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 班ポイントが3ポイント貯まると、バックアップ強化子と交換し、班ポイントは0 ポイントに戻した。強化のタイミング(班ポイントを与えるタイミング)は以下の通

りであった。

 標的行動①「窓の開閉」は、その日の終わりの会のときに強化した。班ごとの標

的行動①「窓の開閉」に対する正誤反応を終わりの会時に集計し、全員が正反応を示 した班はその日の内に強化した。

 標的行動②「係活動」は、その日の終わりの会のときに強化した。児童の係活動を

行う時間帯はまちまちであった(Tab1e4:P14参照)が、班ごとの標的行動②r係

活動」に対する正誤反応を終わりの会時に集計し、全員が正反応を示した班はその日

の内に強化した。

 標的行動③「委員会活動」は、毎週金曜日の終わりの会のときに強化した。児童の 委員会活動を行う曜日と時間帯がまちまちであった(Tab1e4:P14参照)ため、班

ごとの標的行動③「委員会活動」に対する正誤反応を毎週金曜日の終わりの会時に集 計し、全員が正反応を示した班を強化した。つまり、火曜日が仕事日だったり、月〜

金曜日まで毎日仕事日だったりと児童によって仕事内容や仕事日に差があったが、全 員まとめて金曜日に一週間分の強化を行った。

 標的行動④「作文」は、作文を書き終わった直後に強化を行った。班ごとの標的 行動④r作文」に対する正誤反応を作文の時間が終了した直後に、学級担任と班長が 班ごとの正誤反応をチェックし、全員が正反応を示した直後に強化した。

 標的行動⑤「発表」は、毎日朝の会または、終わりの会の「今日のニュース」を 発表するコーナーで実施した(Tab1e4:P14参照)。班ごとの標的行動⑤「発表」

に対する正誤反応を朝の会または終わりの会時に集計し、全員が正反応を示した班か ら、その直後に強化した。

3バックアップ強化子 3.1概要

 本モデルのバックアップ強化子は、 「黒板への落書きができる」 「校長先生と給 食が食べられる」など、児童が学校でできる活動性の強化子を採用した。なお、獲得

したバックアップ強化子は、グループごとに実施するのではなく、学級全体で実施す るようにルールを設定した。

3.2 バックアップ強化子を獲得するまでの過程

 バックアップ強化子を獲得するまでの過程は以下の通りであった。

①班ポイントを3ポイント貯める。

②班ポイントが3ポイント貯まった班は、「願い事カード」と名付けたカードにそ の班が希望する活動性のバックアップ強化子を記入する。

③願い事を書いた「願い事カード」を指定の箱に投函する。

④r願い事カード」が7枚貯まったら、学級担任が箱の中から1枚r願い事カー

ド」を引く。

⑤学級担任が引いた「願い事カード」に書かれたバックアップ強化子を学級全員で実

施する。

 なお、児童の意欲を喚起させ、ルール理解を促進させるために、 「願い事カード」

はランプの魔神へのお願いであり、このランプの魔神は7つ願いが貯まったら、一 つだけ願いを叶えてくれるという説明を児童に行った。しかし、願い事カードは箱の 中に投函するため、何枚貯まったのか分かりにくかった。そこで「☆ポイント表(

Tab1e13)」を教室前面に掲示し、後何枚で願い事が7枚貯まるか視覚的に分かる

よう配慮した。

T861613☆ポイント表

3.3 バックアップ強化子の選出過程 3.3.1概要

 バックアップ強化子を児童が獲得しても、それが児童の好みの活動でなかったり、

実行不可能であったりした場合、強化子としての機能を果たさず、適応行動は強化で きない。そのことを回避するために、 「事前アンケートによって児童の好みを把握す る」 r願い事カードに願い事を書き吟む前に実行可能かどうか学級担任に相談する」

などの手立てを講じた。また、事前に強化子として機能し得るバックアップ強化子を 選出し、強化子の同定も行った。

3.3.2 強化子同定アンケート

 事前アンケートとして「強化子同定アンケート(Tab1e14)」によって児童が希 望するバックアップ強化子を調査した。

       丁州614強化子同定アンケート

学校で好きなものアンケー1葡

  5年(       )

①教室でする活動の中で何が一番好きですか?

   (      )

②学校でもらってうれしい「ごほうび」は何ですか?

   (       )

③先生にもらえる最高のrごほうび」は何ですか?

   (       )

④学校の自由時間に何がしだいですか?

   (      )

⑤あなたが学校で一番一緒に過ごしたい人は誰ですか?

   (       )

⑥学校でもっとたくさんしたいことは何ですか?

   (       )

3.3.3バックアップ強化子一覧表

 事前アンケートによって把握した児童が希望するバックアップ強化子は、 「バッ クアップ強化子一覧表(ランプの魔神へのお願い仕方と名付けた)」 (Table15)

の中に記入し、児童が願い事を決める際に参照できるようにした。なお、飽和を回避 するために、この一覧表に記されていない願い事も許可した。ただし、その場合、必 ず学級担任と相談して実行可能であることを確認させるようにした。

丁汕1815バックアップ強化子 覧表

ランプの魔神へのお願いの仕方

1班ポイントを3ポイントためて、☆ポイントをケットする。

2班のみんなで相談して願いを1つ決める。(それでよいか先生とも相談する)

3ランプの魔神へのお願いを願い事カード1こ書く。

4ランプの魔神願い箱1こ願いを書いたカードを入れる。

5願いが7つたまったら、くじを先生がひく。

6願いが一つかなえられる!(他の願いは消えてしまうけど、またがんばるさ!)

特別な遊具で遊べる。(ターザンロープ)

全校児童で遊ぶことができる。

黒板への落書きができる。

自由時間がもらえる。

パソコン室で遊べる。

読書タイム 宿題なし

校長先生と給食が食べられる。

清家先生と給食が食べられる。

珍しい楽器が演奏できる。

6年生とアメリカ式ドッジボールができる。

4年生とアメリカ式ドッジボールができる。

音楽室で遊んでよい。

家庭から本を持ってきてよい。

プールの下の迷路遊び お楽しみ会をする。

☆ポイントをためた

  君たちの願いをかなえよう!

3.3.4 バックアップ強化子を与えるタイミング(強化のタイミング)

 児童が獲得した「黒板への落書きができる」などのバックアップ強化子(活動性 の強化子)は、2校時と3校時の間にある20分間の休み時間や、昼休みなどを利用 して学級全員で実施した。なお、学級担任は「願い事カード(バックアップ強化子を 書いたカード)」が、7枚貯まった時点でr願い事カード」を1枚引き、学級担任と 児童が相談して、無理のないタイミングでバックアップ強化子を与えた。

第9節 観察者間信頼性

 観察者間信頼性(IOR:interobserver re1iabi1ity;Bai1ey,1977)を用いて、標 的行動の記録の正確さを調べた。全観察日のおよそ10%において、養護教諭に第2 観察者として観察を依頼し、独立した2名の観察者(学級担任と養護教諭)の記録

を比較し、一致率を算出した。

 一致率は、評価項目の一致した数/全評価項目の数×100という数式により算出し た。観察者間信頼性とは、2人の観察者が、同じ観察時間に、同じ標的行動を、それ ぞれ独立して観察・記録する。そして、2人の観察者の記録を比較し、一致率を算出 する。一致率が高ければ、両観察者が同じ記録付けていた割合が高いと考えられる。

このことは、標的行動の定義が明確で客観的であること、および観察者が記録を正し く行っていたことを示している。研究論文で観察者間信頼性が高ければ、その研究の

観察者たちが標的行動を同じように記録していたことを意味している(

Mi H㎝berger,2001)。なお、各グループの班長と学級担任の記録の一致率について は、学級担任が毎週チェックを行い、不一致がないよう修正を行ったため評価は行わ なかった。

 一致率を算出するために集計した学級担任と養護教諭の記録の比較をTab1e16に 示す。なお、白黒反転で表している箇所が両者の不一致を示している。

丁汕1e16学級担任と讐竈教諭の記録の比較

学級担任 養護教諭

1月16目 (金)

委員会 作文 備考 1月16目 (金) 委員ム 作文 備考

番号

名前

窓開け 係活動 窓閉め (回) (行) 窓開け 係活動 窓閉め (回) (行)

1 児童1 1 1 1 1 1 9 1 1 1 1 9

2 児童2 0 O O 1 9 0 0 O 1 9

3 児童3 1 0 1 11 1 0 }1

4 児童4 1 0 1 1 1 9 1 0 1 1 1 9

5 児童5 1 1 1 O 7 1 1 1 0 7

6 児童6 1 1 1 1 1 6 1 1 1 1 1 6

7 児童7 1 O 1 1 1 1O 1 0 1 1 1 10

8 児童8 1 1 1 O 1 3 1 1 1 0 1 3

9 対象児 0 O 1  0  0 w級担任

O 0 0 1  0  0

@養護教諭

0

1月23目 (金) 発表

委員△ 作文 備考 1月23目 (金) 委員ム 作文 備考

番号

名前

窓開け 係活動.窓閉め (回) (行) 窓開け 係活動 窓閉め (回) (行)

1 児童1 1 1 1 6 1 1 1 6

2 児童2 1 1 1 1 1 4 1 1 1 1 1 4

3 児童3 1 1 1 0 1 5 1 1 1 0 1 5

4 児童4 1 1 1 1 1 8 1 1 1 1 1 8

5 児童5 1 1 1 0 6 1 1 1 0 6

6 児童6 1 1 1 1 1 6 1 1 1 1 1 6

7 児童7 1 1 1 1 1 6 1 1 1 1 1 6

8 児童8 1 1 0 0 0 1 1 O 0 O

9 対 児 1 1 1  0  0

@学級担任

O 1 1 1  0  0

@養護教諭

0

1月30目 (金) 発表 委員ム 作文 備考 1月30貝 (金) 発表 委貝△ 作文 備考

番号

名前

窓開け 係活動 窓陶め (回) (行) 窓開け 係活動 窓閉め (回) (行)

1 児童1 1 1 1 1 1 10 1 1 1 1 1 10

2 児童2 1 1 1 O 0 7 1 1 1 O 0 7

3 児童3 1 1 O 0 8 1 1 1 0 O 8

4 児童4 1 1 1 ]一 6 1 1 1 1 1 6

5 児童5 1 1 1 O 1 7 1 1 0 1 7

6 児童6 1 1 1 1 1 8 1 1 1 1 1 8

7 児童7 1 1 1 1 8 1 1 1 1 8

8 児童8 1 1 1 0 0 6 1 1 1 0 0 6

9 対象児 1 0 O 6 1 0 O 6

 観察者間信頼性(IOR:interobserver re1iabi1ity)を用いて、標的行動の記録の

正確さを調べた結果、全部で162評価項目中158評価項目が一致していた。一致率

を算出すると、 「158÷162×100=97.5」となり、一致率は約98%であった。

第10節社会的妥当性の評価

1概要

 本モデルの杜会的妥当性(介入プログラムの目的・手続き・結果が、関係者や社会 に受け入れられること)を評価することを目的として児童と学級担任に対してアンケ ート調査及び、学級担任への面接調査を実施した。なお、本モデルで使用したアンケ

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