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第 8 章 事業方式の検討

4. 他都市事例の調査

焼却施設の建設工事発注において、過去 5 年(平成 22 年度以降)の発注実績(DBM 方 式、長期包括を除く)を表 8-3

に示します。備考欄には、それぞれの発注方式を記載しています。

表 8-3 平成 22 年度以降の発注実績

溶融方式 1 東京二十三区清掃一部事務組合

(練馬清掃工場) 東京都 ストーカ 500 競争入札(総合評価方式)

2 東京二十三区清掃一部事務組合

(大田清掃工場・第二工場立替) 東京都 ストーカ 600 競争入札(総合評価方式)

3 さいたま市 埼玉県 シャフト炉式(ガス化) 380 DBO

4 相馬方部衛生組合 福島県 ストーカ 43 プロポーザル方式

5 南但広域行政事務組合 兵庫県 ストーカ 43 競争入札(価格のみ)

6 防府市 山口県 ストーカ 150 DBO

7 伊是名村 沖縄県 ストーカ 3 競争入札(価格のみ)

8 西秋川衛生組合 東京都 流動床式(ガス化) 117 DBO

9 御殿場市・小山町広域行政組合 静岡県 ストーカ 143 PFI(BTO)

10 阿南市 徳島県 ストーカ 96 DBO

11 種子島地区広域事務組合 鹿児島県 ストーカ 22 競争入札(総合評価方式)

12 にしはりま環境事務組合 兵庫県 ストーカ 89 競争入札(価格のみ)

溶融方式

1 福岡都市圏南部環境事務組合 福岡県 ストーカ 510 DBO

2 豊中市伊丹市クリーンランド 大阪府 ストーカ 525 競争入札(総合評価方式)

3 高岡地区広域圏事務組合 富山県 ストーカ 255 競争入札(価格のみ)

4 熊本市 熊本県 ストーカ 280 DBO

5 松阪市 三重県 ストーカ 200 DBO

6 青森市 青森県 流動床式(ガス化) 300 DBO

7 鳥羽志勢広域連合 三重県 シャフト炉式(ガス化) 95 競争入札(総合評価方式)

8 芳賀地区広域事務組合 栃木県 流動床式(ガス化) 143 DBO

9 大島町 東京都 ストーカ 15 競争入札(総合評価方式)

10 伊東市 静岡県 ストーカ 142 プロポーザル方式

11 飛騨市 岐阜県 ストーカ 25 競争入札(価格のみ)

12 大島町 東京都 ストーカ 15 競争入札(総合評価方式)

13 小牧岩倉衛生組合 愛知県 シャフト炉式(ガス化) 197 プロポーザル方式

溶融方式

1 四日市市 三重県 シャフト炉式(ガス化) 366 DBO

2 甲府・峡東地域ごみ処理施設事務組合 山梨県 流動床式(ガス化) 369 DBO

3 丹波市 兵庫県 ストーカ 46 プロポーザル方式

4 赤磐市 岡山県 ストーカ 44 競争入札(価格のみ)

5 萩・長門清掃一部事務組合 山口県 ストーカ 104 DBO

6 紀の海広域施設組合 和歌山県 ストーカ 135 競争入札(価格のみ)

7 山陽小野田市 山口県 ストーカ 90 随意契約

8 岩見沢市 北海道 ストーカ 100 競争入札(価格のみ)

9 美作市 岡山県 ストーカ 34 プロポーザル方式

10 津山圏域資源循環施設組合 岡山県 ストーカ 128 DBO

11 久留米市 福岡県 ストーカ 163 DBO

12 村上市 新潟県 ストーカ 94 DBO

13 西部広域環境組合 佐賀県 シャフト炉式(ガス化) 205 競争入札(価格のみ)

14 東大阪都市清掃施設組合 大阪府 ストーカ 400 競争入札(総合評価方式)

15 岩手中部広域行政組合 岩手県 ストーカ 211 DBO

16 亘理名取共立衛生処理組合 宮城県 ストーカ 157 競争入札(総合評価方式)

17 飯能市 埼玉県 ストーカ 80 競争入札(価格のみ)

18 船橋市 千葉県 ストーカ 381 DBO

19 東埼玉資源環境組合 埼玉県 シャフト炉式(ガス化) 140 DBO

20 東京二十三区清掃一部事務組合

(杉並清掃工場) 東京都 ストーカ 600 競争入札(総合評価方式)

21 葛城市 奈良県 ストーカ 50 随意契約

22 長与・時津環境施設組合 長崎県 ストーカ 54 DBO

23 西海市 長崎県 炭化 30 DBO(PFI法に則らない)

24 宮古島市 沖縄県 ストーカ 63 競争入札(価格のみ)

25 小山広域保健衛生組合 栃木県 ストーカ 70 DBO

平成22年度

No. 設置主体名 所在地 方式

備考

平成23年度

No. 設置主体名 所在地 方式 施設規模

(t/d) 備考

施設規模 (t/d)

平成24年度

No. 設置主体名 所在地 方式 施設規模

(t/d) 備考

平成25年度

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過去 5 年間を年度別にみると、平成 22 年度以降は運営(運転・維持管理)を長期的に 発注する PFI 方式、DBO 方式の発注が増えています。

年度別、事業方式別の発注件数を図 8-7 に示します。なお、表 8-3 における競争入札や 随意契約による発注は、公設公営方式としてまとめています。

図 8-7 年度別発注件数

溶融方式

1 上越市 新潟県 ストーカ 170 DBO

2 香南清掃組合 高知県 ストーカ 120 競争入札(総合評価方式)

3 湖周行政事務組合 長野県 ストーカ 110 DBO

4 にかほ市 秋田県 ストーカ 29 競争入札(総合評価方式)

5 四条畷市交野市清掃施設組合 大阪府 ストーカ 125 競争入札(総合評価方式)

6 寝屋川市 大阪府 ストーカ 200 競争入札(総合評価方式)

7 湯沢雄勝広域市町村圏組合 秋田県 ストーカ 74 競争入札(総合評価方式)

8 城南衛生管理組合 京都府 ストーカ 115 DBO

9 野洲市 滋賀県 ストーカ 43 競争入札(価格のみ)

10 草津市 滋賀県 ストーカ 127 競争入札(総合評価方式)

11 館林衛生施設組合 群馬県 ストーカ 100 DBO

12 指宿広域市町村圏組合 鹿児島県 ストーカ 54 競争入札(総合評価方式)

13 山形広域環境事務組合 山形県 流動床式(ガス化) 150 DBO

14 南信州広域連合 長野県 ストーカ 93 DBO

15 八代市 熊本県 ストーカ 134 DBO

16 国頭地区行政事務組合 沖縄県 ストーカ 12 不明

17 高槻市 大阪府 ストーカ 150 競争入札(価格のみ)

18 岩国市 山口県 ストーカ 160 DBO

19 宇和島地区広域事務組合 愛媛県 ストーカ 120 競争入札(総合評価方式)

20 横手市 秋田県 ストーカ 95 DBO

21 亘理名取共立衛生処理組合 宮城県 ストーカ 157 競争入札(価格のみ)

22 北秋田市 秋田県 流動床式 50 競争入札(総合評価方式)

23 やまと広域環境衛生事務組合 奈良県 ストーカ 120 競争入札(価格のみ)

施設規模

(t/d) 備考

平成26年度

No. 設置主体名 所在地 方式

0 5 10 15 20 25 30

H22年度 H23年度 H24年度 H25年度 H26年度

件数)

PFI(BOO、BTO、BOT) DBO

競争入札(価格のみ) 競争入札(総合評価方式) その他(随意契約ほか)

5 . 事 業 方 式 の 検 討

5-1 事業方式の選定方法

他都市事例において示したとおり、国内の焼却施設整備運営事業では、各自治体におい て様々な事業方式が採用されています。本市においては、北部環境事業所 1 号炉及びリサ イクルプラザ藤沢を DBO 方式で整備・運営をしていることから、他事例等の動向を踏まえ、

経済的な効果や民間事業者の参入意向、公共と民間の役割分担を検討し、北部環境事業所 新 2 号炉整備に最も適した事業方式を選定するものとします。

公設公営を基準として比較検討する事業方式については、北部環境事業所 1 号炉、リサ イクルプラザ藤沢で実績のある DBO 方式と PFI 方式のうち公共の関与の度合いが高い BTO 方式としています。

BTO 方式については、建設竣工後市に所有権を移転することにより、同じ敷地内の既設 1 号炉と同様市の所有物となり全体的な運用を統合的に図ることができます。

また、公設公営については、更新される旧 2 号炉が既に廃止され直営の運転操作員が不 在であることから、施設運営は、単年度民間委託とします。

民間事業者が当該事業を行う場合の費用等については、コンサルタント等の活用、類似 事業に関する実態調査やメーカーアンケート調査等を行い、算出根拠を明確にした上で算 出することが必要となります。そこで、以下に示すような事項を把握することを主たる目 的として、メーカーアンケート調査を実施しました。

① PPP 事業に対する民間事業者の参入意向

② VFM 算定(経済性検討)のための基礎情報

③ 民間事業者の要望等

以下の①~④を満たす焼却施設プラントメーカー6 社を選定し、調査依頼を行いました が、そのうち 3 社から回答を得ることができました。

①過去 10 年間に焼却施設の受注実績があること。

②本市と同様の機種による実績があること。(ガス化溶融は除く)

③施設規模 100t/日以上で発電設備付の実績を 5 件以上保有していること。

④①~③以外で近隣都市で直近の採用事例があること。

事業方式の選定では、客観性を担保しつつ、公平、公正な選定を行うため、次の 3 つの

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「VFM」(Value For Money)とは、一般に、「支払に対して最も価値の高いサービス を供給する」という考え方である。同一の目的を有する 2 つの事業を比較する場合、

支払に対して価値の高いサービスを供給する方を他に対し「VFM がある」といい、残 りの一方を他に対し「VFM がない」という。

また、評価方法は、相対評価方式で行い、評価基準を以下のように設定します。

表 8-4 評価基準

評価 評価基準

Ⅰ.定量的評価(経済性評価)

公共負担額の最小値を◎、最大値を△、中間値を○とする。

ただし、明らかな最小値及び最大値ではない場合には中間 値と同じ評価とする。

Ⅱ.定性的評価

公設公営方式を標準「○」とし、公設公営方式と比較して 優れている場合には「◎」、劣っている場合には「△」、劣 っており、解決すべき課題を有する場合には「▲」とする。

Ⅲ.民間事業者の参入意向 公設公営方式を標準「○」とし、参入意向がある場合には

「○」、参入意向がない場合には「△」とする。

5-2 定量的評価(経済性評価)

PPP 事業には、コスト削減効果を期待するところが大きいため、定量的評価(経済性評 価)では、各事業方式の公共負担額の大小を評価します。

プラントメーカーへのアンケート調査結果から事業費を設定し、各事業方式における公 共負担額を算出します。

経済性評価は、VFM(Value For Money)を算出して行います。VFM とは、「VFM に関する ガイドライン(平成 13 年 7 月 27 日・内閣府)」において次のように述べられています。

公 共 自 ら 実 施 す る 場 合 の 事 業 期 間 全 体 を 通 じ た 公 的 財 政 負 担 の 見 込 額 の 現 在 価 値 を PSC(Public Sector Comparator)、PPP 事業で実施する場合の事業期間を通じた公的財政 負担の見込額の現在価値を LCC(Life Cycle Cost)といい、同一の公共サービス水準の 下で評価する場合、VFM の評価は、この「PSC」と「LCC」との比較により行うことになり ます。同一の公共サービス水準の下で評価する場合、VFM が大きいほど、コスト削減効果 が期待できるということになります。

VFM の算出のためには、現在価値に換算して算定するために必要な「社会的割引率」、

市が施設建設費用を調達する際の「起債金利」、事業者が施設建設資金を調達する際の「市 中金融機関金利」、さらに物価上昇率なども見込む必要があります。これら VFM 算定の前 提条件を表 8-5 に示します。

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