75 NS # あ ー お し か っ た { # }
76 NNS # な ー ん だ { # } は い 、 こ ん ど
NS にこの時 の管 理 の記 憶 は残 っていなかった。NNS の行 けないことについての弁 明 (予 定 が入 っている)の直 後 に NS はうなずき、「#あーおしかった」と言 っているので、なんらかの管 理 は あったと思 われるが、シグナル化 の報 告 は な か った。非 シグナル化 されるよ うな要 因 がこ の発 話 自 体 には 特 定 できないため、既 に断 りが判 明 した後 であるのが非 シグナル化 の要 因 と 思 われる。
15-16 「(略 )えー12 月 とおか、はくしーの入 学 試 験 」 88 NS 残 念 で す #
89 NNS 残 念 で す # す み ま せ ん # { 会 釈 } 90 NS い え い え
→ 91 NNS え ー 、 お 、 ん ー と ー わ た し ん ち ー わ ー い ま 時 間 、 時 間 は ー 、{ 息 吸 } え ー 12 月 と お か 、 は く し ー の 入 学 試 験
92 NS あ ! 93 NNS は い
この 15-16 は NNS が断 った理 由 が判 明 した所 であり、NS もこれ以 降 、「じゃーいま忙 しい」
んですね、と断 りの正 当 化 をしていることからも、〔nシグナル〕化 していると考 えられるが、NS か ら の 報 告 は な か っ た 。 こ の 部 分 は 既 に 「 違 う 話 に な っ て る 」 と フ ォ ロ ー ア ッ プ ・ イ ン タ ビ ュ ー で 言 っていたよ うに、NS にとっては 勧 誘 談 話 とは 関 係 のない話 題 とされていたため、報 告 の対 象 にならなかったと思 われる。しか し、勧 誘 談 話 が 既 に終 了 しているのでは なく、誘 いに対 す る応 答 としての断 りが既 に伝 達 されているため、断 った理 由 である 15-16 は〔nシグナル〕として 報 告 されなかったとも考 えられる。
21-8 「はーいでもーわたしよてーありますからー」
52 NNS お ん が く 、 せ ん せ い だ か ら ー 、 53 NS あ ー
54 NNS た ぶ ん 55 〔 1〕
56 NS じ ゃ ー さ し あ げ て く だ [ さ ー い 、 こ れ も ー { も う 一 枚 渡 す }
→ 57 NNS [ は ー い で も ー わ た し よ て ー あ り ま す か ら ー 58 NS あ ー { 声 小 う な ず き }
NNS が友 人 の音 楽 教 師 にこのチケットを譲 るという〈代 案 〉を提 示 した直 後 に、上 記 の〈事 情 ・都 合 〉発 話 が現 れた。その後 ももう一 度 現 れるが、NS はフォローアップ・インタ ビューで、何 度 か〈事 情 ・都 合 〉発 話 が現 れることについて、「私 もよく言 い訳 をするときは何 回 も何 回 も言 う 時 があるのでー」と述 べていたが、21-8 単 独 についての〔nシグナル〕の報 告 はなかった。談 話
(ビデオデータ)を見 ると、直 後 の NS の「あー」という声 が小 さく、暗 い表 情 であることからも、シ グナル化 していたと思 われるが〈代 案 〉が伝 達 された直 後 であったため、報 告 されなか った(あ るいは、非 シグナル化 していた)可 能 性 が考 えられる。
21-12 「はちじはん、んー、はーいレポートが」 〈事 情 ・都 合 〉 92 NNS な ん じ ま で で す か
93 NS た ぶ ん は ち じ は ん か [ そ の く ら い に
→ 94 NNS [ は ち じ は ん 、ん ー{ う な ず き }、は ー い レ ポ ー ト が
( ? ? )
95 NS ( ? ? )、 ほ か の ひ と に あ げ ち ゃ っ て く だ さ い { # }
都 合 が 悪 い の で 、 友 人 に チ ケ ッ ト を 譲 る と い う 〈 代 案 〉 は 既 に 伝 達 済 み で あ り 、 〈 事 情 ・ 都 合 〉発 話 も〈代 案 〉後 、2件 目 であった。フォローアップ・インタビューで NS からシグナル化 の報 告 はなかったが、21-12 の〈事 情 ・都 合 〉発 話 直 後 の NS は、残 念 そうな表 情 になったあと、「ほ かのひとにあげちゃってください」と代 案 を繰 り返 しており、何 らかの管 理 が発 生 していたことは 分 かる。NS から、〈代 案 〉のところで誘 いの話 は 終 了 していたという、No.15 の NS と同 じような 報 告 があり、誘 いの応 答 としての断 り(・代 案 )が伝 達 された後 であるためにシグナル化 の報 告 がされなかった(あるいは、非 シグナル化 していた)可 能 性 が考 えられる。
4.3.4.3. 再 処 理 (1 件 )
一 度 、〔nシグナル〕とシグナル化 された発 話 が、フェアブラザー(2000)で指 摘 されている再 処 理 のように、シグナルが取 り消 され、非 シグナル化 したと考 えられる例 が 1 件 見 られた。該 当 するのは〈意 見 〉に分 類 される発 話 であった。〈意 見 〉として分 類 された 4 件 のうち 2 件 は非 シ グナル化 されていた。そのうちの 1 件 が再 処 理 によ り非 シグナル化 されていると考 えられる。
11-1 「えーたかいじゃないですか、700 円 」 16 NS も し よ か っ た ら き て ほ し ー ん だ け [ ど ー
→ 17 NNS [ え ー た か い じ ゃ な い で す [ か 、 700 円 # 18 NS [ い や 、 こ れ 、
た だ で あ げ ま す よ 、 も ち ろ ん 19 NNS ほ ん と で す か
チケットの値 段 を「高 いじゃ ないですか 」と相 手 に 言 うことは 、誘 いの内 容 は 実 行 不 可 能 で ある、つまり、〔nシグナル〕として作 用 すると考 えられるが、それを聞 いた NS の中 で、一 度 、シ グナル 化 さ れた 発 話 が 再 処 理 (フ ェ アブ ラザ ー2000 )さ れ 、 非 シ グナ ル化 さ れて いた こ とが、
フォローアップ・インタビューで明 らかになった。フォローアップ・インタビューで NS は 次 のように 報 告 している。
「最 初 は 、700 円 だか ら買 えない、自 分 には 高 くて買 えないですよっていう言 い方 をされ
たんだと 思 ってー、ただであげるか らって言 ったんで すけどー、あとで 考 えたら、その 700 円 の チ ケ ッ ト な の に 、 も ら っ て い い ん で す か っ て い う よ う な 言 い 方 だ っ た の か な ー っ て 。
(略 )でも NNS さんの性 格 からするとー、そんな高 価 なものをもらっていいですかって言 い 方 だったのかなーっていうふうに最 後 は受 け取 ったん ですけど」
ここで、NS は 11-1「えー高 いじゃないですか」を、留 意 し、誘 い内 容 に否 定 的 な見 解 であると 評 価 、「高 くて買 えないから行 けない」という意 味 であると解 釈 し、一 度 〔nシグナル〕化 する。そ の調 整 として NS は「ただであげますよ もちろん」と述 べるという調 整 を行 ったことがわかる。しか し、そう言 いながら、自 分 の解 釈 は間 違 っていたのではないかと思 い、非 シグナル化 するという 再 処 理 をしている過 程 が伺 える。再 処 理 は フォロ ーアップ ・インタ ビュー時 に生 じたのではなく、
勧 誘 談 話 の中 で行 われたと報 告 があったが、具 体 的 にどの時 点 かの特 定 はできなかった。
4.3.4.4. 日 本 語 不 理 解 の影 響 (2 件 )
NNS の発 話 により、日 本 語 の理 解 に問 題 があったことが判 明 したり、使 用 された表 現 が分 かりにくかったりしたため、非 シグナル化 した発 話 が断 り類 【A-2】では 2 件 見 られた。
① 〈 保 留 〉 1 件
〈保 留 〉は 7 件 あり、うち 4 件 がシグナル化 していたが、残 り 3 件 は 非 シグナル化 していた。
そのうち 1 件 が NNS の日 本 語 問 題 の影 響 により非 シグナル化 されたと考 えられる。
12-10 「えー時 間 あれば」
66 NS も し よ け れ ば 67 NNS { 笑 顔 } 68 NS 時 間 が あ れ ば
→ 69 NNS え ー [ 時 間 あ れ ば { 声 大 }、 お ー 70 NS [ ん 、 ん 、 ん
71 〔 1〕
NNS は NS に、時 間 があれば行 きたいと伝 え、誘 いに対 する答 えは保 留 であった。保 留 後 も、
NNS の問 いに答 える形 で、場 所 の説 明 などがなされ、勧 誘 談 話 は 続 いていた。NS がもう一 度 、 もしよ ければきてください、と言 って勧 誘 談 話 を終 了 させると思 われたところで 出 現 していた。
最 初 の「もしよければ」に NNS が反 応 しなかったため、NS は「時 間 があれば」と言 い換 えを行 う。
この 12-10「えー時 間 あれば」〈保 留 〉は、「もしよければ」には反 応 しないが「時 間 があれば」に は反 応 したことについて、NS は 自 己 でその差 が生 じた理 由 付 けを試 みていた。(「もしよ けれ ばよりも、時 間 があればの方 が、NNS さんの意 思 を尊 重 するように捉 えていたのかもしれない」
と報 告 している。)そ のため、ここでは 勧 誘 に関 する発 話 であるとは 解 釈 されず、シグナル化 も されなかったと考 えられる。
② 〈 意 見 〉 1 件
〈意 見 〉として分 類 された 4 件 のうち 2 件 が非 シグナル化 していた。うち 1 件 が NNS の使 用 した表 現 の影 響 により非 シグナル化 したと考 えられる。
20-3 「あーそー夜 ですねー大 変 なー#」
35 NS と ー 時 間 は ー 、 え ー と 6 時 、 6 時 半 ぐ ら い か ら 36 NNS よ 、[ 夜 で す
37 NS [ 夜 、 は い =
→ 38 NNS = あ ー そ ー 夜 で す ね ー 大 変 な ー # 39 NS #
〔nシグナル〕化 した〈意 見 〉発 話 と同 じよ うに考 えれば、この発 話 も、コンサートの時 間 が夜 であ る こと は 都 合 が 悪 い 、 つ まり 、 誘 いの 実 行 の 障 害 に なる こと を 言 い たい と 解 釈 でき るが、
フォローアップ・インタビューで NS からそのような報 告 はなかった。「あーそー夜 ですねー大 変 なー」のうち 、「 夜 ですね ー」に ついては 、 都 合 が 悪 いこ とが推 測 できる 発 話 と 捉 え られる が、
「大 変 なー」は この文 脈 には うまく合 わないために、NS には 理 解 されず、シグナルには ならな かった可 能 性 がある。談 話 を見 ると、20-3 の NS の次 発 話 は笑 いのみであるが、20-3 で NNS が最 後 に笑 っているため、意 味 は 分 からなかったがそれにつられて笑 った、あるいは都 合 が悪 そ うだとい うこ とがなん とな く 分 か ったた めに気 まず くなって 笑 った 、などの 可 能 性 が 考 え られ る。
4.3.4.5. その他 (3 件 )
フォローアップ・インタビューでの非 シグナル化 の報 告 で、その要 因 が以 上 に挙 げた要 因 に は合 わない特 殊 な例 が3件 見 られた。
① 〈 保 留 〉 2 件
〈保 留 〉発 話 の 7 件 のうち、4 件 がシグナル化 していたが、残 り 3 件 は非 シグナル化 していた。
非 シグナル化 した 3 件 のうち 1 件 は日 本 語 の問 題 の影 響 により非 シグナル化 されたと考 えら れた。ここでは残 り 2 件 を以 下 に挙 げる。
15-13 「いまはわからない#」
68 NS NNS さ ん い ら っ し ゃ い ま す ↑
69 NNS ん ー 13 日 、 13 日 { 声 小 眼 鏡 に 両 手 下 向 く } 70 〔 2〕
→ 71 NNS い ま は わ か ら な い #
72 NS よ ろ し け れ ば じ ゃ ー [ チ ケ ッ ト ー 73 NNS [ は い
74 NS [ 用 意 し ま す ん で
75 NNS [ は い あ り が と う ご ざ い ま す 、 は い { 会 釈 }
この 15-13 では NS は保 留 そのままの意 味 で捉 え 、「よろしければじゃーチケット」と、もし誘 いの内 容 が実 行 できる場 合 にどうするか 、という話 を続 けている。〈保 留 〉の場 合 は 、先 にも述 べたよ うに、そ の場 を逃 れるためだけの保 留 か 、本 当 に予 定 が分 か らないために返 事 を保 留 しているかでシグナル化 するかどうかが違 ってくると考 えられる。この No.15 談 話 の NS は、調 査 当 日 チケットが手 元 になか ったため、あとでチケットを手 渡 した方 がいいか 、コンサート会 場 の受 付 に預 けておいた方 がいいかと調 査 前 に考 え ていた。そのため、NNS の「いまはわからな い」を、字 義 通 りの意 味 に捉 え 、非 シグナル化 した可 能 性 が高 い。会 場 の受 付 にチケットを預 けておくことは、NS の所 属 音 楽 サークルではよくあることではあったが、それを NNS にきちんと 説 明 しなければならないと NS は考 えていたことをフォローアップ・インタビューで報 告 している。
従 って、NS にとっては、勧 誘 談 話 の結 末 の可 能 性 は承 諾 か断 りのうちのどちらかではなく、保 留 も選 択 肢 としてあり、その場 合 を勧 誘 前 に想 定 していたため、〈保 留 〉がシグナルとして解 釈 されることはなかったのだと考 える。
17-17 「はい、もし時 間 あればね#」
128 NS う ん 、 中 で 129 NNS わ か り ま し た
130 NS じ ゃ ー も し よ か っ た ら 来 て く だ さ い
→ 131 NNS は い 、 も し 時 間 あ れ ば ね # 132 NS う ん 、 時 間 あ っ た ら { # } 133 NNS # あ り が と ー 、 ほ ん と に ー 134 NS ど ー い た し ま し て
17-17 発 話 も〈保 留 〉であるが、NS のフォローアップ・インタ ビューからは 、シグナル化 の報