUDP(Medan Urban Development Project)により整備された(Phase1:1986年~1989 年、Phase2:1992年~1994年)。1991年に、その施設はPDAM Tirtanadiに引き渡さ れ、現在、Tirtanadiが運転管理している。下水処理場(UASB処理方式、10,000m3/d)

と14,880軒の接続数を持つ下水管渠網(管網の設計能力:2,945m3/hr)があるが、メ

ダンの21 ある Kacanmata(地区)のうち、下水道が普及しているのは4地区のみで

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