第2章 導入
2.3 サーバ導入作業
2.3.9 クラスタサービスの設定
2.3.9.2 PRIMECLUSTERの場合
Systemwalker IT Change Managerのサーバの状態遷移プロシジャを登録します。
共有ディスクのマウント 共有ディスクをマウントします。
状態遷移プロシジャの登録
クラスタシステムべき状態遷移プロシジャの登録は、以下の順で行います。
1. Interstage Application Serverの状態遷移プロシジャを作成します。
2. Interstage Application Serverの状態遷移プロシジャを登録します。
3. サーバの状態遷移プロシジャを登録します。
各状態遷移プロシジャは、現用ノードおよび待機ノードに作成し、同じディレクトリに配置します。共有ディスクには作成しないでくださ い。
2.3.9.2.1 Interstage Application Serverの状態遷移プロシジャの作成【UNIX版】
Interstage Application Serverの状態遷移プロシジャの作成について説明します。
以下の手順でプライマリノードおよびセカンダリノードに作成します。
Interstage Application Serverの状態遷移プロシジャは、以下のディレクトリにサンプルが格納されています。
【Solaris版】
/opt/FJSVisas/etc/HA/SynfinityCLUSTER
【Linux版】
/opt/FJSVisas/etc/HA/PRIMECLUSTER
サンプル状態遷移プロシジャ
・ IS_INTERSTAGE (Interstage起動/停止用)
・ JMX_INTERSTAGE (Interstage JMXサービスの起動/停止用)
上記の状態遷移プロシジャファイルを任意なローカル・ディレクトリへ複写して修正します。このディレクトリを“状態遷移プロシジャディ レクトリ”と以降表記します。状態遷移プロシジャディレクトリは各ノードで同一の位置とします。このとき、ファイル名の先頭に“userApplicaiton 名.”を追加して以下のようにします。
プロシジャの作成後、実行権を設定してください。
・ userApplication名.IS_INTERSTAGE
・ userApplication名.JMX_INTERSTAGE
【Solaris版】
LD_LIBRARY_PATH=/opt/FSUNod/lib export LD_LIBRARY_PATH
SOAP_HOME=/opt/FJSVsoap export SOAP_HOME
JAVA_HOME=/opt/FJSVawjbk/jdk5 export JAVA_HOME
CLASSPATH=$CLASSPATH:/etc/opt/FSUNod/class/ODjava4.jar:/opt/FJSVj2ee/lib/
isj2ee.jar:/opt/FJSVsoap/lib/issoap4.jar:/opt/FJSVsoap/lib/issoapsec.jar:/opt/FJSVisscs/lib/
isadmin_scs.jar export CLASSPATH
【Linux版】
LD_LIBRARY_PATH=/opt/FJSVod/lib:/opt/FJSVsoap/tools:/opt/FJSVisscs/lib export LD_LIBRARY_PATH
SOAP_HOME=/opt/FJSVsoap export SOAP_HOME
JAVA_HOME=/opt/FJSVawjbk/jdk5 export JAVA_HOME
CLASSPATH=$CLASSPATH:/etc/opt/FJSVod/class/ODjava4.jar:/opt/FJSVj2ee/lib/
isj2ee.jar:/opt/FJSVsoap/lib/issoap4.jar:/opt/FJSVsoap/lib/issoapsec.jar:/opt/FJSVisscs/lib/
isadmin_scs.jar export CLASSPATH
ネーミングサービスおよびインタフェースリポジトリが何らかの異常で停止した場合でも、待機側に切り替えたくない場合は、状態遷移 プロシジャ内のIS_ISV_WATCH_MODEに“0”を設定してください。通常は“1”が設定されており、切り替えの対象となっています。切 り替えたい場合は、修正の必要はありません。
以下に、ネーミングサービスおよびインタフェースリポジトリが異常終了してもクラスタサービスを切り替えたくない場合の例を示します。
IS_ISV_WATCH_MODE="0"
2.3.9.2.2 Interstage Application Serverの状態遷移プロシジャの登録【 UNIX 版】
作成したInterstage Application Serverの状態遷移プロシジャの登録について説明します。
以下の手順で現用ノードおよび待機ノードに登録します。
状態遷移プロシジャの登録
作成した状態遷移プロシジャをクラスタシステムの“clsetproc”コマンドを使用してクラスタシステムに登録します。
IS_INTERSTAGE状態遷移プロシジャの登録 IS_INTERSTAGE状態遷移プロシジャを登録します。
以下のコマンドを実行します。
# /opt/FJSVclapi/bin/clsetproc -c BasicApplication -m IS_INTERSTAGE -o /状態遷移プロ シジャディレクトリ/userApplication名.IS_INTERSTAGE
JMX_INTERSTAGE状態遷移プロシジャの登録
JMX_INTERSTAGE状態遷移プロシジャを登録します。
以下のコマンドを実行します。
# /opt/FJSVclapi/bin/clsetproc -c BasicApplication -m JMX_INTERSTAGE -o /状態遷移プロシジャディレクトリ/userApplication名.JMX_INTERSTAGE
状態遷移プロシジャリソースの登録
クラスタシステムの“claddprocrsc”コマンドを使用して、状態遷移プロシジャリソースをクラスタシステムに登録します。
IS_INTERSTAGE状態遷移プロシジャリソースの登録
IS_INTERSTAGE状態遷移プロシジャリソースを登録します。
以下のコマンドを実行します。
# /opt/FJSVclapi/bin/claddprocrsc -k IS_INTERSTAGE -m IS_INTERSTAGE -c BasicApplication -K AFTER -w -L AFTER -S BEFORE -T BEFORE -V BEFORE -W BEFORE -u 0 -t 0 -p 100
JMX_INTERSTAGE状態遷移プロシジャリソースの登録 JMX_INTERSTAGE状態遷移プロシジャリソースを登録します。
以下のコマンドを実行します。
【Solaris版】
# /opt/FJSVclapi/bin/claddprocrsc -k JMX_INTERSTAGE -m JMX_INTERSTAGE -c BasicApplication -K AFTER -w -L AFTER -S BEFORE -T BEFORE -V BEFORE -W BEFORE -u 0 -t 0 -p 100
【Linux版】
# /opt/FJSVclapi/bin/claddprocrsc -k JMX_INTERSTAGE -m JMX_INTERSTAGE -c BasicApplication -K AFTER -w -L AFTER -S BEFORE -T BEFORE -V BEFORE -W BEFORE -u 0 -t 0 -p 99
RMSの停止 RMSを停止します。
PRIMECLUSTERの[Cluster Admin]画面-[rms]タブ-[ツール]メニュー-[RMSの停止]を選択して実施します。
リソースの作成
状態遷移プロシジャを“userApplication”に登録するためのリソースを作成します。PRIMECLUSTERの[userApplication Configuration wizard]画面で[Resourceの作成]を選択して行います。
以下の二つのProcedureリソースを作成します。
・ プロシジャクラスに“BasicApplication”を選択し、プロシジャリソースを“JMX_INTERSTAGE”として作成します。
・ プロシジャクラスに“BasicApplication”を選択し、プロシジャリソースを“IS_INTERSTAGE”とします。登録情報の確認画面の [Attributes]タ ブ で 表 示 さ れ る[subApplication]ボ タ ン を 選 択 し 、 そ の リ ソ ー ス の 関 連 付 け で は 、 一 つ 目 のProcedureリ ソ ー ス“JMX_INTERSTAGE”のResource名を選択してください。
2.3.9.2.3 サーバの状態遷移プロシジャの登録【 UNIX 版】
サーバの状態遷移プロシジャの登録について説明します。
“リソースの作成”の前の手順までは、現用ノードおよび待機ノードで登録を行います。
状態遷移プロシジャの登録
サーバの状態遷移プロシジャは、以下のディレクトリに格納されています。
サーバの状態遷移プロシジャを登録します。
以下のコマンドを実行します。
# /opt/FJSVclapi/bin/clsetproc -c Application -m MGR_AVIEW -o /etc/opt/FJSVavw/HA/
SynfinityCLUSTER/MGR_AVIEW
状態遷移プロシジャリソースの登録
クラスタシステムの“claddprocrsc”コマンドを使用して、状態遷移プロシジャリソースをクラスタシステムに登録します。
サーバの状態遷移プロシジャリソースの登録 サーバの状態遷移プロシジャリソースを登録します。
以下のコマンドを実行します。
# /opt/FJSVclapi/bin/claddprocrsc -k MGR_AVIEW -m MGR_AVIEW -c Application -K AFTER -w -L AFTER -S BEFORE -T BEFORE -V BEFORE -W BEFORE -u 0 -t 0
RMSの停止 RMSを停止します。
PRIMECLUSTERの[Cluster Admin]画面-[rms]タブ-[ツール]メニュー-[RMSの停止]を選択して実施します。
Interstage Application Server用userApplicationの削除【Solaris版】
Interstage Application Serverが既に運用されていた場合は、Interstage Application Serverで作成した“userApplication”の削除を行い ます。PRIMECLUSTERの[Web-Based Admin View画面]から[userApplicationやResourceの削除]を選択して行います。
Interstage Application Serverで作成した“userApplication”の詳細については、“Interstage Application Server 高信頼性システム運用 ガイド”を参照してください。
リソースの作成
状態遷移プロシジャを登録するリソースを作成します。
【Solaris版】
操作はPRIMECLUSTERの[userApplication Configuration wizard]画面で[Resourceの作成]を選択して行います。
[userApplication Configuration wizard]については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
【Linux版】
操作はPRIMECLUSTERの[RMS Wizard]で行います。
[RMS wizard]については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
以下のProcedureリソースを作成します。
・ プロシジャクラスに“Application”を選択し、プロシジャリソースを“MGR_AVIEW”とします。登録情報の確認画面の[Attributes]タ ブで表示される[subApplication]ボタンを選択し、そのリソースに関連付けでは、Procedureリソース“CMGRPMON”のResource名を 選択してください。
クラスタアプリケーションの作成 クラスタアプリケーションを作成します。
【Solaris版】
・ 優先度の設定についてはPRIMECLUSTERの[userApplication Configuration wizard]画面で[Resourceの作成]を選択して行いま す。
[userApplication Configuration wizard]については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
【Linux版】
・ 優先度の設定についてはPRIMECLUSTERの[RMS Wizard]で行います。
[RMS wizard]については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
【UNIX版】
・ [userApplication 名と運用形態の設定]画面では、“Standby”を選択してください。
・ userApplication 名は任意の名称を指定してください。
・ [属性の設定]画面は、“userApplication”の属性を設定してください。設定するオプションの例(推奨値)を以下に示します。
属性(Attribute) 値(Value) 概要
AutoStartUp Yes RMSが開始されるときに、userApplication
も自動的に開始されます。
AutoSwitchOver HostFailure ResourceFailure
ホストおよびリソースで障害が発生した場 合に自動的に切り替えられるようにしま す。
PersistentFault 1 userApplicationのFaultedの状態は、
RMSの再起動後も維持されます。
ShutdownPriority NONE(省略値) userApplicationの重み係数(優先度)を
割り当てません。
StandbyTransitions ClearFaultRequest StartUp
SwitchRequest
「StandbyTransitions」に
「ClearFaultRequest|StartUp|
SwitchRequest」が設定されていることが 必要です。
OnlinePriority 0(省略値) RMSの再起動後は、優先度の最も高い
ノードでuserApplicationがOnlineになりま す。優先度は、userApplicationの作成時 の「Sysnodeの設定」で設定したノードの 設定順序により決定されます。
HaltFlag No(省略値) Fault処理中にさらに故障が発生(二重故
障)したような場合に、ノードの強制的な 停止が行われません。そのため、
userApplication は、フェールオーバしま せん。
・ Resourceの選択は以下の選択を実施して、アプリケーションの作成を行ってください。
- “Interstage Application Serverの状態遷移プロシジャの登録”で作成した“IS_INTERSTAGE”を選択します。
- “マネージャの状態遷移プロシジャの登録”で作成した“MGR_AVIEW”を選択します。
以下にuserApplication構成内容の例を示します。
userApplication名 MGR_AVIEW CMGRPMON CMGRPROC IS_INTERSTAGE -JMX_INTERSTAGE